大阪3 潜入記



'03.10.9
晴れ。日中は汗ばむ陽気でした。
そして,ほぼ
満月がぽっかり浮かぶ頃…
何故か,梅田東学習センターの体育館に向っておりました。(笑)

#仕事をさっと切り上げて…いや,ほっぽっといて,じゃないかって?
#こら,そこ!ホントのことを言うんじゃない!!(笑)

にしても,今週は忙しかったなぁ…月〜水と,自宅滞留時間が6時間前後。
ちょっとへろへろ気味ですが,大丈夫かな?


<潜入成功>

さてさてさて。
こんな時刻に,ここにいるとは思いませんでした。
大阪3クラスに潜入です。
やっぱりちょいと気が引けて,それと,スタッフに止められるかも,なんて思ったんで,
帽子を目深にかぶって,ささっと会場へ。
やはり夜のクラスですね。体育館の明るさがいつもと違います。左手の窓には
赤く浮かんだ観覧車

小生の所属する大阪Gとはかなり雰囲気が違います。会社帰りと思しき方がやっぱり多いです。

#今日は小生もそうなんですが。

それに,
テノールが少ない!椅子の数にして40脚あまり。
そして大阪Gと決定的に異なるのが,
バスの数。多分,100脚ぐらいはありましたね。
女声パートは…アルト,ソプラノとも殆ど変わってないようです。

まぁ,お忍びなんで,椅子は使わず後ろで歌おうかなんて思ってましたが,かなり空きがあるので,
後ろから2列目,ソプラノよりに座りました。
大阪Gでは前のほう,バスとの境界を陣取ってますが,いつもと景色が違って,また,いいもんです。


<準備>

そうこうするうちに有元先生,登場。変わらず,Tシャツにタオルです。
発声練習の前に,準備体操。これ,必要ですよね。特に,仕事の後ですから,体がかちこちです。
伸びて,ねじって,曲げて…うん,いい感じです。

そして,発声練習です。
    ま
   ま ま
  ま   ま
 ま     ま
ま       まー

いい声,いい声を
イメージする。想像しながら遠くへ飛ばすように。そして次は,

    ま
   め め
  ま   ま
 め     め
ま       まー

そういえば,「ま」も「め」も唇が一瞬ついて発音するんですよね。そして,

    ば
   ば ば
  ば   ば
 ば     ば
ば       ばー

これも,唇が一瞬ついて発音するんですが,ちょっと破裂的な音かな?
こんな発声練習をひとしきりしてから,巻き舌の練習です。
色々とお話がありましたが…すいません,覚えてません…ま,巻き舌できるから,いいや!(←ほんまかい?)

ところで,この大阪3クラス,進度が遅いんだそうで…今日はスピードアップするとのことでした。
で,注意事項。
・お隣とおしゃべりしない!
・他のパートの練習時も,よく聞いて慣れておくこと!


<座席も大事?>

さて,本題です。と,その前にピアノの辻本先生,登場です。あれ?金髪(茶色?)に染めてるんですか?

いきなり,P25,543小節,Mです。ここは好きだけど,嫌いなところ。ソプラノに引っ張られるやなところです。
しかも,今日はソプラノよりの位置。う〜みゅ,困ったぞ。

「まず,体を起こしましょう」

うん,そうしましょう。
おや,案外歌える。ソプラノに引っ張られないぞ?なんでだろう?

「声を前に,前にまわして!」

ぶるん,ぶるん,と振りまわすぐらいの気持ちで歌うぐらいがいい感じです。
550小節,休符のあるところは,ムダにあるんじゃなく,しっかりと早く切ること。
しっかりと
切ることでリズムが付くんだそうです。緩急が大事ってことですね。

今度は,伴奏無しのア・カ・ペラ(って書くんだっけ?)で歌う。
これ,案外いいですね。結構気に入りました。

「声だし(かたならし)にはちょうどいいでしょ」

もう十分過ぎるぐらいです。

ところで,座席について考えたことありますか?小生はあんまりないんですが…
なんでも,初心者が前で,経験者が後ろで練習するのがいいんだそうです。
前席の初心者は,後ろからの声を聴きながら学べるというわけですね。
逆に後ろに陣取る人は,自信がある人だということ。
でも,一万人の第九のレッスンでは,同じ人が同じ席に座るという固定化が,
しかも毎年(笑)あるんだそうで…まぁ,初めての人はよっぽど前向きでないと前にはいきませんからね。

#よし,来年は小生の固定席を誰かに譲ろう。(←来年かい!)


<女子だけのマーチ>

次は,P20,411小節,男性合唱です。もうみなさん,I と II を決めてるんですね?
大阪Gでは,女声に遠慮してか,例年終わりのほうで案外適当(笑)に決めて,さらっとやるんですが,
今日,ここで歌えるとは思いませんでした。
大きな注意点は,414小節の Bahn をはっきりと歌うこと,ぐらいでした。

で,噂には聞いてましたが…この部分を
女声でうたうというのがありました。
これが案外,いい!
”女子”だけのマーチ。先生も思わず「うまいやん…」
男声からも拍手がありました。


<スカッと爽やか,606小節>

P28,595小節です。しんどいけど,好きなところです。
男声から始まって女声がかぶってくる。うまくいくと,「あぁ,やっててよかった…」って感じになります。

まず,出だしの Seid が合わない。パッと出なくてはダメなところです。
そして,597,599小節のスタッカートは意識すること。
600小節の Kus は,しめるように…うーん,うまく表現できない…発音し,続く ganzen はあまり
あっけらかんに口をあけない。
Diesen の発音は,「でぃーぜん」ではなく「
でぃーぜん」と前に「ん」をいれるぐらいの感じで。

それから,長い音が続くんですが,
後ろに伸びるという意識がないと,指摘されました。
まだまだ伸ばすんだという意識をもって歌うことが必要です。
また,
女声は力むとダメ。確かに力むお姫様(ソプラノ),力む女王様(アルト)は見たくないよな…

そして,ここいらは一瞬,不協和音が入ることで,次の爽快感が味わえる様に設計されているんですが,
605〜606小節の一発目で気分を作って緊張を高めて,本チャンの606〜607で爽快感を味わう,と。
その音符の間隔がいくつだとどうとか説明戴いたんですが,咀嚼できませんでした…。

パート毎では…
ソプラノ,607小節の Diesen は音が揺れると目立つんだそうです。
音を揺らさない様,注意すること。
アルト,607小節の前後は,他のパートと一瞬ぶつかるところなんで,
負けないように。
テノール,609小節,ganzen はソプラノよりも高い音。だから,ここは必ず聞こえるから,
柔らかく歌うこと。
バス,…ごめんなさい…

そうそう,これも噂に聞いてた,
母音だけで歌うというのも体験できました。これも面白いですね。
パンと入らないとダメなところは母音歌って合わせるようにして,そのタイミングを叩きこんでから
子音を乗せる。Bruder や Freude なんか,まさにそうです。


<コーラスと伴奏>

P30,611小節,Nです。
最初の Bruder はパンと入らないとダメなところ。そして,
しっかり切ること。
休符で空間をつくることを,音で示す…それがしっかりと切るということ,かな?

618小節の wohnen はスタッカートを意識するものの,
楽に置くような感じで。
次の Bruder は呼びかけてるんだから,遠くにも聞こえるよう
遠くへ音を飛ばすように。
それでいて,休符のあるところはしっかりと切ること。切るのが遅いと指摘されましたね。

uberm は弾けて結構だそうで。発音は,「
い,いーべるむ」ぐらいのつもりで。
622小節の zelt は,すっと切ること。

続く mus,これも,切るのが遅いと指摘されました。早く切るのではなく,しっかり音符通りに
伸ばしてからは
だらだらと延ばさないこと,だと思います。ソプラノは一番最後に出るんですが,
パキーンと出るのではなく,
十分に溜めておいてから出るような感じ。

626小節,これはとにかく,上へ上へ音を飛ばすつもりで,
上に飛ばして細くしていく…
すこーしディミネンドですね。そのまま,上の音を聞いてるつもりで…進むと,631小節の Ihr sturzt 〜に
つながって行きます。

このあたり,オケというか伴奏は,”
たら〜,たら〜”って感じなんだそうです。しかし,コーラスが
しっかりと”
タン!,タン!”といったメリハリをつけることで,よい感じになるということです。


<はい,それまで!>

そして,P31,631小節です。
今日は時間も無いということもあって,歌詞ではなく「ら」で歌います。
しかし,632小節まででお時間となりました。
ここは,拍子の取り方を徹底的にやった感じですね。


さて,次回は,フーガに入るんで予習すること,とのことでした。母音で歌うのも自主課題。
そんでもって,厳密にやっていきますからね,とのことでした。


<うん,面白かった>

今日は,初めて経験者クラスで歌ったんですが…

いきなり歌うことになっても,相応に
音が取れている方が多くて,ちょっとびっくりです。
大阪Gではこうも行かないかな。やはりこのあたりが経験者クラスなんでしょうか。
それに,
殆どの人が暗譜していることもあって,皆,指揮を見ながら歌ってます。
ですから,バラバラバラ…と崩れていくことは殆どありません。
初心者クラスとの大きな違いは,ここでしょう。

いつもと違う場所で歌ったのも面白かったですね。
前に座ってる方の声を聴きながらということもあってか,不思議とソプラノにつられることは
ありませんでした。

#M なんてところ,全体で歌ったときに自分のパートで歌えたためしがない…っていうのは,
#よくあることなんですけどね…←だめぢゃん。

たまに,違う先生から教わるのもいいですね。
同じ歌が別物に見えてきます。いや,いきつくところは同じなんですけどね,北壁を登攀するか,
南壁から登攀するか,の違いなんでしょうけど…
少なくとも共通しているのは,難しい顔で歌わない。いい声をイメージして。
これが全てのスタート地点であり,行きつくための道程でもあるんですね。

レッスンとは別なんですが…観覧車についているストロボ(フラッシュというべきか?)が
気になって気になって…というのが,夜のクラスの欠点かも。(^^;;)

休憩時間には,昨年大阪Gでご一緒した方とご挨拶。有元先生と二言三言お話し,もうお一方,
お名前を失念
した…いや,そもそも存じ上げない方だったよーな…方とお話する機会がありました。

#小生,案外有名人なんスか?
#まだ,たったの3年目でっせ?

それにしても,仕事が終わってから大きな声で歌うっていうのもいいなぁ。
来年はこのクラスに移籍しようかしら…テノール,少ないし。(笑)

でも,会社を定時に終われることはまず無いから,移籍すると本番への出場権が危うくなるぞ…