ペンタブート
〜5つのOSをブートする〜
last update:2009/10/25
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目次

1.前書き
2.私のハードウェア構成
3.OS構成と手順
4.ブートローダーの簡単な動作解説
5.Windows XP Professionalのインストール
6.パーティションの設定
7.Windows Vista Ultimate 32bitのインストール
8.Windows Vista Ultimate 64bitのインストール
9.Windows ブートローダーの設定
10.Fedora 8 64bitのインストール
11.Fedora 8 32bitのインストール
12.GRUBの設定
13.使用感
14.関連知識
15.Windows7の、後からのインストール
 



1.前書き

 ここ数年、CPUにAMD Athlon64 3400+を積んでいるNEC Valustar TZという水冷PCをメインに使用していたのですが、さすがにゲームをやるのがスペック的に辛くなってきたことと、予備のサブPCが機械的にご臨終を迎えたということで、2008年の正月にサイコム殿でショップブランドPCを購入しました。かなりカスタマイズした最新仕様です。本当はPenrynが出てから購入しようと思っていたのですが、Penrynの発売が延期になったことを受けて、既にオーバークロック耐性の素晴らしい実績がある、Intel Core 2 Quad Q6600を搭載したPCを購入したというわけです。

 私は典型的なPCオタクであるため、いろいろとOSを入れて遊びたいのです。実用上、Windows XP はまだまだ外せませんよね。特にゲームをやるならXPです。そして今から徐々にシフトして行くであろう Windows Vista Ultimate 32bit も外せません。メインメモリは1GB x 4で4GBなのですが、32bitの普通のWindowsではフルに4GBを認識してくれません。というわけで、是非 Windows Vista Ultimate 64bit も使ってみたいという気分になりました。WOW64の出来具合も知りたいですしね。この時点でWindows系のOSを3つインストールしなければなりません。

 PCオタクなら当然、Linuxも入れるでしょう(?)。当然、32bit版と64bit版。本当はUbuntuをインストールしたかったのですが、私のハードウェア構成ではなぜかUbuntuのインストールが正常に出来ませんでした。現時点で最新チップセットのX38ではダメなのでしょうか。仕方がないということで、Fedora 8 をインストールすることにしました。当然32bit版と64bit版です。

 ここまでで、WindowsとLinuxをあわせて5つのOSを切り替えてブートできるようにしなければなりません。当然いろいろとやり方はありますし、ノウハウもネット上に存在していますが、実際に5つのOSを切り替えて使っている例を見たことがなかったので、筆を執ってみた次第です。Windows XPとLinuxのデュアルブートWindows Vista とLinuxのデュアルブートはネット上にたーくさん情報があるので、検索してみてください。

 やり方の方針としては、私のページですと、大昔にこんな情報を提供していました。しかしこの時代のブートローダーはWindowsは2000のものであり、Linuxはliloのでしたので、今は通用しません。現在は、WindowsならVistaのブートローダー、LinuxならGRUBを使用するのが一般的です。私は、特に細かい設定をしなくても使えて、全て無料で実現できて、比較的安全である方法を取ることにしました。といっても、それなりにパーティション切りやGrubの編集などには手間が必要です。しかしそれも最小限だと自負しています。まぁ、何かの拍子でMBRがお釈迦になると、瀕死ですけどね (^o^;。MBRの直し方は、Windows98、Me、2000、XPだとこんなところや、Vistaだとこんなところに情報があるようです。

 Windows XP、Windows Vista、Linuxのトリプルブートの事例もネット上にあります。この方法も非常に参考になるのですが、隠しドライブなどのテクニックを使用してあり、私にとっては多少面倒で、GRUBで直接全OSを選択できるようにする必要はないと思えました。WindowsはWindowsのブートローダーに作業を渡してやれば、インストールも設定も楽なような気がしたのです。Vistaブートローダーを編集するためのツールとしてなかなかいいVista Boot PROというフリーソフトがありまが、これを使ってLinux起動を設定できるのかは、私は知りません。まぁただ、Vistaに標準搭載のツール「BCDedit」の代替らしいですから、それなりのステップを踏めば、使えるのかもしれませんが、私は興味がありません。

 とにかく可能な限り簡単に行ってみましょう。この記事を読めば、色々と応用が利くと思いますよ(?)。



2.私のハードウェア構成

 まず、私のハードウェア構成ですが、以下の通りです。ショップからのメールから抜粋して仕様表を作ってみました。

(ここから)----------------------------------------------------------------------
================================================
 RadiantG-Master X38 series
================================================
CPU      : Intel Core2Quad Q6600 [2.40GHz/L2 8MB/QuadCore/FSB1066]G0ステッピング
CPU-FAN  : CoolerMaster Hyper L3
MOTHER   : GIGABYTE GA-X38-DQ6 [Intel X38chipset + ICH9R]
MEMORY   : 4096MB DDR2-SDRAM PC6400[1GB*4枚]【メジャーチップ・6層基盤★】
FDD      : 【黒】FDD+24in1+15 カードリーダー[Owltech FA404MX]
HDD      : Seagate ST3500630AS [500GB 7200rpm 16MB S-ATA2 流体軸受]
ExDrive  : Western Digital WD10EACS[1TB 7200rpm 16MB S-ATA2 流体軸受]
OptDrive : 【黒】DVD-RAM/±R/RW;Pioneer DVR-115BK+ソフト
VGA      : 【PCI-E】GeForce8800GTS(G92) 512MB [Dual DVI-I端子付]
SOUND    : サウンド オンボード(標準)
LAN      : GigabitLAN [1000BASE T]オンボード
CASE     : 【黒】Antec Nine Hundred[電源なし]★電源選択必須
POWER    : Seasonic SS-700HM[700W]
KEY      : 【銀】Microsoft デジタルメディアProキーボード(ブラック&シルバー)[日本語製品版](標準)
MOUSE    : 【黒】Logicool SOM-30BK Optical[光学式]BOX(標準)
(ここまで)----------------------------------------------------------------------

 なかなかの贅沢ハイエンド仕様です。CPUはQ6600で、マザーボードがGA-X38-DQ6ですから、オーバークロックは当たり前です。実際、25%のクロックアップで3.0GHz駆動しています。負荷をかけても安定していてノートラブルです。メモリもブランドものですしね。ただ、nVIDIA GeForce 8800GTS(G92)は、PCIe 2.0対応で、Pure Videoも第2世代でHD画像も簡単再生なのですが、いかんせんDirect Xが10までです。10.1には対応していないんですね。そこだけ気になります。ケースもなかなか良いです。20cmの大口径ファンで静かに冷やしてくれます。

 肝心のハードディスクですが、500GBを1基、1TBを1基としています。500GBをシステムハードディスクとしています。このハードディスクにOS5つをインストールしてしまいます。



3.OS構成と手順

 OSは、

  1. Windows XP Professional 32bit
  2. Windows Vista Ultimate 32bit
  3. Windows Vista Ultimate 64bit
  4. Fedora 8 64bit (Linux)
  5. Fedora 8 32bit (Linux)
の順番でインストールしていきます。難しくありません。作業の流れを簡単に以下に示します。詳細は後ほど記します。
  1. XP を普通にインストール。
  2. XP 上からパーティションの設定。
  3. XP 上からVista 32bit を普通にインストール。(DVDメディアから行うと、XPと違ったドライブ名になるので、できればXP上からブートした方がよい。)
  4. Vista 64bitのインストール (これはDVDメディアから直接ブートしてインストールするしかない。ドライブ名はメチャクチャになる。)
  5. この時点でブートローダーはWindowsを3つ認識している。切り替えると良い。この時点では、ブートローダーの表示にVistaがふたつ並んでいる。VistaにVista Boot PROをインストールして表示を変更し、判読できるようにしておくと良い。また、時間が経てば自動起動するデフォルトのWindowsをこのソフトで設定しておくと便利である。ここまでで、Windowsだけならトリプルブート状態のできあがり。
  6. Fedora 8 64bit のインストール (ブートローダーは、MBRではなく、インストールパーティションの先頭にする。)
  7. Fedora 8 32bit のインストール (ブートローダーをMBRにインストールする。)
  8. MBRにFedora 8 32bitのGRUBがインストールされると(少し語弊あり)、Windows、Fedora 8 32bit、Fedora 8 64bitを選択できるようになる。このとき、Windowsを選択すると、Windowsのブートローダーが起動され、今度はWindowsを選択する画面になる。Fedora 32bitを選択すると、直接起動される。Fedora 8 64bitを選択すると、Fedora 8 64bitのブートローダーが起動され、そのままFedora 8 64bitを起動すればよい。
  9. Fedora 8 32bit、Fedora 8 64bitのGRUB設定ファイルを自分の好みに編集して、便利にする。ファイルは/boot/grub/menu.lst 。
とまあ、こんな手順でインストールを行います。読んでみて分かったと思いますが、最終的にWindowsを起動するためには、まずLinuxのGRUBが起動して、次にWindowsのブートローダーが起動される、という手順になります。本当は直接起動する方法もあるのですが、面倒なのでやりませんでした。

 以下、詳細な解説に入ります。



4.ブートローダーの簡単な動作解説

 この章はいらないかなあと思いましたが、一応記しておきます。ユーザーに必要な最低限の知識のみ記します。

 まずマスターブートレコード(MBR)についてです。ネット上に情報はたくさん存在しますが、要するにブートする際に最初に読み込まれる一番大切なハードディスク領域のデータだと思っておいてください。

 MBRがアクティブなパーティションを指し示し、そのパーティションのブートローダーが起動されます。記憶が確かですと、有名で標準的なブートローダーとしては、Windows NT系列(XPまで)で使用されていた「NTLDR」、Windows Vistaで新たに採用された「BCD」、昔のLinuxキットに使用されていた「lilo」、最近のLinuxキットに使用されている「GRUB」などがありますね。今回この記事で使用するのは、BCDとGRUBです。

 最もスマートな方法は、VistaのBCD、もしくはLinuxのGRUBで、全Windowsと全Linuxを直接起動することでしょう。しかしこれをやろうと思うと、アクティブパーティションを設定して、Windowsのブートローダーをそのパーティションの先頭に持ってきてやったり、Linuxのブート情報をUSBメモリかなんかに一端コピーしてやってWindowsに読み込めるようにコピーしてさらに面倒なBCDeditを行わなければならないようですから、何だか面倒だったんですよね。

 というわけで、ブートローダー的には、WindowsとLinuxを自動的に認識してくれるLinuxキットのGRUBをブートローダーにしました。そしてWindowsを起動したいなら、Windowsのブートローダーを起動してそこでWindowsを選ぶということにしました。エレガントではありませんが、インストールと設定は最も楽だと思っています。

 それでは、以下で実際のインストールと設定に移りましょう。



5.Windows XPのインストール

 まず最初にXPをインストールします。VistaやLinuxとの兼ね合いです。これは大事です。とにかくXPからインストールしてください。Vistaより後にXPをインストールすると、Vistaを起動できなくなります。できるのかもしれませんが、私はやり方を知りません (^^;。

 都合の良いことに、XPを最初にインストールして設定しまくるというのは、理にかなっています。なぜなら、大半のPCはXPで完全に動くように出来ていますので、まずXPをインストールして、各種ドライバをインストールして、環境を構築して、そのPCが完全に動くのかどうかを確認することは、大切なことではないでしょうか。特にゲーマーにとっては、しばらくはDirect X 9.0cを高速に走らせられるXPは捨てられないと思います。とりあえずXPをインストールして設定しようではありませんか。



6.パーティションの設定

 Windows XP上で、パーティションを切ってしまうと後が楽です。「コントロールパネル」→「コンピュータの管理」→「記憶域」→「ディスクの管理」に進んで実行します。VistaやLinuxの分までこのツールで切ってしまいましょう。私は以下のように切っています。

まぁ、この図は全部インストールした後の状態ですが、パーティションは最初に切りました。趣味の問題ですが、プライマリパーティションを一つ作って、後は全部拡張パーティションでも良かったのですが、私はWindows用にプライマリパーティション3つ、後は拡張パーティションとしました。

 Linuxは、上の図だと「不明なパーティション」に当たります。32bit用、64bit用と、Linuxスワップパーティションですね。ひとつ疑問に思われるかもしれませんが、Linux用のスワップパーティションはひとつにして、共用すれば良いです。これまた趣味の問題ですが、上の図の拡張パーティション内の「SWAP(G:)」のドライブは、Windows用スワップパーティションで、これまたWindows3つで共用しています。



7.Windows Vista Ultimate 32bitのインストール

 これは、XPとは別パーティションにインストールしてやれば結構です。ただし、既にインストールした状態からVista 32bitをブートしてセットアップすることをお勧めします。というのも、DVDブートしてインストールすると、Vistaのパーティションは自動的にCドライブに設定され、他のドライブがどのようなネーミングになるかは神のみぞ知る状態になってしまいます。XPからブートしてインストールすると、XP上のドライブ名と同じドライブ名配列になりますので、分かりやすいです。

 Vista 32bitをインストールすると、自動でXPとのデュアルブートになります。特に何もしなくても大丈夫です。



8.Windows Vista Ultimate 64bitのインストール

 7章では、XP上からVistaをインストールするようにお勧めしたのですが、Vista 64bitはそれができないようです。仕方なくDVDから直接ブートしてインストールしました。当然、インストールしたシステムドライブがCドライブになりますし、ドライブ名がXPの時と全然違う状態になりますが、こればかりはやむを得ないようです。

 Vista 64bitをインストール完了すると、自動でWindowsブートローダーは3つのWindowsを選択できるようになっています。全自動。簡単簡単。ただし、デフォルトで起動されるOS(時間が経つと自動起動されるOS)がVista 64bitになっていますし、ブートローダーの表示にはVistaがふたつ並んでいて読んだだけでは区別がつきませんし、自動起動する時間が30秒になっていますしで、やはり編集する必要があります。次章にて。



9.Windows ブートローダーの設定

  Vista Boot PROを使いましょう。BCDeditなんて使っていたら間違いの元です。これは言葉で解説するより絵を用いた方が早いので、そうします。

 このソフトをVistaにインストールしましょう。XPにもインストールできますが、その時にはNET Framework 2.0もインストールしなければならないようです。

 このソフト、普通に使う分には、画面を見てもらうと「Manage OS Entiries」の項目だけです。

 以下はXPの設定です。「Set as Default」は、何も操作しない場合にどのOSをブートするか、デフォルトを決めるものです。私はXPをデフォルトにしていますので、チェックを入れているわけです。「Rename OS Entry」は、ブートローダーに表示されるOS名を変更するものです。変更しないとXPは「以前のバージョンのWindows」とか表示されていてカッコ悪いですから、名前をカッコイイように変更しましょう。


 

以下は、Windows Vista Ultimate 32bitの設定です。


 

以下は、Windows Vista Ultimate 64bitの設定です。




10.Fedora 8 64bitのインストール

 誤ってWindowsのパーティションにインストールすることのないようにしてください。それから、「高度なブートローダの設定」を選択して、ブートローダーをMBRではなく、インストールパーティションの先頭にインストールしてください。とりあえずここではそうします。気をつけるべきことはこれだけです。

 当然、WindowsブートローダーはFedora 8 64bitの存在を認識していませんので、Fedora 8 64bitのインストールが完了した時点でFedora 8 64bitをブートローダーからブートすることはできません(当然)。12章が完了すれば、当然ブートできるようになります。



11.Fedora 8 32bitのインストール

 こちらも、誤ってWindowsのパーティションにインストールすることのないようにしてください。今度はブートローダーに関しては何も考えずにインストールしていただいて結構です。MBRにGRUBをインストールします。正確に言うと、MBRにGRUBの一部が入り込み、MBRから起動情報を得てこのLinuxパーティションに入っているGRUBブートローダーを呼び出すようになります。



12.GRUBの設定

 11章のインストールが完了してPCを再起動すると、GRUBが立ち上がりますが、何もしないと3秒でFedora 8 32bitが起動される設定になっています。慌てて何かキーを押すと、Windowsに関しては「Other」、Fedora 8 64bitに関しては何も表示されず、Fedora 8 32bitがデフォルトで起動されるような設定になっています。これでは不便ですね。

 というわけで、まずはFedora 8 32bitを起動し、ログインしてrootになります。/boot/grub/menu.lst をエディタで開きます。余談ですが、

#gedit /boot/grub/menu.lst

が楽でしょうね。geditはGNOMEの標準エディタですが、キーショートカットがWindowsのメモ帳とほぼ同じのようです。ctrl+sで保存できるのが慣れているので便利ですね。

 そして、メニューを以下のように編集すると良いかもしれません。参考まで。

(ここから)-----------------------------------------------------
# grub.conf generated by anaconda
#
# Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
# NOTICE:  You do not have a /boot partition.  This means that
#          all kernel and initrd paths are relative to /, eg.
#          root (hd0,5)
#          kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/sda6
#          initrd /boot/initrd-version.img
#boot=/dev/sda
default=0
timeout=7
splashimage=(hd0,5)/boot/grub/splash.xpm.gz
#hiddenmenu
title Windows XP Pro 32bit, Vista Ultimate 32bit, Vista Ultimate 64bit
 rootnoverify (hd0,0)
 chainloader +1
title Fedora 8 32 bit
 root (hd0,5)
 kernel /boot/vmlinuz-2.6.23.9-85.fc8 ro root=LABEL=/1 rhgb quiet
 initrd /boot/initrd-2.6.23.9-85.fc8.img
title Fedora 8 64bit
 rootnoverify (hd0,4)
 chainloader +1
(ここまで)-----------------------------------------------------

 特に「hiddenmenu」をコメントアウトするのは重要ですので必ずコメントアウトしましょう。パーティションの切り方が私と違う場合は、適宜パーティションを変更してください。「default=0」というのは、「title」が上から順に3つありますよね。Windows、Linux 64bit、Linux 32bitのパーティションが指定されています。これが順に0、1、2に対応します。私はWindowsをデフォルトで起動したいので(何もしないならWindowsが起動される)、Windowsのパーティションが指定されている0番のtitleを指定しているわけです。

 「title」の行に記してある文字列は、ブートローダーにそのまま表示されます。カッコイイ名前に設定しましょう。私は実利主義者ですから、判読できるように設定しただけです。

 ちなみに、Fedora 8 64bit のパーティションを指定してありますが、このように指定すれば、起動できます。ご心配なく。

 ここでもしパーティションの先頭ごとにWindowsのブートローダーがインストールされていれば、GRUBのこのファイルから直接Windowsの3つも選択して起動できるのですが、今回のこの記事のやり方だと、XPのパーティションに入っているWindowsブートローダーを起動して、それから3つのWindowsを起動することになりますのでご了承ください。

 このファイルを保存したら、PCを再起動です。GRUBブートローダーの表示が変わったでしょう? 好きなように起動して遊びましょう。

 ついでにFedora 8 64bitを起動します。以下のように設定すると、Fedora 8 64bitの起動待ち時間がなくなります。

(ここから)-----------------------------------------------------
# grub.conf generated by anaconda
#
# Note that you do not have to rerun grub after making changes to this file
# NOTICE:  You do not have a /boot partition.  This means that
#          all kernel and initrd paths are relative to /, eg.
#          root (hd0,4)
#          kernel /boot/vmlinuz-version ro root=/dev/sda5
#          initrd /boot/initrd-version.img
#boot=/dev/sda5
default=0
timeout=0
splashimage=(hd0,4)/boot/grub/splash.xpm.gz
title Fedora (2.6.23.9-85.fc8)
 root (hd0,4)
 kernel /boot/vmlinuz-2.6.23.9-85.fc8 ro root=LABEL=/ rhgb quiet
 initrd /boot/initrd-2.6.23.9-85.fc8.img
(ここまで)-----------------------------------------------------

 要するに、「timeout」を0にするだけです。

 ここまでで、無事ブートローダー設定の完了です!!

 あとは、自分の好きなように設定してやってください。例えば、デフォルトでXPを起動したければ、この記事の通りにやればなっていますし、デフォルトでVista 32bitを起動したければ9章に戻って設定を変更してやれば良いです。色々と応用してみてください。



13.使用感

 結局、5つOSをインストールしても、私の場合、普段起動するのはWindows XP Professional ばっかりです。だってゲーマーですから(笑)。現時点ではXPがベストですよね。ですから、電源を入れれば何もしなくても、XPが自動起動するように設定しています。

 ブートローダーが事実上2つあるのは気持ちが悪いかも知れませんが、結局一番簡単にやるなら、この記事の方法がベターのような気がしています。ただ、Linuxを再インストールして設定するのは簡単なのですが、Windowsを再インストールするとなると、一体どうやるのが良いのでしょうか。まだそこまで考えていません (^^;。

 まぁしかし、商用のブートローダーを使わずに、5つのOSを選択して起動できるのですから、良いのではないでしょうか。私は満足しています。たぶん、Free BSDやSolaris x86も、同じようなやり方で出来ると思いますよ。やる気はないですけど (^o^;。

 やはり新しいPCを買うと、わくわくしますね。



14.関連知識

 ブートローダーに関しては13章まででほとんど書き尽くしましたので、使用したハードやOS設定の話をしましょう。備忘録でもあります。
 

●オーバークロックについて

 私のマシン構成

 いえ、特筆すべきことでもないのですが、GIGABYTE GA-X38-DQ6というマザーボードと、Intel Core2Quad Q6600というCPUの組み合わせは、現時点でコストパフォーマンス最強です。この辺が参考になります。私のQ6600は、いわゆる「G0ステッピング」ですが、これがよく回る回る。ベースクロック334MHz、CPUクロック3.007GHzで常用運転しています。負荷をかけてもせいぜい温度は40℃台で落ち着いていますし、システムが不安定になることも一切ありません。これには、ブランド物のメモリを使っていること、マザーボードの耐性が高いことも良い影響を及ぼしているようです。このマザーはコンデンサーもPWMも上等ですからね。オーバークロック前提ですもん。3GHzで回るということはQX6850(約13万円)と同性能ということです。QX6850を買うのはバカらしいですよね。Q6600の安定稼働ぶりには目を見張る物がありますから、恐らく3.2GHz程度でも常用できると思います。

 しかも私のマシン構成だと、オーバークロックしてもケースファンやCPUファンがしっかりしているので、非常に静かです。NEC水冷TZと比較しても遜色ない静音性です。水冷の意味ねー。

 ひとつアドバイスすると、GIGABYTE製のWindows用マザーボードユーティリティソフトがセットで付いてきますが、BIOSアップデート以外のソフトは使わない方が良いかもしれません。特にWindows上で走るオーバークロックツールは使わない方が良いでしょう。オーバークロックするならBIOSの設定でやった方がマシです。Windows上でソフトを常駐させると、その分メモリを食べてしまいますからね。
 

●Windows Vista Ultimate 64bitについて

 期待以上の部分と期待はずれの部分がありますね。

 まず期待以上の部分は、32bitアプリがほとんど何の遜色もなく高速に動作することです。これには驚きました。一説によると、32bitアプリは32bit Windows上で走らせるより多少遅いということですが、私のPCの処理速度だと、気になりません。というか分からない程度なんでしょうね。それから、意外と64bit Vista用のデバイスドライバが準備されています。ほとんどの周辺機器が使えます。あまり観察していませんが、ドライバレベルでも32bit用が使えるのでしょうか。詳しくは分かりません。

 期待はずれの部分は、64bitネイティブアプリがほとんどないことです。ホントにない。これでは64bit Windowsを使う意味がほとんどないですね。やはり現状では、データベースサーバなどに使うか、プロ用の画像・動画編集ソフトなどに使うかしかないのかもしれませんね。64bitの広大なメモリ空間はデータベース向きですし、画像・動画編集には64bitの広帯域な処理速度が生きるかもしれません。が、個人ユースではまだまだ32bitで十分なのかもしれませんね。

 あと、システムレベルでアプリを64bitと32bitに分けているようですね。IEも64bit版と32bit版が別に入っていたりします。システムを構成するDLL類も、32bit用と64bitが入っているのかもしれませんね。そのせいかは分かりませんが、インストール直後のハードディスク消費量が半端ではありません。32bit Vistaの倍以上だったような気がします。

 AMD64アーキテクチャは、CPU史上最も醜悪な実装という噂を聞いていますが、このまま進化していって良いのでしょうか。疑問です。
 

●Linux用nVIDIA製ネイティブドライバのインストールについて

 私のマシン構成見ていただくと、nVIDIA社製の GeForce 8800 GTS(G92) 512MBを搭載しています。結構なハイエンドグラフィックボードで、ほとんどの3DゲームはWindows上でヌルヌル動くくらいの性能なのですが、このカード用にLinux用ネイティブドライバが存在します。必要に応じてダウンロードしてください。

 Linux上のX-Windows Systemで、3Dゲームなんてやりませんし、3D画像関連の開発をやるわけでもありませんから、デフォルトインストールのデバイスドライバで行ければ別にnVIDIA製ネイティブでなくとも良かったのですが、私は贅沢なことにデル社製の2707WFPというディスプレイを使用しており、これがWUXGA(1920×1200)表示です。デフォルトのドライバだとどうしても1600×1200までしか表示できず、やむを得ずネイティブドライバをインストールすることになったわけです。

 結果から解説しますと、Fedora 8 Linuxには、32bit、64bitともに比較的簡単にインストールできますが、Windowsしか知らない人、つまりUNIX系OSの常識があまりない人はインストールに苦労するかもしれません。というわけで、少し解説してみることにしました。32bit版、64bit版ともに、操作は全く同じです。違うのはドライバ名くらいですね。

 まずはドライバをダウンロードしてハードディスクに保存してください。

 当然rootになってください。そして、ダウンロードしたドライバに対して、

# chmod 755 NVIDIA-Linux-x86-169.07-pkg1.run

とでもしてやってください。実行属性を与えます。このドライバは中身を見ると分かりますが、シェルスクリプトとバイナリデータが融合されています。しかし実行時はシェルスクリプトとして実行してやれば自動的に処理してくれるようにできていますので、気にしないでください。
 

 恐らくあなたのFedoraもX起動がデフォルトになっているでしょうから、一度Xから抜けてランレベル3に移る必要があります。ちなみに、ランレベルとは、Windowsでいうところのセーフモードとか、セーフモードとネットワークモードとか、コマンドプロンプトとか、いろんなモードがLinuxやUNIXにもあるという認識程度で結構です。ランレベルはシステム再起動をと停止を除いて、1から5まであります

 というわけで、

# telinit 3

とX上のコマンドラインで打ち込んで、Xを一時的に抜け出して下さい。telinitは、動的にランレベルを変更するコマンドです。

 そして、既に実行属性が与えられていますので、

# ./NVIDIA-Linux-x86-169.07-pkg1.run

と入力してリターンすれば、自動でインストールが始まります。画面表示は英語ですが、まぁ中学生レベルの英語が分かれば問題ないでしょう(?)。最後の方でXorg.confを自動生成するかどうか聞いてきますが、自動生成してもらって私は普通に起動できましたので、自動生成をお勧めします。

 後はシステムを再起動するなり、

# telinit 5

とするなりしてXを起動すれば、私の場合は自動で1920×1200の表示になってくれていましたので、幸せになれました。各種ウィンドウの描画も、かなり高速になるようです。ところが・・・・(次節にて)。
 

●Linux用nVIDIA製ネイティブドライバ
 バージョン「169.07」の重大なバグについて

 そうなんです。重大なバグがあるんです。困りものです。何かと言えば、このバージョン169.07では、32bit版、64bit版ともに、ファンの回転数が最大になってもの凄い轟音を立てるのです。私も最初は、PCが故障したのかと思ってかなり戸惑いました。それくらいに轟音を立てます。普通にPCを使えないほどのファンの騒音です。慣れると何とかなるのですが、それでもうるさいです。

 いろいろとgoogleで調べてみたのですが、日本語のページはなさそうでしたので、「fan」、「noise」、「nvidia」、「geforce」、「linux」などのキーワードで調べてみると、例えばこんなページ(当然英語)が出てきました。どうやら世界中のLinuxユーザー(with nVIDIA)がこのバグで悩んでいるようですね。ユーザーの努力で直るものではなさそうだということがわかりました。

 次のバージョンアップでは必ず直してもらわないと、まともな使用に耐えないですし電気代の無駄ですよね。nVIDIAさん、よろしくー。



15.Windows7の、後からのインストール

 14.までの設定で、大体1年程度使っていたのですが、2009年10月22日にWindows7が発売されました(!)。私は Windows7 Professional 64bit版を追加で空いているパーティションにインストールしました。元々がアップグレード用の割引版なので、ゼロからシステム構築なんて、ここまでの巨大システムになると非現実的ですからね (^o^;。

 Windows7をインストールする前の構成は、

  1. Windows XP Professional 32bit
  2. Windows Vista Ultimate 32bit
  3. Windows Vista Ultimate 64bit
  4. Ubuntu Studio 9.04 64bit (Linux)
  5. Ubuntu 9.04 64bit (Linux)
のようになっているのですが、Linuxが既にインストールされているところにWindowsをインストールすると、当然、WindowsのインストーラがMBRを書き換えてしまって、上記の2つのLinuxはブートローダーから認識されなくなり、ブートローダーから起動できなくなります。

 というわけで、上のシステムにWindows7をインストールした後、再度GRUBをMBRにインストールするテクニックを紹介します。

 まず、Windows7を、空いているパーティションなり、上書きインストールなりします。

 それが完了したら、UbuntuのTIPS「Ubuntu Tips/その他/起動しなくなったシステムを復旧するには」を参照して、インストール用ブートCDから、既にHDDにインストールしてあるUbuntuを何とか起動してGRUBをインストールします。このとき、「/boot/grub/menu.lst」という、GRUBのメニューファイルを編集すると良いでしょう。編集は後からでも構いません。

 以上で、再度、ブートローダーがGRUBになり、WindowsとLINUXを起動できることになりました。チャンチャン!
 
 
 


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