ちょこっとColumn



 あなたのアファンの森、私のマザーローブの森

「日本の森を再び野生動物の棲める豊かな森に戻したい。」
C.W.ニコル氏の森の再生運動に共鳴し、アファンの森会員になったのは数年前。
ニコル氏は語る。
「小さな林でも公園の木立でも神社の杜でもいい。貴方自身の森をみつけてほしい」と。

信州の乗鞍高原へ向かう途中、いつも通過地点だった岐阜県荘川村。
実は乗鞍に負けないくらいここは黄葉の美しい場所なのだ。
この森には特別天然記念物に指定されているニホンカモシカが数メートル先までおりてくる。
野生の猿が群れをつくって木の実を拾っている。
鷲や鳶が大空を舞う。
そして、散歩をしていると絵本から飛び出したピーターラビットに出会えるのだ。
森というにはあまりにもちっぽけなスケールの、こじんまりとした湖畔の別荘地だが私はこの
御母衣湖周辺の雑木林を“マザーローブの森”と名付けた。
ついに私だけのアファンの森を見つけたのだ。

風に揺れる木の葉のささやきが聞こえますか?
フクロウや小鳥たちのさえずりは聞こえますか?
天窓をたたく雨の音がやんだら
インディゴブルーの夜の海に浮かぶ三日月をさがしてみませんか。

あなたのアファンの森はありますか?私のマザーローブの森へ ようこそ。
                                                  2004/9/5
  




 「懐かしい故郷に帰ったような 温もりで迎えてくれる ログの家のおおらかさ。
 ステンドグラス洋燈の光りに揺れる 穏やかな時にそっと身をゆだねると
 ここがずっと昔から 探していた場所だったのだと気づく。
 季節ごとに咲く可憐な花々。 イワナの主が棲むという渓流。
 明日は少し足を伸ばして 三本滝の方へ行ってみようか。」

 こんな書き出して始まるログホテルのパンフレットが届いた。
2年ぶりに再開したアウトドアライフのGW遠征最終目的地・乗鞍高原にある安曇村。
そこは乗鞍高原スキー場周辺のペンション、ホテルが建ち並ぶいわゆる繁華街から少し外れた
森の中にポツンと佇んでログホテルはあった。
「こんな素敵なログペンションははじめてです!!」
1オクターブ高い、感嘆符で挨拶する私の言葉にロマンスグレーのオーナーは紳士的に微笑み
ながらこう言った。
「来られたのは初めてかもしれませんが、懐かしいでしょう?どこかで見た記憶はありませんか。
思い出してみてください」
 一昨年、江角マキコ嬢起用のハイラックスサーフCM撮りに使われたのがこのログハウスなの
だそうだ。その後もTVや雑誌の取材が入り、国内で3番目に大きいハンドカットのログホテルは
その地位を不動のものにした。
幸運にも通された部屋は唯一、乗鞍岳の山頂が見える南西に大きな窓のある部屋で、ディナー
は料亭で頂くような和食のメニューなのに、どこかにお袋の味が残っていて安堵感さえおぼえる。
オーナー夫人の手作りと思われるステンドグラスの灯りと暖炉の灯火の中で静かに飲む珈琲。
キャッツウォークとよばれる吹き抜け中央の渡り廊下の扉の向こうには満天の星空を仰ぐように
屈赤天体望遠鏡が。
そして、子供の頃に憧れた、あの“ロッキングチェアー”
この椅子に揺られながら本を読んだり、パッチワークを作ったり、セエタアを編むのが夢だった。

 渓流釣りが好きで、自然が好きで、北海道の大地に憧れた東京出身のオーナーの長年の夢が
ここ信州・安曇村で見事に実を結ぶ。
オーナーの夢でありながら、また訪れる人々の夢をも叶えてくれる、そんな森の中のログハウス。
親しい人にも秘密にしておきたいような、そんなとっておきの場所を見つけた。
今度はオーナーから三本滝の渓流スポットを聞き出して、天然イワナでも釣ってみたい。

                                                   2002/5/3





 「妖精物語を子供部屋に格下げすべきではない」と著者自らが述べたという「指輪物語」が
映画化された。20世紀最高の文学として知られているトールキンのロードオブザリングだ。
封切前には本年度のアカデミー賞13部門にノミネートという華やかな演出効果も手伝って、原作
ファンのみならず、映画館へと足を運んだ人も少なくないはず。
昨年公開され空前の大ヒットとなった「ハリーポッターと賢者の石」もそうであるように、大不況の
時代には何故だか魔法使いの出てくる夢のある映画がブレイクするのかもしれない。
ハリーポッターにしろ、今回上映中のロードオブザリングにしろ、内容には賛否両論のようだ。
後者は原作を読まずともストーリーを明確に伝えるのが映画監督の務めだと主張する。
はたして原作を読んだどれだけの人が、この世界観を理解しているのだろうか。。。
物語には終始「妖精物語を子供部屋に格下げすべきではない」と言ったトールキンの思いが貫
かれている。それを忠実に再現するか、また原作を超えたものに仕上げるかは監督次第。

 「宇宙戦艦ヤマト」というアニメが映画化される時に原作者の松本零士氏とプロデューサーの
西崎氏がストーリーの結末をめぐって大もめしたという記憶が鮮やかに甦ってきた。
結局、西崎氏のシナリオで、ヤマトは大破する運命を背負って映画は封切られたのだけど…

 ストーリーはともかく個人的に注目のキャストは御齢80になるクリストファー・リーの妖艶な?
魔法使いサルマン役。
グレムリン2以来だよね。今年の彼は「スター・ウォーズ/クローンの攻撃」とまだまだお達者。
トロルやオークといった馴染みのあるモンスターが登場し、気がついたらハラハラしながら
主人公や8人の仲間とともに歩き出していた。
3部作からなる壮大なロマンと冒険の旅。ピーター・ジャクソン監督の世界観がどんな転結を
みせてくれるのか2年後がとても待ち遠しい私。
                                                  2002/3/12



 今日でasahi-netとの契約が切れ、プロバイダはDTIのみとなった。
ホームページのリニューアルをするにあたってプロバイダのお引越しを済ませてからにしようと
考えていたのだけど光ファイバー100Mの導入が早くても今年5月、ゴールデンウィーク明けに
なるとのことで見切り発車の更新となってしまった。
当初、プロバイダはDTIのままでNTTのISDNからBフレッツ(光ファイバー)に切り替える予定で
あった。
ところが昨年暮れからケーブルTVのJCOM(8M)や関西電力のイオ(100M)といった競争相手が
出てきたおかげで、すっかり浮気モード。
正直、関電eoのFTTHサービス・プロバイダなし繋ぎ放題の100Mbps\6000/月は魅力的。
但し、無料サーバスペース等については検討中とのことなので大手を振って申し込むまでには
至っていないのが現状。

1月の下旬から少しずつリニューアルを進め、今週に入り相互リンクのオーナーさん対象にURL
変更のお知らせメールを送った。
嬉しかったのは、2年間放置していたにもかかわらず、時々アクセスしてくれたり、メールでどう
しているのかと問い合わせてくれたオーナーさんがいたこと。
忘れずにいてくれたことが何より心強かった。
お知らせメールを送るよりも前にアドレスの変更をして下さってるオーナーさんもいて感激した。
応援のエールを送ってくれたwebマスターのみなさん、ホントにありがとう。

 いままでのように海外へ行ったり、山へ1週間も入山することは出来なくなったけれど、できる
範囲でホームページを更新していけたら・・・そう思う。
人間どんなときでも夢は持ちつづけていたいよね。

                                         2002/2/28



 先日の日曜日の夕方、サンTV系で“山小屋物語”と題して女性管理人1年生のデビューから
山小屋を閉めるまでの数ヶ月間の記録が放映された。
外出されていた方も多いとは思うけれど、TV視聴率もなかなかのものだったらしい。
数日前から風邪をひき、38度3分の熱が続いていた私は意識が朦朧とした中でTVにかじりつい
て見ていたというわけ。

ヒロインは父親のあとを継いで北アルプス小屋の管理人となる清水ゆかりさん。
ボサボサ頭の真っ黒に日焼けした顔に、くったくのない笑顔がニコッではなくて、これが二カッ
なのだ。
学生アルバイトの男の子たちを時に叱咤し、引っ叩き、そして激励する。仏教大学社会福祉学科
卒だけあって、彼女の瞳は朝陽のような輝きと菩薩のような笑顔が同居する、見かけによらない
肝っ玉かあさん。そんなに細い体で張り切りすぎて倒れへん?というぐらいパワフル全開なのだ。

バンザイの丘で両手を広げて「万歳〜!」を三唱している姿に共鳴した人や感動をおぼえた人も
少なくなかったと思う。

 北アルプスの山小屋とはいえ表銀座などのメインのルートから少しはずれ、深田久弥の日本
百名山にも入っていない“朝日岳”は本来なら通過してしまう山のひとつなのだ。
でも、きっと今年の夏は彼女の笑顔が見たくて朝日小屋を訪れる人があとを絶たないだろう。

がんばれ!朝日小屋の名物女将。
                                                  2002/2/20





HOME