大阪3 潜入記 2





'03.11.6
曇りですな。

何故か今年はテンションが高いんですよね…なんでだろ?
やってもやっても不足してるような気がして…で,上手くなってたらいいんですけど…さて?

大阪3クラスのmさんにあるものをお渡しするべく,再びこのクラスに潜入です。

このクラスは,今日,チケットの配布があったようです。皆さん,いい席に当たりましたでしょうか?
そして,佐渡練の案内もあったようで,12/1の19:00〜のようです。平日は結構つらいっすね。
でも,19:00〜というのが救いかも。


<ここだけは…>

初出のレッスンという意味では,P46,795小節,S から終わりまでだそうです。
そして「今日は
シャッフルするぞ!」でした。

まずは,体操。
伸びてーーーーー「ぱっ!」,肩を回す,腰を回す,首を回す…

#この何日か,肩のあたりが痛くて…肩こりではないようなんです…肩の付け根の
#奥深いところが痛むんですよ…おかげで首が回しづらい…
#あ,あの意味での首が回らない,じゃないですよ。(^^;;;;)

発声は「ま」と「ば」。
いつも言われることですが,「はい,怖い顔しない!」
つい,力むと怖い顔になるようです。肩の力を抜いて自然体で,を心がけてるつもりですけど,
なかなかそうは行きませんよね。

ピアノは…あれ?わかんねぇ!でも,甲斐 洋平 先生?かな?

まず,今後の心構えについてのお話がありました。

「”
ここだけは自信がある!”というところを作りましょう。3年計画ぐらいで,それを増やすつもりで」
「その後でいいから,どんな歌い方をするのかを考えましょう」
 …歌詞を理解し,どう表現していくかというところでしょうか。
「暗譜,なかなか出来ないですよね。歌い出しを忘れることもあります。そのときは”あ”でも”ら”でも
声に出すこと。そうすると思い出すこともある。」
「とくにフーガは要点要所を自分なりに作っておくこと。最後までを通してひとつで覚えてしまうと,
見失ったとき戻れなくなります。節目までを
ブロックで覚えておくと,リカバリできますよ」
「そうした上で,
今年はこれにチャレンジ!

うーむ,なるほど。


<大きさと速度と>

さて,P46,795小節,Sです。
ここは,ソリストが歌ってるところを,コーラスがそぉ〜っと入って,横取りするところ。
そして,コーラスが主役になる一番気分のいいところ(^^;;)。だから,気持ちよく歌うこと。

最初の Deine Zauber は息を混ぜて,次からは小さいけどはっきり歌う。
binden wieder は文字で表すと,「
んでん」,ヴぃーでる」なわけで,このようにはっきりと差をつけること。
クレッシェンドして行くところは,無段階変速ではなく,フレーズ毎に大きくなる階段状でよく,続く was die mode
は別物として歌いなおすくらいがいいそうです。
Deine Zauber , Deine Zauber binden wieder , binden wieder was die mode 〜
って感じでしょうか。

アルトだけ802小節のところで音程が下がるんですが,「
音程は下がっても声は落とさず上向きで

806小節の Alle は,「あーれ」ではなく「あっれ」,次の Menschen はしっかりとアクセントをつけること。
811小節の wo dein 〜は細く,けれど,魅力的に歌うこと。終わりの weilt はさっと切る。
そしてここは,デクレッシェンドし,p に至るんですが,ヴォリュームを下げるのであって,スピードはあくまで
Poco adagio。スピードを下げ過ぎないこと。

#アルトは「めちゃくちゃ遅い」って言われてましたね(^^;;)。

812小節,動きがあるのは女声だけなんですが,男声もその間,しっかりリズムは刻むこと。

この後の間奏で,ピアノが有元先生の意図と違うのか,何度も指摘されてましたね。
そんなこともあるんだ…


<ベートーベンの不親切>

間奏明け。
ここは,ベートーベンの不親切,なんだそうで,これまでコーラスの歌い出しは必ず目印の音が
入ってるらしいんですが,ここは無い。
なんでも,この一万人の第九,20年の歴史の中で,ここだけハーモニーが聞こえないそうな…(^^;;;;;)
でも,あとの822小節,was が決まればよしとするか,だって。

830小節,Menschen の後の休符は,ソリストが忘れ去られないように出てもらうため,そして,832小節,
Menschen はすっと切って,ソリストさんに「はい,歌ってごらん」って言うぐらいの気持ちで,ですって。

そして,ソリストが842小節まで歌うんですが,ソリストはここまで。最後の派手な元気な部分はコーラスだけです。
おいしいところをコーラスがもって行くという気持ちで歌いましょう。

Prestissimoです。
ソプラノは高いところが長く続きます。「ソプラノはきゃぴきゃぴで!」
アルトは,あんまり派手さが無いもんで,「アルト,だんだん遅くなってるよ。処理が追いついてないの?」なんて
言われてました。
Bruder ! は怒鳴らずに。「顔が怖いよぉ。もっと明るく!」
ソプラノとテノールは,音がぶつかり不協和音になるらしい(←よくわかってない…(^^;;;;))んですが,この不協和音を
楽しむようにしましょう,なんだそうです。

872小節,ソプラノの wohnen 〜 のところ,「頭のてっぺんの髪の毛,1本上げて!」
ここが見せ所とばかりに力まないで,ってことでしょうね,髪の毛1本だから。

877小節と879小節に Seid umschlungen ! が続きますが,テノールは前と後で性格が変わってる…(^^;;)
アルトは,Seid umschlungen ! が「なにすんねん ! に聞こえるで」と言われましたね。
いずれにせよ,ちゃんと口を動かしてはっきりと発音することを
意識すること。それだけで変わります。

このあと,ソプラノは「もう何も言うことはありません…」
って,確かに高いところの連続,言うこと,ないよなぁ。
とはいえ,887小節の Diesen では,ff の後ろの sf ですから,もう一度アクセントをつけることが必要です。

何やかやといいながらも,アルトはここまで,一発で決めます。さすがですねぇ。
でも,アルトにはもうひとつの難関が待ちうけており,897小節,バスの領域からソプラノの領域まで一気に上がる所が
あります。ここは「人格を変えて!人間のすることじゃありません」だって。(^^;;;;;)

とまぁ,これで一通りやりきったわけですね。


<しゃっふる!>

休憩が明けて…席替えの時間です。そう,シャッフルですね。
通常,下のように並んでレッスンを受けています。

AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これをごちゃ混ぜにするんですが,まぁ,完全にランダムには出来ません。
ってことで,こんな感じかな。

AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
SSSSSSSSSS AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT
BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS AAAAAAAAAA
TTTTT SSSSSSSSSS AAAAAAAAAA BBBBB
AAAAAAAAAA BBBBB TTTTT SSSSSSSSSS
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

でも,結構,上手く散ってましたね。

#小生は,左側中ほど,アルトだった位置ですね。この角度からのレッスンも新鮮です。

これで,頭から通して歌います。ってことは,
有元先生のバリトンソロが聴けるわけです。

我が大阪Gクラス,花月先生のバリトンソロとは一味違う,これまたいい感じです。
おっと,聴き惚れててはいけません,男声はコーラスの頭に Freude ! があるんですから…

シャッフルされてても,案外,宿敵ソプラノ(笑)に惑わされません。
それよりも,ご近所のテノール,「それ,間違ってますよね?」っていうのに,案外いい声で,
かつ,ヴォリュームも大きい方がいらっしゃって,その方に引っ張られてしまう…
「あ,それ,違うのに!」「し,指揮とずれてるぅ!」
いやはや,小生も修行が足りません…

#声のでかいヤツが正しい…?

多くの方が鬼門とされているフーガ,道に迷うことも無くこなせたつもりですが,多くの方が
指揮を見てないんでしょうか,
微妙にぞわぞわとずれてました。
指揮を見てても,合わせられないところが非常に歯がゆかったです。

そして,講評。
「よく声は出てました」
「フーガはケンカになってましたね。」
「テノールが出たところは滑ってしまいましたが,その気合はいいですよ。」
「入るところははっきりと。後は抑えて冷静に。今の状態は,音の洪水です」

個別には,692小節,アルトはテノールをくうぐらいのつもりでし切りなおして歌うこと。
730小節,R の部分,「ここは汚かったよ」
妙に抑揚がついたからでしょうか。以前,羊羹を切った後の角の立った状態をイメージして音符を立てること,
なんて表現をされてましたから…そのことなのかな?
738小節,アルトの Such' は,もっと「芋掘りで」。口が開くか否かの差,”ぞ”というつもりで”ず”を出す。
745小節,Bruder の”ぶりゅ”はもちろんのこと,あとの”〜でぇる”もしっかりと,もっと大きく。

ってことを指摘されました。このあたりを何度かやって,お時間となりました。
次回は,
譜面無しで通しでやるそうです。大阪3の皆さん,頑張れ!

#あたしゃ多分出席しないと思いますけど。(^^;;)


シャッフルは面白いですよね。回りから各パートがよく聞こえてくる。
だから,どうしても戦ってしまう…(^^;;)
本当の趣旨は,回りをよく聴いてハーモニーを作れ,ってことなんですけど,どうしても惑わされますからね。
中には,耳を塞ぐようなことをしている方がいらっしゃいましたが…間違わずに歌う,ではないんだと思います。

自分のパートを叩きこんで(それが難しい),回りを聴いてそれに同調させる(もっと難しい)。

よくもまぁ,ベートーベンさんはこんなのを書いたもんです。
オケのパートもある楽譜を戯れに買ったのですが,コーラスだけでも大変なのに,オケの音符も複雑です。
よく書いたもんだと感心しちゃいます。

こんなのを見ると,到底6回や12回ではできるもんじゃありませんよね…って気になりますが,
12/7は必ずきます
がんばりましょう。