Kawakatsu HP(dti), Kawakatsu HP(KABA), 過去の蓄積, ドラQ

謎の三体合体人物、その名は・・・


 謎の人物、なかなか、好奇心をそそる登場の仕方ではあるが、見掛け倒し言うことは十分にあり得るのであるが、どうだろうか?まあどうだ、といわれても仕方が無いであろうが、とにかく、よくそういうパターンであらわれてくることが往々にしてあるのである。しかし、そうは言ってもすべてそれで説明しつくせるわけでもない。

 東京・・そういう雑多な都市に酷似したN市(政令指定都市)に舞台を移そう。更に、決して、東京ではないことを二度、注意しておく。

 この町には、そのほぼの中心地に、非常に高いテレビ塔(色は、青)があるのであるが、ここ、市内W町からは結構欲見えるところにある。そして、ここは、一戸だて住宅の並ぶ、閑静な住宅街と言って差し支えないほどの交通量である。そういう、何の変哲もなさそうな町であるが、多少、現実ばなれしているようなところでもあった。土地の値段とかまったく関心すらなく、まったく平和そのものの世界であるということである。そういう世界、漫画で言うと、F氏のような、頭部の全身に対する体積比が異様に大きい世界に近いものと考えれば、ぴったりくるかもしれない。

 その舞台には、どんな人物が居るのか?非常に関心ををもたれるところはそこであろう。それについていは、回りを見渡して、それではじめにである人物から見てゆけばそれによってその関係が自然と明らかになってくるであろう。

 現在は午後2時である。静かな昼下がり、最近は防音構造の家が多くなってきたのか、ほとんどテレビの音も聞こえてこない。しかし、そんなに、テレビを見ていないということも実は素の原因でもあろう。

 遥か遠くから、車がせまってくる。これは、いよいよ待っていた人物の紹介が行われることができる。そういっているうちに、かなり距離が縮まってきたようである。もうその顔が運転席に確認できようか。だれかが乗っているのか?それは、何故かわからない。どうも運転席にはだれも座っていないように見える。いったいどういったわけであろうか?更に近づいてきた。本当であれば、ここまでくれば、顔面の構造や、その表情までほとんどわかるに違いないのに、それ以前の問題である。その存在すら確認できない。ついにほとんど、接触せんとする距離にまで達した。

 ここで、車をとめた。いかんな、こんな道幅じゃあ駐車違反だ。ほとんど、読唇術のようにそう言いたい気分である。車にだれも乗っていなければ、すぐには発車不能だ。うん、これは、なんか、変な響きだが、まあいいだろう。そんな声も聞こえてきそうである。

 自動車で攻めてきたのがいけなかった。ここら辺は、ほぼ全面駐車禁止の状態であるということをもっと深い思考で気がつくべきであった。しかし、そうもいってられないので、その場所を探すべく車を進めることにする。

 ちょうどいいところに、そのスペースが見つかったのである。それは、この付近の一戸だてを十軒ぐらい建てられるぐらいの結構広いスペースである。その辺にでもとりあえず停車してここで、待機することにしてみる。

 さすがは、閑静な住宅街である。いいかげんにして欲しいと叫びたいほど、だれも通らない。静かである、それでも。

 その時である。けたたましいサイレンが、耳に飛び込んでくるのである。ファウンファウンファウンファウンファウンファウン・・。

思わず飛び出して、そのパトカーらしき物体を追跡してみることにする。

 パトカーは、閑静な住宅街の中のごく普通の住宅の前に停車していた。既にサイレンは当然のごとく・・・、消していなかった。

ファウンファウンファウンファウン・・近づくごとに、その音は増してくる。消したロカ、と、ほとんど決意を決めていたときになって、慌てて、その建物から、出てきた男がひとりいた。

 「おっとっと、忘れておったわい。」ほとんど、そのことの深刻さを全く感じていないかのように妙ウに落ち着いた態度で、歩み出てきたのである。

 「おーい、カツオ。これは消せばいいのかのう。」

 と、続けたのである。だれであろうか、「カツオ」というのは。非常に気掛かりなものである。

 その後、男がもう一人、住宅から出てきた。頭は、制帽をかぶっており、頭のカットはわからない。しかし、普通の背広に、制帽はどう、よく見ようとしても、似合うはずもなかった。彼が、「カツオ」だろうか?

 「いつも言ってじゃないですか、ここがスイッチになっていて・・、もう、とうさん・・・おっと・・」

 「とおさん」とかいったように思うが、彼と、もう一人の初老の刑事とは、親子なのだろうか?

 「しっ!それは、人前で言うことではないだろう。一様秘密になっているんだから。」と、真剣な顔で、叱り付けるように、初老の刑事は、その刑事にいった。

 いったいどういうことなんだ?思わず、心の中で叫びだしてしまいそうである。もちろん、そんなことは、してはまずいのでしないが、それ以前にこちらの存在が、わかられてしまいそうなので、パトカーの影に隠れることにした。

 彼ら二人は、幸い気付かずに住宅の中に帰ってしまっていた。今、パトカーのドアの高さまで、頭を低くしようとして、中腰になろうとしたが、足の長さがそれに応じて長くなり、どうもそれ以上は低くなれないので、しかたなく、地面に腰をおろすことにした。それでもしかし、頭がドアの高さをこしてしまうのであった。

 前屈み(かがみ)になるしかない、そう決意して、額をドアにへばりつけるようにして、頭を隠した。しかし、どこからが額でであるかが全く本人にもわからないので、半額(ひたい)、半頭(あたま)と言うべきかもしれないと思う。それはともかく、少し、ここから見てみることにした。

 キーッ、もう一台の車が、パトカーのきた方向とは反対のほうから走ってきて、とまった。

 バタバタン、バタン。何人かが降りてきたようだ。おっと、見つかりそうなので、ドアの方から、車の後ろへまわることとしよう。

 「おい、ここかぁ。事件現場ってのは。わしゃ、ドオーもにおうんだなあ、この家が、きっと犯人の大きな手掛かりが掴めるぞ。」

 自信ありげに、それでいて、軽い声で、その老刑事は、車がら降りながら、だれに向かって言うでもなく言い放っていた。それに、しかたなく答えるように、助手席に乗っていた男が、「親っさん、わかりましたよ・・・」と、左手を顎にあてながら、目をつぶりながら、わずかにうなずくのであった。その横の運転席では、シートベルトがなかなか取れなくて、慌てており、更にそれに拍車をかけて、ほとんど独りで暴れているとしか言い様のない姿で、「ちょっと待て、ちょっと待て、おれが見るまで見るなっ!見るなよぉ!」と、叫んでいる姿は、悲しいものがある。

 二人は、その住宅の中に、早々とは言っていてしまったが、一人残された、彼は、いまだ悶えており、あと、少なくても十分は必要である様子であった。しかしそれでも彼は、決して、「助けてくれっ!」と根をあげたりしなかった。あくまで、「ちょと待て、ちょと待て、サクッ・・、これはいけない。ちょっと待てよ!」それのくり返しであった。そうこう、しているまに、もう更に一台の車がやってきた。キキーッ。ガチャガチャ、二人の刑事が降り立った。今度はだれであろうか?降りてくる二人の姿を見ているとどこかで見たような二人であるが、一人は、真ん丸の眼鏡をしており、吹くは、黄色に、加えて、下は、紺色の半ズボンである

。もう一人は、少し太り擬身の頭のカットがほとんど適当といったような形で、オレンジの服を着ており、下は、相棒に反して長ズボンで、その色は紺であった。「おい、早くこないか。」大きいほうが、小さいほうに、呼び掛けて、それに応じるように、 「いや、ちょっと待ってくれ、椅子に、服が、引っ掛かっちゃって、取れないだよう。」 

 これは驚いてしまった。「ゴケ!」といいたい気分である。(しかし、何のためらいもなく「ごけッ」て言うのもねえ。)まるで、間抜けな、たらちゃんである。(タレちゃんではない。)詰まる所、これは、甘え過ぎではないかと言うような、小学校四年生の便利ロボットづきの人間にそっくりであるような気がふっとしたが、まあ気のせいであろうか。

 「ちぇッ、しょうがねぇやつだなあ。どれみしてみろ。」

 小さいほうも、小さい方なら、大きい方も、同じである。仕方がない二人組みである。おっと、大きいほうの視線がこちらに向いたようだ。少し何かに気付いたようだ。近づいてきた。しかし、途中まできて、突如として、方向転換をして、横の電柱のところで立ち止まり、・・・・。水が跳ねる音とともにじわじわと上昇してくる湯気があらわれてきたのであった。

 ・・・・しばらく経って、彼らも、二人とも住宅に入っていった。なんとなく生暖かい空気が顔に感ずるのを必死で我慢しながら、車の後ろに隠れていたが、それから、もう車は来る気配もなく、今までの、住宅街本来の持っている静けさを取り戻していたのである。疲れ果てて、腰をおろそうとしたが、既に、腰は、地面にペタリと落としていたのである。胴が長すぎたのである。身長のほとんどを座高が占めていた。自分で言うのもなんであるが、これが、一つの自慢であり・・、尤も気にしている、コンプレックスでもあった。出す気もなかった、その瞬間でてしまった涙が流れ落ちて、髭についたものを万能手袋で、払い落とすことで、その気持ちを紛らわすのであったが。しかし、その時同時に、服装であるマントは、あまりにも、外出できるものではないということを、改めて、気付いてしまう自分になんとなく、悲しくなるのである。彼はおもむろに、腹の位置にすえつけてある半月形のポケットに手を突っ込んで、車のキーをとると、おもむろに、先程の車をとめてある空き地のところへ全速力で、走ってゆくが、いかんせん、身長のほとんどが、座高に消費されてしまっている身体形態を持っていたので、ほとんど、まじめに走っていないようには他から見ていると思えるが、走っているのである。自分でそう言うのであるから、信じて欲しい。

 颯爽と?運転席に付くが、もちろん、腰は、椅子にはない、より、ブレーキペダルに近いところにある。彼は、そして、車をスタートさせ、先程の、事件現場に止めてある、パトカーの後ろにつけた。車を降りる際、おもむろにポケットに手を突っ込み、まめ粒のような御椀型のものを取り出して、それをちょいともんで、それを、かぶれる大きさにし、その帽子についている、目用の二つの穴に目が入るようにかぶり、降りたのであった。

 「いよいよ、私の出番がやってきたようだな。」

 自分では決めたつもりであろうが、端から見れば、ドラ・・・、と・・Qをくっつけたような体では、いかに決め台詞をを決めてみても、様になるわけはなかった。そう、私は、三位一体刑事、つぶれそうに生息する、決して横顔は見せない、カレーの「ココ」はきらいだが、幸せの黄色い「リボン」は、大好きでたまらないが、似顔絵はかけない悲しい刑事、なのである。

 「何してんだ。はよこんかぁ!」

 また、例の老刑事の、独特の裏声が飛んできた。

 いやいや、違った、いよいよ、自分の出番がやってきた。そんな言葉を声に出さずにそれでいて、力強く叫んだので、思わず舌を噛みかけたが、しかし、頬の内側を噛んでしまった。「いったッ!」彼は、そう叫んで、その痛みを、まわりに撹乱しようとしたが、それもむなしく、それを受けてくれるものは、周りに存在しなかった。それどころか、先程の老刑事が、ヒョコヒョコ出てきて、「いたって?そいつは、犯人かぁ!どこだ、そいつは。見つけたことは、褒めてやりたいが、やはり、捕まえんとなあ。どっちへいった。」などと、のたまう始末である。かえって逆効果を生む結果となってしまうのは、いつもの事ながら、悲しむべき事であろう。ほとんど自分のために、そんなことを思ってみたりもするのである。

 少し、頬の裏側の薄皮がめくれて、気持ち悪いものを口に飼っている状態で、仕事に寄り掛かるのはどうも、自分忘れかけていたコンプレックスに対する気持ちが再燃しそうで、どうも、許せないものが、心にひかかっていたのは実は、事実であったのである。

 「困った、ひとだ・・・・。」

 そう呟いたのではあるが、もちろん、かの老刑事の事についていってみたことで、決して、自分についてのことではない、決して、漫画の主人公の特徴を兼ね備えたようなコンプレックスの塊の事についていっているのではない、決して・・・。