●負電圧ダブラ回路


DC-DCコンバータ回路というのは、直流電圧を別の直流電圧に変換する回路である。最近のLSIは低電圧化に進んでいるが、電子機器のボード等には動作電圧の異なるLSIが混在している。

ボードの供給電源より低い負電圧で動作するLSIには、ここで紹介するような負電圧ダブラ回路が必要ですし、逆の場合は正電圧ダブラ回路が必要です。

下に示した回路は、直流電源Vssを-2Vssにする回路です。基本原理はC1とC2の間でおこなうチャージポンプによる昇圧です。市販のICで言えば、ICL7660やMAX865の機能と同じです。下記回路と同じような回路で構成されていると思われます。

シミュレーションの結果を見て分かるように、出力(回路図で言えばB点)は、電源電圧ー5Vからー10Vに昇圧されています。緑のパルス波形は、チャージポンプを行うための発振回路出力で、10KHzで発振しています。

詳細については、

トランジスタ技術(CQ出版)1995・2月号(P279-294)
を参照して下さい。