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その他のジャンプ


 最初にも書きましたが、フィギュアのジャンプは6種類だけではありません。ISU(国際スケート連盟)では50種類以上がジャンプとして認知されているようですし、工夫次第では、自分で新しいジャンプを生み出すこともできます(!)。その中でも、まだ比較的競技会で見かけることのできる(かもしれない)ジャンプを紹介します。

ウォーレイ(Walley):
 バックインサイドで踏み切り、カウンター方向に回転してから踏み切り足と同じ足のバックアウトサイドで着氷します。 踏み切り時の姿勢に非常に無理があり、跳びにくいジャンプです。2回転以上行っても構わないのですが、人間の体の構造上、2回転以上を行うことはほとんど不可能といっていいでしょう。実際競技会では1回転しか見たことがありません。
 また、高く跳べないので見栄えもあんまりよくないです。なので、たまにステップシークェンスの中に入れたりするのを見かけるくらいです。ちょっと見では、ジャンプを跳んでいるようには見えないかもしれません。シングル・ウォーレイはシングルアクセルとほぼ同じ難易度なので、ジャンプと言うより、ステップの一要素程度にとらえられているようです。

ハーフ・ループ(Half Loop):
 ループ・ジャンプの着氷足を逆足にして、バックインサイドで着氷するのがハーフ・ループです。ハーフと呼んでいますが、実際には0.5回転でなく、ループと同じようにシングル・ハーフ・ループでは1回転します。
 ジャンプ・シークェンス(複数のジャンプを組み合わせた一連の流れ)の合間に使われることが多く、例えば3フリップ→1ハーフループ→3サルコウなどと使われます。ハーフループは通常のジャンプと異なる足で着地するため、以降のジャンプをサルコウまたはフリップにすることができます。通常コンビネーションでは2つめのジャンプはループまたはトウ・ループですから、ちょっと異なるアクセントをつけることができます。
 このジャンプはダブル、トリプルまで行うことが可能と思われますが、実際にはジャンプとジャンプのつなぎとして、シングルで行われることがほとんどです。
 蛇足ですが、シークェンスとは一般的には、シングルジャンプを間に挟んだコンビネーションのことも指します。もちろん、簡単なステップを挟んだものも含めます(コンビネーションとの違いを明確にした規定は特にないようです)。

インサイド・アクセル(Inside Axel):
ワンフット・アクセル(One foot Axel):

両方とも、名前の通りアクセルの変形です。インサイド・アクセルは、踏み切り足を逆にし、フォアインサイドで踏み切ります。着地は通常のアクセルと同じです。
 ワンフット・アクセルは、着地足を逆にし、バックインサイドで着地します。踏み切りから着地まですべての動作を片足で行うことができるため、ワンフットと呼んでいるようです(もっともインサイド・アクセルも片足だけしか使いませんが)。
 インサイド・アクセルは踏みきり時の態勢にかなり難があるため、シングル(1.5回転)が事実上限度です。逆にワンフット・アクセルはダブル、トリプルまで行うことも練習によって可能だと思われますが、全くといっていいほど見かけません。ワンフット・アクセルをコンビネーションに利用すれば、3ワンフット・アクセル→3サルコウなどという、聞いたこともないような技ができるのですが、選手のみなさんはあまり変わったことはしたがらないのでしょうか。

トウレス・ルッツ(Toeless Lutz):
トウ・ウォーレイ(Toe Walley):

 これらも名前どおりです。トウレス・ルッツは、トウ(つま先)をつかないで行うルッツです。ルッツよりも難易度が高く、ほとんど行われません。また行ったとしても、事実上1回転までが可能な回転数です。
 トウ・ウォーレイは、反対にウォーレイをトウをつくようにしたものです。トウをつくことによって、難易度はかなり下がり、ダブル、トリプルを行うことも可能だと思われます。ただ競技会のジャッジでは、トウ・ウォーレイはトウ・ループと同等とみなされ、どちらか一方しか行うことができないそうです。トウ・ループの方が簡単ですから、残念ながらトウ・ウォーレイを見かけることはまずできないでしょう。

スプリット・ジャンプ(Split Jump):
 これは空中にいるときに足を横に開いているジャンプの総称です。バレエ・ジャンプとも呼ばれます。
 踏み切りの姿勢によって、フリップ、ルッツなどの種類があります。回転中に足を開くため、遠心力の影響を受けてほとんど回転することができません。大抵の選手は半回転しかできないようですが、まれに1回転してしまう選手もいるようです。これもジャンプというよりはステップの技に近い印象です。

バック転:
 競技会では禁止されているので、通常行いません(以前フランスのスルヤ・ボナリ選手が抗議の意味を込めて行ったことがありましたが…。もちろん減点になります)。
 エキシビションでは、見た目の派手さから、体操系の運動が得意な選手がよく行っています。なぜ競技会で禁止されているのかということは、また別の機会に書きましょう。


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