一万人の第九参戦記



<参戦表明>

それは6月初旬のことでした。

新聞広告に「一万人の第九コンサート参加者募集」が掲載されており,何気なく目を通していると,

「指揮者 佐渡 裕」。

おお!そうか,山本 直純から代わったんだよな。これでもう,むらむらと参加したくなったのでした。
しかし,合唱の経験はまったくなく,楽譜も読めない。けど参加してみたい。
参加要綱を見ると,小学生でも参加できるとのこと。
これなら,私でも!と勇気を奮い立たせて,事務局へ問い合わせることとしました。
それにしても,自分のパートをどこにするか決めなくてはなりません。
そこで,合唱をやってる友人(関東在住)に,パートについて聞いてみました。第九参加は伏せて…。
まぁ,普通の声ならテノールらしいことが判明し,テノールでいくことに決定。よかった,事前に聞いておいて。
アルトで参加申し込みするところでした。メールでのやり取りだったこともあり,問い合わせは4日ほど過ぎてしまいました。

「あの〜,参加したいんですが,まったくのど素人で,初めてなんですけど,参加できますか?」
事務局「えぇ,結構ですよ。ところで,パートはどこにされますか?」
「テノールかな,と思ってます。」
事務局「レッスンはどこが御希望ですか?」
「梅田がいいんですけど。」
事務局 「えーっと…,もうだうぶと埋まってきてますから,今から申し込まれても,だめかもしれませんね」
「(がーん!)…だめでもともとで,出すだけ出してみます」
事務局 「そうですか。」

ってなやり取りがあって,申し込むことを決定。会社の帰りに往復はがきを買ったのでした。


<沈黙の一ヶ月>

ポストに投函してから1週間。当落通知はまだかまだかと帰宅するたびに郵便受けを覗てました。
けど,来ない。そうか,落選は通知が来ないんだ,と思い,申し込んだことは忘却のかなたへ。

ところが,およそ一ヶ月たったある日,それは突然やってきました。
当選!」とは書かれてませんでしたが,案内が印刷されています。

  大阪Gクラス。日曜日。12:30〜14:30。

うひゃ!秋の行楽シーズンの日曜日は,出かけられないのか!うれしいような悲しいような,複雑な気分でした。
まあいい,今年はこれでやってみよう。つまらなければ,来年は参加しなければいいんだ。


<事前準備>

通知が着てからというもの,カレンダーにレッスン日を丸印を入れたり,第九のCDを買ってきたり,
ちょっと浮かれてました。
CDといえば,カラヤン/ベルリンフィルの第九(海賊版?)はすでに持ってましたが,ここはひとつ,
日本人による第九のCDを買っておこう,ということで,朝比奈隆/大阪フィルのCDを購入。

とりあえず聴く。
あうぅ。ぜんぜんわからん。歌詞もなにも,わからないよぉ。

かくなる上は,CDだけではなく,DVDでも買うか!と物色したけれど,適当なものもなさそうだし,
歌詞が字幕で出るかわからないし。とにかく,何度か聴くだけ聴くことにしました。
そうですね,5度ほど,聴いたでしょうか。
たまたま,TVで第九の放送もあって,これ幸いと見たものの,字幕スーパーは訳詞。ありゃぁって感じでした。


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