- The tower of "Past"  1F -

 

 

 

     オーク「ここが戻らずの塔だな。」

     一行が石の扉に立つと、どこからともなく声が聞こえてきた。
     その声は、この世のものとは思えぬ程透き通る声だった。

   ガルマの鍵を持っていない場合

     「お前達はこの塔に入る資格がない。早々に立ち去るがよい。」

   ガルマの鍵を持っている場合

     「お前達はこの塔に入る資格がある。」
     「さあ、ガルマの鍵はこの塔に入る証となる。ためらうことはない。存分に恐怖を味わうのだ。」

     スケルトン「フフン、何が出て来るか楽しみじゃないか。」

     ハーピィ「ガルマの鍵をこの扉にかざすのだ。」

     ミノタウロスが扉の前にガルマの鍵をかざすと、ゆっくりと開いていった。

 

 

   A : 「しまった!つり天井だ!」

      −−しかしオークのおかげでかわすことができた−−

 

   B : 一行が部屋に入ると中央に水晶玉が置いてあった。
      近づくと、突然、玉の中央に顔らしきものが浮かびあがった。

      「さあ、お前達の持っている鍵を差し出すのだ。
       この時代を見せてやろう。この時代の象徴はブレスの鍵だ。
       さあ、存分に楽しめ。」

      一行がガルマの鍵を差し出すと、その鍵は、みるみるうちに変化していった。
      一行はその部屋を後にした。

 

   C : 壁に文字が書いてある。

      「それは、遥か昔、地上に初めての支配者が舞い降りた弱肉強食の時代。
       我々人類が生まれる以前のもの。
       この時の支配者を恐竜と呼んだ。
       彼らを滅ぼしたのは氷河期である。」

 

   D : 一行が部屋に入ると、壁一面に映像が写し出され、メッセージが聞こえてきた。

      「ようこそ、次の時代の支配者になる者達よ。
       恐竜達がなぜ滅びたか、知っておいても損はなかろう。
       我々人類の歴史には、我がもの顔で地表をねり歩いた恐竜は
       氷河期という自然が起こした天変地異によって絶滅したとある。
       しかし、西暦2053年ある偉大な科学者により、恐竜の化石から
       真実の歴史を聞きだすことに成功したのである。
       それは、我々人類を驚かすには十分なものだった。
       化石は我々にこう告げた。

       『我々は滅びたかった。単純な繰り返しを生きることに疲れてしまったのだ。
        ただ寝て起きるだけの生活には堪えられなかった。
        そのため、弱い者を食い殺し少しずつでも滅亡の道を歩みたかった。
        しかし子は生まれる。そして強い者は滅びることはできない。
        自然の定義とは何と皮肉なことか。
        そんな時、天は我々の願いを聞き入れてくれた。
        異常な程の寒さが我々を襲ってくれたのだ。
        これで滅ぶことができる。
        単純な毎日に終止符を打てるのだ・・・』

       この言葉だけで十分であった。
       あの理性のかけらもないと思っていたちっぽけな脳みそが、生きることの最終理念を悟っていたとは・・・。

       この時代に生き物が学んだのは「空しさ」。
       人類はこの事件を境に滅亡の道を歩み始めた。」

      映像が終ると、その先には一枚のドアがまっていた。
      再びメッセージが聞こえてくる。

      「さあ、この時代はこれで終りだ。次なる時代の扉を開くがよい。
       時は黙っていても過ぎていくのだから・・・」

 

 

 

Return