- Lithograph -

 

一枚の巨大な石版がある。その石版になにやら文字が書かれている

 

 

黙示録 1章

今は亡き、天空をはばたくペガサス。
何を思い戻らずの塔に体を打ち続け、落ちていったのか・・・

 

黙示録 2章

108の重き言葉、全て通りし者、そのいばらの道に終りを告げん。

 

黙示録 3章

この地に降りしもの達、運命の糸で結ばれん。その糸は細かれど強きものなり。

 

黙示録 4章

天を見るなかれ。その事実を知らぬ方が良いのだから・・・

 

黙示録 5章

今一度歴史を振り返るがよい。血と肉欲で築かれた美しき過去の時を・・・

 

黙示録 6章

戻らずの塔が受け入れし、選ばれたものたちよ。不幸とはお前たちのためにある。

 

黙示録 7章

どこから来たかを探してはいけない。
この石版がここにある現実だけを受け止めよ。それだけのことでしかない。

 

黙示録 8章

ガルマの鍵が唯一の道標。
幾多の英雄が手にし、血で染めた青銅の鍵は赤くさえも光る。

 

黙示録 9章

逆もまた真なり。

 

黙示録 10章

燃えあがる炎の樹、ただひとつ・・・。それは『バスクの樹』と呼ばれる。

 

黙示録 11章

私を呼んだのはお前か。いや、私は私自身を呼んだのだ。
だから、ここに来た。誰のためでもない。私のためだ。

 

黙示録 12章

試練を受けるのだ。どうせ避けられぬ運命なら喜んでともに死のうではないか。

 

黙示録 13章

人類に言葉さえ無かったら・・・一握りの脳みそさえなかったら・・・
この時は来なかったはずである。

 

黙示録 14章

戻らずの塔は、素敵な旅に連れていってくれる。
どんなに素敵な旅か誰もが体験したいと思うだろう。

 

黙示録 15章

ある者は神に祈り、また、ある者は悪態をついた。しかし結果は同じだったのである。

 

黙示録 16章

『バスクの樹』その燃える炎は、伝説の秘剣を生み出す。

 

黙示録 17章

この地には何も残っていない。餓鬼が全てを喰いつくしたから。魂さえも残っていない。

 

黙示録 18章

お前たちは欲のかたまりだ。欲を取り除けば、何も残らない。

 

黙示録 19章

サルバンが全ての活力である。その力の働きし時、新しき道の通り魔となる。

 

黙示録 20章

ミノタウロスの血を受けし一族よ。お前の醜さには、その飾り気のない斧がよく似合っている。

 

黙示録 21章

ガーゴイルの血を受けし一族よ。その翼は天を舞うためにあるのだ。決して飾りではない。

 

黙示録 22章

ガーゴイルの血を受けし一族よ。その爪は殺傷と破壊のために与えられた。
来るべき時のために、鋭く磨いて待っていろ。

 

黙示録 23章

ハーピィの血を受けし一族よ。お前の歌声は静寂を騒乱にする狂気の叫びとなるだろう。

 

黙示録 24章

ゴーレムの血を受けし一族よ。お前の腕は、それこそが最大の狂気である。

 

黙示録 25章

ゴブリンの血を受けし一族よ。お前の想像力は果てしない。存分に生みの苦しみを味わうがよい。

 

黙示録 26章

オークの血を受けし一族よ。お前は死人の宝をよくくすねた。それが今は幸いしている。

 

黙示録 27章

ドラゴンの血を受けし一族よ。火を恐れる事はない。お前にとって火は敵ではない。

 

黙示録 28章

オークの血を受けし一族よ。お前たちは憎まれている。

 

黙示録 29章

星の軸を戻し、安息の地に変えたるもの、地表の長となり平定を誓うものとする。

 

黙示録 30章

スケルトンの血を受けし一族よ。お前たちは『道具』を作り出す能力がある。

 

黙示録 31章

サイクロプスの血を受けし一族よ。目は一つであるが、それは遠く彼方をも見る事ができる。

 

黙示録 32章

スライムの血を受けし一族よ。お前たちは、あらゆる所を自由に動き回れる。

 

黙示録 33章

スフィンクスの血を受けし一族よ。お前たちは未来を見る事ができる能力を与えられた。

 

黙示録 34章

ミノタウロスの血を受けし一族よ。お前たちの唯一の武器は怪力である。

 

黙示録 35章

スネークの血を受けし一族よ。お前たちが与える『邪悪なる者』のイメージは、作られたものなのだ。

 

黙示録 36章

ゴブリンの血を受けし一族よ。お前たちには企みをはずす能力がある。

 

黙示録 37章

ハーピィの血を受けし一族よ。お前たちの歓びは、あまりにも虚しい。

 

黙示録 38章

サイクロプスの血を受けし一族よ。お前たちの『怪力』は広く知られている。
しかし、また『愚かさ』も同じように知れれている。

 

黙示録 39章

ゴーレムの血を受けし一族よ。水を恐れよ。水はお前を苦しめる強敵だ。

 

黙示録 40章

ドラゴンの血を受けし一族よ。お前たちに立ち向かう者は勇者と呼ばれ、尊敬される。

 

黙示録 41章

ドラゴンの血を受けし一族よ。お前たちの種族は実にさまざまな色を持つ。

 

黙示録 42章

スケルトンの血を受けし一族よ。お前たちは、その存在すらも矛盾したものである。

 

黙示録 43章

スライムの血を受けし一族よ、お前たちはその姿だけで嫌悪される存在なのだ。

 

黙示録 44章

スライムの血を受けし一族よ、お前たちはあらゆるものを同化させる能力を持つ。

 

黙示録 45章

スフィンクスの血を受けし一族よ、思い出すのだ。お前は大地の痕跡をその目に焼きつけている。

 

黙示録 46章

スフィンクスの血を受けし一族よ、お前たちは皆、賢い。
が、時としてそれを武器にしたが為に悲劇を招く事がある。

 

 黙示録 47章

ゴーレムの血を受けし一族よ、お前たちの原点は『無』にある。

 

黙示録 48章

スネークの血を受けし一族よ、お前たちはその姿を利用する事が武器になるのだ。

 

黙示録 49章

スネークの血を受けし一族よ、お前たちは特別に『毒』を持つ者がいる。

 

黙示録 50章

ミノタウロスの血を受けし一族よ、目をこらし、はるか彼方を見るのだ。お前には見えるはずだ。

 

黙示録 51章

ハーピィの血を受けし一族よ、その姿の不気味さ、さらには悪臭。それゆえ、お前たちは存在できる。

 

黙示録 52章

ガーゴイルの血を受けし一族よ、お前たちは『道具』を作る能力がある。それを生かすのだ。

 

黙示録 53章

ゴブリンの血を受けし一族よ、お前たちの目は闇の中でも光を見る事ができる。

 

黙示録 54章

オークの血を受けし一族よ、何も持たずにいる事ができない。その非力さを知るのだ。

 

黙示録 55章

スケルトンの血を受けし一族よ、水を恐れよ。それはお前たちに悲劇をもたらす。

 

黙示録 56章

光を隠し、暖かさを消し去る存在。それは、ひとつのモニュメントになったのだ。

 

黙示録 57章

『永遠』という言葉は誰がつくり出したのか。それゆえに、多くの血と多くの絶望を生み出したのだ。

 

黙示録 58章

『種』という言葉を忘れ、『個』にしがみついた時すべては発動された。だが、それは定められたものなのだ。

 

黙示録 59章

『欲望』は世界を動かす力となった。だが、その巨大な力ゆえに世界は耐える事ができなくなる。
それがいつなのかを考える者はいない。

 

黙示録 60章 

『天と血は支配されるべき存在なのだ。』誰のために・・・。誰の為でもない。誰に支配されるのでもない。

 

黙示録 61章

見えるものだけが世界のすべてか・・・それを問う者は存在しても、答える者は見えない。

 

黙示録 62章

支配されたくはない。しかし、支配されている方が都合が良い。多くの場合はそうであった。

 

黙示録 63章

『多くの知識』と『多くの欲望』が手を結ぶ。誰か止める事ができるなら・・・。

 

黙示録 64章

多くの異なる存在。姿、形、能力。異なるがゆえに認めたくなくなる。果して、すべて同じものなど存在するのか。

 

黙示録 65章

『誰が王となるか?』それが正当な考えに基づいて決められた事などない。

 

黙示録 66章

『有効な知識』、『優れた存在』とは『両刃の剣』となり、安定と破壊を交互にもたらす。

 

黙示録 67章

『たった一人の賢人』は存在した。すべてを話した。だが、それは獣の声にしか響かなかった。

 

黙示録 68章

『賢人』は、それでもある人々にとっては恐怖をもたらした。なぜなら、彼の語るように世界が動いていったからだ。

 

黙示録 69章

はるか昔、人間と魔物が共に存在する時代があった。これは事実なのである。

 

黙示録 70章

人と魔物の世界は、すべて『数』に支配されている。『数』は最大の支配者であった。

 

黙示録 71章

ある一定の規則のように繰り返す。そこは何度行っても同じ事を言うばかりだ。

 

黙示録 72章

『数』が勇者を決定した。それは人格でもなく、単に『大きな数』を得たからにすぎない。

 

黙示録 73章

人の言葉の通じぬ人がいた。だから悲劇を招いた。

 

黙示録 74章

血と肉を持たぬ人に、なぜ我々の言葉が通じない?我々は血と肉の言葉を持つからだ。

 

黙示録 75章

何の疑問も持てぬようにしてしまう。何と恐ろしい事か。
だが、考えない事は確かに楽である。生きてはゆける。楽しむ事もできる。

 

黙示録 76章 

人間にとって、自分の分身を作る事は夢であった。しかし、『知識』はそれを実現したかに見えた。それは未だ、夢である。

 

黙示録 77章

未来は知らぬ事に可能性を秘めている。知った後では絶望しかない。
−−多くの場合、それは定められた運命なのだから−−

 

 黙示録 78章

我々には知り得ぬ過去と未来を持つ。いや、一度は知っていたはずなのだ。

 

黙示録 79章

もはや『無作為』と『作為』を区別できる者は存在しない。たとえ、どちらであろうと『事実』にしてしまうものが存在するからだ。

 

黙示録 80章

『生存する力』より『破壊する力』が絶対的に大きい。しかしそんな時でも世界は常に前へ一歩ふみ出そうとする。
−−知った事ではないのだ。−−

 

黙示録 81章

しかし、人は後悔する。それを改めようとする。だが、結果はいつも同じになる。常に人は後悔をし続けてきた。

 

黙示録 82章

人の目には見えぬとも、確かにあるのだ。それを誰もが否定してきた。

 

黙示録 83章

『存在』が消えることを恐れる。その者は正しい道を歩むであろう。『存在』が消えることを忘れている。
だから、見えなくなるのだ。

 

黙示録 84章 

いつ、どこが『頂点』となるのだ。『頂点』の後には、落ちるしかないのに・・・。

 

黙示録 85章

『多くの知識』は『考える』事をうばい去ってしまった。陽はその時、いちばん高く真昼を迎えていた。

 

黙示録 86章

陽は沈み行くその過程がいちばん美しい。自然界の定めは、万物すべての定めなのだ。

 

黙示録 87章

日々の法則は人間と無関係ではない。人は夜を迎える事なく生き続ける事など不可能なのだ。
だが、これすらも忘れ去る者がいる。

 

黙示録 88章 

多くの血を流すことで、人間は楽な生活をするようになった。誰もそんなことは望まないのに。

 

黙示録 89章

金は人の支配のもとで使われるものであった。しかし、いつしか人は金に使われるようになった。『欲望』に限界など存在しない。
金で世界を買うとでも言うのか。

 

黙示録 90章

人が人であろうとする。当たり前の事を努力しなくてはできない時があった。

 

黙示録 91章

『終り』を見る事は人間にはできなかった。ただ、これを記すのみ。

 

黙示録 92章

知る事は可能だ。そして、それが不都合な時は直せばいい。それができるならば。

 

黙示録 93章

人は『毎日』という言葉に追われる。追われるがゆえに、後に戻れないのだ。

 

黙示録 94章

『時間』は支配する。人の行ないも、また夢も希望も・・・かなえてくれる時がある。
そしてまた死も生も、すべては『時間』というステージでのみ可能なのだ。

 

黙示録 95章

もしも、人は現実と夢という2つの世界で生きられるなら、これは現実なのか?それとも夢なのか?
できれば悪夢であってほしい。

 

黙示録 96章 

死は『滅亡』なのか?人はそう信じ続けてきた。それは単に『人』にとってみれば、そうなのかもしれない。
それでも『時』は存在する。

 

黙示録 97章 

これは人間が招いたものなのか?しかし人間は望まなかったはずだ。なぜか?

 

黙示録 98章

『欲望』を満たし続け、尚かつ次の『欲望』の為、人は走り続ける。そのゴールとは存在するのか。誰でも知っていた事なのに。

 

黙示録 99章

だが、自然は彼の持つ言葉で語りかけた。その危機を・・・。しかし、『人間』に聞こえようはずもなかった。
まして『欲』にかり立てられる人には。

 

黙示録 100章

『信じる事の自由』それは大切な事だ。しかし『教え』を信じるにはあまりに人は単純すぎる。

 

黙示録 101章

『生き続ける』それが大切な事だ。金も権威も、その前には単なる水の滴にすぎない。

 

黙示録 102章

人は『競争』し勝つ事を教え込まれた。『勝つ事』を知った時、それが悲劇である事も知るべきであった。

 

黙示録 103章

つくられたシナリオであるなら、それは、『ステージ』で演ずるべきなのだ。

 

黙示録 104章

人間はもっと知るべきであった。いや、気づくべきであった。世界の『主』ではなく『従』である事を

 

黙示録 105章

『誰が人をつくったのだろう。』たとえ、そう思う人間がいても彼はじきに忘れてしまう。答えてくれる人はいないのだから。

 

黙示録 106章

もっと急ぐべきであった。社会の進歩よりも『歴史』の考察を

 

黙示録 107章

『最後』、『END』、『終局』・・・おそらく、これは存在するのだろう。
『誕生』、『最初』、『START』これはもちろん知っているのだが

 

黙示録 108章

その一瞬を迎える為、我々は歩み続けてきた。その道はどこへ続くのか

 

 

 

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