99/12/30
『シェンムー』発売

 今年も残すところ一日あまり。終盤になっていろいろな仕事がたてこんで、今現在に至っても、事務所でデスクに向かっています。

 自宅のコンピュータ環境が、日本語の使えないLinuxとフリーズばかりしているWindows2000、それにモバイルのWindowsCEと、バラバラで、事務所のWindows98のみがこうしてFTPできる環境なのです(~_~;)。そんなわけで、今年最後のOBTコラムをわざわざ事務所で書いているというわけです。

 昨日、SEGAから『シェンムー』というRPGゲームが発売になりました。

 じつはこれ、95年の立ち上げから今年の初めまで制作に関わっていたものなんです。当初の発売予定は8月(ほんとはもっとずっと前ですが……(~_~;))でしたが、いろいろあったようで(もうぼくは現場から離れてしまっていたので、事情は知りません)この年も押し詰まって、ようやくという運びになったようです。

 大きなプロジェクトで、莫大な制作費と宣伝費がかかっているし、関わった人も途方もない数だし、なんといってもプロデューサーの鈴木裕氏は、ずっと昔からの友人だったので、成功して欲しいのはやまやまなのですが……ま、健闘を期待して成り行きを静観していたいと思います。

 極私的には、この数年間の制作にまつわる人間模様のほうが本編よりはるかにドラマチックだったりして……なんて思ったりしてまして、それはいずれドキュメンタリータッチに、存分に書かせてもらうつもりでおります(~_~;)。

 年明け早々には、ぼくが今手がけているPHSで楽しめるテキストアドベンチャーの第二弾と第三弾が立て続けに公開となります。『シェンムー』では、個人的な仕事という意味では、はなはだ不本意に終わってしまったので、2000年はテキストアドベンチャーから3DCGゲームの世界へリベンジを挑もうと思っています。

 それ以外にも、この年末には、新たな展開の兆しがいろいろ出てきたので、2000年には大いに期待しています。5日くらいまで田舎で骨休めして、年明けには心機一転、総攻撃を開始したいと思っています。

 話はだいぶ横道に逸れましたが、このサイトを立ち上げてから二年半あまり、おかげさまでアクセスは5万を越え、単行本化できたり、メーリングリストなどの新しい試みも展開しています。2000年は、もっともっと自分自身がアクティヴになって、フィールド情報などもどんどん掲載していきたいと思っています。今後ともよろしくお願いします!

 それでは、皆様、よいお年をお迎えください!

――― uchida

 

 
 

99/12/26
 『ドラッグ−
今日も子供たちはドラッグを買う−』発売

 先日、久しぶりに恵比寿のmontbellのショップに行ってきました。年末年始に山に行かれる方も多いようで、ウインタージャケットやアンダーウェアが売れているようでした。冬山にはしばらく行ってないので、ぼくの装備のほとんどは旧式化しています。一気に揃えるのもたいへんなので、また一から少しずつ充実させていこうと思っています。さしあたってジャケットからかな。

 このところ飲み会が多くて、グロッキー気味でしたが、昨日はジョギングして韓国式の唐辛子エキス入り入浴剤を溶かした風呂に入ったら、いっぺんですっきりしました。その後、バイクで走ってもポカポカ、唐辛子パワーを実感しました。

 夏に書いた『ドラッグ−今日も子供たちはドラッグを買う−』(竹内書店新社)がようやく発売になりました。

 原稿を仕上げてから、半年近くかかっての刊行、それも、土壇場でタイトルやら版型の変更などでガタガタして伸び伸びになるなど、どうでもいいようなことで遅れるんですから……ほんと、嫌になります。こんなことやってるから、「紙メディアに明日はない」なんて言われるんですよね。でも、内容のほうは、ぼくの個人的な体験なども織り込んで頑張って書きましたんで、ぜひ読んでやってくださいませ。

 ブレア・ウィッチ・プロジェクトのWEBサイトに刺激を受けて、新しいエンタテイメントサイトの構築なぞを企もうかと思っています。PHSのコンテンツでは、オカルトものをやっているのですが、そのプロットを生かして、インタラクティヴなゲーム形式のサイトにしようと思っています。

――― uchida

 

 
 

99/12/22
 Windows2000

 昨夜遅くに帰宅して、今度は、ノートパソコンのほうにWindows2000をインストールしてみました。

 はじめは、ファイル構造をFATからNTFSに変換するという項目を無造作にYESとして、途中まで作業が進んだところで、「しまった、NTFSにしたら、あとで98か95に戻そうと思っても、インストールできない!」と気づいて、せっかくいいところまで進んでいたのを中止。

 次は、FATのままを選択して進んでいったのはいいけれど、最後のセットアップまできて「ハードディスクの容量が足りないので、インストールできません」とのメッセージが……。あと20MBばかり容量を増やして、臨み、ようやくインストール完了したのが朝の5時でした。延々5時間もかかってしまいました。

 「さあ、これで、最新OSでサクサクだ!」と思ったら、これが、あなた、重いのなんの……ブートするのに、カップラーメンにお湯を注いで、出来上がりをハフハフと食べて、最後のおつゆを啜る頃にようやく立ち上がる始末。

 アプリケーションを実行しても、まったく同じような調子で、ブラウザが立ち上がるのにたっぷり1分……このスピード時代に、まったく長閑なパソコンが出来上がりました(~_~;)。しかも、内蔵モデムは認識するものの「モデムが壊れています」との非情なメッセージ。

 PDAとのデータ同期はできなくなるし、2Gのハードディスクの空き容量は100MBそこそこになってしまうし(95では500MBありました)……「Windows2000βを導入して、私の非力なノートパソコンは蘇った」とメールマガジンで豪語しておられたライターさん、この責任、どうとってくれるんじゃい! 

 上記のような按配で、めでたくVAIOもLinuxの仲間入りが決定しました(~_~;)。2000年は、マイクロソフトさんとお別れかな……。

 ところで、話はぜんぜん変わりますが、「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」という映画をご存知ですか? 映画学科の三人の学生が、魔女に呪われたと噂される森にカメラをかついで入り、そのまま行方不明になった。そして、彼らが残したカメラとフィルムが発見される……そこに映っていたものは。

 といった内容ですが、じつは、今、ぼくがPHS向けテキストアドベンチャーの第三弾として書いているものが、とっても良く似たプロットなんです。ぼくのほうは、奥多摩のとある山の中に伝わる同じような話を元にしていますが、山には、不思議なというか恐ろしい場所がありますよね。

 ぼくは、どちらかというと霊感の強いほうで、今まで、いろいろ見たり聞いたり、感じたりしてきたのですが、多くは、山での体験でした。そのうち、OBTの本編のほうでも、アウトドアでの奇妙な体験コーナーなんて作ってみようかななんて考えています。みなさんも、そんな体験があったらお寄せください。

――― uchida

 

 
 

99/12/21
 Linuxって
なんだかとてもシンプル

 暮れもいよいよ押し詰まってきましたね。

 この期に及んで、なんやかやと仕事が重なっている上に、自宅のパソコンが一台余ったのでLinuxを入れてみたり(ローカルの設定がうまくいかなくて、今のところ、どうしてもrootでしか入れない(~_~;))、今日は今日で、新しいPHS用のゲームを考える傍らにWindows2000なんぞを仕事用のコンピュータにインストールしようとして、プリンタやらCD―Rやらのデバイスがほとんど対応ドライバがなくて使えなくなってしまうことに気づいて、間一髪で止めたり……と、よせばいいのに、自分でドンチャカと余計な仕事を作っています。

 その上、とっても古いTAの通信設定がうまくいかなくて、助っ人に出かけて、結局新しいのを買うしかないという結論に達して戻ってきたり……わたしゃ、コンピュータの便利屋さんかいな? どうも、どれもこれも中途半端でいけません。

 そういえば、Win98のほうは、数日前からファイルのサマリーが出なくなってしまって、このサイトの画像などを整理するのに、いちいちファイルを開いて確かめねばならず困っております。ほんと、パソコンて、いじればいじるほど出来損ないの機械だなという気がします。なんだか、最近、自分でプログラムに乗り出そうかなんて、不遜なことまで考えはじめています。

 だけど、Linuxってなんだかとてもシンプルで、かえって新鮮ですね。

 だけど、Win2000て、NTの発展形なわけで、ファイルシステムも98や95と違っていて、これを導入したら、使えないデバイスやらソフトやらが続出して、大混乱になるんでしょうね。さしあたって、自宅に置いてある画面のちらつきが直らないVAIOに入れて試してみようと思ってますけど……。

 どうも疲れがたまっているようで、支離滅裂なことを書いてしまいました。少し、表の空気を吸ってこようっと!

――― uchida

 

 
 

99/12/17
一つの時代の終わり

 以前にこの覧でもご紹介した故小林庄一先生を偲ぶ会が、一昨日、日本記者クラブで催されました。

 東京帝国大学在学中には初期の日本コミュニズムに関わられ、その後、満鉄調査部、戦後は政治評論家として、独自の政治的スタンスを貫かれて、常に新しい視点から未来を見つめてこられました。

 学生時代には登山を楽しまれ、まだ未踏峰も数多くあった北アルプスにも足しげく通われたようです。

 ぼくは、晩年、ひょんなきっかけからお付き合いさせていただくようになり、大きな刺激を受けました。亡くなられる直前まで、しっかりしておられ、「21世紀はグローバルネット社会になる。既成の政治勢力や政治的文脈は廃れて、まったく新しい、個人を中心にしたパラダイムが実現する」と目を輝かせておられました。

 いつも自分の目と耳、そして足で調べ、体験し、既成権力に組することなく、自分独自の視点で世の中を見てこられた小林先生は、新しいパラダイムが、自分が求めつづけてきた個人主体の新しい価値観とシステムを実現するものだと期待を寄せておられました。

 一方で、ナショナリズムの勃興や高度情報化社会故の情報操作の恐ろしさなども考えておられました。小林先生はWEBを新しい活動の場として据えようと考え、その準備も進められていました。それが日の目を見る前に他界されたのが、とても残念です。

 そこで、今回、小林先生を偲んで、最後の評論をこのサイトで掲載させていただきました(『20世紀とは何だったのか』)。いずれ、その生様を含め、まとまった形でご紹介できればと考えています。

――― uchida

 

 
 

99/12/12
奥義の伝授

 U.エーコの『フーコーの振り子』の中に、次のような一節があります。

 「奥義を伝授された者と霊感を受けた者は同じではないのです。

 奥義の伝授というのは、理性では説明のつかない神秘を直感的に悟ることで、それは計り知れない一つの過程であり、肉体と精神のゆっくりとした変容なのです。

 この変容こそが、究極の精神修養を可能にし、不老不死の征服をも可能にするもので、非常に内面的な秘密なのです。

 それはけして外面には現れない慎ましやかなもので、とりわけ、明晰と分離とによって創造されたものなのです。だからこそ<世界主>たちはその奥義を伝授された人間ではあっても、神秘だけに耽るようなことはしないのです。

 一方、霊感を受けた人間というのは、彼らから見ればただの奴隷にすぎず、それはヌミノーゼが現れる場所であって、そこからある秘密の前兆を窺うことができるのです。(中略)神秘主義というのは、心霊との接触のグレードの低い形態なのです。それに対して、奥義の伝授は、頭脳と精神の長い苦行の結果として獲得されるものなのです……」

 ほとんどアノミーとも言えそうな、この世紀末の日本にあって、いかがわしいカルトが跋扈しているのは、さながら百鬼夜行といった感じです。

 その百鬼たちは、他力本願のショートカットで、人より先んじようと考えるバカな衆生たちが作り出してしまったものでしょう。エーコが言うように、霊感を受けただけでは、得たいの知れないものの奴隷にしかすぎません。

 霊感や啓示を自分の心身と同化するまで静かに咀嚼してこそ、ようやく人に語れる、あるいは人を導く奥義を手にしたといえるのでしょう。そして、実は、奥義というのは、汲めども汲めども尽きせぬ泉の水のようなもので、一度、それに触れた者は、果てしない自己探求の道にあって、「人を導く」などといった不遜な気持ちは、けっして起こさない者のような気がします。

 「真理」という言葉をヘドロのように吐き出す人間を、ぼくは決して信じません。そして、ぼくは、常に、この世に溢れる神秘の中に奥義を探しつづけていこうと思っています。

――― uchida

 

 
 

99/12/03
どうせエベレストに
登るなら、インド洋の浜辺から徒歩でてくてくと

 あっというまに師走ですね。去年の今ごろは、事務所を開設するのに、あっちこっち駆けずり回り、手作りのデスクにオイルステンを塗って、へろへろのシンナー中毒になったりしてましたが、今年は、それに比べると落ち着いている…といえば、落ち着いています。

 神宮前なんて、およそチンピラライターにはそぐわないところに、仕事場を置いて、半年で言い出しっぺの一人が離脱したり、ゲーム業界から離れて、出版界に舞い戻り、それがどうも景気悪くて、今度はデジタル業界にまたまた鞍替えして、ドサクサにまぎれてサイトを本にしたり……けっこう、激動の一年間でした。

 2000年という年は、いったいどうなるのか、先行き不透明ですが、今を精一杯生きることが明るい未来に繋がると信じて、がんばっていこうと思ってます。

 今月は、DDIポケットのテキストアドベンチャーゲームの第二弾が公開になります。こちらは、今、第三弾の執筆中です。それから、ショートストーリーの3DCGの企画などもあって、ちょっと忙しくなりそうな気配です。……デスクワークばかりしてないで、アウトドアへ飛び出したいです。

 今日、オウム二法が可決されましたが、このところ、カルト絡みの事件が多くなってますね。

 大洗のホテルに居座って贅沢三昧しているライフスペースとやらのなんとか言うオヤジとか、法の華だかの福永なんとかとか、麻原もそうでしたが、見るからにいかがわしいこの手の奴に、何故ひっかかるんでしょうか? 

 重病で藁にもすがりたい思いという人の気持ちは、わからないでもありませんが、べつに差し迫った何かに追われているわけでもないのに、カルトに引かれてしまうのは、この世紀末に、よるべき価値観が失われているせいでしょうか? 

 それにしても、拝むだけで救われるとか、金持ちになれるとか、人を出し抜けるとか、出世できるとか、そんなに都合いいことがこの世にあるわけないことは、普通の大人ならわかることだと思いますけど……。

 山の頂きに立つためには、一歩一歩自分の足で着実に登っていく以外に道はないですよね。ヘリコプターを使ってエベレストの頂上に立ったって(ヘリじゃ、そんな高度までは無理かな(~_~;))、なんの喜びも得るものもありませんよね。

 禅の世界では、しばらく修行して、世の中の原理を悟ってしまったように思える時期を『生悟り』というそうです。「私は、真理をこの手に掴んだ。これを世の人たちに知らしめ、苦悩を解いてやらなければ」と、メシア思想に駆られる。

 そして、「自分は、世のために、自分が悟ったことを伝えるんだ」と活動をはじめるが、なかなかそれが受け入れられないと、「結局、この世に生きる者どもは、生きる価値のない下等な者なのだ。こいつらをみんなポアすることが、こいつら自身のためでもあり、世のためであるんだ」と、逆恨みに行き着く。

 オウムなんて、まさにそのものでしたね。ちなみに、禅では、『生悟り』の段階は初歩の初歩で、それを乗り越えてから、ようやく本当の修行が始まるそうです。

 超能力、UFO、リインカーネション、スピリチュアリズム、アルタードステーツ、トランスパーソナル……なんでも信じるのは自由ですが、それで、現実世界を忘れて、いつも夢見がちになってしまったら、気の抜けたただの「アホ」です。

 そんな「アホ」こそ、生きる価値がありません。

 最近、具体的なことがなにもなくて、大説ばかり打つ人が大勢いますね。それこそ、ヘリコプターでエベレストの頂上に立とうとしているようなものです。ぼくは、どうせエベレストに登るなら、インド洋の浜辺から徒歩でてくてくとスタートして、自然環境や民俗の移ろい、そして、苦しみや楽しみを肌と心でじっくりと感じ、味わいながら極めたいと思います。

 ウンベルト・エーコ『フーコーの振り子』読み直しています。テンプル騎士団にまつわる陰謀史観を風刺しつつも、その奥にある本当の神秘を匂わせるエーコの力量には、惚れ惚れします。具体的なことをこれでもかこれでもかと突き詰めていったとき、「この世には、理屈では片付けられない、大いなる神秘があるんだ」と認識できる。それが、本物だと思います。

――― uchida

 

 
 

99/11/28
新しいコーナー
social

 新しいコーナー『social』を設けました。

 このサイトは、立ち上げ当初から、アウトドアをコアにして、ライフスタイル全般を考えていく、総合サイトにしようと考えていました。

 ぼくは、高校時代から山に登りはじめ、登山を自分が世の中に対するときの物差しとして、今まで生きてきました。世の中が高度に情報化され、既存の価値観が崩壊して、より複雑に、そしてパーソナルなものに変わっていこうとする中、ぼくの思考のコアには、山を通して得た尺度があります。

 これがあるおかげで、自分のスタンスを常にはっきりさせていることができているような気がしています。このcolumnのコーナーでも、今まで、社会的な問題等も散発的に書きとめてきましたが、socialのコーナーでは、テーマを絞った形で、それなりにまとまった読み物として、ぼくなりの視点で現代社会について感じたことや、取材したことを伝えていきたいと思っています。よかったら、一度覗いてみてください。

――― uchida

 

 
 

99/11/25
トホホなタイヤ交換

 今日の東京は、小春日和といった感じの暖かな一日でした。

 でも、オートバイで甲州街道を走っていると、紅く色づいた街路樹から朽ち葉が吹雪のように降り落ちて、冬が間近いことを実感させます。

 メーリングリストのほう、早くも30人あまりの方々に登録いただいたようです。今日、いちおうご挨拶を差し上げましたが、ほんと、アウトドアに限らず、広く、これからのライフスタイルなどについて語り合っていきたいとおもいますので、お気軽にご参加、ご投稿ください。

 何日か前に、オートバイのメンテナンスのことを書きましたが、じつは、大騒ぎでした。

 当日、タイヤとブレーキパッドの交換を頼もうと、部品を注文しておいたショップに行くと、「昼食を挟んでしまうので、4,5時間かかる」とのこと。思わず頭にきて、「それなら自分でやる!」と息巻いて、部品だけ受け取って帰ったまではよかったのですが、いざ、久しぶりにタイヤ交換を始めてみると、なかなかリムから外れないわ、タイヤレバーの使い方をすっかり忘れていて、新品のタイヤのエッジに傷つけてしまうわ、その上、ようやく交換を終えて、エアを入れたら、どこかから「シューッ」と非情な音が……。

 結局、最後には嫌気がさして、他のバイク屋さんに飛び込みました。おかげで、夜までかかり、新品のチューブに交換するはめになって、3000円也の余計な出費。トホホであります。

 昔は、タイヤ交換なんて、貧弱なツールで30分もあればできたんだけどなぁ。……それから数日後、朝、出かけにふと見ると、エンジンヘッドからオイル漏れがあるではありませんか。これは、下手に自分でいじるより、バイク屋さんへ。

 たぶんパッキンがゆるんでいるのだろうとのこと。まだ、さほどひどくはないので、様子を見ることにして、オイル交換だけしました。これは、しばらくオイル交換をしなかったので、シリンダー内圧が高くなったのが原因だったようで、これだけで、ピタリとおさまりました。

 そして、今度は、一昨日のこと。グイッと加速したときに、ガラガラと、チェーンを引きずるような音がするのです。今朝、念のため、チェーンを点検すると、スネイルカムといって、チェーンの張りを調節する部品が、左右で違う位置に固定されていました。これじゃ、チェーンが斜め向いて、変な音を立てるわけです。そんな、マイナートラブル続きでしたが、今はすこぶる快調です。これからは、こまめに、面倒みてやろうっと!

――― uchida

 

 
 

99/11/19
メーリングリストオープン

 ↓でアナウンスしたメーリングリスト、さっそく開設しました。E−Mailアドレスを入力するだけで、即参加できるフォームを用意しましたので、ふるってご参加ください。

 昨日、松下電器さんからe-mail をいただいて、これから発売される松下製バソコンにこのサイトのURLがプリインストールされることになりました。正確に言うと、標準でプリインストールされるブラウザのブックマークに、「生活に役立つサイト集」というのがあって、その中のアウトドアという項目に登録されるそうです。

 シコシコとブックマークを集めて、それを交換して喜んでいたのが、つい2、3年前のような気がしますが、もうここまで来ているんですね。それにしても、ますますがんばって更新しなければ……。

――― uchida

 

 
 

99/11/18
junさんのちょっといい話

 この二三日、急に寒くなりましたね。オートバイに乗るのにGパンだけでは寒いので、オーバーパンツを履くようになりました。これが登場すると、いよいよ冬を実感します。

 昨日は、しし座流星群拝めなくて残念でしたね。今朝は晴れ間も見えて、なんだか、その時間だけ天気が意地悪したような感じでしたね。昨年は、寒い中、河口湖畔まで行って、MGFの幌を開けて、足元をヒーターで暖めながら、優雅に堪能しましたが、今回は部屋の中で酒を飲んでいました。

 ところで、このサイトをご贔屓にして下さっているjunさんから、いいお話をmailでいただきました。ご本人に掲載の許可をいただいたので、ご紹介します。

 「秋も深まって、気持ちの良い日が続いています。お元気ですか?
 いつも ホームページを拝見させていただいております、Jun といいます。
 今日はちょっといいことがあったので、ぜひ聞いてください。私の愛用しているMSRのことです。
 このMSRは、私がCanadaへいた時、8年ほど前ですが。その時現地で購入しました。Whisper light International です。先日、遊びに出かけた時、ガス漏れがおこり、(ちょうど、タンクとホースのつなぎめあたりで)ちょっと危ないめにあいました。ちょっとしたパーツ交換なら、今までも自分でやったんですが、今回は怖い思いもしたんで自分で見てみる気にもなれず。近くのアウトドアショップ(上州屋)っていうところへもっていってみました。その店ではMSRを売っていないみたいな感じでしたが、店員さんに相談してみました。
 その店員さんが、とても商品知識の豊富な方で、適切に、修理に関するアドバイスをしてくれました。
 私は、このMSRとは長い付き合いだし、思い入れもあるので、安全に使用できるのであれば、8000円までなら費用をだします。という話で、修理を依頼しました。
 そのあと、お店の方からMSRへ相談してくれて....。
 戻ってきたという連絡を受け、お店へいってみると。なんと、タンクにくっつける部品が丸ごと新品交換で戻ってきたのです。費用は無料でした。
 MSRの方では、「あってはならない事故」だからという理由だったとのこと。
 それにしても、8年も使っているものですから、部品も古くなれば、壊れることもあるだろうと思います。ことあるごとにバックパックにぎゅうぎゅうつめこまれているんですから。
 メーカーが安全性とか、信頼性とかを本当に大事にしているんだなあと実感し、たいへん感激しました。
 それから、販売店の上州屋さんの方も、今回はいろいろと面倒をかけたにもかかわらず、手数料はいらないとおっしゃってくれて。
 今後も何か買うときには、上州屋さんで買おう!と思いました。
 マイナーチェンジした私のMSRとも新しい付き合いがはじまります。
 早速、来週末に箱根の芦ノ湖へわかさぎ釣りにもってゆくつもり。
 MSR側では伏せておきたい話かもしれませんが、なんかだれかに聞いてもらいたくって。
 突然のメールで すみませんでした。」

 Junさん、掲載に快諾いただきまして、ありがとうございました。

 アウトドア用品は、極限状況の中で人間の命を左右することもある、とてもシリアスな製品です。それを製造するメーカーも、それを販売する小売店も、当然、自分たちの責任ということをきちんと考えていなければいけませんよね。

 MSRが「あってはならない事故」と言ったのは、この会社が、自分たちの責任と使命をしっかり持って製品作りをしているからこそ出た自戒の言葉だったと思います。

 ぼくの周囲でも、Junさんと同じ『Whisper light International 』を愛用している人がいますが、こちらは、やはり10年近く使用してノントラブルです。ぼくは、同じようなタンクとバーナーが別体式の『コールマンpeak1 apex』を愛用しています。これもノントラブルですが、別体式のものは、やはりタンクとバーナーを繋ぐパイプやジョイントの部分が気になりますね。

 もう20年以上使っている『スポーツスター』は、ノーメンテで、ときにはコリン・フレッチャー式に、ガソリンぶっかけの「火だるま状態プレヒート」をしたり、あちこちぶつけてボコボコですが、まったく問題ありません(使い方には、大いに問題ありですが(~_~;))。スポーツスターのように、旧来からの一体式モデルは、軍隊の野戦用コンロに由来することもあって、「これでもか!」というくらい堅牢無比かつシンプルに作られているので、そういう使い方も許容してくれますが、軽量性とコンパクト性に重点を置いて作られている別体式のタイプでは、さすがに、そんな乱暴狼藉は許されませんね。

 モノは、複雑になれば、それだけトラブルの頻度も高くなります。そのあたりは、ユーザーの側でしっかりと管理しておかなければいけないところでしょうね。

 前に、この欄で、アウトドアショップの店員の商品知識のなさに失望したと書きましたが、まだまだ、頼りになるショップやメーカーがあることを確認できて、ぼくもとてもうれしくなりました。ぼくも、このサイトを「頼れるサイト」になれるようにがんばっていきたいと思います。これを読んでくださったみなさん、Junさんのような体験がありましたら、どんどんお寄せください。

 最近、ご紹介したJunさんのように、私信で情報やエピソードをいただくことが多くなりました。BBSだと長文を載せるのは難しかったりするので、生の情報交換や交流ができるメーリングリストの開設も考えています。本当は、さらにメールマガジンにまで手を出したいのですが、一人で仕事の合間にシコシコと運営している状態では、ちと苦しいですね。そろそろ、スポンサーでも募集しようかな……。

――― uchida

 

 
 

99/11/06
テキストアドヴェンチャー

 このところ、日に50kmあまり、自宅と仕事場との間をオートバイで往復しています。

 そのおかげで、走行距離はうなぎ登り。ぼくが乗っているのはXR600Rというデザートレース用のマシンで、軽量な車体に強力なエンジンを積んでいます。そのおかげで、ダッシュ力はリッターバイク並で、取りまわしは比べものにならないくらい軽いのですが、パワーが祟って、リアタイヤが2000kmももちません(-_-;)。

 フロントタイヤはまだ成型のバリが残っているというのに。これから、タイヤ交換に行って、ついでに伸びたチェーンを詰めて、オイル交換もしてきます……けっこうな出費だなあ。

 DDIポケットのPメールDXで提供しているテキストアドベンチャーゲーム『超常現象事件ファイルvol.1 ポルターガイスト』、おかげさまで好評です。

 テキストアドベンチャーゲームをPHSというメディアで展開というのは、ぼくにとって…というか、世界的にも、ほとんど初めての試みで、どうなることかと心配と期待半々でしたが、思った以上にインパクトがありました。SEGAで『シェンムー』というビッグタイトルに関わって(5年経っても、まだ発売になりませんが(ーー;))、最新技術を惜しげもなく注ぎ込んだ3Dポリゴンゲームの世界から、一転して、フローチャートからシナリオまで、一人でシコシコこなす今の状況とは、ギャップが巨大ですが、ビッグプロジェクトではいろいろな思惑に翻弄されて、ストレスを感じていたこともあって、今は、けっこう充実しています。

 じつは、今回のPHSからコンシューマーゲームへの逆襲を考えていたりするんです。そのシリーズ第2弾(タイトルはまだ秘密)を今、製作中です。こちらも、ご期待ください。

――― uchida

 

 
 

99/10/21
超常現象事件ファイルシリーズ

 今日の東京は、小春日和といった感じの気持ちのいい一日でした。

 先日は、アウトドア雑誌の取材で猪苗代湖の辺のキャンプ場へ行ったのですが、なんと夜には0℃近くまで冷え込んで、油断して薄着だったぼくは、ひたすら内側から暖めねば間に合わないと、地酒を啜っておりました。

 もう会津磐梯山は麓まで紅葉が降りていて、エメラルドグリーンの猪苗代湖に一際映えておりました。長年、ぼくのアウトドアライフを支えてくれていたダットラDキャブを経済的事情と老朽化のため処分してしまったため、2シーターオープンのMGFで編集者と二人ででかけていったのですが、ま、なんとかなるもんです(といっても、主要物資は一緒に行ったランクルに積んでたんですどね(~_~;))。

 キャンプ場にツーシーターというのも、なかなか様になるものです。でも、やっぱり4WDに慣れた身には、下回りを気にしながらダートを恐る恐る走るのは、ストレス溜まります。がんばって仕事して、また4WD手に入れようっと。

 と、その最近がんばって進めていた仕事の一つが、明日からスタートします。DDIポケットのPメールDXという情報サービスコンテンツがあるのですが、そのうちのゲームコーナーで、ぼくが企画制作した『超常現象事件ファイルシリーズ−vol1.ポルターガイスト』というタイトルが、明日から公開されるのです。

 東京近郊の団地を舞台に、そこで持ち上がったポルターガイスト騒動を解決するテキストアドベンチャーです。マルチストーリー、マルチエンディングで、噛めば噛むほど味が出るような作りになってます。作者のぼくでさえ、途中でこんがらかって、エンディングに20分もかかってしまいました(~_~;)。DDIのPHSをお持ちの方は、ぜひ、一度お試しあれ!

――― uchida

 

 
 

99/10/05
善は急げ

 今年の夏は格別暑かったせいでしょうか、この数日の涼しさで、ダウンした人が多いみたいです。

 ぼくも、なんだか、ほっとして、少々気抜け状態です。

 9月中に早池峰へ行こうと思っていたのですが、なんやかやと予定が入って先延ばししているうちに、気軽な夏山という感じではなくなってしまいました。本格的な冬山に突入する前に、行こうとは思っているんですけど……。

 フリーランスで仕事している身としては、「いつでも行ける」と思うと、案外チャンスを逃してしまうんですよね。かえって、ごく普通のお仕事をされている方のほうが、しっかり休みをとってバカンスをきっちり楽しんでいる人が多いかもしれませんね。

 最近、何人かの人から、「『アウトドア百科』で、サイトの存在を知って、覗いてみました」というmailをいただきました。

 本のほうでは、このように、リアルタイムの近況は載せられませんから、また、別の楽しみがあって面白がっていただきました。ほんとは、本編の内容のほうも、どんどんリニューアルして、写真なども差し替えて充実させ、本を常にリードする形にしていきたいのですが、なんだか、夏バテと忙しさで情けない状況でした。また、チクチクと変化をつけていきますので、気長にご期待くださいね(~_~;)

 というわけで、善は急げで、STEP11に、新しい項目『RICE処置』を付け加えました。

――― uchida

 

 
 

99/10/03
人生の師

 今日の東京は、だいぶ涼しくなりました。このところ、仕事が忙しかったり、親しい人が亡くなってショックを受けたりしていたため、夏からの課題のページ更新どころか、この近況報告までおろそかになってしまいました。諸々のことが、なんとか落ち着いてきたので、まずは、近況報告から再開しようと思います。

 以前に、このコーナーでも紹介した政治評論家の小林庄一さんが、9月22日逝去されました。享年84歳。

 まだまだ矍鑠としておられて、これからの日本について様々な提言を持っていらしたのに、残念でなりません。

 ご本人の遺志で、新聞その他マスコミでは報道しないことということでした。葬儀もごく内輪で行われ、遺骨は、若い頃登った山に散骨されるそうです。

 東京帝大法学部卒業後、満州鉄道入社、その調査部を経て、横浜正金銀行を経て、政治評論家に。三木武夫のブレーンをはじめ、国政レベルのブレーンとして長い間ご活躍なさいました。

 最近では、ジャパンタイムスで評論活動をされたり、『宇宙船通信』というニューズレターを精力的に発行され、とくに、インターネットがもたらす社会変革についてご興味を持たれていました。ネット社会の実態を知るためには、自分でユーザーにならなければいけないと、最新のマシンを導入し、ISDNを引いて、週に一回パソコンスクールに通われていました。

 とても、80過ぎのご高齢とは思えない明晰な精神と活動力には、まったく頭が下がる思いでした。お付き合いいただくようになってから10年以上、まさに人生の師として様々なことを教えていただきました。

 この不透明な時代にあって、明確なビジョンを持ち、ネットワーク社会を軸とした新しいパラダイムが生まれることに大変大きな期待をもたれていました。せめて21世紀を迎えて、ご自身のビジョンが正しいことを見届けて欲しかったと、残念でなりません。これからは、先生の遺志を継いで、新しい時代を作っていきたいと思っています。小林庄一先生のご冥福を心よりお祈りいたします。

――― uchida

 

 

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