「クラブについて」

先週までおはなししてきたことは、

@ あなたの持っている基本テンポ= ( 0.88) でスイングすること。 そのテンポ内でのリズムをいつも同じにする。

A この基本テンポ=単位時間に動いたクラブ・ヘッドの軌跡の長さが: スピードで、その長短が打たれたボールの飛距離の差となる。

B グリップ・エンドの延長として、左肘を完全に止めることにより、 「方向の正確さ」と、

シャフトの反動を生かした「距離」を出す最も単純な原理である。

「スイング・ウエイト」

こうして藍田さんも、とても良いショットが無心に打てるようになりました。

ここで、使う道具のことをよく知っておくことが大切なのでお話します。

ドライバーからどのアイアン、パターをもっても、あなたの基本テンポ内で同じ リズムで振ろうと思っても、長さが違い重さが違えば同じ時間で振ることは出来ません。

14本のクラブは一本一本長さが違い、重さも違います。 しかし「持ち重り」は一定にすることは出来るのです。

現在は第1図のようなスイング・ウエイト計が使われています。 「持ち重り」が一定なら同じ時間で振ることがやさしくなり、コンスタントな飛距離が得られます。

この計器は、第1図のようにグリップ・エンドから12インチのところをポイントとし、

クラブが水平になるよう重りを置いたものです。 例えば( D方式)では 一番長いドライバーが全体で375グラム(100匁)あるものには ( an)に20オンスの重りをつけてバランスし、これを ( D0)と呼び、短いウェッジで488グラム(130匁)でも 同じ20オンスで( D0)としました(実際にはアイアンは同じ( D0)では軽く感じるのでウッド目盛りの

D2)となっている) こうしてセットしたクラブは、何番のクラブを持っても全部同じ重さに感じられるから安定したゴルフが出来ると言うのです。是非あなたのクラブを計ってみて下さい。ただその時、今まで使っている内の一番好きなクラブ(よく当たると思えるクラブ)のどこを持っているか、グリップ・エンドぎりぎりいっぱいに握っているか、少し短めに握っているかをしらべ、左手小指のところに印をつけておき、この部分を起点

とした12インチを支点としてバランスさせてみるのです。

この計器は、グリップ・エンドを引っかけるような構造になっているので、 短く握った状態で計る場合には、輪ゴムを使って計器の上に引っかけるのが良いでしょう。(第3図)

こうして計ったものを基準として分銅は動かさず、 他のクラブもこの輪ゴムを使って全て同じバランスになるようクラブを前後にずらせてやるのです。

「フィーリング・ウエイト計」

同じドライバーでも水平に持ったときと、アドレスしてヘッドを地面に セットする角度で

地面から少し離して持ったときでは重さが違うからです。

グリップしている手の高さは同じでも、長いドライバーの地面とのライ角度と、 9番アイアン、ウェッジの短いクラブのライ角度ではずいぶん違っています。 これを水平のテコに力を分解すれば、短いクラブではヘッドを重くして: (トータル・ウェートで重くなる)

はじめてドライバーと同じ重さに感じるのです。

店頭にある、水平で計る( D方式)の計器では、 アイアンはウッドでの目盛りと同じでは軽く感じるので2ポイント、ヘッドをきかせて同じ目盛りとし ています。

せっかく物理的ハカリを使いながら人間の感覚を頼りにする非科学的なものです。

そこで、各人にあったライ角度で、ウッドでもアイアンでも力のベクトルを同じに計量する計器が 望まれていました。

どのクラブを持っても目をつむって振ったら何番のクラブか答えられない。

これが同じタイミングで振れる前提条件です。

「7番を持つと良いんだが、どうも3番をもつと調子が悪いんだ」などの 道具に対する不安を除き、 \どのショットも自信を持って打つことが出来るのです。

スイングに不安があり、途中で円弧がどうの、左腕はどうのと考える愚かさは: 皆さん充分体験ずみと思います。

クラブを信じ「ただ、ひっぱたく」のみです。

クラブは他人に見せるためにあるのではなく、あなたがねらっている良い球を 出すためにあるのですから、こうして計ってあるクラブで振れば、 どのクラブもみんな同じタイミングで打てる気がしてきます。

{ビギナー短期卒業講座}(ゴルフ・タイミング理論を実践で証明する) 週刊アサヒゴルフ連載(16週)(昭和47年) 「ゴルフ・タイミング研究所所長 動四郎」(=ペンネーム)瀬々孝一