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Web掲載 9/26/99 |
********『朝顔に釣瓶取られて』********せつな「ビデオクリップ?」
みちる「そう、銀河TVが出してる『花と美少女』っていうシリーズなの。
セルオンリーだけど人気あるのよ」せつな「それにわたしとほたるが出演するんですか?」
ほたる「あたし、とっても無理だと思う」
みちる「大丈夫よ、これは素人っぽさがいいんだから」
せつな「でも・・・」
みちる「もう写真審査はパスしてるの。あした面接なのよ、お願いしてよ」
はるか「・・・で、合格しちゃったってわけか」みちる「当然よ、せつなはバッチリ食べごろだし、ほたるも異常成長のおか
げでもう観賞に耐え得るようになったし・・・」はるか「え?」
みちる「うふふ、いいの、蛇の路は蛇、ってこと。ほら、撮影が始まるわ。
ここのモニターでスタジオの様子が見えるわよ」
ほたる「・・・なんだか結局よくわかんないままなんだけど・・・」せつな「大丈夫、みちるさんの紹介です、ヘンなことにはならない・・・
でしょう・・・」ほたる「・・そうかなあ・・・それにしてはちょっとこの服、見せ過ぎじゃ
ないかなあ・・・特にせつなママの服・・・」せつな「・・・気にしないで・・・いきましょう・・・。 まずはこの朝顔
に水を・・・」ほたる「はあい。ほら、いっぱい飲んでね」
はるか「・・・? あの朝顔、なんだかヘンじゃないか?」みちる「ふふ、さすがね、はるか。見ててごらんなさい」
はるか「あ、あれ? 水をやったらどんどん大きくなるぞ!?」
せつな「い、いったいこれは?」ほたる「せ、せつなママ、あ、あたしこれ、なんだか見た事がある気がする
んだけど・・・たしか・・・パパの温室!?」
はるか「無限学園、だって? じゃあ、あの朝顔は君が?」みちる「そう、無限学園の焼け跡で拾ってきたのよ」
はるか「ダイモーン?」
ほたる「いやっ、蔓が、蔓が・・・!」せつな「ほたるを放しなさい! ああっ、こっちにもっ!」
ほたる「あああん、やだ、花から蜜が・・・濡れちゃう!」
はるか「ば、化け物! みちる、助けに行くぞ!」みちる「大丈夫よ、はるか。あれは失敗作なの。見て、あれは本能的に獲物
を捕らえて花弁から麻酔性のある蜜液を浴びせるんだけど、それだ
けなのよ。水を与えてから30分は動けるけどそこで枯れてしまう
の。ほんとにビデオ向け、でしょ?」はるか「な、なんだって? じゃあ、これは君が・・・仕組んだ・・・?」
みちる「人聞きが悪いわ。企画した、って言って欲しいわね。このシリーズ、
ヒットしてるんだから。ほら、見てよ、今日のギャラ」はるか「そ、そんなに・・・」
みちる「インターネット通販するのよ。郵便局留めで注文が殺到よ」
はるか「・・・」
みちる「文句、ないわよね。わたしばっかり稼いでるんだからたまには家計
に少しは入れて貰わないと・・・ね、はるか」はるか「・・・い、いや、その・・・文句はないさ・・・」
みちる「まあ、見事に透けて・・・これは売上げ更新間違いないわ」はるか「・・・」
みちる「そうそう、あの子たちの着ている服、ね」
はるか「え?」
みちる「材質はセルロースなのよ」
はるか「・・・セル・・・セルロース・・・って・・・紙じゃないか!じゃ
あ、あんなに濡れたら・・・!」
せつな「あ、あああっ! 服が・・・溶けて・・・!」ほたる「だめえええええっ!!」