技術ノート
’98,8/23作成
このモデルは、いまから10年以上前の製品です。システム内で利用されているHDDのインターフェースは
ST506という、今では誰にも見向きもされない、FDDに毛が生えたような貧弱なインターフェースです。
しかし、未だにこれを使いつづけている企業(多分個人ではいないと思う)があります。多分、端末として利用
しているのだと思います。よく、ぶっ壊れるのはメカ駆動部分で、特にこのHDDが死にます。現在のIDE/
SCSIとは違い、同モデルのHDDを付け替えてもシステム自身がこのHDDを認識しません。これは、
BIOSの問題ではないのです。通常、電源を入れてIPLからフックしてHDDにいたるのが通常のシステム
の立ち上がりのシーケンスですが、この時にシステムはHDDのシステム領域下にある日本IBM固有の情報を
読み取り、そのデータが一致すればOSを読み込むようになっています。
つまりHDDを載せ換えるにはシステム領域下に日本IBM固有のデータを書きこまなければならないのです。
このためのソフトとハードを作ってみましたので、会社で未だにPS55J/Kモデルを使わなければならない
可愛そうな人は自由に使ってください。
システム領域下のデータにはパーティション情報も一緒に書かれていますので、これを逆コンパイルして覗きた
い、書き換えたい、弄繰り回したいという輩のひとは、debuggerを利用してください。因みにNECの
PC98シリーズのsymdebでもPS55上でちゃんと動作します。
○ソフト
ソースプログラムも公開しますので、自分の責任下で自由に改造してください。Cとアセンブラーの両方があ
ったのですが、今はアセンブラーのソースしかありません。
通常、HDDを操作するにはINT 13Hを利用します。御多分に漏れずこのプログラムもINT 13hを利用
しています。しかし、このプログラム中での使い方は正規のマニュアルには掲載されていない方法です。これは、
一種の隠しコマンドのようなもので、偶然見つけました。以前、大和研究所にこの件を尋ねたら「古い機種なの
で、分かりません」と言っていましたから、IBM関係者の人は怒らないでください。
○ハード
回路図を公開しますので自分の責任下で自由に改造してください。ST−506I/Fは通常ですとSCSI
やEIDEのようにディージー・チェーンでの接続ができないのですが、擬似的にディージー・チェーン化する
ためのものでデマルチプレクサーのようなものです。
ソース・コード、回路図等に関する連絡先は岩淵(こちら)まで
ブラウザは、Netscape Communicator4.0x使用を前提にしています。画面サイズは、1024×768以上を推奨。
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