[戻る]

カルドセプトII 対戦記録


001(2002/01/19)


第4回宇宙一リーグを開催するにあたって前回大会の参加者有志が参集し、今後の運営について議論が行われた。

まず最初に、通常のセメントでは表現できないセカンドの多様性の模索という大前提を確認。その上で、前回同様リーグ戦の連続性を戦術的な面白さに繋げるため、ルールとゲームバランスを吟味した。

ルールは「シンプル」かつ「ユニーク」でありながら、真剣勝負に値するものを。特に今回は450枚もの大量カード、中でも「興味深い能力を持ちながらも、より安定した他のカードに出番を奪われてきたカードたち」を何らかの形でリーグ戦に活かしたいと考えていた。 勝利を前提に、未開のカードで未開の作戦を編む。フツーに強いカードを集めて安定した気がするのは錯覚であり、9人が最強のグーを選択したとき、たったひとりのパーに負けるのがカルドセプト。我々は精度を極めるのではなく、発想を拡げることで高みを目指すのだ。

ブック制限の議論は、やはりSP(スペシャルカード)が中心となった。SP存続の是非、リンカネーションとメズマライズの特殊性、SP選択方法など。一通り問題点を洗い、各自持ち帰って最終決定までチェックすることにした。

新ルール案としては、生贄指定ルールが松岡から提案された。「各マップで最多枚数を組み込んだカードのうち1種類は、次のマップから使用不可」。 例えば、第3戦目のマップで、ブックへの4枚組み込みが「リンカネーション」「メズマライズ」「ホーリーワードX」の3種であった場合、そのうち本人が決定した1種類は第4戦目以降使用禁止というルールである。4枚組み込みが1種類も無ければ、3枚組み込みのカードが対象となる。 つまり全30戦ならば、全試合出場したセプターの30戦目は29種類の禁止カードが存在するというわけだ。

これにより、リーグ参加者はブックを使い慣れたカードだけで固めにくくなり、日頃「使ったことないけどちょっといいかも」などと思っていたカードを組み込みつつ、勝てるブックに仕上げる必要が出てくる。もちろん、従来どおりに主力級カードをガンガン使って後半戦の自分を窮地に追い込んでみるのも一興だ。 個人的には、今まで見たことが無いシチュエーションが出てきて面白そうだと思うのだが、どうだろうか。

ラウンド制限については、全員が無制限を希望している。マップの勝利条件等でできるだけ手を加えたくない主催者としては、ネット予選マップのアレは避けて通れない問題であった。

(1)設定

  • マップ:トールの槌(勝利条件90000G)
  • 制限時間:30秒
  • 参加者:会社員M、Max.M.Mine、悠、松岡

    (2)展開
    つーわけで実験。「トールの槌」4人対戦。制限時間30秒。それ以外はマップのデフォルト設定を採用する。メンバーは会社員M、Max.M.Mine、悠、松岡。 属性はMineが火、悠が風、Mと松岡が水。Max.M.Mineさんと悠さんはスタンダードな戦闘ブック。悠さんはミスルトまで採用している。事前に「デフォルト設定ですよ」とメールしたのだが、敢えてテストモデルを提供して下さったのかもしれない。 Mさんもスタンダードだが、周回は捨ててアンチマジックでひたすら守り切る構え。加えて水アムルにバインドミストなので、はっきり言って落ちない土地は無いし、大連鎖を狙いやすいマップだけにアンダインが活きそう。

    松岡はスチームギアやベヒーモスを絡めたテンペコインブック。これをアースシェイカーでリセットしながら延々と繰り返す。ただし、最優先は護符より周回速度であり、マナと周回ボーナスの威力だけで勝つのが基本戦術である。 というか、数字的には実質これか足止めブック、つまり土地破壊+高速周回か土地維持+周回抑制の2択なのではなかろうかと思う。足止めはピース等を絡めるとしても現実的には難しそう。 マナの成長目標をおよそ10000Gに設定すれば、ジャッジメント被弾でもマナ5〜6発程度にドレインを絡めればゴールできるだろう。その場合、200周回するのにどの程度の時間がかかるかを予測するのが当実験の目的である。

    さて蓋を開けてみると、ジャッジメントどころかサプレッションやインシネレートすらなく、危険なのはドレインマジックだけだった。松岡にレベルを上げる積極的意思は無く、シンクは他人の土地に即撃ち、領地コマンドで強引に水に変えたら、隣の土地にクリーチャーを移動させてまた領地コマンドで水に変え....を繰り返した。最終的にどこで暴れても水護符を拾えるようにするためである。 水はMさんと被っているため、辺りはあっという間に水浸し。そうなると、土地を維持できるのは必然的に水かつ高戦闘能力のMさんのみであり、序盤はMさんのワンサイドゲームになっていった。

    よって、トップを走るMさんのアンチマジックをいかに破るかが序盤のポイント。そんな中、自分リバイバル連発で顰蹙を買った悠さんは、さらに松岡のドレインマジックをメズマしてMさんのアンチマに叩きつけるなど、意味不明のプレイングで会場全体の怒号を一身に浴びる。

    悠 「でもボクのブックのマナソースがですね、」
    松岡 「ややっ!こんなところに愛知勢ハッケソ!」
    カッパ 「マナソースってオイシイデスカ?」
    悠 「つーか、マナブーストの差が....」
    松岡 「めがねーずの刺客である可能性も否めない。」
    カッパ 「いなめない」

    悠さん逆ギレ。

    松岡の考え方では周回1周する間に枯渇さえしなければOKなので、マナをスペルしてリカバーできる額であればたとえ試合が傾いても最短距離を進み、高額地に突っ込む。最初は回避していたMineさんや悠さんも次第に844G程度は安くてラッキーとズカズカ踏み込み始め、もはや通行料の判断は「2252Gか、そうでないか」のみとなった。

    そして、遂に松岡の手札にドレインマジック2枚。1枚目でアンチマを破壊し2枚目で+8455Gチュー。続いて、Mineさんからバトンタッチしたカッパさんが+8259Gドレイン。でもそれが試合の趨勢に影響していないのが凄い。この頃になると、Mさんのマナが600Gを越え、松岡に至っては1950Gを記録したが、そんな状況でもマナを切ってテレポート・ホーリーワードX使用を優先していた。そりゃもう、まだ先が4/5あるつもりなので。

    ちなみに水浸しの大地では、松岡がテンペスト発動、Mさんが十数体のクリーチャーを次々と交換、松岡がアースシェイカー発動、Mさんが矢継ぎ早にレベル5アップ、の繰り返し。おかげさまでHP300オーバーのMアンダインにST700の悠ソウルコレクターが殴りかかる怪獣戦記を目の当たりにする。 Mドルールは既に貫通の意味が無いほどSTが伸び、デコイに侵略されて3回死ねる位の反射ダメージを食らったりしていた。「やす4238 --水 16連鎖に落ちました」には大笑い。落ちてんのかそれ。

    そうこうしているうちに腹も減り、何より激しい睡魔が襲い始めた。遂には悠さんが自札のコーンフォークとソウルコレクターを判別できないまでに昏睡したため、やむなく代打ちをルマーさんに依頼。

    松岡 「お願い、代わって」
    ルマー 「嫌です」

    ゲーム開始から7時間を経過した超大戦は、201ラウンドで結末を迎えぬまま終幕した。

    (3)結果
  • トールの槌 201ラウンド終了時
    順位 セプター 魔力 枯渇
    1 会社員M 29069  
    2 松岡 25757  
    3 Max.M.Mine 13436
    4 2147


    「結論。どうやらリーグ戦の目標魔力90000Gは無理らしい
    「本気でやるつもりやったんかい!」
    「CPU相手なら7時間で最後まで行ったんだけどなぁ」
    「・・・・」
    「でも、いつか達成までやりたいよね」
    「二度とやらん」



    [戻る]