98年12月上旬


<12月1日・火>
◇ 埋め立て地。飛行機。月は東に、日は西に。そして、低く飛ぶカラスたち。無粋な公務員さえ現れなければ、もっと押井守的シチュエイションを楽しめたのに……。

○ 昨日は結局精算をしなかったので、会社でシコシコ作業をする。ああつまらん。これで金が返ってくることがなければ、ほんとに賽の河原で石を積んでいるような気持ちにさえなってしまうこともありえる作業だ。前の会社では、ガソリン代の請求とかほとんどしなかったのだけれど、年収が下がればこのあたりもマメにやるようになるわけだ。

△ 最近、忙しい反動で、ちゃんとネットを活用しようなどと、普段の活動からすれば無謀なことすら考えている。


<12月2日・水>
◇ ありゃりゃこりゃりゃで、尋ねる先の住所を間違えていることに気づく。が、時すでに遅し。年に1,2回ある間違いなので、この種のおっちょこちょいは年内はこれで打ち止め、のはずである。その後、夕方から東京国際フォーラムで仕事。終わった直後は、わりとスムーズと思ったけれど、後になるとやはり反省点も浮上してくる。やあ、人生いろいろなんだねえ。
 それにしても、昨日、一昨日と暖かかったので、今日はコートではなくジャンパーで出かけたのは失敗だった。寒くて寒くて往生したぜい。

○ 帰宅して映画「この窓は君のもの」を見る。じれったいムービー(どういうジャンルだ?)としてはかなりの完成度。潔いほどのじれったさである。高校時代の最後の夏休みを舞台にした恋愛ものなんだけれど、何もおこらない。キスすらもない。ちょっと習作くさいところがなきにしもあらず、というかありあり、なのだけれど、あとから見るとよく考えて作ってあるように見えるので、そのへんは相殺かな。中盤の、主役2人がブドウ畑から駆け出すシーンには正直ヤラれた!と思いました。ここまでじれったさに対して潔いとは。この作品は4年前の作品だけれど、古厩智之監督には早いところネクスト・ワンを期待したいところ。作家は作品つくってなんぼですからね。ここで終わりというのはちょっと寂しいぞ。


<12月3日・木>
◇ 眠い目をこすりつつお仕事へ。最近寝不足ぎみなので、かならず夕食後は会社で仮眠をしているのだが、これをやりすぎると生活周期が崩れちゃうんだよなあ。とか思いつつやはり、今日も会社でぐっすり。外は雪になりそうな凍てつく雨である。「結晶星団」読了。SFうんぬんというより、小説としておもしろいんだなあ。というわけで、次は「ゴルディアスの結び目」を手に取る。


<12月4日・金>
○ 年末は花村萬月を読もうと思い、カードで3冊購入。   


<12月5日・土>
○ 昼までぐっすり眠る。

◇ 夜はちょっと飲み会。でも、わりとはやめに帰宅。


<12月6日・日>
◇ 手帳を買いに。人間はこわい生き物だとさとされるとか、木の葉でない本物のお金をもたされるとかそういうことはなかった。ああ、これは「手袋を買い」に、か。そういえば新見南吉記念館って1度行き損ねたっきりだなあ。

○ 住所録用のメモ帳が古くなったのを機に、システム手帳に変えようと思ったのだ。これまでシステム手帳を使ってこなかった理由は厚くて重いからだが、最近はリング部分にプラスチックを使った薄くて軽い製品も出来ているようなので、ちょっと渋谷のロフトにのぞきにいった。結局、予定通りリング部分にプラスチックを使ったシステム手帳を発見し、購入。1冊におさまるページの量がすくないのが欠点だが、将来的な汎用性を考えれば、かなり便利になるのではないか、と期待している。
 ただ、欠点もある。年齢早見表のリフィルがないことだ。ボクは以外に年齢早見表に頼ることが多く、手帳を買うときは、年齢早見表の有無が重要な基準になっているが、今回は軽い、小さいシステム手帳というほうを最優先したので、年齢早見表は今の手帳のものをコピーして使う予定だ。(しかし、あまりに無意味な日記だなあ)

△ 仕事終了後、帰宅。「逆襲のシャア」を見る。いろいろ考える。

○ やはり注目しているとそれなりに面白い動きがある。個人的には、他人に揶揄されたりするのが嫌いな人は物書きになると苦労が多いと思うので、「誰でも知っているような存在になりたい」テンカウント氏もたいへんだろうなあ、とオレの個人的なメモとして書いておく。


<12月7日・月>
◇ ええと、もう覚えていないや。  


<12月8日・火>
◇ 海の向こうで戦争が始まる。


<12月9日・水>
◇ 窓からエーゲ海が見える。


<12月10日・木>
◇ 思うところあって「ブレンパワード」をもう一度見直しはじめる。うひょー、アニメージュで氷川竜介氏が書いていたように、印象がぜんぜん違うぜ。いままで面白がっていた以上に、面白い。つーか、革命的な作品ではないんだけれど、地に足が着いているというか、エキセントリック過ぎないところが、特にいい。(あ、オレの中にパパンダが!)