翻訳 井上雅夫 1999.09.05   ↑UP 

 原典: Whelan Associates, Inc. v. Jaslow Dental Lab. 230 USPQ 481 (3rd Cir. 1986)

Whelanデンタ・ラボ事件

第3巡回区控訴裁判所

〔被控訴人、原告〕 Whelan Associates, Inc.
〔控訴人、被告〕  Jaslow Dental Laboratory, Inc., et al.
No. 85-1358
1986.08.04判決
 ペンシルバニア東部地方裁判所、VanArtsdalen地裁裁判官; 225 USPQ 156からの控訴.

     目    次
I.事実
II.訴訟の経緯
III.技術的バックグラウンド
IV. 法的バックグラウンド
 A.著作権侵害訴訟の要素
 B.コンピュータプログラム事件における実質的類似性の適切なテスト
 C.控訴理由
V.コンピュータプログラムの著作権保護の範囲
 A.102(b)条及びアイディア表現二分法
  1.コンピュータプルグラムにおける表現からのアイディアの識別法則
  2.本件への一般的な法則の適用
 B.CONTU報告書
VI.実質的類似性の証拠
 A.ファイル構造
 B.画面表示
 C.5つのサブルーチン
 D.証拠が十分であること
VII.結論
脚注
訳注

 Whelan Associates, Inc.によるJaslow Dental Laboratory, Inc.、Dentcom, Inc.、Edward Jaslow、Rand Jaslow、及びJoseph M. Cerraに対する著作権、商標権侵害及び不正競争事件。原告勝訴判決に対して被告らが控訴。原判決維持〔控訴棄却〕。

控訴人〔被告〕代理人、Michael J. Mangan, Robert S. Bramson, Ronald E. Karam, and Schnader, Harrison, Segal & Lewis, all of Philadelphia, Penn.
被控訴人〔原告〕代理人、Joel S. Goldhammer and Seidel, Gonda, Gold-hammer & Abbott, both of Philadelphia, Penn., and Irwin S. Rubin and Rubin, Glickman & Steinberg, both of Souderton, Penn.
法廷助言者ADAPSO代理人、Ronald J. Palenski, Morton David Goldberg, Richard Dannay, and Jo Recht.

Gibbons、Becker、及びRosenn巡回裁判官による審理
Becker巡回裁判官〔執筆〕

 本控訴は、歯科製作所<a dental laboratory>経営のためのプログラムに関係しており、我々の尊うべき著作権法の基礎となる原理を最新のコンピュータ技術分野に適用し、コンピュータプログラムの著作権保護の範囲を決定することを我々に求めるものである。とりわけ、控訴審において初めて審理される事件として、我々はコンピュータプログラムの構造(又は順序及び構成)<the structure (or sequence and organization)>[1] [訳1]が著作権で保護されるのかどうか、あるいは著作権法の保護は文字通りのコンピュータコード<the literal computer code>だけに及ぶのかどうかを決定しなければならない。地裁は著作権法がプログラムの非文字的要素<non-literal elements of the program>に及ぶと認定した。我々は同意する。この結論は、地裁の著作権侵害の認定を支持するために、本件訴訟の争点である2つのプログラムの構造<the structures of the two programs>の実質的な類似性に十分な証拠があるかどうかを検討することを我々に要求する。我々は十分な証拠があると認定し、原判決を維持する〔控訴棄却〕。
  

I.事実

 控訴人Jaslow Dental Laboratory, Inc. (「Jaslow Lab社」)は歯科補綴・装置製作を業としているペンシルバニア州の法人である。控訴人Dentcom, Inc.(「Dentcom社」)は歯科製作所<dental laboratories>が使用するコンピュータプログラムの開発販売業のペンシルバニア州の法人である。Dentcom社は本件訴訟を生じさせた出来事から設立され、その歴史は以下に詳述する。個人控訴人Edward Jaslow及びその息子Rand JaslowはJaslow Lab社及びDentcom社の両方の役員であり、株主である。控訴人らは地裁における被告である。原告−被控訴人Whelan Associates, Inc.(「Whelan Associates社」)もペンシルバニア州の法人であり、カスタム・コンピュータプログラムの開発販売業に携わっている。

 Jaslow Lab社は、他の中程度に複雑な中小企業と同様に、かなりの簿記と管理の仕事を有していた。各々の設備を登録して処理しなければならず;目録が整備されなければならず;顧客リストは絶えずアップデートしなければならず;送り状、請求書及び受取勘定を処理しなければならない。これらの仕事はすべてのビジネスで共通ではあるが、歯科補綴業の特質から基本的なテーマにいくつかのバリエーションが必要であることは明らかである。

 Rand Jaslowはコンピュータに関して広範な経験を有してはいなかったが、彼はJaslow Lab社の事業運営はコンピュータ化すればより効率的になると信じていた。1978年の早い時期に、彼は小さなパソコンを購入し、Jaslow Lab社に役立つようにプログラムを作成する方法の独習を試みた。彼はプログラムを書いたが、彼の専門技術の不足と彼のコンピュータの比較的小さな容量のために、結局、成功することはできなかった。

 数ヶ月後、成功はできなかったが、依然としてJaslow Lab社がコンピュータ化によって利益を得るだろうことに確信を持っていたので、Rand Jaslowはカスタムメイドのソフトウエアを開発する小企業であるStrohl Systems Group, Inc.(「Strohl社」)にJaslow Lab社の新しいIBM Series Oneコンピュータで歯科製作所のニーズを処理するプログラムの開発を依頼した。Jaslow Lab社とStrohl社は、Strohl社がJaslow Lab社のニーズをみたすシステムを設計し、そのシステムをインストールした後にStrohl社は他の歯科製作所に販売することができるという契約を結んだ。Jaslow Lab社はそのすべての販売に10%のロイヤリティを受け取ることになる。[2] Strohl社のJaslow Lab社との取引の責任者はStrohl社の役員で半分の株を保有する経験のあるプログラマであるElaine Whelanであった。

 Whelanさんの最初のステップはJaslow Lab社を訪問し、歯科製作所の仕事及びニーズについてRand Jaslow及び他の者にインタビューする事であった。また、彼女は他の歯科製作所を訪問し、歯科製作所のレイアウト、仕事のフロー及び経営について一般的によりよく理解するためにそこの人々にインタビューし、複数の歯科製作所 − 特にJaslow Lab社 − におけるこの学習の後、WhelanはJaslow Lab社向けのDentalabと呼ばれるプログラムを作成した。DentalabはEDL(Even Driven Language)[訳9]として知られるコンピュータ言語で書かれ、IBM Series One機で作動した。1979年3月頃にプログラムは完成し、Jaslow Lab社で使用された。

 Whelanさんは、たぶん、Dentalabの実利的な可能性の開拓に注視して、1979年11月にStrohl社を去り、彼女自身の会社Whelan Associates, Inc.を作り、StrohlのDentalabプログラムの権利を取得した。その少し後に、Whelan Associates社は、Jaslow Lab社がDentalabプログラムのためのWhelan Associatesの販売代理店になる交渉をJaslow Lab社と始めた。Whelan Associates社とJaslow Lab社は1980年7月30日に契約を結び、Jaslow Lab社は「Dentalabパッケージの販売にベストを尽くし勤勉に行動すること」で合意し、Whelan Associates社は「すでに設計に成功したDentalabパッケージの改良及び充実にベストを尽くし勤勉に行動すること」で合意した。App. at 1779。契約によれば、Jaslow Lab社は販売されたプログラムの価格の35%、及びプログラムの修正の価格の5%を得る。契約は1年で、その後は、どちらかの当事者の30日前の通知によって終了する。

 両当事者のビジネス上の関係は2年間はうまくいった。[3] この間に、Rand Jaslowはコンピュータのプログラミングにより精通するようになり、彼はDentalabがEDL言語で記述されているから、多くのより小規模な歯科補綴業者が使用しているEDL言語が実装されていないコンピュータ上で使用できないことに気がついた。より広範囲に使用できるDentalabと同様な機能のプログラムのマーケットがあることに気づき、Rand Jaslowは1982年の5月か6月にそのようなコンピュータのためのBASIC言語のプログラムを空いた時間に開発し始めた。そのプログラムの完成版が本件訴訟の著作権侵害で訴えられたものであり、Dentcom PC program(「Dentcomプログラム」)と呼ばれる。[4]

 Rand Jaslowはより小規模なコンピュータ向けの彼のプログラムの見通しに楽天的であったようにみえる。約1年間の作業の後の1983年5月31日に、彼の弁護士はWhelan Associates社に書簡を送り、Whelan Associates社とJaslow Lab社の間の契約終了の1ヶ月前の通知を行った。[5] その書簡には、Jaslow Lab社が「Jaslow Dental Laboratoryの貴重な営業秘密を含んでいるDentalabプログラムを排他的に販売する会社である」と考えていることが記載されている。その書簡はWhelan Associates社への僅かにベールをかけた以下の脅しで終わっていた:私は、あなたがJaslowの権利を尊重し、Jaslowの営業秘密を使用又は他者に開示しないことを確認する即時の返答を期待しています。App. at 1221.

 約2ヶ月後の8月1日頃、EdwardとRand Jaslow、Paul Mohr、及び Joseph CerraはDentcomプログラムを販売するために被告−控訴人であるDentcom社を設立した。[6] ほぼ同じ頃、Rand Jaslow及びJaslow Lab社はDentcomプログラムを完成させるためプロのコンピュータ・プログラマであるJonathan Novakを雇った。プログラムはすぐに完成し[訳2]、Dentcom社はパソコンを保有する歯科補綴会社にその販売を進めた。Dentcom社はDentalabとDentcomプログラムの両方を販売し、Dentcomプログラムを「Dentalabコンピュータシステムの新しいバージョン」として宣伝した。App. at 178: 1766 - 69; 1567 - 73.

 Jaslow Lab社の5月31日の書簡がWhelan Associates社がDentalabを販売しないことを警告したにもかかわらず、Whelan Associates社はDentalabの販売を続けた。これによって本件訴訟が引き起こされた。
  

II.訴訟の経緯

 1983年6月30日、Jaslow Lab社はWhelan Associates社が営業秘密を不正に使用したと主張して、Montgomery郡(Pennsylvania州)の一般訴訟裁判所において訴えを提起した。Whelan Associates社は1983年9月21日、Pennsylvania東部合衆国地方裁判所に緊急の訴えを起こして応酬した。修正された訴状において明らかにされたように、Whelan Associates社は、Dentcom社のDentalab及びDentcomプログラムのライセンシングがWhelan Associates社のDentalabの著作権を侵害し、App. at 452-53;Dentcom社の「Dentlab」又は「Dentalab」の用語の使用がPennsylvania州のコモンロー及び15 U.S.C. §1125(a) (1946年ランハム商標法)(引用誤り)に違反し、App. at 454-57;Dentcom社の活動は不正競争及び契約関係不法妨害に関する他の様々な連邦及び州法に違反する、と主張する、App. at 457-63。Whelan Associates社は損害賠償及び懲罰的損害賠償と共に、差止救済を請求している。App. at 464-69。

 被告らはすべての責任を否認する答弁を行った。彼らはWhelan Associates社の著作権は2つの理由で無効であると主張する。第1に、著作権登録に記載されてはいないが、Rand JaslowがDentalabプログラムの(Elaine Whelanとの)共同著作者であると主張する。登録用紙からのRand Jaslowが脱落しているので傷を有した著作権であると被告らは断言する。App. at 506-09。第2に、Rand Jaslowがこのプログラムの共同著作者でないとしても、このプログラムは彼によって雇われた者によって作成されたのだから、彼が著作権を保有すると、被告らは主張する。App. at 507。また、被告らは、Rand JaslowはDentcomシステムを独自に開発し、それ故、Whelan Associates社の著作権が有効であるとしても、それを侵害することはあり得ないと主張している。[7] 最後に、被告らは「Dentalab」又は「Dentlab」の被告らの使用は、なかんずく、これらの用語が特定の製品の名称ではなく製品及びサービスの一般的記述にすぎないから、連邦法にも州法にも違反しないと主張する。App. at 504。被告らは、Whelan Associates社は被告らの著作権を横領し、Dentalabを販売し続けることによって、不正競争行為に関与していると反訴している。App. at 505-11。両当事者の合意により、営業秘密の訴えは一般訴訟裁判所から地裁に移送され、反訴となった。App. at 509-12。

 最初の手続上の一撃は被告らによってなさ、被告らはほとんど即座にWhelan Associates社がJaslow Lab社の営業秘密を使用することを禁じる仮差止を申し立てた。3日間の審尋<hearing>の後、1983年11月2日、地裁は裁判官の意見でその申立を却下した。地裁は、被告らはJaslow Lab社の営業秘密がDentalabプログラムの中にあることを証明することに失敗したから本案訴訟において勝訴する可能性を証明できなかったと判示した。さらに、地裁は、被告らが回復不能の被害を証明せず、Dentalabと混乱する用語「Dentlab」の被告らの使用に関する点で、「汚い手」で裁判所にアプローチしたと判示した。App. 443-44; 446-47。

 短期の勝利が被告らの手のとどく範囲を超えていることが証明されたので、両当事者は長期戦の準備をした。証拠開示手続きが両方で行われ、1984年7月9日から3日間の裁判官による事実審理<bench trial>が行われた。事実審理において、Whelan Associates社はすべての請求 − 著作権侵害、不正競争、及び契約関係不法妨害 − を主張し続けた。被告らは仮差止で破れた営業秘密の請求を放棄したが、Rand JaslowがDentalabの著作権を保有しているという立場を維持している。被告らはWhelan Associates社のすべての請求を否認し続けている。

 主要な証人はElaine Whelan、Rand Jaslow、及び二人の専門家証人、Whelan Associates社側のThomas Moore博士及び被告らのためのStephen Nessであった。Whelan及びJaslowは両当事者間の取引及び交渉について証言した。Moore博士及びNess氏はプログラムについて説明し、プログラムの類似点と相違点について証言した。Moore博士は、DentcomプログラムはDentalabシステムの翻訳<a translation>ではないが、両プログラムは3つの重要な面で類似していると証言した。彼は、両プログラムのファイル構造<the file structures>のほとんど、及び画面表示<the screen outputs>は事実上同一である。App. at 682-704 (ファイル構造);at 681-82(画面表示)。また、彼は、両プログラムの中の5つの特に重要な「サブルーチン」 − 注文登録、送り状、受取勘定、日次終了処理、及び月末処理 − は両プログラムのなかでほとんど同様に実行されることを証言した。App. at 704-18。[8] Ness氏は、Dentalab、Dentcom、及びDatamasterプログラム[4]のソースコード及びオブジェクトコード[9]を比較し、両プログラムは互いに異なっていると多くのやり方で詳細に証言した。彼は、「プログラミングスタイル、プログラミング構造<programming structure>、アルゴリズム及びデータ構造<data structures>の実質的な相違はすべてDentcomシステムは他のシステムのどちらかから直接的に導かれないことを示している」と結論した。App. at 823-24。しかしながら、証拠として提出された彼の報告書によれば、Ness氏はDentalab及びDentcomプログラムは「全体的な構造上の類似性<overall structural similarities>」を有していることを認めた。App. at 1798。

 地裁はすべての争点でWhelan Associates社勝訴の判決を行った。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. 1307, 225 USPQ 156 (E.D. Pa. 1985)。地裁は、Elaine WhelanがDentalabシステムの単独の著作者であり(それゆえRand Jaslowは共同著作者でない)、Strohl社及びRand Jaslow間の契約[2]はStrohl社がそのソフトウエアについて完全な権利を保持していることを明確にしていると認定した。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1318-19, 225 USPQ at 164-65。したがって、地裁は、Whelan Associates社のDentalabシステムの著作権は有効であり、Dentcom社のDentalabプログラムの販売は著作権侵害であると結論した。[10] Id. at 1320, 225 USPQ at 165-66。

 また、地裁はRand Jaslowが独立してDentcomシステムを創作しておらず、Dentcomシステムは、Dentalabとは異なったコンピュータ言語で書かれてはいるが、構造及び全体的な構成<its structure and overall organization>が実質的に類似しているから、Dentalabに実質的に類似していると認定した。Id. at 1321-22。(この地裁のこの点についての意見は後記する。)Rand JaslowのDentalabシステムへの争いのないアクセスに関連した実質的類似性によって、地裁はDentcom社によるDentcomプログラムの販売[11]はWhelan Associates社のDentalabシステムに関する著作権を侵害していると結論づけた。それゆえ、地裁はWhelan Associates社に著作権侵害に関して損害賠償を与え、Dentcom社にDentalab又はDentcomプログラムの複製物の販売を禁止した。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1322-23, 225 USPQ at 167-68。また、地裁は原告に用語「Dentalab」の排他的使用を認め、被告らに「Dentalab」又は「Dentlab」の営業上の使用を禁じた。Id. at 1324-25, 225 USPQ at 169。

 両当事者は主に損害賠償計算及び弁護士費用に関して一連の事実審理後の申立を行った。これらの申立の地裁の却下に関して、Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. 1325, 225 USPQ 169 (E.D. Pa. 1985)、被告らは控訴の通知を行った。[12] 控訴審において、彼らはただ一つの問題を提起した:Dentcomプログラムが原告のDentalabシステムの著作権を侵害するという認定において、地裁が誤ったかどうか。
  

III.技術的バックグラウンド

 コンピュータプログラムの簡単な解説とそれがどのように記述されるのかの説明から始めることとする。このイントロダクションは本件の争点を我々が分析するために必要である。

 コンピュータプログラムはコンピュータの指令を組み合わせたものである。[13] ほとんどのプログラムはユーザーが入力するデータを受け入れ、処理を行う。プログラムによって利用される基本的なプロセスはアルゴリズム(メカニカルな計算の手順)と呼ばれており、プログラムの核心である。Keplinger, Computer Software - Its Nature and its Protection, 30 Emory L. J. 483, 484-85 (1984)参照。これらのアルゴリズムはプログラマの人間の創造性によって開発されなければならず、それゆえ、プログラムは人間によって考えられていないアルゴリズムを含むことはできない。コンピュータはアルゴリズムを考えあるいは開発することはできないが、人間が行うよりもより早くより正確に実行することができる。R. Saltman, Copyright in Computer-Readable Works 59 (1977)参照。

 プログラムの創作は一般的なものから具体的なものへのいくつかのステップを踏む。[14] プログラムは特定の仕事<takes>を達成することが意図されているから、プログラムの創作の最初のステップはコンピュータプログラマが解決しようとする問題を明らかにすることである。本件においては、Rand JaslowがStrohl社へ行き、彼の問題はビジネスのための記録をつけることである述べた。これは問題の正確な提示ではあるが、Elaine Whelanがよりどころとするためには十分に具体的ではなかった。彼女は、Dentalabプログラムを書く前に、Jaslow Lab社のビジネスについてより多くのもの − 注文がどのように処理されるか、どんな特別の請求書作成の問題が生じ得るか、棚卸し表は注文に関連があり得るか、及び歯科補綴業のその他の特徴 − を知る必要があった。

 プログラマが問題についてより多く知ったときに、彼又は彼女はソリューションの概要を描き<outline>始めることができる。概要はフローチャートの形を取ることができ、フローチャートはソリューションを「サブルーチン」又は「モジュール」[15]と呼ばれるより一連の小さなユニットに分解し、それらの各々がより大きな問題の要素を扱う。Note, Defining the Scope of Copyright Protection for Computer Software, 38 Stan.L.Rev. 497, 500-01 (1986)参照。プログラムの効率は、大部分、モジュール及びサブルーチンの配列<arrangement>による;二人のプログラマは同様な結果を得ることができるが、モジュール及びサブルーチンの異なった内部的な配列により、一方がより効率的であり得る。コンピュータプログラムにおいて効率性が主要な関心事であるから(効率的なプログラムは非効率的なものと比較してより価値があることは明らかである)、モジュール及びサブルーチンの配列はあらゆるプログラマの決定的なファクターである。本件においては、Dentalabプログラムは、数ある中で、棚卸し表、受取勘定、様々な歯科医と患者の事柄、及び給料支払い簿に関係する膨大なモジュールを有している。App. at 1588-1698 (サブルーチンのフローチャートを示している)参照。いくつかのモジュールは単純であり:他のものは極めて複雑であり相当苦心して作り上げた論理的に開発したものを含んでいる。

 プログラムの構造<the program structure>が洗練されたものとなったとき、プログラマは何のデータが必要であるか、プログラムの間のどこでデータが導入されるべきか、どのようにしてデータが入力されるか、及び他のデータとどのように結合されるか、について決定しなければならない。データの配列<The arrangement of the data>は、(後述する)データファイル<data files>の手段によってなされ、異なったサブルーチン及びモジュールは異なった形でデータを必要とするから、プログラムのサブルーチンとモジュールの詳細によって影響を受ける。もう一度いうと、プログラマが直面するデータ−構成問題<the data-organization problems>を解決する方法は無数に存在する。それぞれのソリューションは特有の特徴 − 効率的又は非効率的、便利又は癖がある − を有しており、それが他のソリューションと差異を生じさせ、全体のプログラムをより望ましく又はより望ましくなくしている。Dentalabプログラムは歯科製作所のビジネスに関連する面のすべてを取り扱うように目論まれており、患者の氏名、歯科医の氏名、棚卸し表、受取勘定、支払勘定、及び給料支払い簿を含む多数の異なったデータ及びデータ型を適応させ、相互に関連づけなければならない。[16]

 プログラムの詳細な設計が完成すると、コーディングが開始される。[17] 設計において明らかにされた各ステップはコンピュータが理解できる言語に変換されなければならない。この翻訳はそれ自体二つのステップを経る。プログラマは最初にCOBOL、BASIC、FORTRAN、又はEDLのような言語の一つで「ソースコード」を書く。[18] 言語の選択は、コンピュータが特定の言語しか読まないから、どのコンピュータにプログラマがプログラムしようとしているのかに依存する。[19] プログラムがソースコードで書かれると、コンピュータに機能の実行を指示する単なる「0」と「1」の連続であるバイナリコードの「オブジェクトコード」に翻訳される。

 したがって、オブジェクトコードはコンピュータへの最終の命令である。[20] [21]

 この簡単な概要が示すように、コーディングのプロセスはプログラミングの比較的小さな部分である。コンピュータプログラムの創作においてコーディングよりも遙かに大きな費用と困難さはプログラムの構造及びロジックの開発<the structure and logic of the program>、及びデバッグ、ドキュメンテーション及びメンテナンスに当てられる。Frank, Critical Issues in Software 22 (1983)(プログラム開発のコストの僅かに20%がコーディングに向けられる); Zelkowitz, Perspective on Software Engineering, 10 Computing Surveys 197-216 (June, 1978)参照。Info World, Nov. II, 1985 at 13(「コンピュータソフトウエア製品の「ルック・アンド・フィール」は、しばしば、製品を実装するプログラムよりも、より創作的なものを含み、より大きな商業的価値を有する...」)も参照。本件における証拠は、WhelanさんはJaslow Lab社を学ぶこと、Dentalabプログラムのためのモジュール及びサブルーチンを編成すること<organizing the modules and subroutines>、及びデータの配列<the data arrangements>を成し遂げること、に膨大な時間を費やし、Dentalabプログラムを実際にコーディングする時間は比較的少ない時間を費やした、ことを示している。
   

IV. 法的バックグラウンド

A.著作権侵害訴訟の要素 著作権が侵害されたことを証明するためには、Whelan Associates社は二つのこと、Dentalabに著作権を有していること、及びRand JaslowがDentcomプログラムの作成においてDentalabをコピーしたこと、を証明しなければならない。Sid & Marty Krofft Television Prods., Inc. v. McDonald's Corp., 562 F.2d 1157, 1162, 196 USPQ 97, 100 (9th Cir. 1977); Reyher v. Children's Television Workshop, 533 F.2d 87, 90, 190 USPQ 387, 389 (2d Cir.), cert. denied, 429 U.S. 980, 192 USPQ 64 (1976); 3 Nimmer On Copyright §13.01 (1985) [以下、「Nimmer」という]。後に論じるように、地裁はWhelan AssociatesがDentalabプログラムに著作権を有していることを認定し、この点はここでは争われていない。したがって、我々はRand JaslowがDentalabプログラムをコピーしたことが証明されたかどうかについてだけ関心を持っている。

 コピーを直接証拠で証明できることはめったにないから、Roth Greeting Cards v. United Card Co., 429 F.2d 1106, 1110, 166 USPQ 291, 294 (9th Cir. 1970)、被告らが侵害したと主張される著作物にアクセスし、侵害したと主張されるものがその著作物と実質的に類似していることを証明することによって、コピーが証明されたと推論される。Ferguson v. iVational Broadcasting Co., 584 F.2d 111, 113, 200 USPQ 65 (5th Cir. 1978); Sid & A'Iarty Krofft Television Prods. Inc., supra; Universal Athletic Sales Co. v. Salkeld, 511 F.2d 904, 907, 185 USPQ 76, 77 (3d Cir.), cert. denied, 423 U.S. 863 (1975); Midway Mfg, Co. v. Strohon, 564 F.Supp. 741, 753, 219 USPQ 42, 52 (N.D. Ill. 1983)。DentalabがJaslow Lab社で使用されていたこと及びRand JaslowがWhelan Associates社の販売代理店として活動していたことの両方から、地裁はRand JaslowがDentalabプログラムにアクセスしたこと認定し、これに対して異議が申し立てられなかった。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1314, 225 USPQ at 161参照。[22] したがって、ただ一つの問題はDentcomとDentalabプログラムの間に実質的な類似性があるかどうかである。[23]
  
B.コンピュータプログラム事件における実質的類似性の適切なテスト リーシング・ケースであるArnstein v. Porter, 154 F.2d 464, 468−69, 68 USPQ 288, 292-93 (2d Cir. 1946)は二股の実質的類似性テストを示唆しており、それによれば、事実認定者は著作権侵害を支持する実質的類似性の二つの認定をすることになる。第一に、事実認定者は、侵害被疑者が彼自身の作品に著作物を使用したことを結論づけるのに十分な二作品間の実質的類似性があるかどうかを判断しなければならない。この問題に関して、専門家証人の証言を事実認定者を助けるために受け入れることができる。(これは実質的類似性の「外部」テストと呼ばれる。Sid & Marty Krofft Television Prods., Inc. v. McDonald's Corp., 562 F.2d at 1164-65, 196 USPQ at 102-03.) 第二に、最初の問題に対する答が肯定的であれば、事実認定者は、専門家証人の証言の助けを借りることなく、「素人の観察者」の見方で、コピーが「不正」又は「不適法な盗用」であるかどうかを判断しなければならない。(これは実質的類似性の「内部」テストと呼ばれる。同。) 本巡回区においてはArnsteinテストが採用されてきた。Universal Athletic Sales Co., 511 F.2d at 907, 185 USPQat 78参照。

 地裁では専門家の証言が行われた。上記12-13; 後記at 58-62。地裁は二股の分析を行っておらず、ただ一つの実質的類似性の認定を行った。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1321-22, 225 USPQ at 166-67参照。したがって、本巡回区の法に違反している。それにもかかわらす、後述の理由により、我々は地裁が適切な基準を適用したものと信じる。

 【1】小説及び絵画を含む事件において発展した、専門家の証言を認めない通常の観察者テストは、プログラムが複雑であり、公衆のほとんどの者に親しみがないことから、コンピュータプログラムを含む事件においては、その価値は疑わしい。Note, Copyright Infringement of Computer Programs: A Modification of the Substantial Similarity Test, 68 Minn. L. Rev. 1264, 1285-88 (1984). Cf Note, Copyright Infringement Actions: The Proper Role for Audience Reactions in Determining Substantial Similarity, 54 S.Cal. L. Rev. 385 (1981)(対象が特殊な聴衆に向けられたものであるときの素人の観察者基準を批判している)参照。さらに、事実の認定者が各ステップで同じ人間であるときには、最初のステップで専門家の証言を聞いた者が、第二のステップでその問題を分析するときにその証言を無視又は「忘却」すると考えられており、Arnsteinテストにより二つの部分に区別することの価値が疑わしい。特に、複雑な事件においては、対象の最も基本的な理解に対してさえ専門家の証言が必須であるのに、「忘却」が可能であることに我々は疑念を持つ。

 基準に関するこれらの問題により、コンピュータプログラムのように著作権の主題が特に複雑な場合は、通常の観察者テストは有用ではなく誤解する可能性が高いと我々は信じている。したがって、コンピュータプログラムのように例外的に複雑なものを含む著作権事件に通常の観察者テストを適用せず、その代わりに、素人及び専門家の証言の両方が容認される一つの実質的類似性調査を採用する裁判所が増えており、我々もそれに加わることとする。E.F. Johnson Co. v. Uniden Corp., 623 F.Supp. 1485, 1493, 228 USPQ 891, 896 (D.Minn. 1985); Hubco Data Products Corp. v. Management Assistance Inc., 2 Copyright L. Rep. (CCH) ¶25.529 (D. Idaho Feb. 3, 1983)(二つのテストと述べているが、完全に専門家の証言に依存している);Midway Mfg. Co. v. Strohon, 564 F.Supp. 741, 752-53, 219 USPQ 42, 51-52 (N.D. Ill. 1983)(実質的類似性を認定するために完全に専門家の証言に依存している)参照;Fed. R. Evid. 702(「もし、証拠を理解するため又は事実を決定するために「専門家の証言」が事実認定者を助けるとすれば、証人は・・・意見又は他の形で証言することができる。)も参照。それが本件において地裁で採用されたテストである。[24]
  
C.控訴理由<The arguments on appeal> 控訴において、実施的類似性に十分な証拠があるという地裁の認定について、被告らは二つの点で攻撃している。第一に、地裁はプログラムの「文字の<literal>」要素(ソース及びオブジェクトコード)に関していかなる類似性も認定しておらず、それらの全体的な構造<overall structures>の類似性だけを認定しているから、その実質的類似性の認定は正しくない、なぜなら、著作権はコンピュータプログラムの文字の要素だけに及び、その全体的な構造には及ばないからである、と被告らは主張している。被告らの第二の主張は、著作権法の保護がコンピュータプログラムの構造のような「非文字の」要素<“non-literal” elements such as the structure of computer programs>に及んでいるとしても、本件の地裁の認定を支持する実質的な類似性の十分な証拠はないというものである。我々はこれらの問題を順番に検討する。[25]
   

 V.コンピュータプログラムの著作権保護の範囲

 最近のことであるが、著作権の保護がプログラムのソース及びオブジェクトコードに及ぶことが確立している。Stern Elecs., Inc. v. Kaufman, 669 F.2d 852, 855 n.3, 213 USPQ 443, 444 n.3 (2d Cir. 1982)(ソースコード); Apple Computer, Inc. v. Franklin Computer Corp., 714 F.2d 1240, 1246-47, 219 USPQ 113, 118-19 (3d Cir. 1983)(ソース及びオブジェクトコード)、上告却下、464 U.S. 1033 (1984); Williams Elecs., Inc. v Artic International, Inc., 685 F.2d 870, 215 USPQ 405 (3d Cir. 1982)(オブジェクトコード)。しかし、本件においては、地裁はソースコード又はオブジェクトコードのコピーを認定しておらず、また、原告もそのようなコピーを主張していない。むしろ、地裁は、Dentcomの全体的な構造<overall structure>がDentalabの全体的な構造と実質的に類似しているから、Dentalabの著作権が侵害されたと判示している。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1321-22, 225 USPQ at 166-67。それゆえ、プログラムの全体的な構造の類似性だけで著作権侵害の基礎となり得るかどうか、あるいは別の言葉では、プログラムの著作権保護がプログラムの構造<the structure of the program>に及ぶのか、あるいはプログラムの文字の要素< the program's literal elements>、すなわち、ソース及びオブジェクトコードだけに及ぶのかどうか、という問題が生じたのである。

 合衆国法律集第17編(著作権法)§102(a)(1)は「文字の著作物<literary works>」の著作権保護を規定しており、コンピュータプログラムは著作権の目的で文字の著作物として分類されている。H.R. Rep. No. 1476, 94th Cong., 2d Sess. 54, reprinted in 1976 U.S. Code Cong. & Ad. News 5659, 5667参照。他の文字の著作物の著作権はその作品の文字の要素間の実質的類似性がないときにも侵害が成り立つ。筋<plot>又は筋の修辞的技巧<plot devices>の複製によって戯曲又は著書の著作権を侵害し得る。例えば、Twentieth Century-Fox Film Corp. v. MCA, Inc., 715 F.2d 1327, 1329, 217 USPQ 611, 612 (9th Cir. 1983)(Battlestar GalacticaStar Warsの13箇所の主張された特色のある筋の類似性が著作権侵害の認定の基礎となり得る); Sid & Marty Krofft Television Productions, Inc., 562 F.2d at 1167, 196 USPQ at 104(二つの映画の「『全体的なコンセプト及び感じ<total concept and feel>』」によってMcDonaldlandのキャラクターとH.R. Pufnstuf のキャラクターの類似性が成り立ち得る(Roth Greeting Cards v. United Card Co., 429 F.2d 1106, 1110, 166 USPQ 291, 294 (9th Cir. 1970)を引用している); Sheldon v. Metro-Goldwyn Pictures Corp., 81 F.2d 49, 54-55, 28 USPQ 330, 335-36 (1936); Nichols v. Universal Pictures Corp., 45 F.2d 119, 121,7 USPQ 84,96 (2d Cir. 1930) (著作権は「テキストの文字に限定することはできない、さもなければ、剽窃者は取るに足らない改変によって逃れてしまうだろう」)参照。他の文字の作品との類推から、プログラムの文字の要素の複製がなくても、コンピュータプログラムの著作権侵害は成り立ち得る。[26] しかしながら、被告らは他の文字の作品において正しいことがコンピュータプログラムにおいては正しくないと主張する。被告らは二つの主要な根拠を主張するので、順番に検討する。
  
A.102(b)条及びアイディア表現二分法著作権はアイディアを保護せず、アイディアの表現だけを保護することは自明のことである。最初にBaker v. Selden, 101 U.S. 99 (1879)で判示されたこの判例は膨大な事件において繰り返されてきた。例えば、Mazerv. Stein, 347 U.S. 201, 217, 100 USPQ 325, 332 (1954)(「特許と異なり、著作権は開示された技術への排他的権利を与えない;保護は − アイディア自体ではなく − アイディアの表現のみに与えられる」[引用削除]); Universal Athletic Sales Co., 511 F.2d at 906, 185 USPQ at 78; Dymow v. Bolton, 11 F.2d 690, 691 (2d Cir. 1926)参照;一般的にA. Latman, The Copyright Law 31-35 (5th ed. 1979); 1 Nimmer §2.03[D]参照。この判例は制定法の中にも具体化されている。著作権法§102(b)(1982)は次のように規定している:

オリジナルな著作物の著作権の保護は、その著作物の中で、記載され、説明され、図解され、又は具体化された形式に関わらず、アイディア、手順<procedure>、プロセス、システム、操作方法<method of operation>、概念<concept>、原理、発見には、決して及ばない。
1976年に制定された本条の立法経緯が、102(b)条はアイディア表現二分法を具体化することを意図されたものであることを明確にしている。H.R. Rep. No. 1476 at 57 reprinted in 1976 U.S. Code Cong. & Ad. News at 5670 (102(b)条は「表現とアイディアの基本的な二分法が変更されていないことを・・・リステイトする」ことを意図されたものである」)参照。Apple Computer,supra, 714 F.2d at 1252, 219 USPQ at 123も参照

 被告らは、コンピュータプログラムの構造はその定義からしてアイディアでありアイディアの表現ではなく、それゆえ、構造はプログラムの著作権によって保護され得ないと主張する。被告らのアプローチに基づくと、その他のいかなる判断も102(b)条に反するだろう。我々はこの議論の検討を二つの部分に分ける。第一に、我々はアイディアと表現の識別に関する判例法を調査し、それかからコンピュータプログラムにおける表現からアイディアを識別する法則を導き出すことにする。その後、我々は本件の事実にその法則を適用する。
  
1.コンピュータプルグラムにおける表現からのアイディアの識別法則− アイディアをその表現から識別することが困難なことがしばしばある。先導する著作権の意見のいくつかの執筆を含む経験を有する博識なHand判事ほどの権威が、識別は「必然的に事案かぎり<ad hoc.>であろう」と結論している。Peter Pan Fabrics, Inc. v. Martin Weiner Corp., 274 F.2d 487, 489, 124 USPQ 154, 155 (2d Cir. 1960)。Knowles & Palmieri, Dissecting Krofft: An Expression of New Ideas in Copyright?, 8 San. Fern. Val. L. Rev. 109, 126 (1980)(アイディアと表現の識別は無意味であり得ると論じている)も参照。我々はHand判事の意見が賢明であることは認めるが、関連のある著作権の先例のレビューによって本件において適用できる法則を定めることが可能であると我々は感じている。加えて、アイディアと表現の間の線はまさにわかりにくいから、我々はその識別及び著作権法一般の基礎となる実際的な考慮すべき事柄に特に注意を払わなければならない。この観点から、我々は著作権法の目的は、学習、文化及び発展を促進するために、保護(インセンティブ)と情報の普及の間の最も効率的かつ実り多いバランスを作成することであることを思い出さなければならない。合衆国憲法Art. 1 §8 cl. 8 [著作権条項](「自然科学と益のある人文科学の発展を促進する」ために議会に権限を与えている)参照。[27]

 本件は、著作権法一般に影響力のある事件であることに加えて、芸術的又は小説的なものではなく、実用的な作品に関連しているから、特に本件に関連しているBaker v. Selden事件の分析から始めよう。Baker v. Selden事件において、原告Seldenは新規で簡単な会計システムが記述された彼の本「Seldenの簡約会計元帳、又は簡単簿記<Selden's Condensed Ledger, or Bookkeeping Simplified>」に著作権を得た。その本に含まれていたものは、Seldenの会計システムで使用するための、「空欄の書式<blank forms>」、罫線と表題のある複数のページ、である。BakerがSeldenのものと実質的に同様なシステムを使用し、またSeldenの空欄の書式を複製した会計本を作成し販売することによってSeldenの著作権を侵害したとSeldenは主張した。BakerがSeldenの会計システムを使用し普及させる権利を有していることは誰も争わず、最高裁は特許権で保護され得るかもしれないと述べたが、そのシステムが著作権で保護され得ないことは全ての当事者が合意していた。at 102。Bakerの本の本文<the text of Baker's book>がSeldenの著作権を侵害していないことも両当事者は争わなかった。争点は、Seldenの空欄の書式がSeldenの本の方法(アイディア)の一部であるかどうか、それゆえ、著作権適格がないか、又は著作権適格な本文(表現)<the copyrightable text (expression)>の一部であるかどうかに絞られた。at 101。

 この点の判断において、最高裁は保護されないものから保護されるものを次のように識別している:

その本が教示する技術[例えば、会計法<the method of accounting>]がその本を図解するために使用された方法及び図<the methods and diagrams>、又はそれらに類似するもの、を使うことなしに使用できない場合は、その方法及び図はその技術に必要な付随物<necessary incidents to the art>であると考えられ、公衆に与えられる。
at 103。このテストを適用して、最高裁は空白の書式はSeldenの会計法に必要な付属物<necessary incidents to Selden's method of accounting>であり、著作権の保護を受けることができないと判示した。at 104。

 Baker v. Selden事件における最高裁のテストは表現からアイディアを識別する方法を示唆している。Seldenの本が達成しようとする目的<end>に焦点が当てられたBaker v. Selden事件とちょうど同じように、アイディアと表現の間の線は問題の作品が達成しようとする目的に関連して引くことができる。言葉を変えれば、実用的な作品の目的又は機能は作品のアイディアであろうし、その目的又は機能に必要でない全てのものはアイディアの表現の一部であろう<the purpose or function of a utilitarian work would be the work's idea, and everything that is not necessary to that purpose or function would be part of the expression of the idea>。Apple Computer, Inc. v. Formula Int'l Inc., 562 F.Supp. 775, 783, 218 USPQ 47, 53 (C.D. Ca. 1983] [「Appleはアイディア(すなわち、特定の機能を実行する機械を作製すること)を保護することを求めるのではなく、その特定の表現を保護することを求めている・・・」]、控訴棄却、725 F.2d 521, 221 USPQ 762 (9th Cir. 1984)と比較せよ。望み通りの目的を達成するさまざまな手段がある場合は、選ばれた特定の手段はその目的に必要ではない;ゆえに、アイディアではなく表現が存在する<Where there are various means of achieving the desired purpose, then the particular means chosen is not necessary to the purpose; hence, there is expression, not idea>。[28]

 必要なシーン<scenes a faire論及び事実集約作品<fact-intensive works>論の検討は、それらが同じ原理に基づいているために、我々の定式化を支持している。必要なシーン<scenes a faire「与えられたテーマを扱う場合に、実際的な問題として絶対必要である出来事、キャラクター又はセッティング<incidents, characters or settings which are as a practical matter indispensable . . . in the treatment of a given topic>」である。Atari, Inc. v. North American Philips Consumer Elecs. Corp., 672 F.2d 607, 616, 214 USPQ 33, 40 (7th Cir.), cert. denied, 459 U.S. 880 (1982)。See v. Durang, 711 F.2d 141,143,219 USPQ 771, 772 (9th Cir. 1983)も参照。必要なシーン<scenes a faireに著作権保護が与えられないことは確立されている。[29]

 必要なシーン<scenes a faireは、特定の必要なシーン以外の方法ではその主題を表現することができないから保護が与えられないのである。それによって、著作権を得ることは「最初の作者に必要なシーンの裏にある陳腐なアイディアを独占させることになるだろう。」Landsberg v. Scrabble Crossword Game Playe+s, Inc., 736 F.2d at 489, 221 USPQ at 1143。[30] 作品又は文字の修辞的技巧<literary device>の目的又は機能はその修辞的技巧の「アイディア」(保護されない部分)の一部であることは、前述の仮説のリステートメントにすぎない。その機能をもたらすことに必要なものすべても、必然的に、アイディアの一部であるという結果となる。

 事実集約作品fact-intensive worksは同様に制限された範囲の著作権を与えられている。例えば、Lands-berg, 736 F.2d at 488, 221 USPQ at 1142; Miller v. Universal City Studios, Inc., 650 F.2d 1365, 1372, 212 USPQ 345, 350 [5th Cir. 1981]参照。もう一度いうと、その理由は事実に関するものを表現する方法が限られた数しかなく、それゆえ、文字の作品 − 真実の物語<a truthful story>を述べること − の目的<purpose>は限られた数の修辞的技巧<devices>の一つを使用することによってのみ達成することができる。Landsberg, 736 F.2d at 488, 221 USPQ at 1142。それゆえ、これらの修辞的技巧は歴史的又は事実の作品の表現ではなくアイディアに属するのである。

 この法則の経済的な意味は必然的にやや推測的ではあるにもかかわらず、我々はこの法則がアイディア/表現識別の基礎となる基本的な目的である「特許法と著作権法に反映された競争と保護のバランスの維持」を前進させると信じている。Herbert Rosenthal Jewelry Corp. v. Kalpakian, 446 F.2d 738, 742, 170 USPQ 557, 559 (9th Cir. 1971);Apple Computer, 714 F.2d at 1253, 219 USPQ at 123(Kalpakianを引用している)も参照;[27]。前述のように、上記at 21参照、コンピュータプログラミングにおける重要なコストの一つとして、プログラムの構造及び論理を開発するためのコストがある。著作権保護が文字的なコンピュータコードを超えて認められるというここで提案した法則[31]はプログラマの最も価値のある努力は保護するするが、同じ目的を達成する新規なコンピュータの修辞的技巧<device>の発展を超えて束縛を与えないことによって、プログラマに正当なインセンティブを提供するであろう。

 この立場に対して使用される主要な経済的議論 − つまり、プログラムの文字的要素だけが著作権法によって保護される部分であるという立場を支持して使用される経済的論議 − は、コンピュータプログラムは極めて複雑であり、各ステップが他のステップの全てに依存しており、文字どおりの複製を除いてコピーは不可能であり、文字的要素をコピーすることなしにプログラムの構造をコピーしようとする者は膨大な努力と創造性を費やさなければならない、というものである。ある評論家の言葉によれば:「著作権を有するコンピュータプログラムの全体に単に『近似<approximate>』ことはできず、オリジナルなプログラマが費やすのとほとんど同じ時間を費やすことなしに同様に動作するプログラムを作ることはことはできない。」Note 68 Minn. L. Rev, at 1290(脚注削除)。この議論に従うと、そのような作品は やめさせるべきでなく、罰するべきでない。我々の立場に対する更なる議論は経済的なものではなく、法律学的なものである;他の評論家はコンピュータプログラムの構造の概念<the concept of structure>はあまりにもあいまいで著作権事件において使用できないと主張している。Radcliffe, Recent Developments in Copyright Law Related to Computer Software, 4 Computer L. Rep. 189, 194-97 (1985)。また、それゆえ、彼は著作権保護はプログラムの文字的コードに限られると唱えているようにみえる。

 上述の二つの議論はどちらも説得力がない。最初の議論は二つの理由により役に立たない。第一には、完全な再製の欠如したプログラムの「近似<approximation>」は価値がないから単に正しくない。反対に、プログラムに近似でき、それによって、追加的な仕事がプログラムを完成するために必要であるとしても、競争者に対して重要な利益を得ることができる。第二に、著作権で保護された作品をコピーするために<to copy a copyrighted work>大きな努力が必要であるという事実は複製者が著作権侵害者でないことを意味しない。著作権事件の争点は、コピーがいかに難しいかではなく、単に著作権者の表現がコピーされたかどうかである。それゆえ、訴えられた侵害者がオリジナルな作品をコピーするために多くの時間と努力を費やしたかどうかは彼がオリジナルな作品の表現を海賊したかどうかとは無関係である。[32]

 第二の議論については、コンピュータの文字的コードに著作権の保護を制限することは単純であり、我々のこの答えよりも、より明確な答を生み出すであろうことは確かに真実である。しかしながら、適用の容易さは我々の立場のために我々が提示する考察に十分に釣り合ってはいない。

 最後に、一人の評論家はコンピュータプログラミングの分野における発展及び発達のプロセスは他の分野から著しく異なっており、それゆえ、著作権法の特別に制限された適用が必要となると主張している。この議論によれば、コンピュータ技術の分野における発達は「著作権で保護される作品をある意味で剽窃することを要求するプロセス」である「飛び石」によって達成されている。Note, 68 Minn. L. Rev, at 1292[脚注削除]。結果として、この評論家はコンピュータプログラムにあまりに著作権保護を与えすぎるとこの分野の進歩を遅らせるだろうと主張している。

 我々はコンピュータ技術における発展が科学の他の分野における発展と質的に異なっているということに納得しない。保護と普及をバランスすることにおいて、上記at 31 & n. 27参照、全ての知的冒険者が彼らの先輩の作品を元にしているという事実を、著作権法は常に認識し、それに順応することを試みてきた。[33] したがって、他の分野から導かれた著作権の原理はコンピュータプログラムの分野において適用可能である。
  
2.本件への一般的な法則の適用 ここで提案する法則は確かに問題なしではない。法則は実用的又は「機能的」作品の分析において最も力を有している。なぜなら、そのような作品の目的は簡単に明言され見分けられるからである。反対に、文学又は「非機能的」ビジュアル画像の作品に関連する事件では、その作品の目的<the purpose of the work>を定義することは困難かもしれない。小説、詩歌、彫刻又は絵画の目的又は機能を議論することは不可能かもしれないから、この法則はそのような作品に関連する事件にはほとんど又は全く適用することができない。本件においては、実用的なDentalabプログラムの目的は歯科製作所経営の助けになることであることは明らかであるから、そのような困難性はない。[34] 上記4-5参照。プログラムの構造<the structure of the program>がその仕事<task>に必須ではないことは同様に明らかである:市場には同様な機能を実行し異なった構造と設計<structures and designs>を有する他のプログラム、Dentalab及びDentcomの競合品、が存在する。

 この事実が地裁にとって決定的であったようにみえる:

歯科製作所の運営のコンピュータ化プログラムの単なるアイディア又はコンセプトはそれ自体で著作権の対象ではないであろう。著作権法は著作者がアイディア又はコンセプトをその中に表現した態様<manner>を保護するが、アイディア自体は保護しない。Albert E. Price v. Metzner, 574 F.Supp. 281, 219 USPQ 1092 (E.D. Pa. 1983)。著作権はアイディアを保護せず − アイディアの表現のみを保護する。Universal Athletic Sales Co. v. Salkeld, 511 F.2d 904, 908, 185 USPQ 76, 78 (3d Cir. 1975)。同じデータがコンピュータによって構成され<organized>、収集され、保持され、検索されるたくさんの方法<ways>が存在する。異なったコンピュータシステムは、互いにコピーであることなしに、機能的に同様な目的に役に立っている。原告のプログラムと競争状態にある歯科製作所経営のための異なったソフトウエアプログラムがあることを示す証拠が記録の中にある。それらは同様なアイディア及び機能の多くを組み込んではいるが、それらが侵害しているという主張はない。ソフトウエアコンピュータプログラムにおける『アイディアの表現』はプログラムが、画面、プリントアウト又は音響通信[訳3]によって、情報を受け、収集し、計算し、保持し、関係づけ、生成することにおいてコンピュータを作動し、制御し、調整する態様<manner>である。
Whelan Associates v. Jaslow Laboratory, 609 F.Supp. at 1320, 225 USPQ at 165 (強調付加)。我々は同意する。したがって、Dentalabプログラムの詳細な構造<the detailed structure>はプログラムの表現の一部であり、アイディアではないというその結論は避けることができない。

 我々の結論は、この問題を特に扱ったただ一つの他の事件であるSAS Institute, Inc. v. S&H Computer Systems, Inc., 605 F.Supp. 816, 225 USPQ 916 (M.D. Tenn. 1985)によって支持されており、その事件で裁判所はプログラムの著作権はその文字的要素を超えて構造及び構成に及ぶ<extend beyond its literal elements to its structure and organization>ことを認定している。SAS事件においては、原告はコンピュータプログラムの著作権侵害請求をそのプログラムと侵害被疑者の間の文字的及び構成の類似性の両方の証拠<evidence of both literal and organizational similarities>によって支えた。at 822, 825-26, 225 USPQ at 919, 922-23[訳4]。裁判所は著作権侵害を認定し、そして、証拠の評価を詳細には検討しなかったが、プログラムの構成の類似性<the organizational similarities of the programs>がその判決に関連していることは明らかである。プログラムの文字的類似性の簡単な議論の後に、その裁判所は次のように述べた:
 加えて、トライアルで証明されたコピーはPeterson博士によって引用された具体的な行のコードに及んでいるだけではない。むしろ、それ〔証明されたコピー〕がSASの構成及び構造的詳細<the organization and structural details of SAS>のコピーの典型を示している範囲で、そのようなコピーがS&H製品全体に広がっている。
at 830, 225 USPQ at 926。SAS事件の裁判所はこの点について深く分析してはいないが、我々はその結論に勇気づけられた。

 1976年に改正された著作権法は更なる支持を提供している、なぜなら、議会が文字の作品の構造及び構成は著作権で保護可能な表現の一部であることを意図していたことを示しているからである。著作権法第103条(1982)は特に編集著作物及び派生的作品への著作権保護を拡張している。著作権法第101条は「編集」を「全体としてオリジナルな著作物を構成するように、既に存在するもの又は選択され調整され若しくは配列されたデータ<data that are selected, coordinated, or arranged>を収集及び集めることによって形成された作品」として定義し、「派生的作品<derivative work>」を「・・・要約、簡約、又は改作、翻訳若しくは翻案であり得る他の形のように、一以上の既に存在する作品に基づく」ものと定義している。(強調付加)。法律は「順序<sequence>」「整列<order>」又は「構造<structure>」という用語は使用していないが、編集著作物及び派生的作品の定義及びそれらに保護を与えることから、議会が、順序づけと整列すること<the sequencing and ordering>が保護され得るという事実、すなわち、順序及び整列が作品の表現の一部でありアイディアではないことに気がついていたことは明らかである。

 我々の解答はSynercom Technology, Inc. v. University Computing Co., 462 F.Supp. 1003,199 USPQ 537 (N.D. Tex. 1978)事件におけるPatrick Higginbotham判事の学究的な意見とは異なるかもしれない。その意見は、コンピュータプログラムの入力フォーマット − プログラムに入力される情報の形状及び照合<configurations and collations> − がアイディアか表現かの問題を扱っている。その裁判所は入力フォーマットはアイディアであり、表現ではなく、したがって、保護されないと判示した。Synercom事件は本件におけるものを正確には扱ってはいなかった − 入力フォーマットは全体のプログラムと比較して構造的に単純である − から、〔本件とは〕区別することができる。しかしながら、入力フォーマットがコンピュータに有用な形式へのデータの構成のための工夫<devices for the organization of data into forms useful for computers>であるかぎり、それらはプログラムと類似し;したがって、Synercom事件は関連し、我々はそれを把握するようにならなければならない。

 Higginbotham判事の分析の中心にあるものは入力フォーマットの構成と構造<the organization and structure of the input formats>はそのフォーマットの基礎をなすアイディアから分離できないという確信である。いくつかの事件で構造と順序<structure and sequence>がアイディアではなく表現の一部かもしれないことに気づいていたにもかかわらず、同at 1014, 199 USPQ at 547参照、その裁判所はその事件において入力フォーマットの構造及び構成<structure and organization>は本質的にアイディアの一部であると判示した。その裁判所は「もし順序づけと整列すること< sequencing and ordering>[が]表現なら、どんな分離可能なアイディアが表現されているのか?」という強力な修辞上の問題の形式の中にその立場をおいた。同at 1013, 199 USPQ at 546。

 Synercom事件はコンピュータの文脈中の順序及び形式<sequence and form>の著作権と他文脈中との間に相違があるという前提に基づいている範囲で、我々はそれは正しくないと考える。まさに言及されたように、1976年著作権法は議会が順序づけ及び配列すること<sequencing and ordering>は適切な状況において保護可能であることを意図していること、前記参照、及びコンピュータの分野はこの一般的な規則の例外ではないこと、を示している。議会はコンピュータプログラムが著作権法に新しい一連の問題を提出していることに気がついていたが、議会はそのときコンピュータプログラムの状況における整列することと順序づけ<ordering and sequencing>のための特別な規定を設けず、それ以後も設けていない。したがって、この点においてコンピュータプログラムが他の文字の著作物と異なって取り扱うための制定法の基礎は存在しない。[35]

 コンピュータの文脈中の順序と形式<sequence and form>に著作権の保護が及ぶという事実にもかかわらず、「もし順序づけと整列すること< sequencing and ordering>[が]表現なら、どんな分離可能なアイディアが表現されているのか?」というHigginbotham判事の強力な修辞上の問題に答えることができなければ、我々の事件において、我々はDentalabプログラムの構造<structure>はアイディア部分であり、それゆえ著作権によって保護されないと判示しなければならないだろう。しかしながら、我々の答はすでに述べた:アイディアは歯科製作所の効率的な組織化<the efficient organization>である(おそらく、これはいくつかの他の種類の医院又はビジネスの効率的な構成とは異なった問題を提出する)。そのアイディアが表現されることができる様々なプログラムの構造<program structures>が存在するから、構造<the structure>はそのアイディアに必要なこと<a necessary incident>ではない。[36] 前記39参照。

B.CONTU報告書コンピュータプログラムの非文字的な要素の著作権保護に対する被告らの第二の主張は尊敬する著作権法の原理に依存していておらず、一つの特別議会委員会の報告に依存している。1974年、議会は、急速に発展するコンピュータ技術分野が現存の著作権法を追い越しつつあることを懸念して、Pub. L. 93-573, §201, 88 Stat. 1873 (1974)を通過させ、ニューテクノロジー及び著作権の問題に関する研究及び報告のために著作物のニューテクノロジー利用委員会(「CONTU」)を設置した。

 1976年、CONTUが議会に報告する前に、議会は新著作権法を通過させ、1909年からの著作権法を改正した。Pub.L. No. 94-553, 90 Stat. 2541(1976)(17 U.S.C. §101以降に成文化された)。新法のコンピュータ技術への唯一の明示的な適応は本件の争点とは異なるコンピュータプログラムのある使用において起こる著作権の問題を扱っている著作権法§117である。

 その委員会の最終レポート[以後、「CONTUレポート」]は1978年7月31日に大統領に提出された。CONTUレポートは次のことを立法するよう勧告した。

 新著作権法は(1)コンピュータプログラムは、著作者のオリジナルな創作を具体的に表現している<embody>範囲で、著作権の適切な主題<subject matter>であることを明示するように;(2)現在の117条を削除し、著作権で保護されたプログラムの全てのコンピュータでの使用に適用するように;及び(3)コンピュータプログラムの複製物の適法な所持者はこれらの複製物を彼らが使用する又は改造することができることを確保するように、改正されるべきである。
CONTUレポートat 1。議会はこれらの提言を1980年コンピュータソフトウエア著作権法において著作権法§101のコンピュータプログラムの定義で答えた、Pub.L. No. 96-517,§10(a), 94 Stat. 3028 (1980)(17 U.S.C. §101に成文化された[13])参照。また、議会は旧§117を新§ 117に改正し、ユーザーの改造の権利を略述した。

 「コンピュータプログラム」の定義も著作権法§117も本件には関係ないから、CONTUレポートの関連性はせいぜいそれほど重要でないものであろう。にもかかわらず、被告らはそれが関連するばかりでなく、彼らに有利な判決を強いると主張する。特に、被告らは、CONTUレポートは著作権の保護はコンピュータプログラムの文字的要素の保護に制限されることを勧告し、CONTUレポートは本裁判所が従わなければならない権威ある立法経緯として受け取られるものであると主張する。控訴人書面at 15-21。しかしながら、この主張は説得力がない。

 第一に、CONTUレポートは著作権の保護は文字的コードに制限されるべきであるとは決して提言していない。逆に、著作権の保護の限界を議論する中で、報告書は上述のアイディアと表現の間の二分法に言及し、次のように述べた:

表現の形式<form of expression>からアイディアの分離・・・は[それ自体の規定によるよりも]個々の事件において裁判所が判決をなすことによってよりよく実現される・・・フローチャート、ソースコード、及びオブジェクトコードは著作権が存在する著作物<works of authorship in which copyright subsists>である・・
CONTUレポートat 21(強調付加)。この一節の最初の部分は委員会がコンピュータの非文字的要素の著作権適格に関する判断を差し控えたのかもしれないことを示唆しており、第二の部分 − 特にフローチャートの著作権適格の言及 − は委員会が著作権の保護が文字的コードを超えて及ぶことを意図していたことを証明している。したがって、CONTUレポートは本件における被告らの立場を支持しない。[37]

 仮に、CONTUレポートがコンピュータプログラムの著作権適格の厳格な制限を唱えていたとしても、被告らの主張は依然として失敗である、なぜなら、CONTUレポートは本件において我々を拘束しないからである。被告らはCONTUレポートが代用の立法経緯として扱われていたことを正しく言及している。例えば、Micro-Sparc, Inc. v. Am type Corp., 592 F.Supp. 33, 35 n.7, 223 USPQ 1210, 1212, n.7 (D. Mass. 1984)(「CONTUレポート・・・は§117の全体の立法経緯を構成する。」): Midway Mfg, Co. v. Strohon, 564 F.Supp. 741,750 n.6, 219 USPQ 42, 49 n.6.参照。これらの裁判所は、議会が、変更なしにかつ他の委員会レポートなしに、CONTUレポートの勧告を採用したから、このように述べたのである。被告らは、本裁判所も同じ理由でCONTUレポートによって拘束されていると主張する。

 しかしながら、その主張は失敗である、なぜなら本件に関連する唯一の制定法の条文は§ 102(b)、上記参照、であり、CONTUレポートの結果としてなされたいかなる変更もないからである。したがって、本件においては、CONTUレポートは立法経緯の代用となることはできないことになる。要するに、被告らは、どのような条文が検討されたのかにかかわらず、CONTUレポートの教示を我々が適用することを求めている。しかし、我々はそれはできない、なぜならばCONTUレポートは議会の意志を代理するということができることに関してのみ効力を有するからである。このレポートに答えて改正されなかった条文に関して議会の意志を代理しているというのはナンセンスである。[38]
   

VI.実質的類似性の証拠

 被告らの第二の主張は、仮に著作権の保護が法律問題としてコンピュータプログラムの文字的要素に制限されないとしても、本件において提出された実質的類似性の証拠は著作権侵害の認定を支持するのには不十分であるというものである。被告らは、プログラムの類似性に関するMoore博士の専門家証言の三つの点の全て、上記参照、は傷があり、また地裁はMoore博士の証言とNess氏の証言の相対的な重さを評価する点において誤ったと主張する。我々は順番にこれらの主張を検討する。

A.ファイル構造<File structures被告らは、Moore博士のファイル構造に関する調査及び結論は著作権侵害が存在するかどうかという問題とは無関係であると主張する。被告らは、ファイルを、情報を含まず他の情報源から入力される情報を単に収集し体系づける、空白の書式<blank forms, which contain no information but merely collect and organize information that is entered from another source>と類推して説明する。彼らはBaker v. Selden事件に依存して、法律問題として、空白の書式は著作権で保護されないと主張する。したがって、彼らは、どのファイル構造もプログラムの著作権の一部ではあり得ないと結論する。控訴人書面at 34-38; Reply Br. at 7-8参照。[39]

 被告らのファイル構造の記述は実際に正しい。Moore博士自身コンピュータファイルを「データのための蓄積場所であり、実際、コンピュータの中とファイル整理箱の中に違いはない、コンピュータ内の特定の題目の区分上のデータを全て含むマニラ麻のフォルダのようなもの」と述べている。被控訴人書面at 682。(特に法律家になじみのある他の類推は、まだ一つも登録されていないLexis又はWestlawの構造のように極めて複雑に分類された構造<a very complex cataloging structure>である。)しかしながら、被告らの法的結論は正しくない。いくつかの裁判所はBaker v. Selden事件の意味は空白の書式は著作権で保護されないと述べたが[40]、本巡回区はこの問題を検討した多くの裁判所[41]と同様にこの立場を拒絶し、そのかわり空白の書式<blank forms>はもしそれらが情報の配列がそれ自体情報を与える<informative>ほど十分に革新的<innovative>であるとすれば著作権で保護されることができることを判示した。Apple Computer, Inc., 714 F.2d at 1250, 219 USPQ at 121[訳8] Manpower, Inc. v. Temporary Help of Harrisburg, Inc., 246 F.Supp. 788, 148 USPQ 85 (E.D. Pa. 1965)(バケーションのスケジュール<vacation schedules>の書式の著作権適格を支持している)も参照。[42]

 これは全ての空白の書式又はコンピュータファイルが著作権適格であるということを言っているのではない。配列及び構成によって<by their arrangement and organization>何かの情報を伝えているものだけが著作権で保護されることができる。I Nimmer at 2-201:「したがって、赤ちゃんの最初の一年の出来事、又はヨーロッパ旅行の記録、又は多くの他の主題の一つを記録することを意図した本は、記録されるべき情報の特有な項目の提示において、及びそのような項目の配列において<in suggestions of specific items of information which are to be recorded, and in the arrangement of such items>、少なからぬオリジナリティの証拠となり得る。」(脚注省略)と比較せよ。しかしながら、被告らはファイル構造<file structures>が何も情報を伝えないことを主張しておらず、我々にはそのような主張がうまくいかないほどその構造は十分に複雑で詳細である<the structures are sufficiently complex and detailed>ようにみえる。上記のように、同じゴール − 歯科製作所のビジネス面の組織化<the organization of the business aspects of a dental laboratory> − を達成する多くの方法が存在し、それらのアプローチのいくつかは著しく異なったファイル構造を使用することができただろう。[43] Dentalab及びDentcomシステムのファイル構造はある情報を必要とし、一つの特有の仕方でその情報を処理する<The file structures in the Dentalab and Dentcom systems require certain information and order that information in a particular fashion>。他のプログラムは異なった情報を必要とするかもしれないし、あるいは同じ情報を異なるように使用するかもしれないであろう。本件で問題になったファイル構造の包括性と複雑性を上述の事件で問題となった「空白の書式」と比較するとき、これらのファイル構造は著作権の保護を受けるに十分なほど情報を与えている<informative>ことは疑いない。
  
B.画面表示被告らの第二の主張は少し混乱している。地裁がDentalabとDentcomの画面表示の類似性に依存した範囲で、地裁の実質的類似性の認定は、(1)画面表示はプログラムの著作権とは異なった著作権によってカバーされ、(2)画面表示はそれらを生み出すプログラムとは関係がないから、誤りであると、被告らは主張しているようにみえる。これらの主張は必ずしも明確には区別されてはいないが、控訴人書面at 38-41;答弁書at 8-10、最初の主張が弱いのに対して、第二の主張はより説得力があるように我々は感じているので、区別することが重要である。

 画面表示は著作権法に基づくオーディオビジュアル著作物と考えられることは事実である、Williams Electronics, 685 F.2d at 874, 215 USPQ at 408; Midway Manufacturing Co., 564 F.Supp. at 749, 219 USPQ at 48(ビデオゲームの表示においてオーディオビジュアルの著作権をオーディオビジュアル表示を行うプログラムの著作権と区別している)参照、そして、それゆえ画面表示は文字の著作物であるプログラムとは異なった著作権でカバーされる、上記at 27参照。また、Whelan Associates社は画面表示の点では著作権侵害の主張をしていないことも事実である。しかし、ここから引き出される結論は、被告らが行ったように画面表示はプログラムの著作権が侵害されたかどうかの問題に完全に無関係である、ということではない。むしろ、複数の著作権の事実から引き出される唯一の結論は画面表示は著作権侵害の直接証拠であることはできないということである。しかし、一つの著作権のカテゴリーに入らないものが他の著作権によってカバーされるものの本質の間接的、推論的証拠であることができない理由はない。

 したがって、その問題は画面表示が連邦証拠規則401及び403のハードルをクリアするに十分なプログラムの本質に関係する証拠価値を有しているかどうかである。被告らは画面表示は、多くの異なったプログラムが同じ画面表示をなし得るから、プログラムに関して証拠価値がないと主張する。被告らはStern Electronics Inc. v. Kaufman, 669 F.2d at 855, 213 USPQ at 444 (「多くの異なったコンピュータプログラムが同じ『結果』を、それらの結果が金融の記録であろうと絵と音の連なりであろうと、作り出すことができる。」)、及びMidway Manufacturing Co., 564 F.Supp. at 749, 219 USPQ at 48(「全く異なったコンピュータプログラムを使用して、Midwayのオーディオビジュアルの著作権を侵害するゲームを設計することは完全に可能である。」)に頼っている。しかしながら、どちらの裁判所も我々が現在直面している問題、つまり基礎となるプログラムの侵害事件における画面表示の証拠価値は提起されなかった。[44]

 画面表示を含めコンピュータが行うこと全てがそれを作動させるプログラムに関係している限り、プログラムと画面表示に因果関係は必ず存在する。画面表示はその基礎となるプログラムの何らかの関係を有しているに違いなく、それゆえ画面表示は何らかの証拠価値を有する。それゆえ画面表示についての証拠は連邦証拠規則401の最低許容レベルをパスしている。[45]

 それでも、もちろん、不公正な先入観のリスクがその証拠の証拠価値に勝り、それゆえ連邦証拠規則403に違反することは可能である。この立場を支持して、次のように述べる者がいるかもしれない。画面表示は(少なくとも複雑すぎて解しがたいコンピュータプログラムの詳細と比較して)目に見え容易に理解できるから、画面表示は事実認定者に不釣り合いな影響力を与えるかもしれない。しかしながら、多くの場合、画面表示に関連するプログラムの部分はプログラム全体の少しの部分であるから、それらは基礎となるプログラムについて極めてわずかしか述べないかもしれない。画面表示は実際にそうであるよりも著しく証拠価値があるようにみえるから、理解の容易さ及びわずかばかりの証拠価値の組み合わせは規則403違反をもたらすと、その議論は結論する。

 この議論は力を持っているが、我々はこれは結局は説得力がないと感じている。第一に、被告らは画面の類似性についての証言に異議を唱えた記録中の部分を指摘していない。我々の独自の記録の再審理はそのような異議を明らかにしていない。例えば、App. at 681-82(Moore博士は被告らからの異議なしに画面の類似性について証言している)参照。

 それゆえ、これは明白な誤りではあり得ないから、異議は放棄されていた。第二に、異議が放棄されていないとしても、我々は画面の類似性に関連した証拠の受け入れが規則403の排除要件を満たすとは信じない。画面表示は、事実認定者が冷静な頭で合理的に評価し得るほど心をそそるものではない。画面表示を提出した者の反対当事者は簡単にそれらの限定された証拠価値を説明することができる。我々の再審理におけるこの問題に関する地裁の判断の事実上の尊重[訳5]McQueeney v. Wilmington Trust Co., 779 F.2d 916, 922 (3d Cir. 1985)参照、及び、地裁における議論のための十分な機会から、我々は地裁が画面表示に関連した証拠の考慮において誤りを犯したとは信じない。
  
C.5つのサブルーチン− 最後の証拠であるDentalab及びDentcomの中に見出された5つのサブルーチンについてのMoore博士の証言に関して、被告らは「どのようにして構造の実質的類似性が二作品のわずかな部分だけの比較によって証明され得るのかを理解することができない」と述べる。被告ら準備書面at 43、答弁書at 12も参照。この陳述の基礎となる前提は二作品の実質的類似性を両作品の全体又は少なくとも大部分を比較することなしに証明することはできないというものである。我々はこの前提を被告らの主張として理解する。

 その前提は著作権侵害の他の分野には適用されていない。裁判所がそれらが実質的に類似していると結論する前に二作品のそれぞれの大部分を比較することは一般的な要件ではない。文字の著作物 − 例えば、小説、映画、又は戯曲 − の事件においては、作品の「大部分」について述べることは多くの場合不可能である。その代わりに、裁判所は、全体としてのその作品の特徴及びその作品の実質的に類似した部分の重要性について、量的ではなく質的な判断をしなければならない。例えば、Harper & Row Publishers, Inc. v. Nation Enterprises, U.S. , n .8, 105 S.Ct. 2218, 2233-34 & 2233 n.8, 225 USPQ 1073, 1083 & n.8 (1985); Atari, Inc. v. North American Philips Consumer Electric Corp., 672 F.2d 607, 618, 214 USPQ 33, 42 (7th Cir.), (「実質的に類似かどうかを決定するために二作品を分析するとき、裁判所は木を見て森を見ないことがないように注意しなければならない。」)、cert. denied, 459 U.S. 880 (1982); Hoehling v. Universal City Studios, Inc., 618 F.2d 972, 979-80, 205 USPQ 681, 686-87 (2d Cir.)(同様な危険に対して警告している)、cert. denied, 449 U.S. 841, 207 USPQ 1064 (1980)参照。Universal Pictures v. Harold Lloyd Corp., 162 F.2d 354, 73 USPQ 317 (9th Cir. 1947) (原告の映画の20%のコピーで著作権侵害を認定している);In re Personal Computers and Components Thereof, 1983-84 Copyright L. Dec. (CCH) ¶25,65 1 at 18,931 (Int'l Trade Comm'n Mar. 9, 1984)(18%−25%の同一性で実質的類似性に十分である。)も参照。Elsmere Music, Inc. v. National Broadcasting Co., 482 F.Supp. 741, 744, 206 USPQ 913, 914 (S.D.N.Y.), affd, 623 F.2d 252, 207 USPQ 277 (2d Cir. 1980) (100の小節の内の4つの音及び45の内の2つの単語が同一である被告らによって争われなかった類似性)とJewel Music Publishing Co. v. Leo Feist, Inc., 62 F.Supp. 596, 597, 66 USPQ 282, 283 (S.D.N.Y 1945)(8小節の内の3小節が同一であり両方の歌でそれが24回出現するが実質的類似性を認定していない)と比較せよ。

 コンピュータプログラムでも違いはない。コンピュータプログラムの全てのステップは同じ重要さではないから、それゆえ、妥当な調査はプログラムのステップの大部分が類似しているかどうかの純粋に機械的なものであることはできない。むしろ、両プログラム間の全体的な類似性に関心を持っているから、我々は両プログラムの最も重要なステップが類似かどうかを求めなければならない。Midway Mfg. Co. v. Strohon, supra 564 F.Supp. at 753, 219 USPQ at 52参照。これがまさにMoore博士が行ったことである。彼は次のように証言した:

 私がやろうと決めたことは、システムの主要なあるいは最も重要な仕事<tasks>をするプログラムを注意して見ることであり、またファイルを操作するプログラムも注意して見ることでした。なぜならば、単にリストを印字したり、質問したときにそれに答えたりするたくさんのプログラムがありますが、私はシステムをとおした情報の流れを実際に示すプログラムがシステムの背骨<the system back>を例証するプログラムであろうと考えたからです。
App. at 704。それゆえMoore博士の証言は著作権法の一般的な原理と一致している。我々は今日これらの原理はコンピュータプログラムにも同様に適用できると判示し、ゆえに我々はこの点に関する被告らの主張を拒絶する。
  
D.証拠が十分であること被告らの最後の主張は地裁がMoore博士とNess氏の証言の評価において誤ったというものである。被告らは、正しく評価されれば、Ness氏の証言は十分に強く、Moore博士の証言は十分に弱い、被告らを打ち負かすに十分な実質的類似性の証拠はなかったと主張する。

 我々はMoore博士とNess氏の証言を記述した、上記参照;下記も参照、そして、それは地裁の意見のなかに詳しく記載されている、Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. at 1316, 225 USPQ at 162。地裁は証拠の評価を次のように説明した:

私は・・・原告の専門家証人Moore博士が争点になっている特定のプログラムに関してより多く知識を有していたと結論する。被告らの専門家証人Hess博士[原文のまま]は〔原告のEDL言語の〕IBM-Series 1[[Dentalabプログラム]、〔原告のBASIC言語の〕IBM Datamaster[4]、及び〔被告らのBASIC言語の〕IBM-PC Dentcomシステムのソース及びオブジェクトコードだけを論評した。彼は動作中のコンピュータを見ておらず、様々な画面やユーザーマニュアルも見ていない。彼はEDL言語のコーディングはよく知らないと述べた。さらに基本的に言えばには、非類似性に関する彼の対比は〔原告のBASIC言語の〕IBM Datamasterと〔被告らのBASIC言語の〕IBM-PC Dentcomシステムの間で行ったのである。原告は、〔被告らのBASIC言語の〕IBM-PC Dentcomは〔原告のEDL言語の〕IBM Series 1システム − 〔原告のBASIC言語の〕IBM-Datamasterシステムではない − のコピーであると主張している。Hess博士の結論は、これらのシステムの全体的な構造<the overall structures of those systems>は類似してはいるが、〔被告らのBASIC言語の〕IBM-PC Dentcomのコードは原告の〔EDL言語の〕IBM Series-1又は原告の〔BASIC言語の〕IBM Datamasterシステムから「直接的に由来した<directly derived>」ものではないというものであった。Moore博士の証言が原告が主張するコピー<copying>を支持する範囲で、彼〔Moore博士〕の多数の類似点の詳細かつ徹底的な分析のため、私は彼の証言がより信頼でき助けになると認める。
同at 1321-22, 225 USPQ at 166-67。専門家証人に対する信頼性及び相対的な重みの決定は、もちろん、地裁の自由裁量に本来ゆだねられている。我々は記録を再審理し、二人の専門家の意見についての地裁の分析は誤りとはほど遠いものであると確信する。地裁が指摘したように、Ness氏はプログラムを研究したが、それらのプログラムがコンピュータで働いているのを見ていなかった。同at 1321, 225 USPQ at 166。また地裁はNess氏はEDL言語をよく知らなかったことを指摘している。同。これらの要素は地裁の結論を支持するに十分である。

 加えて、我々は、証人尋問調書を読み、Ness氏の証言は完全に証拠能力は有するが、Moore博士の証言は本控訴に関連した争点に関して説得力があったと信じる。Ness氏の証言の大部分が二つのプログラムのソース及びオブジェクトコードの間の非類似点に関係していたのに、例えばApp. at 824-32参照、Moore博士は本件の決定的な争点、つまりそれらのプログラムの構造<the programs' structures>における類似点と相違点を論じた。例えば、Moore博士は、それらのプログラムの送り状サブルーチンを論じたときに、次にように証言した:

* * *
 
 〔原告の〕Dentalabシステムにおいては、再び同じ種類のもの、同じ情報がそこに呼び出されます<is up there>、記述<description,>、単価、拡張、品目、そしてプログラムはこれらの全てのものを実際に多くのファイルから読み込み、そしてそれらを表示し、それから、オペレーターにその注文を変更するためのかなりの数のオプションを与えます、画面に見られるように<as it appears on the screen>、これをスキップ、キャンセル、又は受け入れるためです
 同じ選択がDentalabシステムで与えられます、変更、スキップ、キャンセル。
 その注文が受け入れられたとすると、両システムは金額を計算し、伝票に記載される金額の総計を計算し、この時点でこの特定の顧客に対して請求されるのが4つの価格の内のどれかを見出すための価格コードが使用されます。両システムがそうします。両システムは4つの価格の内の一つを選び、総額を計算し、それから、この送り状のレコードを記載します、それはその送り状のファイルを示すために作られます、再び送り状が作成されないように、今その注文に送り状が作成されたことを示すために、注文ファイルにフラグをセットします。
Q. フラグとは何ですか?
A. あのう<Well>、フラグは、この場合、送り状のためにある所にIの印を付けられます、送り状を作成することがこのレコードになされたことを示すまさに指標です。
Q. どちらもそれを使用していた?
A. どちらもフラグを使用していました。Dentcomが文字Iあるいは何か他のシンボルを使用していたかどうかは忘れましたが、フィールド番号12のところにフラグがあり、このファイルが送り状が書かれたか、あるいはこの注文に送り状が書かれたかを示しています。

* *

Q. 送り状を作成することについて何かコメントはありませんか?
A. あのう、それは明らかだろうと思うんです、これらのプログラムを実行することから、二つに非常に明白な類似性があって、それらが、項目ごとに、同じファイルの中の同じフィールドでほとんど同じことを行っていて<doing pretty much the same thing with the same fields in the same files>、だいたい<roughly>同じ結果を達成していることは私には明らかだと思うんです。
 それでこれらの二つの間で、行ごとに、これら二つの中の流れが、完全にピッタリでした<So there was quite a match, line by line, between these two, flow in these two>
Q. それからどんな結論を下しますか?
A. あのう、ファイルの構造を含めた背骨、どのようにしてそれらのプログラムが進行するかということ − と共にセットアップの種類。<Well, back together with the file's structure, sort of set up with the - how the programs have to proceed.>。DentaLabシステムを設計し作成した人物はDentcomシステムをすっかり知っていなければならなかったと思うんです。
 Dentcomシステムを作成した人物はseries oneシステムを知っていなければならなかった、なぜならば、同じファイル構造と同じプログラムステップ<the same file structure and same program steps>に従い、同じ全体的な流れ<same overall flow>が両システムの中で行われているからです。

App. at 710-12(強調付加)。また、DentcomとDentalabの月末ルーチンについてのMoore博士の証言も構造的な比較<the structural comparisons>を論証しており、彼は次のように述べた:
Q. 月末処理で何を見つけましたか?
A. OK。月末処理、Dentcomの呼び出しプログラム、これは明らかに各月の最後に行われます。
 〔被告らの〕Dentcomシステムでは、MOENDと呼ばれるプログラムがあり、これらの全ての他のプログラムのとつながっていて、つまりMOENDがMOPRDLを呼びます、そしてそのプログラムが走った後に、MEENDに戻り、売上印字を呼ぶなどします。
 〔原告の〕Dentalabシステムでは、やはりMOENDと呼ばれるスーパーバイザープログラムがあり、そのシステムは様々な機能を行う一連のプログラムを呼びあるいは走らせます。
 今、もし、我々がそのプログラムによってなされる機能を順に見るとすると、最初の二つのものの順序がひっくり返っているのを除けば同じことがわかります。
 Dentcomシステム、それは最初に製品グループレポートを印字し、その後で月次顧客売上分析を印字します。
 Dentalabでは、ちょうど反対で、売上分析を先に印字し、製品グループレポートを後に印字します。
 その後、両方のシステムは同じ順序で同じことを行います。
 そして、それらはこの時点で古くなった受取勘定を行います、1ヶ月が過ぎたので、それらは30日、60日等を全てアップデートしなければならないのです、サービスチャージを計算します。その後、それらはサービスチャージと共に行わなければならない月次ARレポート、サービスチャージを含むものだけを印字します、両方がそれをします。その後、それらは両方とも年次ファイル残高、残高レポートを印字して、月次と受取勘定レポートが続きます。これが全ての受取勘定レポートです。
 その後、それらは共にその月に変化のない勘定を探し、これらの勘定、サービスしていない勘定、アクセスしていない勘定、のリストを印字します。
 Dentcomシステムが行う最後のことは新しい医院全体のトータルARを計算することです、会社のファイルに含まれていると私が言ったものです。
 DentaLabはそのトータルを保持しません、そう、最後の品目です、私が言える限り、DentaLabによってはなされません。私は言ったかもしれませんが − Dentcomがそのトータルを保持していると言いました? Dentalabはしません。それがただ一つの相違点です。
App. at 716-18(強調付加)。Moore博士は彼が特に重要であると感じる他の三つのサブルーチン、注文記入、受取勘定、及び日次処理について同様に詳細に同様に効果的に証言した。[46] Moore博士の二つのプログラムのファイル構造<two programs' file structures>の徹底的な比較に加えて、上記12参照、この証言は及び画面表示に関する彼の証言、同、はプログラム間に明確な類似性を証明している。証拠の十分さに関する被告らの主張はそれゆえ証明に失敗した。[47]
  
VII.結論

 【2】我々は、(1)コンピュータプログラムの著作権保護はプログラムの文字どおりのコードを超えて、それらの構造、順序、及び構成に及ぶことができる<copyright protection of computer programs may extend beyond the programs' literal code to their structure, sequence, and organization>、(2)地裁のDentalabとDentcomプログラムの間の実質的類似性の認定は明白な誤りとはいえない、と判決する。地裁の判決はそれゆえ維持される。
 

 
脚注

1.我々は、コンピュータプログラムに言及するとき、「構造<structure>」、「順序<sequence>」、及び「構成<organization>」の用語を交換可能なものとして使用し、我々は本意見においてこれらを同義語であるとするつもりである。

2.1978年8月31日の書簡はそのプログラムがJaslow Lab社のために行うであろうことと費用がいくらになるだろうかを説明した。App. at 1770-75参照。
 1978年9月20日のStrohl社からJaslow Lab社への書簡は8月31日の提案を次のように補足した:

これは78/8/31の我々の提案書簡の補足です。我々[Strohl社]はあなたの歯科製作所システムのために開発した全てのソフトウエアの所有権<ownership>は我々に残ることを提案します。この基本的なシステムは我々が同様な医院に販売することができます。基本的なパッケージの価格の10%のロイヤリティが各システムが売れるたびにJaslow Laboratoryに支払います。
Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. 1307, 1310, 225 USPQ 156, 158 (E.D. Pa. 1985)(地裁は不注意でその書簡を1978年9月30日の日付とした)。Jaslow Lab社の代表者は誰もどちらの契約にもサインしていないが、地裁はJaslow Lab社が、その行為から、その書簡の条件を受け入れたと認定した。同at 1310, 225 USPQ at 158。
  
3.Rand JaslowはJaslow Lab社を代表して1982年6月22日にWhelan Associates社に書簡を送り、30日以内にビジネス関係を終了するつもりであると述べた。しかしながら、両当事者は以下で検討される1983年5月31日の終了書簡まで1980年6月30日の契約に基づいてビジネスを行い続けた。

4.Whelan Associates社はDentalabのIBM-Datamaster 26コンピュータ用BASICバージョンも開発したことを記録が示している。そのプログラム[「Datamaster」プログラム]は商業的に成功しなかった。Whelan Associates社は歯科製作所の事業運営のためのBASICの第二のプログラムも書いた。第二のプログラムはIBM-PC上で使用することが意図されていた。DatamasterプログラムもWhelan Associates社のIBM-PC用プログラムも直接的な本件の争点ではない。しかし、下記[12](Datamasterプログラムはトライアルで被告らの専門家証人が使用)参照。

5.地裁は不注意で1983年1月31日の書簡としてこれに言及した。Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 609 F.Supp. 1307, 1313, 225 USPQ 156, 160 (E.D. Pa. 1985)参照。
  
6.Joseph Cerraは1983年1月から6月までWhelan Associates社にマーケティング担当として雇用されていた。この立場のまま、彼はRand Jaslowと親密な接触を持った。彼がWhelan Associates社を去ったときに、彼はRand Jaslowとどのような事業でも提携を結ぶことはないとElaine Whelanと口頭で約束した。しかし、書面にした契約書はなかった。App. at 1088。Cerra氏は最初は被告らとして名を連ねていたが、彼はトライアルの前に和解した。
 記録にはPaul Mohrの職歴についての情報又はWhelan Associates社若しくは被告らの誰かとの以前の提携関係の情報は存在しない。

7.著作権者の排他的権利を規定した著作権法§106(1982)は著作物のコピー<copying>を禁じている。それゆえ、同一の作品であったとしても独立した創作は著作権侵害ではなく、独立した創作は著作権侵害の請求に対する完全な防御である。Fred Fischer, Inc. v. Dillingham, 298 F. 145, 147 (S.D.N.Y. 1924) (L. Hand, J.)(「法は著作権で保護された言葉又は音符の正確な組み合わせにコピーなしに独立して到達した者に禁制を課すことはない」)も参照。

8.Moore博士の証言は下記at 59-63で極めて詳細に議論される。

9.ソース及びオブジェクトコードは下記at 19-20で定義される。
  
10.Dentcom社によるそのような販売が二つあった。

11.そのような販売が23あった。

12.本控訴は被告らのDentcomプログラムの販売を防ぐ地裁の差止に対するものである。地裁は損害賠償額を含む終局判決をまだ行っていない。したがって、我々の管轄権は28 U.S.C. § 1292(a)(1)に基づく。

13.著作権法§ 101 (1982)はより技術的な表現を与えており、コンピュータプログラムを、「一つの結果をもたらすために、コンピュータにおいて直接的又は間接的に使用される文又は命令を組み合わせたものである。」と定義している。

14.このプロセスのより詳細な記述はD. Bender, Computer Law - Software Protection § 2.06[3l (1985): Yohe, An Overview of Programming Tactics, 6 Computing Surveys 221(1974)に見られる。

15.技術的にいうと、モジュール及びサブルーチンは少し異なっている。Compare R. Andree, J. Andree & D. Andree, Computer Programming 336 (1973) (サブルーチンを定義している) with R. Coats, Software Engineering for Small Computers 12 (1983)(モジュール)。しかし、現在の目的のためには、それらは容易に見分けられる仕事を持ったプログラムの別々の部分として同義語として使用することができる。

16.Dentalabシステムの様々な要素、ファイル及びサブルーチンに関するElaine Whelanの資料は極めて多く、記録の200ページを超えて取り上げられている。App. at 1222-1469参照。その資料はプログラムがいかに組み立てられるべきか<how the program was to be structured>に関する詳細な概要<outlines>からなる。

17.このパラグラフの議論はCopyright Protection of Computer Program Object Code, 96 I-Iarv. L. Rev. 1723, 1724-25 [1983]の注から大量に引用されたものである。
  
18.我々は「高水準言語」と「アセンブリ言語」の区別を無視する。この区別は本件の争点とは関係がなく、これらの両方が「ソースコード」として言及され得る、Note, 96 Harv. L. Rev. 1723, 1725 (1983)参照。Apple Computer, Inc. v. Franklin Computer Corp. 714 F.2d 1240, 1243, 219 USPQ 113, 115 (3d Cir. 1983), cert. dismissed, 464 U.S. 1033 (1984)参照。

19.例えば、IBM Series OneはEDLを読むことができるが、BASICは読むことができない:IBM-PCはBASICを読むことができるが、EDは読むことができない。

20.この議論はこのプログラムが「コンパイル」又は「アセンブル」されたものであることを仮定している。もし、プログラムが「インタープリタで通訳される」とすると、ソース及びオブジェクトは結合されている。プログラムがコンパイルされるか、インタプリタで通訳されるかはそのプログラムとそれが走るコンピュータに依存する。その違いは本件においては重要でない。
  
21.プログラムの創作のその他の三つの面、デバッグ、ドキュメンテーション及びメンテナンスがある。これらの機能は本件では問題になっていないが、完全性のために我々はここでそれらについて記述する。オブジェクトコードがコンパイルされた後、そのプログラムは「デバッグ」及び「ドキュメンテーション」されなければならない。ある程度困難な仕事<task>はかなり詳細かつ複雑なプログラムが必要となるから、デバッグ或いはエラーの除去はしばしば長々しいプロセスである。上記D. Bender§ 2.06[3][e]参照。プログラムはその複雑さからだけではなく、その精密さからも、根気強いデバッグを必要とする。コンピュータはエラーを認識する方法を持っていないから、少しのたぶん明白なエラーでさえもプログラムの動作を妨げる。完璧な兵士のように、プログラムは疑問を呈することなく命令に従うのである。
 ドキュメンテーションはプログラマがそのプログラムがどのように走るのかを説明するためにユーザーに与える資料に関する一般的な用語である。しばしば、プログラムはプログラムの能力及び制限を説明するパンフレットと一緒に来る。ドキュメンテーションは、ユーザーがコンピュータとプログラムを十分には理解できず、それゆえユーザーにとって、問題の解決が極めて困難であるから、ユーザーが直面するだろうことを、プログラマがイメージできるだけ多数の潜在的な疑問及び急場を予測したものでなければならない。したがって、適切なドキュメンテーションは「ユーザーが次の週には記憶喪失になるだろうことを絶えず仮定して、全てを文書化」すべきである。Brown, Programming and Documenting Software Projects. 6 Computing Surveys 213, 219 (Dec. 1974). See also Yohe, supra n.14 at 221。
 最後に、プログラマは彼らのプログラムのメンテナンスにも責任を持つのが普通である。どんなにデバッグ及びドキュメンテーションが完璧であっても、ユーザーがそのプログラムに対して新しいニーズを掘り起こすにつれて、問題が発生することはあり得るだろう。プログラマは、自動車製造業者或いはディーラーと同様に、隠れたバグのフィックス、プログラムの改造、又はその他のいわゆる「ライフサイクル」メンテナンスコストの負担について準備をしていなければならない。
  
22.地裁は、Rand Jaslowが「内密にかつStrohl Systems社 又は Whelan Associates社のどちらの同意も得ることなく[Dentalabの]ソースコードのコピーを入手した」こと、同、及び彼が「IBM-PC 用Dentcomプログラムの開発のためにそのソースコードを利用した」ことを、特に認定してる、同at 1321, 225 USPQ at 166。

23.本件の争点ではないが、下記[47]参照、実質的類似性の証明さえ決定的でないことを書き留めることは重要である。なぜなら、侵害被疑者が彼の作品がオリジナルな創作であること、上記[7]参照、又は作品間の類似性はコピーによるものではなくパブリックドメインの部分の共通な源から両当事者が引き出したことを証明する道はまだ残されているからである。実質的類似性の根拠は − 適法であってもなくても − 事実問題である。

24.本巡回区ではコンピュータ著作権事件においてここで提唱された一つの実質的類似性調査を一度使ったことがある。Williams Electronics v. Arctic International, Inc., 685 F.2d 870, 876 n.6, 215 USPQ 405, 409 n.6 (3d Cir. 1982) (Arnsteinテストについて述べることなくコンピュータプログラムの実質的類似性を認定している)参照。Williamsは二股になったArnsteinテストをなぜ使用しなかったのかも Universal Athletic Salesを区別しなかったのかも説明しなかった。我々の今日の判決はこの点に関して単にWilliam事件を批准したものにすぎない。
  
25.最初の議論は法律問題だけを含んでいるから、我々の再審理は無条件のものである。[訳6] 第二の議論は事実問題を含み、それゆえ我々は「明白な誤り」の再審理基準を適用する。Original Appalachian Artworks, Inc. v. Toy Loft 684 F.2d 821 ,825 n.4, 215 USPQ 745, 748 n.4 (11th Cir. 1982); International Luggage Registry v. Avery Products 541 F.2d 830, 831, 192 USPQ 426 (9th Cir. 1976)参照。

26.Nimmer教授は一の作品が他方に実質的に類似しているであろう二つの手法;包括的非文字的類似性<comprehensive nonliteral similarity>と断片的文字的類似性<fragmented literal similarity>を区別した、3 Nimmer at § 13.03[A]. Warner Bros. v. American Broadcasting Cos., 720 F.2d 231, 240, 222 USPQ 101,108 (2nd Cir. 1983)(区別を書き留めている)も参照; Smith v. Weinstein, 578 F.Supp. 1297,1303, 222 USPQ 381, 385 (S.D.N.Y)(同様), affid, 738 F.2d 419 (2d Cir. 1984)参照。タイトルはそれらの意味を示唆している;包括的非文字的類似性は「特定の行又はパラグラフ又はその他の小さな断片に関する類似性ではなく、一の作品の基本的な本質又は構造<the fundamental essence or structure>が他方で複製されている<duplicated>こと」を意味している。3 Nimmer at 13-20.1、一方、断片的文字的類似性は時折で完全ではない逐語的な類似性を意味している。同。Nimmer教授の用語を用いると、我々はここで包括的非文字的類似性だけに関心を持っている。
  
27.適正なインセンティブを達成することは裁判所の長年の仕事であった。例えば、Sayre v. Moore, 102 Eng. Rep. 138, 140 n.6 (1785)(Lord Mansfield):

我々はどちらも害になる二つの極端に対して警戒することに気をつけなければならない。一つは、そのコミュニティへのサービスのために時間をさいた能力ある者は彼らの正当な価値及び彼らの工夫及び労働の報酬を奪われることはない;他方は、世界は進歩を奪われることはなく、アートの進歩は妨害されることはない。
See also Twentieth Century Music Corp. v. Aiken, 422 U.S. 151, 156, 186 USPQ 65, 67 (1975); Apple Computer, 714 F.2d at 1253, 219 USPQ at 123 (Sloviter, J.)(「境界線は実用的なものでなければならない、また、『特許法と著作権法に反映された競争と保護の間のバランスの維持』を考慮し続けなければならない。」(Herbert Rosenthal Jewelry Corp. v. Kalpakian, 446 F.2d 738, 742, 170 USPQ 557, 559 (9th Cir. 1971)を引用している。))
  
28.このテストは必然的に述べるのが困難であり、抽象的に理解するのが困難かもしれない。この脚注に続く本文の議論において我々が検討し説明するにつれてより明らかになるであろう。下記(ここで検討された多くの問題が生じるファイル構造の著作権適格の議論)も参照。下記にように、Dentalabプログラムのアイディアは歯科製作所の効率的な経営である(他のビジネスのそれとは明確に異なった要件を持っているはずである)。そのアイディアは多くの異なった構造と共に多くの異なった方法で達成することができるから、Dentalabプログラムの構造はプログラムの表現の一部であり、アイディアではない。

29.Landsberg v. Scrabble Crossword Game Players, Inc. 736 F.2d 485, 489, 221 USPQ 1140, 1143 (9th Cir.) cert. denied, U.S., 105 S.Ct. 513 (1984); See v. Durang, 711 F.2d at 1423, 219 USPQ at 772; Hoehling v. Universal City Studios, Inc., 618 F.2d 972, 979, 205 USPQ at 686 (2d Cir. 1980)参照。

30.Hoehling, 618 F.2d at 979, 205 USPQ at 686(必要なシーン<scenes a faire>論を次のように説明している:「一定の『ありふれた<stock>』又は標準的な文字的な修辞を用いることなしに特定の歴史的時代又は虚構のテーマについて記述することは事実上不可能であるから、我々は必要なシーン<scenes a faire>は法律問題として著作権保護適格がないと判断する。」);cf Dymow v. Bolton, 11 F.2d at 691(「もし、同じアイディアが多数の全く異なった方法で表現することができるならば、複数の著作権が結果として存在し得る...」)と比較せよ。

31.後述するように、下記[34]参照、全ての非文字的要素が与えられたコンピュータプログラムにとって必須というわけではない。

32.主張された侵害者の努力の産物が古い要素と新しい要素の混合物であったとしてさえ、侵害の告訴から保護されないであろう。たとえば、パロディはコピーされた要素とオリジナルな要素の混合物であるが、パロディされた作品の著作権を侵害し得る。一般的に、Note, The Parody Defense to Copyright Infringement: Productive Fair Use After Betamax, 97 Harv. L. Rev. 1395 (1984)参照。

33.最初のコンピュータより遙か前に、Issac Newton卿は「もし彼が他の男よりもより遠くを見るならば、彼が巨人達の肩の上に立っているからである」と謙遜して説明した。

34.我々は、全ての実用的又は機能的作品の裏にあるアイディア又は目的が正確にそれが達成するものであり、それゆえ構造及び構成<structure and organization>が常にそのような作品の表現の一部であると、暗示するつもりはない。実用的な作品の裏にあるアイディア又は目的は、ある方法で、ある機能を達成するためのものであり得る、例えば、Baker v. Selden, 101 U.S. at 100(「特有の簿記システム」を説明しているとしてSeldenの本に言及している)参照、そしてプログラムの構造又は機能<structure or function>はその仕事に必須であるかもしれない。しかしながら、記録には、Dentalabプログラムの目的がそのように精製されたもの<anything so refined>であるということは示されていない;その目的は単に効率的な方法で歯科製作所を経営するためであるにすぎない。
  
35.Mooers, Computer Software and Copyright. 7 Computing Surveys −, 50 (March 1975)(「また、『表現』に含まれているのは記述的な要素の順番、選択、及び配列<the sequence, choice, and arrangement of descriptive elements>である...」)も参照。二人の批評家がSynercomを表現を構成するというコンピュータの文脈において順番づけ及び順序づけ<sequencing and ordering>を許容することを拒否したとして批判している。Pierce, Copyright Protection for Computer Programs. 30 Copyright Law Symposium 1, 19 (1983)(Synercom は「データの順序及び配列<the sequence and arrangement of data>が他の者によって異なった方法で表現されている場合に、著作権保護を[否定することにおいて]...唯一のものである」(脚注削除)):Note, Defining the Scope of Copyright Protection for Computer Software, 38 Stan. L. Rev. 497, 525 (1986)(「順番及び配列<sequence and arrangement>は基礎となる[入力]フォーマットの実用的な目的から離れた表現であり、ユーザーがコンピュータプログラムに伝えることができるためのものである」という観点からSynercomを批判している(脚注削除))参照。その注釈者は「著作権法は・・・モジュール及びサブルーチンを構成し結合すること<organizing and connecting>が著作者の保護可能な行為であることを認めるべきである」と結論している。同at 526。

36.Synercomに含まれる入力フォーマットによって達成されるべき目的は異なった順序及び順番<sequences and orders>で達成できるかどうかが明確ではない。462 F.Supp. at 1013, 199 USPQ at 546(「コンピュータフォーマットの可能な選択はたくさんあり、それらの中からの決定[は]任意である」)と、同at 1014, 199 USPQ at 547(「争点の書式<form>の裏にある『アイディア又は原理』、及びそれらの中に含まれる『方法又はシステム』[は]フォーマット以上でなく以下でもない」)とを比較せよ。さらに、上記のように、Synercomにおける入力フォーマットはここで我々に関連するコンピュータプログラムの構造 <structures>と同じではない。

37.また、被告らは、(CONTUレポートに含まれていない)個別の委員及び委員会における証人の陳述に依存している。控訴人書面at 16-17, 18-21。しかしながら、この外部証拠は弱く、CONTUレポート自体の明示的な記述より重いとすることはできない。
  
38.プログラムの構造<program structuresの保護適格に関する被告らの最後の主張は、著作権局が被告らがここで提唱する立場をとっており、著作権局は著作権法の運営に責任のある官庁であるから、我々は著作権局の解釈に従うことを許容すべきであるというものである。この立場を支持するものとして、被告らは著作権局の回状<Copyright Officer’s Circular R61 (May 1983)に言及している。

著作権保護の範囲

 著作権の保護はコンピュータプログラムの文字の又は文字どおりの表現<the literary or textual expression contained in the computer program>に及ぶ。著作権の保護はアイディア、プログラムの論理<program logic>、アルゴリズム、システム、方法<methods>、概念、又はレイアウトには利用できない。

回状 R61 (May, 1983)。著作権局回状は専門的な文献ではなく、素人に対して「法の単純な解釈を提供することを意図したものである。」前著作権局審査部長補であり、CONTUの委員であるArthur J. Levineの陳述。それゆえ、この回状が本件にように複雑な問題に関して大きく尊重されるかどうか疑問である。とにかく、その趣旨が明確とはほど遠いこの回状を深く分析することなしに、我々が本文において明らかにする議論及び証拠は我々の立場を十分に支持し、その著作権局の回状が異なっている範囲で、それに従うべきではない。
  
39.後述するように、本件における被告らの主張はV.A.事件において主張されたことと一致しており、被告らは再びアイディア−表現二分法に依存し、コンピュータファイルは表現ではなくアイディアを具現化していると主張する。被告らの主張の要旨は単なる構成又は順番づけ<organization or ordering >は表現であることはできず、アイディアでなければならないというものである。もう一度、我々はその主張を拒絶する。我々は、二つの理由によりV.A.事件における主張と本件における主張は分けて考える。第一に、被告らの第一の主張は全体のプログラムの構造<the structure of the whole program>は表現ではなく、アイディアに分類されるがゆえに、本件における議論はプログラムのある部分 − ファイル構造 − は表現ではなく、アイディアであるというものである。したがって、主張の形が同じではあるが、主題は異なっている。第二に、ファイル構造< the file structures>についての我々の分析において、我々は明確な先例及び下記の空白の書式のごく近い類推によって助けられている。空白の書式を取り巻く法はコンピュータファイル構造<computer file structures>の問題に特に適切である。

40.例えば、Brown Instrument Co. v. Warner, 161 F.2d 910, 911, 73 USPQ 427 (D.C. Cir.), cert. denied, 332 U.S. 801,75 USPQ 365 (1947); Taylor Instrument Companies v. Fawley-Brost Co., 139 F.2d 98, 100-01, 59 USPQ 384, 386-87 (7th Cir. 1943), cert. denied, 321 U.S. 785, 60 USPQ 579 (1944)参照。
  
41.例えば、Edwin K. Williams & Co. v. Edwin K. Williams & Co. -- 542 F.2d 1053, 191 USPQ 563 (9th Cir. 1976) (ガソリンスタンドの会計簿は著作権適格である), cert. denied, 433 U.S. 908 (1977); Baldwin Cooke Co. v. Keith Clarke, Inc., 383 F.Supp. 650, 652, 655, 183 USPQ 209, 211 (N.D. Ill.)(「結合したカレンダー、アポイントメント、日記及び案内本」は「単なる日記以上のもの」である), affd per curiam, 505 F.2d 1250, 183 USPQ 769 (7th Cir. 1974); Harcourt Brace & World Inc. v. Graphic Controls Corp., 329 F.Supp. 517, 171 USPQ 219 (S.D.N.Y. 1971)(多肢アチーブメントテスト及び知能テストの解答を記録するための解答用紙は著作権適格である」)参照。I Nimmer §2.08[D][1]; id. §2.1 81C111 ](これらの裁判所の「狭い」解釈を明瞭に述べ是認している、上記Brown事件、及び上記Taylor Instrument事件で例証された「広い」解釈と対比している);A. Latman, The Copyrzght Law 29-31 (5th ed. 1979)(collecting cases)も参照。
  
42.著作権局の規制が空白の書式の著作権保護を許容するか、そのような保護に対して、それ自体の規則を課すかどうかは明瞭ではない。Title 37 C.F.R. § 202.1(c) (1985)は次のものに対するコピーの保護を否定している

タイムカード、グラフ用紙、会計簿、日記、空白の小切手、スコアカード。アドレス帳、レポート書式、注文書式等のような、情報を記録するために立案されそれ自体情報を伝えない空白の書式
空白の書式の著作権適格性に対してそれ自体の規則を課す範囲で、それらの分析は完全にこの立場と一致している。上記[41](Collecting cases)参照。
  
43.被告らの専門家Ness氏は、解くべき問題が与えられれば、実際は可能で効率的なファイル構造<file structures>はわずかなしかなく、プログラムのファイル構造の類似性はそれゆえ驚くべきことではなく、証明力もないと証言した。App. at 834-37参照。地裁は明らかにNess氏がこの点に関して説得力を有するとは認定しなかったが、我々は地裁の評価に従う。被告らが彼らの立場を支持するより強い証拠を提出したとすれば、我々の答は異なったかもしれない。ある仕事について、非常に限定された数のファイル構造が利用可能であり、そのような場合その構造は著作権適格があるかもしれず、そしてファイル構造の類似性は全体としてそのプログラムの類似性の強い証明力はないかもしれないことは事実である<It is true that for certain tasks there are only a very limited number of file structures available, and in such cases the structures might be copyrightable and similarity of file structures might not be strongly probative of similarity of the program as a whole>。我々は本件はそのような場合であるとは信じないだけである。

44.Stern Electronics事件は画面表示よりも基礎となるプログラムを著作権で保護するという一当事者の判断を単に説明しているだけである<Stern Electronics was simply explaining a party's decision to copyright the underlying program rather than the screen output>[訳7]Midway Manufacturing事件の議論はオーディオビジュアルゲームのためのコンピュータプログラムはビデオディスプレイとは別に著作権適格があることをその判示の一部としている。我々の分析は完全にこの立場と一致している。上記参照。
  
45.画面表示の証拠が受け入れられるという我々の判断はそのような証拠だけでサマリージャッジメント又は指示評決の申立に十分に対抗できることは必ずしも意味しない。〔本合議体を構成する裁判官のうち〕Rosenn判事は通常及び本件の状況において画面表示は一つのコンピュータプログラムが他からコピーされたかどうかを決定するために証明力を有しないと信じている。異なったコンピュータ言語による異なったプログラムコードが同一の画面表示を作ることができる。地裁がコピーの証拠として画面表示に依存した範囲で、Rosenn判事は地裁は誤ったと信じている。しかしながら、彼はそのような誤りは、コピーの全ての証拠、原告のソースコードへのアクセス及び使用、プログラムの構造<the structure of the programs>及びフローチャートの類似性に照らして、害がないと結論している。記録には争われた証拠以外に支持する証拠が十分あるから、本裁判所は陪審なしのトライアルにおける地裁の事実認定を覆さない。DeLaval Turbine, Inc. v. West Indies Industries, Inc., 502 F.2d 259, 263-64 (3d Cir. 1974)
  
46.二つのプログラムモジュールを比較したMoore博士のノートが証拠として提出された。注文登録モジュールの彼の比較は他のモジュールの彼の比較の特徴を表しており、本意見の付録Aに印刷されている<His comparison of the order entry modules in characteristic of his comparisons of the other modules and is reprinted in Appendix A to this opinion>。我々が示唆したように、この証拠は、決定的ではないが、著作権侵害の証明力はある<this evidence is probative, not dispositive, of copyright infringements>。

47.もちろん、二つのプログラム間の構造的な類似点<structural similarities>は完全に適法な方法で生じることができる − 例えば、二つのプログラムの作者らが共通の保護されないサブルーチンのライブラリからサブルーチンを含ませた、或いは、両プログラムの作者が共通のパブリックドメインの参考書を調べた場合である。類似性が侵害の証拠である場合とそれらが適法である場合に関して明確な線はない − それは事実認定者によってなされる判断である。上記[23]参照。本件において、DentalabとDentcomの間の類似点はそのような共通のものの結果であるという示唆はなく、それゆえ実質的類似性の認定からの地裁の著作権侵害の推論は正当であった。

 


訳注

(訳1)構造、順序、構成<the structure, sequence, organization)はコンピュータ用語ではなく、言語の著作物に関する著作権法上の用語である。例えば、Walker事件(本と映画の「構造」)SAS事件(本の「構造」と話題の「順序」について判示したMeredith事件を引用している参照。この判決ではこれらの用語をコンピュータに適用して行くが、プログラムの構造<the program structure>、プログラムのファイル構造<the file structures of the programs>、データ構造<data structures>、プログラミング構造<programming structure>、全体的な構造上の類似性<overall structural similarities>、詳細な構造<the detailed structure>、入力フォーマットの構成と構造<the organization and structure of the input formats>、システムの全体的な構造<the overall structures of those systems>等を同義語のように使用して判断している。

(訳2)この判決ではJonathan Novakがどのようにしてプログラムを完成させたのかについて触れていないが、地裁の判決、Whelan Associates v. Jaslow Dental Laboratory, 225 USPQ at 165、には次のような記載がある。「Rand Jaslowは、IBM-PC用Dentcomプログラムは彼がオリジナルに創作したものである、なぜなら、彼自身は効果的なプログラムの作成に成功しなかったが、プログラムを動作させるためにコンピュータ専門家Movak氏を雇ったからである、と示唆している。被告らは、Novak氏はオリジナルなソースコードをコピーしなかったと主張する。しかし、Novak氏の証言は、彼はRand Jaslowが直すことができなかった多くのミス及び非効率性を修正しただけである、というものである。Novak氏は彼がそのプログラムを著作したとは証言又は主張しなかった。」

(訳3)音響通信」は当時の音響カプラーと電話を使用した通信であると考えられる。

(訳4) SAS事件判決(翻訳文原文)には、「プログラムの著作権はその文字的要素を超えて構造及び構成に及ぶ<extend beyond its literal elements to its structure and organization>」、「原告はコンピュータプログラムの著作権侵害請求をそのプログラムと侵害被疑者の間の文字的及び構成の類似性の両方の証拠<evidence of both literal and organizational similarities>によって支えた」という表現はない。

(訳5)「我々の再審理におけるこの問題に関する地裁の判断の事実上の尊重」というのは、アメリカの控訴審は法律審であるから控訴裁判所は地裁の事実認定は明白な誤りがない限り尊重しなければならないということである。

(訳6)「最初の議論は法律問題だけを含んでいるから、我々の再審理は無条件のものである」は、アメリカでは控訴審は法律審であるため、事実問題については明確な誤りがない限り地裁の判断を尊重しなければならないが、法律問題については自由に判断できるという意味である。

(訳7) Stern事件は画面表示よりも基礎となるプログラムを著作権で保護する旨の記載は誤りであり、実際にはStern事件で原告が主張したのは画面表示の著作権である。Stern事件において被告のプログラム自体は被告のオリジナルである。

(訳8) 「いくつかの裁判所はBaker v. Selden事件の意味は空白の書式は著作権で保護されないと述べたが、本巡回区はこの問題を検討した多くの裁判所と同様にこの立場を拒絶し、そのかわり空白の書式<blank forms>はもしそれらが情報の配列がそれ自体情報を与える<informative>ほど十分に革新的<innovative>であるとすれば著作権で保護されることができることを判示した。」と記載された後に、Apple事件が引用されているが、Apple事件はBaker事件を引用してアイディアは保護されないと判示しているのであり、空白の書式が著作権で保護される旨の判示はない。

(訳9)EDL(Even Driven Language)という言語はあまり一般的ではないが、IBM Series One機上で動作した言語である。現在、IBM協力会社と共に、EDLのプログラムをC言語のプログラムへの移行を行っている。
 


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