Final updated at July/09/1997


☆ ご案内 ☆

4月30日から6月4日まで作者はヘルニア切除の手術のため入院をしていました。そのときの詳しいことを書こうと思います。手術等を考えている方へ参考になればと考えております。このページに関するご意見・ご質問・ご指摘等がございましたら 電子メール にてお願いします。

★ ご注意ください★

このページには複数枚の画像データがあるため、ダウンロードに時間がかかるかもしれませんがご容赦ください。

● 第1章  〜入院から手術まで〜 ●

日付 病状・処置
4/30 あまりにも腰が痛くてどうしようもなかったので、通っていた整形外科の先生から地元の大きな病院を紹介してもらう。そして診察の結果、即入院が決まる。まず入院してから、検査(CTスキャン・MRI等)を受けられる状態にする。そしてその病状を見て手術かどうかを決める。
5/6 腰の痛みがかなりひいてきた(それ以前は痛くて眠れない日があった)のでMRIという装置で調べた。その結果、4番と5番の間の椎間板が筋を飛び出して神経を半分以上圧迫しているとのこと。
5/8 5/6のMRI検査に続いて、午前中に脊椎造影検査(脊椎の部分に造影剤を注射して神経の部分がどれだけダメージを受けているかを調べる)を行ない、午後にCTスキャンを行なう。
5/9 MRI・脊椎造影検査・CTスキャンの検査の結果、やはり飛び出している椎間板を切除する以外に治療法がないとなり、手術を19日か20日に行なうことが決まる。

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ところで....

検査に使ったMRIって??
MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断装置)は磁気を使用し、体の中を観察しようとするもので、患者さんにとってはは無害な検査です。そして一般レントゲン写真では見ることのできない部分(軟骨や靱帯、半月板、脳、内蔵など)を描出することができる非常に有効な装置です。装置の外見や最新の技術を駆使した装置については....
ウィキペディアの「MRI」のページ
をご参照ください。
検査に使ったCTスキャンって??
CT(Computed Tomography)は、X線を検査するところにいろいろな角度から照射しコンピューターでX線の強弱から得た情報を元に各横断面の画像を得る装置です。CTもMRI同様に一般レントゲン写真では見ることのできない部分(軟骨や靱帯、半月板、脳、内蔵など)を描出することができる非常に有効な装置です。外見や最新の技術を駆使した装置については....
ウィキペディアの「CT」のページ
をご参照ください。

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◆ 検査で撮影した写真 ◆

● MRI ●

〜MRIの写真の簡単な見方〜

「し」の字の形になっているのが背骨で、左手側から見た図です。何枚も同じような写真が写っていますが、微妙に場所をずらして移しています。背骨(灰色に写っているほぼ四角っぽい形をしたもの)の間に写っている白いものが椎間板(軟骨のようなもの)です。下の2枚の写真でよくわかると思いますが、椎間板が黒くなっているところがあります。この部分が椎間板が損傷していて右側に飛び出しているのがわかります。また背骨の横に白いものがはりついて見えますが、これは脊椎で椎間板が飛び出て脊椎を圧迫しています、この状態だと、足などにしびれや痛みが生じます。(私も痛みがありました)

● CTスキャン ●

〜CTスキャンの写真の簡単な見方〜

写真の中央にある楕円形のものが椎間板です。左の写真は椎間板が楕円状にはっきり写っていますが、右の写真は楕円の右側がぼやけています。これは椎間板に何らかのトラブルがあると思われます。また椎間板の上にある「人」の形をした背骨との間にあるものが脊椎ですが、左の写真でははっきりと写っていて脊椎と椎間板がはっきり区別できます。これは特に問題がない状態のものです。しかし右の写真では椎間板と脊椎の間がぼやけていますが、これは椎間板が脊椎を圧迫している可能性があります。

● 脊椎造影検査 ●

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● 第2章  〜入院から手術まで〜 ●

日付 病状・処置
5/20 昨日の夜9時から「飯抜き・水抜き」だった。あとオペ前の準備で、2・3種類の点滴をした。また全身麻酔がよく効くようにと肩に注射をした(この注射がものすごく痛い!!)パンツからT字帯(ふんどしに似たもの)に着替え、シャツとズボンも手術着に着替えて、手術室へ移動のためにストレッチャー(病院内で患者を乗せて走り回るベッド。思ったよりも結構狭いものだった)で手術室に着く。スタッフの方の声は聞こえるけど顔が見えず、酸素マスクをはめるとき普段お世話になっている先生の声が聞こえ、少し話をして(何を話したかは覚えていない)「これから麻酔が入るから」といわれて、1回吸ったら近眼でぼやけて見える部屋がさらにぼやけてきて、2回目でパツッと意識がなくなった。目が覚めると「重病室」にいて、体中がめちゃくちゃ熱く(後で聞いたら電気毛布が入っていた)脈か呼吸かよく分からないがそれらをするたびに背中に「ドーン、ドーン」という痛みが走る。おなかにも力は入らない。あと点滴もずっとはめっぱなしで(次の日の朝まで)、酸素マスクもしていた。自分にとって「すごい状態」だった。
5/21 昨日から眠れず(おなかがすいていたからかも)採血から1日が始まった。この日から食事は寝たままでするようになり、お手洗いですることもベッドでするようになった。昼前に元の部屋に戻るが熱が出てしまい、氷枕をもらってぼけーっとしていた。あと背中を拭いたりするときに一時的に横向きになるが、看護婦さんが2・3人でタオルを持って「転がす」が、このとき傷が拡がるんじゃないかと思うくらい痛かった。でも80kg以上ある私を転がすのだから看護婦さんも大変だなと思ってしまった。
5/22 おとといからずっと眠れなくてボーッとしていた。昨日よりは少しよくなったがやっぱり動けず、背中が熱っぽく気持ち悪い。でもよかったこと(?!)が1つあり「おつうじ」があった。習慣は恐ろしいもので、以前から毎日でる私は3日目にして1回目のおつうじが来た。痛みは切ったところよりも足にたまに「ピッ」と走るもののほうが強く感じる。今日の夜も眠れないのかなと思い眠剤(アップジョン#17)もらって飲んだが、あくびが何回か出ただけでぜんぜん効果がなくボーッとしていただけだった。
5/23 今日からベッド上ではあるが自分で左右に転がれるようになった。ずっと上を向いた状態で寝ていると傷口とおしりの間の皮膚の感覚がなくなってきて「床ずれ」の軽い状態になった。ベッドに防水シートを敷いているため、どうしても蒸れてきてしまい、そうなってしまうらしい。
5/24 もう痛みはほとんどなくなっているが、左右に動く(転がる)時にピリッとたまにくるのと、足の痛みがある。今日のできたことといえば、腰の横の部分を手で支えながらではあるが、腰を上に持ち上げられるようになった。(といっても「使い道」といえばポータブル式トイレをセットするときと、おしりを拭いてもらうときくらいではあるが)
5/25 今日も特に変わったことはないが、相変わらず「おつうじ」は毎日あって、スタッフの皆さんに申し訳ないなと思いつつ、自分で踏ん張ってできることに少し安心する。傷口もだいぶんよくなってきているとのことだ。(でも左右に転がるとなんか傷が拡がりそうな気がする)
5/26
5/27 今日からついに歩けるようになった(といっても歩行器とコルセットつき)まず一番に思ったのは、トイレに行って便器に座って用を足せるなと思ったことと食事も普通に座るか立った状態でとれるなと思った。普通だと歩き始めは階段の登り降りは痛くてできないらしいが、病室のトイレにある段差も特に問題なく移動できた(でも心配だったので段差のないところにあるトイレまで行ったが)1週間ぶりに起きてみると頭はくらくらするわ、目が回るわ、酸素が足りない感じはするわで、この日は1日中ふわふわしていた。
この時期に撮った写真
手術前の準備をしているところ(手術着を着て、T字帯をはいてこれから手術室に行くところです) 手術で摘出した椎間板(約4.7グラムとれ、少しずつ切除するので挽肉のようになっている)

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● 第3章  〜"再"2本足歩行から退院まで〜 ●

日付 病状・処置
5/28 きのうの「ふわふわ」もなくなり、歩きもよくなってきた。まだ歩行器を使っているため外や屋上に行けず、夜に病院の1階を歩いて「リハビリ」をしたら、寝る前になって筋肉痛になってしまった。
5/29 今日は抜糸をして久しぶり(10日ぶり)に風呂に入った。(抜糸の後はちょっと痛かったけどその前からあった「かゆみ」よりはましだけど)
5/30 (特になし)
5/31 今日から歩行器を使わないで歩くことが許可されて、自分一人で風呂に入れるようになった。やっぱり自分一人で何でもできるということはすばらしいことだと改めて思ってしまう。また、今日からリハビリも始まった。リハビリといっても腹筋と背筋を鍛えるものだが、実はこれらのなめてかかると再発する可能性があるといわれて何年かぶりにまじめに「運動」をした。あと、病院にはいってはじめて屋上に行って久しぶりに外の空気を吸うことができた。
6/1 (とくになし)
6/2 手術してからずっと自動販売機で売っているものは母に買ってきてもらっていたが(お金は入れられるが受け取り口がしたにあるため、しゃがんでとれなかった)今日チャレンジしてみたら何とか買うことができた。
6/3 この日、担当の先生と相談して、明日退院してのいいといわれてものすごく喜んだ。
6/4 ついに退院の日が来た。4/30に入院がしてからちょうど5週間がたっていたが、入院したときに比べて足の痛みはなくなっているし、身体もまっすぐになっている。あとはリハビリと無理をしないようにすることだ。

手術前と手術後の私(Before and After)
 向かって左側が入院前で、右が退院後の写真です。緑色の線が背中のある点から垂直におろした線で、黄色の線が背中のくぼんだところに沿ってひいたものです。左の写真はヘルニアのために腰の部分が傾いてしまっているのがわかります。(わざとまげているものではないんですよ!)手術して右の写真のように腰の部分の曲がりも直り、本人も驚いてしまいました。

左の写真は、手術の時に切ったところです


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