現在のメンバー構成です:ラルフ・ヒュッター、ヘニング・シュミッツ、フリッツ・ヒルパート、フローリアン・シュナイダーです。ステージに立つ時には左からこの順に並びます。 (ヘニング・シュミッツの名前は1986年のエレクトリック・カフェのインナースリーブにみられます。フリッツ・ヒルパートは1991年のThe Mixです。)
フェルナンド・アブランテス(Fernando Abrantes)は1991年のツアーに参加しましたが、ヘニング・シュミッツにとって代わられました。
現在(2009)年のメンバー構成です。ラルフ・ヒュッター、ヘニング・シュミッツ、ステファン・プファッフェ(Stefan Pfaffe)ステージに立った時左から右への順です。 (ヘニング・シュミッツの名前は「エレクトリック・カフェ(1986年)のジャケット解説には記載されており、フリッツ・ヒルパートの名前は「The Mix(1991年)」にクレジットされています) 2008年からのコンサートでは、クラフトワークの創設メンバーであったフローリアン・シュナイダーはクラフトワークのコンサートから出演を止め、クラフトワークからも去りました。その代わりに、ステファン・プファッフェ(Kling Klangのクルー)が参加しました。彼は、ライブアルバムの「ミニマム・マキシマム」にクレジットされています)
「ヨーロッパ特急Trans Europe Express」のアメリカ盤ジャケットでは左からヴォルフガング・フルーア、カール・バルトス、フローリアン・シュナイダー、ラルフ・ヒュッターです。
ドイツ盤「ヨーロッパ特急Trans Europa Express」では、カール・バルトス、フローリアン・シュナイダー、ラルフ・ヒュッター、ヴォルフガング・フルーアです。
バルトスとフルーアが脱退してから、メンバーは(少なくともライブでは)Kling Klangにつとめている、フリッツ・ヒルパートとヘニング・シュミッツです。(日本語版注記:記録として古い情報を残しました)
ファンが作ったウェブサイト kraftwerk.technopop.com.br が答えになるでしょう。
http://kraftwerk.technopop.com.br/life_formations.php
どうしてフルーアとバルトスは脱退したの?彼らは今何をしているの?
フルーアとバルトスは、クラフトワークとしての活動のペースの遅さや、グループ内での役割の重要性が減ってきたことにフラストレーションを感じていたといわれています(Kraftwerk: Man, Machine and Music 邦題パスカル・ビュッシー「クラフトワーク」参照)。Aktivitaet誌のインタビューにおいて、フルーアは次のように述べています。「僕がクラフトワークをやめたのは、クラフトワークで活動していた期間に何か他にやるべきことがあるんじゃないか、って感じたからなんだ。とても辛い決断で、続いて意気消沈することも多かったけど、『何か変化しなきゃいけない』とは考えてはたんだ。」フルーアはクラフトワークにいた時期について本を書いています。
カール・バルトスはその後、ローター・マントイフェルと共作で「Elektric Music」として活動していましたが、現在では少し名前を変えた「Electric Music」としてソロで活動しています。彼はまた、Orchestral Manoeuvres in the Dark、The Mobile Homes、Electronicといった他のアーティストに楽曲を提供しています。バルトスのインタービューは「Future Music」誌や他でなされています。彼の最新の情報はバルトスのオフィシャルホームページで見ることができます。
ウォルフガング・フルーアの活動は最初のうちは混乱と噂の種になっていました。例えば、時々、彼がロボコップ2のサントラを作曲したと言われました(誤りですが)。広まった噂としては、彼は死んだ!という噂もありました。実際のところ、『エレクトリック・カフェ』(1986-7ごろ)をリリースしてからそう時間が経っていないときにクラフトワークを脱退した時、彼は家具のデザイナーとしての仕事に戻りました。1993年には「Jamo」名義で(Yamoじゃありません)、プライベートでカセットシングルをリリースしました。タイトルは「Little Child」で、歌詞とジャケットは長い間クラフトワークと共作していたEmil Schultによるものです。加えるならば、「Mouse on Mars」(1995年のアルバム Iora Tahiti)といったバンドや「Excelsior」(デビューアルバム)といったバンドとの共作で、フルーアはソロとしての業績を「Yamo」名義でなしています。
Yamoについての詳しい情報は以下の住所にて連絡と取ることができます。
Yamo Information Service,
PO Box 115, Blackpool, Lancs,
England, FY3 7GE.
エミール・シュルトは何年もの間、クラフトワークのために、歌詞やグラフィックデザインを提供していました。そして彼の作品は今でもクラフトワークのライブで使われています。彼は2002年のライブではそのうちの幾つかに参加して、ライブを撮影していました。彼はまた、元メンバーのヴォルフガング・フルーアと共作しています。
クラフトワークは積極的に連絡を取ろうとしてはいません。オフィシャルのファンクラブもありませんし、連絡方法もアナウンスされていません。クラフトワークとの実績のある団体や組織(例えばレコードレーベルや、コンサート会場などなど)を通せば、コンタクトが取れるかもしれません。とはいえ、クラフトワークがあなたの事を知っていなければ、まずコンタクトに成功するのは無理でしょう。もし連絡先が既にあるのならば、クラフトワーク公式ページでアナウンスされるでしょう。
クラフトワークのメンバーたちがどんな政治的スタンスを取っているのかは知られていません。クラフトワークの楽曲の多くでは、テクノロジーに対する興味を伺うことができます。とはいえ、普通はアンビヴァレントな形を取っています。注目すべき例外といえば、「放射能」のニューバージョンであり、楽曲発表後のセラフィールド核燃料再処理工場反対運動への参加でしょう。
よく指摘されることですが、クラフトワークの「マシーン」に対するこだわりは、ナチズムやファシズムの観点を反映するものだと言われます。クラフトワークがこのような観点を支持する根拠はどこにもありません。残念なことに、テクノロジーに関心を持ったドイツ人はすなわちナチズム(!)につながると結論づける、知性を疑うジャーナリストによる議論が絶えることはありません。
「人間解体」(The Man-Machine)の表ジャケットは、ファシストのイメージを呼び起こすとのコメントをうみましたが、メンバーの服装が赤で、タイトルにもロシア語があることから、ソビエトのイメージであることは明白です。(アルバムのジャケットデザインに、ロシア構成主義のエル・リシツキイの影響があることはよく知られています)
このテーマについては、パスカル・ビュッシーの『クラフトワーク』本で扱われています。
どうしてときどきヒュッターやフルーアのスペルが違うことがあるの?
正しいスペルはRalf Hutter、Wolfgang Flur(日本語版 注:uの上にウムラウト(点が2個横並びに付いています))で、「u」の上にウムラウトが付いています。しかし、ドイツ語文字の「u(ウムラウト付き)」はほとんどの電子メールシステムで使われているASCII textのシステムでは表現されません。もしウムラウト付きの「u」を表現するドイツの標準的なやり方では、「ue」と表記することです。ですので、HuetterやFluerといって表記を目にすることがあるのです。誰もがこの変換に気付いているわけではないので、ウムラウト表記を取り除いた形、つまり、HutterやFlurといった名前も目にすることがありましょう。