MathML とは数式用のマークアップ言語で正式名称を「Mathematical Markup Language」という。
各エレメントの使い方は後で説明するとして、まずはMathMLを使う上で基本的なことを説明しよう。
最初に一番重要なことを述べておく、それは MathML は HTML 文書では使えないということだ。
だからといって驚かないでもらいたい、HTML を XML に沿う形で拡張させた XHTML という文書の中で
利用できるからだ。この文書を読む方の中には「XHTML」という言葉を初めて耳にする人もいるだろう。
そのような方は先にこちらの文書に目を通しておいてもらいたい。
- <math>:MathMLのルートエレメント
MathMLを適用する要素は必ずこのエレメントで囲わなければいけない。HTML文書の<html>に相当する。
- <mi>:識別子
このエレメントは変数に適用する。
正しい使用例:<mi>x</mi>
誤った使用例:<mi>5</mi>
- <mn>:数
このエレメントは数などの定数に適用する。
- <mo>:記号/セパレーター
このエレメントは演算記号やカンマなどのセパレーターに適用する。
- <mtext>:テキスト
このエレメントは数式以外のテキストに適用する。
- <mspace/>:スペース
このエレメントは空白スペースをあらわす場合に適用する。
閉じエレメントは存在しないので、空要素として最後に / を付加する。
- <ms>:ストリング
このエレメントはコンピュータ・プログラグを表示する際にストリング(任意の文字列)として
あらわす場合に適用する。デフォルトでは<ms>エレメント自体がダブルクォートとして
表示される。
使用例:<mi>str</mi> <mo>=</mo> <ms>MathML入門</ms><mo>;</mo>
このソースは次のように表示される: str = "MathML入門";
先に説明した<mtext>は純粋なテキストに適用するのに対し、<ms>は上記で記したとおり
プログラム中に登場する文字列に適用するので、使用法を混同しないよう注意してもらいたい。