音源について
いつクラフトワークは新譜をだすの?新しいアルバムがでるって聞いたんだけど?
"The Catalogue"/"Der Katalog"の欄をご覧下さい。
コンサートのDVDは公式には発売予定日は発表されていませんが、2005年の早い時期にはリリースされるでしょう。(日本語版注:「Minimum-maximum」として発売されました)
(このFAQは毎日更新されている訳ではありませんし、ニュースサイトを目指している訳でもありません。リンクのサイトやメーリングリストに入って最新情報を得て下さい)
FAQの中でも取り分け質問の多かった問いに、ついにこたえが出されました。リミックスアルバムであるThe Mixから12年、新曲収録のアルバムElectric Cafeから17年の歳月を経て、クラフトワークの新譜 Tour de France Soundtracksが8月4日にリリースされました。(エディットバージョンを収録したシングルTour de France 03は7月7日にリリースされました) AstralwerksのサイトとKraftwerkのオフィシャルホームページで曲に触れることができます。 |
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The Catalogue/ Der Katalogって何?
デジタルリマスターされた、英語版(The Catalogue)、ドイツ語版(Der Katalog)の「アウトバーン」「放射能」「ヨーロッパ特急」「人間解体」「コンピューターワールド」「エレクトリックカフェ(Techno Popに改題)」「ザミックス」「ツールドフランス」はCD、LPでバラ売りないしはボックスセットで発売される予定です。新しいアルバム新録されてはいません。(日本語版注:2009年10月上旬発売予定)
クラフトワークの公式サイトをご覧下さい。
- Kraftwerk, 1970
- Kraftwerk 2, 1971
- Ralf & Florian, 1973
- Autobahn, 1974
- Radioaktivitaet / Radioactivity, 1975
- Trans Europa Express / Trans Europe Express, 1977
- Die Mensch Maschine / The Man Machine, 1978
- Computerwelt / Computerworld, 1981
- Electric Cafe, 1986
- The Mix, 1991
- Tour de France Soundtracks, 2003
- Minimum Maxmimum, 2005 (CD and LP)
- Minimum Maxmimum, 2005 (DVD)
- Minimum Maxmimum, 2006 (SACD)
WWWでみられるthe Kraftwerk International Discography http://home.t-online.de/home/520078056126-0001/といったオンライン・ディスコグラフィーをご覧下さい
アルバム"Tone Float"はクラフトワークによるものなの?
正確にはノーです。クラフトワーク結成以前にラルフ・ヒュッターとフローリアン・シュナイダーはOrganisationというグループのメンバーでした。最初にして最後のアルバムは"Tone Float"と呼ばれ1969年にリリースされました。
Organisationはファンの間では「プレ・クラフトワーク」と言われます
Jose Corchadoが1998年10月に行った電子メールアンケートでは、回答者の中で人気があるアルバムはComputer Worldでした。前回1996年にLars Nellemannが行った調査と結果は変わりませんでした。その調査ではThe Man-Machineが次点でした。The Man-Machineはいささかポピュラリティーを失いつつあるのかもしれません。このアルバムは、1993年のアンケートで一位になり、Computer Worldが次点でした。 また、クラフトワークのリリースした音源の音のクオリティは、リリースしたレコード会社によって変わります。
初期の三枚のアルバム、Kraftwerk 1、Kraftwerk 2 、Ralf &Florianは廃盤です。ヒュッターとシュナイダーがOrganisationというグループとして出したTone Floatも同様です。
ヒュッターとシュナイダーが語ったと伝えられるところによると、これらの三枚のアルバムの再発をする意向であるが、取り急いでするつもりはないとのこと。おそらく、これらのアルバムのイメージとサウンドがその後のクラフトワークの音源とはなはだ異なったものであるからだろう。幸運にもこれらのレコードは中古レコード屋やレコードフェア、雑誌といったところから、中古を見つけることが運が良かったらできるかも知れません。
Kraftwerk 1, Kraftwerk 2, Ralf&Florian と Tone FloatのブートレグCDは1994年に異なる録音源をもとにして現れました。音質は音源に使われたレコードの品質によって変わります(ブートレグはオリジナルのレコードをもとにマスターを作成します。だから、レコードの針音が聞こえることがあるのです)。また、マスタリングの品質によっても音質は変わります。これらCDはもちろんのこと違法ですが、大手レコード店の店頭でさえも、見かけることがあります。
(日本語版注:Crownレコード(伊)からのブートレグも発売されています。)
フランソワ・ケヴォーキアンとウィリアム・オービットの「放射能」リミックスはCDで手に入るの?
ケヴォーキアンとオービットのリミックスはイギリスとドイツでCDシングルで発売されました。しかし、アメリカでは発売されていません。さらには、ウィリアム・オービットのミックスのうち、あるものはアナログレコードだけでしか聞くことができません。「放射能」はアメリカでは12インチシングルとして発売されました。これには他では聞くことのできないWilliam Orbit Hardcore Remixが収録されています。William Orbit 7" Remixはドイツ盤の7インチでのみ聞くことができます。 この曲についてのさらなる情報はインターナショナルクラフトワークディスコグラフィーを見てください。
クラフトワークのブートレグは、非常に沢山のものが何年にもわたって作られてきています。これらのブートレグの信頼性についての議論はこのFAQで取り上げるべきものではありません。しかしながら、それらの収録曲やジャケットなどはhttp://www4.big.or.jp/~blanks/kraft/boots/frame/boot.htmlで見ることができます。
このFAQの初期のクラフトワークのアルバムの項も見てください。
「Kraftwerk and the electronic revolution DVD」はオフィシャルプロダクト?
ファンたちの強い関心にも関わらず、クラフトワークのプロモーションビデオは公式に一度もリリースされたことはありません。しかし、次にあげるビデオで見ることができます。
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グリーンピースによるビデオ(VHS, PAL)の「Stop Sellafield - The Concert」にはクラフトワークが「Radio-Activity」と「The Robots」を演奏している映像が含まれています。しかし、両方とも抜粋で、プロパガンダが挿入されています。1992年にイギリスで発売され、カタログナンバーは74321 13714-3.です。 |
非常に多くのブートレグコンサートビデオがあり、またコンサートの模様がドイツのテレビ局で放映されています。
「Electric Cafe」収録の「The Telephone Call」のボーカルはカール・バルトスによるものです。(このアルバムのドイツ語盤で同じ曲である「Der Telefon Anruf」でもそうです)
1975年と1976年の間にあった様々なインタビューで、フローリアン・シュナイダーは、アメリカのバンドのビーチボーイズがクラフトワークの音楽に影響を与えたといっています。しかしながら、それと同時に、「Autobahn」でのリフレーン"Fahr'n fahr'n fahr'n..." とビーチボーイズの「Barbara Ann」の中の"fun, fun, fun" は全くの偶然であるとも述べています。
いいえ。「Technopop」は1981年の「ComputerWorld」の次の作品としてクラフトワークが取りかかっていたアルバムでした。しかし、ラルフ・ヒュッターに起こった自転車事故が原因なだけでなくこの計画は何度も中断されました。これらの中断があったため、Technopopは断念され、曲の素材はリワークされました「Technopop」の曲目は、Techno Pop、Sex Object、 The Telephone Call、Tour de Franceです。
デモバージョンの「Technopop」や「Sex Object」はいくつかのブートレグに収録されていますが、アルバム「Technopop」のどの曲も完成しておらず、レコード会社にも渡っていません。アルバム「Technopop」のどのトラックも、リリースされれていません。ブートレグですら!(ブートレグ業者の中には、「Technopop」がある、と主張してはいますが)
読者の中には、いつの日かTechnopopのブートレグが発見される事を不承不承思いつつ、私に「Sound On Sound」マガジンのインタビューの記事を見るようにご注進してくれる人がいます。このインタビューでは元のバンドメンバーである、カール・バルトスが、確かにアルバムは存在していると、言っています。では、見てみる事にしましょう。
まず、81年に私たちがワールドツアーを行った後、ラルフが自転車事故を起こして、彼は生死の境をさまよいました。頭蓋骨骨折で、あと一年もつかどうかといった状況だったんですよ。[略]その時ですね。私たちが「Tour De France」にかかっていたのは。これは「Technopop」のシングル第一弾になる予定でした。シングルは発売されましたが、自転車事故があったため、アルバム制作を続けるのにさらに1年かかりましたよ。正直言って、この時に多少の技術的な遅れをとったのは否めません。80年代中ごろ、突然、デジタル機材が出現しました。サンプラーも含めて。[略]だから、私たちは今一度振り出しに戻って考え直す必要があったんです。MIDIとかサンプラーとか他の沢山のものも統合する必要があったし。
「Technopop」がなんとか終わったときに、ラルフはニューヨークへと飛び、「The Powerstation」でミックスをしました。アルバムジャケットなどが完成しましたが、ラルフはこのアルバムに自信を持っていないようでした。そして、ニューヨークで、もう一度、作品全体を作り直すべきだと考え、また、「Electric Cafe」とアルバム名を変えることを考えました。だから、そのように私たちはやったんです。私のあくまでも個人的な意見を言えば、あれは過ちだったと思っています。つまり、やり直す前でもやり直した後でも結果はOKだったんです。[略]でも、私は「Technopop」は出すべきだったと思いますね。だって、その方がずっといいバージョンなんだから。今ではブートレグで手に入りますよ。
後半部分を考えると、バルトス氏は噂を元にして話をしているのがほぼ明らかだと私は思っています。クラフトワークはたいてい、ブートレグ情報は、バンドのファンから得ています(ブートレグ業者ではなくて!)。したがって、「今ではブートレグで手に入りますよ。」という下りは、何度も蒸し返されてきている噂を元にしているのでしょう。例え噂に、メンバーの1人が絡んでいても。
しかしながら、「Technopop」のブートレグが存在する可能性をバルトスが言うためには、完成した(完全な)「Technopop」について、まず言わなければいけないことでしょう。では、なんで彼はこのようなアルバムがあると話しているのでしょうか?上にあげた引用を注意深く読むと、ラルフの回復とラルフのニューヨークのミキシングスタジオ行きの期間には、楽曲への新たな、デジタルなアプローチについて語ることで費やされています。と、いうことは、ほとんどの楽曲(殆どでないにしろ)は、デュッセルドルフにあるバンドのスタジオで作りなおされたということは疑いの余地がないでしょう。「ラルフはニューヨークへと飛び、『The Powerstation』でミックスをしました。アルバムジャケットなどが完成しましたが、ラルフはこのアルバムに自信を持っていないようでした。そして、(ラルフは)ニューヨークで、もう一度、作品全体を作り直すべきだと考え、また、『Electric Cafe』とアルバム名を変えることを考えました。だから、そのように私たちはやったんです。」(強調は筆者)ですから、「この」時には作品全体を完全に一から作り直す予定を持っていたのではなくて、最終的な作品の仕上げにあったのです。
だから、私は、オリジナルのアナログの「Technopop」のプロジェクト(おそらく、ブートレグで聴ける'Technopop'や'Sex Object'のデモ版に非常に近いものであったと考えられますが)はあったようで、その後で、完全にデジタルバージョンに作り直した(クラフトワークは「Technopop」って未だにいっていますが!)ものは、ラルフが満足してリリースする前に、さらに楽曲をリミックスし、練り上げる必要があったのです。新しいElectric Cafe(eの上にアクサン)というタイトルをもって。
もし、私の解釈が正しければ、バルトスが言っている事と矛盾する事になります。彼が「Technopop」について言っている時には、最終的なリマスタリング前の「Technopop」と「Electric Cafe」プロジェクト全体をひっくるめて言っているように思われます。もし、私の解釈が間違っていれば、クラフトワークのファンがいつもいうように、アナログ版のオリジナルアルバムの事でしょう。
「ヨーロッパ特急」のドイツ語版アルバムである、「Trans Europa Express」には「Abzug」という曲が含まれていますが、「Trans Europe Express」には入っていません。とはいえ、「Abzug」はアルバムと同名タイトル曲の一部で、同じように曲としてリストされているMetal On Metal(「Trans Europa Express」では「Metall auf Metall」) のようなものです。何らかの理由でこのタイトルが英語版のアルバムには表記されていません。この理由としてもっともなのは、「Abzug」の英語への訳語としていちばん相応しい「departure」ではドイツ語の「Abzug」が持つ語感(「Abzug」のZugは列車"train"という意味がある)を反映していないからではということがあります。
「Concert Classics」の曲目表記は間違っています。正しい曲目は次のようになります。
1.Komentenmelodie (1 & 2)
2.Autobahn
3.Kling Klang
4.Tanzmusik
3曲目のタイトルは、アルバムの中でアナウンスされているのが聞くことができます。しかし、「Kraftwerk 2」で聞けるものとはかなり違ったように聞こえます。
CDの「A Short Introduction to Kraftwerk」は公式なクラフトワークのリリースなの?
ブックレットとCDパッケージの、「A Short Introduction to Kraftwerk」はイタリアのSonic Booksから2000年5月に発売されました。イギリスの販売会社は、このCDの収録曲はオフィシャルなリミックスや、再レコーディング、デモバージョンであると報道資料で報じました。ところが、実際は、収録曲は明らかにアマチュアによるリミックスで、レコードのノイズがはっきりとCDで聞き取ることが出来ます。これは音源がレコードから録られたものであるとみなせます。このCDの収録曲リストはブートレグLPの「Kraftwerk - Edition 3」と同一ですが、この項を書いている時点では誰もこれが同一素材であるとは断定できません。
クラフトワークがこのCDを認可した証拠はなく、関わりを持っていません。CDのパッケージ自体にはクラフトワークとの関わりについて記されておりません。
いいえ。これらは以前のアルバムに収録されていた曲の新しいバージョンです。昔のバージョンと新しいバージョンのどちらがいいか、ということは個人によりけりです。
いいえ。このブートレグCDのクレジットにはこの曲がクラフトワークのものだと書いてありますが、クラフトワークとは全く関係がありません。この曲にはクラフトワークの「Home Computer」がサンプリングされていますが、実際のところ、この曲は「Time to Time」といわれるテクノグループによるものです。
これはクラフトワークによる物ではなく、本当は、ウォルター・カルロスによるベートーベンの交響曲第9番のシンセサイザーバージョンです。これは映画『時計じかけのオレンジ』のサウンドトラックのものです。
ある、インターネットレコードショップの扱い商品リストの中に、日本からの輸入盤として、Outburnがあります。注文してみると、Autobahnが届くでしょう!誰かがスペルを間違えて、その間違いが世界中に広まったものだと思われます。
いいえ。 (とはいいえ、誰しもがそう言いたくなりますが...)これは、1969年にGershon Kingsleyによって作曲され、演奏されました。1972年にHot Butterが演奏しています。