歌詞と言語


クラフトワークの曲の歌詞が知りたい

このFAQの守備範囲をはるかに超えた質問です。インターネットではこの種の質問にこたえられるサイトがあるでしょう。リンクのページもご覧下さい。


ドイツ語と英語の他にどの言語がつかわれているの?

 アルバム「ツール・ド・フランス」(2003)ではクラフトワークはフランス語とドイツ語を用いました。

 他の言語がつかわれた例をあげてみましょう。

Les mannequins - フランス語版 Showroom Dummies
Mini Calculateur - フランス語版 Pocket Calculator
Piccolo Calcolatore - イタリア語版 Pocket Calculator
Dentaku - 日本語版 Pocket Calculator
Minikalkulator - ポーランド版 Pocket Calculator
Калькулятор - ロシア語版 Pocket Calculator
Objecto Sexual - スペイン語版 Sex Object
Os Manequins - ポルトガル語版 Showroom Dummies
Maneken - クロアチア語版 Showroom Dummies
Manechine - ルーマニア語版 Showroom Dummies
Manichini - イタリア語版 Showroom Dummies

これらの曲は、ブートレグやシングル盤で聞く事が出来ますし、ライブパフォーマンスの時にも聞く事が出来ます。


「放射能」の最初の部分のモールス信号はいったいどういう意味なの?

 R A D I O A C T I V I T Yと打鍵しています。


ロボットでの英語以外の歌詞は何?

 これは、ロシア語のフレーズです。アルバムジャケットにキリル文字(ロシア文字)で記されているのがロシア語です。英語では次のように音転写できるでしょう。"Ya tvoy sluga; ya tvoy rabotnik" これは「僕は君の召使い。僕は君の労働者」という意味です。バックでこのフレーズが流れるとき、"No one owns me, no one sells me"と聞こえると言われますが、これは単なる偶然です。

 英語のrobotという単語はチェク語起源です。1923年のカレル・チャペックの戯曲「R・U・R(エル・ウー・エル)」の訳語を通じて借用されました。1991年バージョンの"The Robots"では、"rabotnik"は"robotnik"に変更されましたが、これはロシア語でもチェク語でも通じない言葉です。

(日本語版注:「R・U・R」は岩波文庫から千野栄一訳で出ています(品切れかも)余談ですが、ロシア語のrabota(働くこと)はドイツ語に借用されarbeitとなりました。)


クラフトワークのライブではどんな言葉が使われているの?

2004年のツアーでは、ファンの報告によれば、様々だったということです。ドイツやドイツ語圏ではドイツ語バージョンで、英語圏では、英語バージョンが使われました。他の国ではドイツ語版と英語版と共に歌われる事がありました。歌詞に応じてプロジェクターの画面は変わりました。

他の言語で歌われた典型的な例としては、その国の言葉で歌われた例があります。日本では日本語で電卓が、フランスではフランス語で Mini Calculateurが、ポーランドではポーランド語でMinikalkulator、ロシアではPocket Calculatorはロシア語で歌われました。コンサートのイントロで日本語が聞けます。

いずれにせよ、他の言葉で歌われる曲は、ファンにとっては新鮮なものです。


クラフトワークのコンサートのイントロでは何て言ってるの?


"Meine Damen und Herren
Ladies and Gentlemen
Heute abend (aus Deutschland) / Today evening (from Germany)
Die Mensch Maschine Kraftwerk / The Man Machine Kraftwerk"

2004年ドイツ公演では、"aus Deutschland"というフレーズがなくなりました。


"Ruckzuck"ってどういう意味?

 クラフトワークの曲のタイトルであるRuckzuckは「すぐにしろ」とか「急げ」と訳すことのできるドイツ語のフレーズです。


Vor dem blauen Bockってどういう意味?

 初期のクラフトワークの曲である、Ruckstoss Gondoliere (別名'Truckstop Gondelero') は「Vor dem blauen Bock」という名前の「Tone Float」のブートレグCDで聴けます。なぜ、ブートレグ制作者がこれをタイトルにしたのかは判っていませんが、おそらくドイツのテレビ番組「Der blaue Bock」を冗談でもじってつけたのだろうと思われます。この番組はイージーリスニングフォークミュージックをうりにしているのです。


In Dusseldorf am Rhein klingt es bald...ってどういう意味?

 In Dusseldorf am Rhein klingt es bald...というフレーズはオリジナルドイツリリースのRalf & Florianのジャケットや、Germanophonブートレグに同封されているカードに記されています。このフレーズのおそらく一番よい訳は「ライン河のデュッセルドルフでは、やがて音がするだろう」でしょう。この逐語訳を別として、意味ははっきりしません。

(日本語版注:これらは初回プレス時に同封されているコミックポスターを指している。ジャケットにはこの文句は記載されていません)


「ザ・モデル」の下品でわいせつなバージョンは何なの?

「Heute Abend」とというブートレグCDには1990年にイタリアでのツアー中にサウンドチェックで録音された「ザ・モデル」の演奏が含まれています。このバージョンは悪名高いもので、"I'd like to meet her again"(彼女にまた会いたい)というフレーズが"I'd like to f*** her again"(彼女とまたや***)!に変わっています。いわずもがなではありますが、このバージョンはどんなコンサートでも演奏されていません。