- The tower of "Past" 4F -
A : 「しまった!落し穴だ!」
−−しかしゴブリンのおかげでかわすことができた−−
B :
一行が部屋に入ると中央に水晶玉が置いてあった。
近づくと、突然、玉の中央に顔らしきものが浮かびあがった。
「さあ、お前達の持っている鍵を差し出すのだ。
この時代を見せてやろう。この時代の象徴はボースの鍵だ。
心配せんでよい。4Fより下は、この鍵でも開けることができる。
さあ、存分に楽しめ。」
一行がセルの鍵を差し出すと、その鍵は、みるみるうちに変化していった。
一行はその部屋を後にした。
C : 壁に文字が書いてある。
「人類は、ついに化学に身を落してしまった。
自然と相対関係にある化学は、滅亡への近道を教えてくれる。
血に飢えた人類は、滅亡をまだ望んでいなかった。
しかし、もう秒読み段階に入ってしまった。
それは、一人の心ある天才ヒトラーの生きた時代。」
D :
一行が部屋に入ると、壁一面に映像が写し出され、メッセージが聞こえてきた。
「私は、全てを知っていた。理解してしまったのだ。」 −−ヒトラー談
「総統は偉いお方です。私はよくわかっていたのです。
あの方が何をなさろうとしていたかを。
たとえ全人類を敵に回しても破壊を実行せねばならなかった苦しさは、
誰にもわかってもらえぬものでした。
急ぎすぎてしまったのです。自然に逆らうには、やはり無理がありすぎました。
我々が時代にとって悪の象徴になってしまったのも仕方のないことです。
しかし総統の片腕として働いたことに悔いはありません。」 −−ヒムラー談
このころ、人類にも滅亡を受け入れることのできるゆとりが生まれ始めた。
ヒトラーが滅亡の方程式に気付いたとて、何ら不思議なことはない。
人類は生存を願い、それを邪魔するものを悪と呼んだ。
この時代に人類が学んだのは「絶望」である。
神と悪魔が実在することに気付いていた者が果して何人いたというのだろうか。
「さあ、この時代はこれで終りだ。次なる時代の扉を開くがよい。
時は黙っていても過ぎていくのだから・・・」