- Police Station -
紙
: ドラゴンはそこに数枚の紙を見つけた
それは何か書類の一部らしい。
『・・・自分の罪は残された方々の為に尽くす事により報われると・・・』
ドラゴンの意識は『罪』という言葉に、今だかつてない動揺を覚えた。
『この感覚は何だ?・・・この嫌な気分は・・・』
ドラゴンはうろたえた。
これは自分にとって、最も嫌悪すべきもの、触れてもらいたくないものだ。
彼の意識はそう伝えていた。
しかし、その数枚の紙はドラゴンの意識に連鎖反応を誘発させた。
『罪悪感』・・・ドラゴンは遠い過去に消えていたはずのものが今、復活したのを知った。
もとは、ドラゴンも人間であったのだ。
しかし、ある時自分のことしか考えない者の為に、滅亡の危機に立った事がある。
その物は、おそらく呪われたのだろう。
その物は自分の罪を恥じ『バスクの樹』となった。
そして、自分の罪悪を消す為に『アゾット剣』を生み出した。
だからドラゴンはこの剣を恐れる。
この剣は自分の『罪悪感』を呼び覚ますものなのだ。
この『罪悪感』を復活させた事により、ドラゴンの意識は大きく変化した。
それをつぐなおうとする心が『優しさ』と『愛』を生じたのだ。
(このアゾット剣はのちにドラゴンスレイヤーと呼ばれた。)