天覧山としては、過去2番目に多いサシバの渡りが観察された9月30日金曜日。その日の様子を書いておきます。
まずは記録から
_______________________________________________________ちょっと詳しく。
家を出る時は、かなり明るく晴れを予感させた。いままで渡れなかったサシバが今日はどっと飛ぶだろうと期待して。しかし天覧山に到着すると低い雲が一面にひろがっている。あれれ。ただ東の東京方向は明るい。西の山には雲が低くかかっているが、視界はそれほど悪くない。風は弱い。昨日までの湿った空気とは違い、乾いている。
今日はあまり期待できないかなと思いながら北の空を見ていると、スズさんから電話。自宅からの観察で「駿河台大学方向でサシバがわいてる!」と。あわてて南東側を探すも、なかなか見つからず。雲の中を探していたKazさんが「サシバが見える!!」。双眼鏡をのぞくが、なかなか見つからない。
双眼鏡をふりまわしていると、もやもやと動くものが黒い雲の中に見えた。サシバ! 気合を入れてなければ、消えてしまいそう。もやもやの一塊が流れて、その後にまたひとかたまり。スズさんは「100以上いる」とのことだったが、展望台からは35羽ぐらいしかわからず。Kazさんはかたまりの下にも飛んでいるサシバが見えたようなとのことだったが、自分は確認できず。
そのあと9時過ぎにも「東の方にサシバがわいてる!!」と電話。あわててまた南東側へ。これは前よりかなり近くにいて、双眼鏡の中にしっかり見える。どんどんサシバが集まり100を超えるタカ柱になった。市街地東上空あたりまで竜巻状態で移動。そして南西へ流れはじめた。圧巻!感激!!
スズさんに教えてもらわなければ、南東側は見逃していたはず。感謝!!!
すこし空が明るくなり、9時45分のサシバ57は、東側の木の陰から旋回しながら出現。それが、つぎつぎに展望台上空まで飛来しタカ柱をつくり南西へ。コースが西よりになり展望台に近づいてきた。
しかし、まだ雲はかなり低い。10時ごろに横田基地を離陸したアトラスエアのジャンボ機は、離陸直後の高度が低い時は見えていたが、加地丘陵あたりで雲の中に姿を消し、展望台東を爆音だけ残して飛び去った。
B747が見えなくなるぐらい雲は低かったが、その雲の下をサシバは飛んだ。そして以後のコースは、北東側や北側の木の陰からあらわれ、展望台上空を通過し南西へ向かう、いわゆる「王道コース」に。下の写真にもあるように、頭上を通ったものは肉眼でも十分確認できた。青空ならどうだったろうか。かなり見逃したかもしれない。
9時前後に南東側を飛んでいたサシバは、空が明るくなってくるにしたがい、西よりにコースをとり、天覧山上空を飛んでくれたようだ。さらに展望台上空でタカ柱。いい上昇気流が出ていたらしい。これもラッキー!!
10時前後には、なんどかに分かれて次々にサシバが飛来。しばらく飛ばない時間があった後、11時すぎになると、北東からサシバが展望台上空にやって来る。次々に集まり大きな柱になり南西へ。100羽を超えた、この時間帯が今日のハイライト!!!
11時ごろ、頭上で帆翔するサシバを見ているとき、薄日が差すことも。「太陽に注意!」という声も出た。だんだん雲が高くなってきた様子。しかし晴れてくるわけではなく、空一面に雲はひろがったまま。
また飛行機。C−40Bという米要人輸送機が12時過ぎに横田基地を離陸。これは天覧山東に来るまで見え、木々の向こうに消えたので、雲はかなり高くなっていたようだ。(2000メートルぐらい?)
10時前から西側になったサシバのコースをスズさんに連絡すると「家からも見えたよ」と。最終的に500以上のサシバをカウントしたのこと。よかった!!
雨が続いた9月。15日からの天気は下にあるとおり。このぐずついた天気が、9月30日に関東全域でサシバ大移動をもたらしたようだ。
15日(木)雨のち曇り