速報とうわさ(Infiniverse Newsletter Vol.1 No.5より) <<速報>> 1.インドの星の有無によらず、アメジストは計画を進めることを決意し た。まだいくつかの物品が必要である。黒ヘリボー、ゴボウ、ヨモギ、ク マツヅラといったハーブ、銅、真鍮、水銀、金でできた物品、そして生娘 である。しかし、ロンドンでの最近の出来事に関わったストームナイトの 注意を引いたので、計画を進めるならもう少し上手くやらなければならな い。  こうして、闇の軍勢の生き物たちによるありがちな狼藉に見せかけて、 手下の盗みを隠すことに決めた。トロールとグールの一団を手配してレー デンシュトック山の東側の土地に送り込み、略奪し火を放たせた。部隊に は選抜したバイキングのグループを加えておき、必要なハーブや素材を集 めさせ、儀式に使う娘を誘拐させた。  アイルの魔法使いにとって不幸なことに、この計画は兵士たちの破壊衝 動のために危険にさらされた。アルビドシャウル近くの国境守備隊と対峙 し、グールたちは彼らと戦って1人を除いて皆殺しにしてしまったのであ る。南に逃げ延びた1人がアーディネィへと伝言を送り、調査と復讐戦の ためにストームナイトが急ぎ派遣された。  ストームナイトは、間違いなく敵部隊の目的地であるフィンランド国境 へと進む。エベートゥルネオの村に到着したとき、国境守備隊の正式装備 を持ったグールの一団を目撃する。村を攻撃して火を放ち、若く美しい女 性を運び出そうとしているのだ。被害者を手にして、グールたちは進行方 向を西の山に変える。アメジストの要塞がある方向だ。村人たちは、グー ルの後を追って女性を助けてくれるように懇願する。 グールとトロール(トーグ基本ルール参照) 目的:主人であるアメジストに従う代わりに、純粋な喜びを見出すことが   できるような破壊行為をさせてもらう。 危険なイベント:ストームナイトは、女性を救出しなくてはならず、もし   可能ならば戦いで倒れた国境守備隊の正式装備を取り返さなければな   らない。両方成功したら、良い成果である(ポシビリティ6点以上)。   女性を救出しただけであれば、それなりの成果である(3〜5点)。   どちらも失敗してしまったら失敗である(1〜2点)。 2.ロケット基地での事件の余波として、ストームナイトはゴッドネット 侵入者の知り合いに頼まれごとをされる。彼/彼女はゴッドネットに入っ て、ヒューストン(現在のアメリカ合衆国の首都である)のサイバー教皇 の使節と、マルローの宇宙進出計画との間に関係があるという噂を見つけ たのである。侵入者たちやデルファイ評議会のメンバーの間では、ヒュー ストンでなんらかのスパイ活動を行っているのではないか、と疑われてい るが、明確な証拠はない。そして、彼は法律上では外交官であるので、コ アアース当局としては彼に対する直接行動を起こすのには気が進まないの である。事実調査の任務についても、「もっともらしい否認権」を維持す る傾向にある。  ストームナイトは、ヒューストンへと繋がっているサン・アントニオ大 聖堂のVXイメージを見つけるように命じられる。さほど苦労せずに目的物 を発見したが、3人のサイバー司祭のVXが立ちはだかっていることに気づ く。身体的な攻撃を行うことはできないが、大聖堂の力でネット内戦闘を するのは不可能であり、心的および精神技能(訳注:《敏捷度》《筋力》 《耐久力》ベース以外の技能)で戦闘をしなければならない。  サイバー司祭を倒すことに成功すると、自らの罪を使節に懺悔している NASAの有能な科学者のVXイメージを見つけ出す。彼は、懺悔の時に米国の スパイ衛星計画に関する情報を漏らすように命じられているのだ。漏れた 情報には、特定の衛星軌道やスケジュールも含まれている。 危険なイベント:ストームナイトは、ネットから出て使節の求める情報を   提供しないように、科学者を説得しなければならない。うまくいった   なら、良い成果である(ポシビリティ6点以上)。科学者が情報を伝   えるのを妨害できなくても、使節がスパイであるという確たる証拠を   集め、コアアースの権威を納得させることができれば、それなりの成   果である(3〜5点)。どちらも失敗してしまったら失敗である。 (訳注:以下のNPC2人には信仰している宗教名が書いていないが、サイ バー教会が妥当であると思われる。) サイバー教皇の使節 アンドレ・クレルヴォー 敏捷度:8 筋力:8 耐久力:9 知覚:10  サイバーデッキ操作13、発見12、トリック12 知力:9  威圧10、意志力12 魅力:10  魅了11、説得12、挑発11 精神力:12  信教13、祈念13、威嚇14、リアリティ13 ポシビリティ:9 装備(VXイメージとして):攻撃プログラム+2、防御プログラム+3 目的:サイバー教皇マルローへの今回の奉仕によって、教会内でより高い   地位に就く。 サイバー司祭(トーグ基本ルール参照) リチャード・ヤンセン博士 敏捷度:8  回避9 筋力:8 耐久力:8 知覚:11  手掛かり分析13、発見12、知識(コンピュータ科学)14 知力:11  科学12、威圧12 魅力:10  魅了12、説得11、挑発11 精神力:10  信教11、リアリティ11 ポシビリティ:5 目的:自分の罪を免除してもらい、罪を償うこと 3.ストームナイトは、デルファイ評議会の米国大統領デニス・クォーター メインの前に呼ばれ、以下のように告げられる。国家保証のため、全ての ストームナイトは政府に登録され、身元と居場所をいつも知らせるように 義務づけることが決定したのだ。「ストームナイト登録法」によると、全 てのストームナイトが自分自身に関するあらゆる適切な情報と、日常的な 行動様式を評議会に報告しなくてはならない。  ストームナイトが返答する前に、戦いの音が聞こえる。人間のジャカッ トの一団が街を攻撃し、街の守備隊は持ちこたえられないようである。ス トームナイトは、クォーターメインに命じられて、町を守ることになる。  実のところ、攻撃してきた「ジャカット」というのは、変装したスパル タンであり、ストームナイトに会う以前にジャングルの拠点を守っている 戦士たちから盗んで来たものである。ストームナイトが、敵を時間をかけ て観察するなら、ジャカットらしい戦い方をしていないし、兵士たちにま ともなダメージを与えていないことに気づくだろう。  しかし、サァ(訳注:バラク・カー)に忠誠を誓うエディーノスの部族 が街の騒動に気づき、クォーターメインを捕らえようと攻撃を仕掛けてき たのである。 危険なイベント:クォーターメインの誘拐を阻止し、偽のジャカットの攻   撃を暴露できれば、良い成果である。誘拐を阻止しただけなら、それ   なりの成果である。クォーターメインの誘拐を防げず、スパルタンの   変装も見破れなければ、失敗である。 スパルタン(基本ルール参照) 目的:ストームナイトの戦闘能力の一部をテストするため、騙すのを成功   すること。 エディーノス(基本ルール参照) 目的:コアアース人のリーダーを捕まえること。 4.ストームナイトは、ヨルダン人の豪商タジ・サラッドの接触を受け、   彼のために仕事をしてくれるよう頼まれる(彼は、秘密裏にDr.メ ビウスに雇われている)。見返りは、ナイル帝国内での活動に対して金銭 的援助は惜しまない、というものである。任務は単純なものであり、彼は 次のように語る。「モーセの谷にあるペトラの街(訳注:ヨルダン南西部 の古代隊商都市)に行ってくれ。そこで、砂岩の崖を削って造られている 2階建てのカズネ・ファルウン、すなわち『ファラオの宝物庫』を見つけ るだろう。2階のパビリオンの頂上に壷があり、その壷には莫大な財宝が 眠っているという噂である。君たちは、私のために財宝を持ち出してくれ。 しかし、用心したまえ。メビウスもその財宝の存在に気づいており、財宝 を手に入れるためにエージェントを派遣しているのだ。」  ストームナイトは知らないが、サラッドはまた、ルミナという名前でだ け知られる謎めいた仮面のヒロインにも接触を持ち、彼女にも同じ依頼を していたのである。彼女にも、ストームナイト一行は、ハイロードのため に財宝を盗み出そうとしているファラオのエージェントである、と説明し ている。  壷は、隙間のない岩でできているように見えるが、中央に空洞があり336.5 カラットのサファイアが入っている。サラッドは、その場所までルミナの あとをつけて、彼女とストームナイトの戦いを見て、生き残り(たち)を 殺して宝石を奪おうと計画していた。それをメビウスに献上し、ハイロー ドがヨルダンを侵略した時には、見返りにヨルダンの総督の地位を得るつ もりである。 ルミナ 敏捷度:11  軽業12、回避12、間合い12、隠れ身12、格闘14 筋力:10  登はん11 耐久力:9 知覚:8  発見9 知力:8  威圧9 魅力:10  魅了12、説得12、挑発11 精神力:9  威嚇10、リアリティ10 ポシビリティ:9 能力についての注意:ルミナは[ダズル](アクション基本値12)のパ   ワーを持っており、シナリオコストは3点である。 性格:ルミナはテラコズムでは町長だったが、街を「守る」ための費用を   支払うのを拒んで、メビウスの怒りを買った。彼女は誘拐され、マッ   ドサイエンスのギズモの爆発で死んだと信じられていた。死ぬ代わり   に、ギズモの爆発の影響で[ダズル]のパワーを身に付け、メビウス   と彼の側に付く者たちを滅ぼしてやりたいと熱望している。メビウス   が生きていて地球で悪事を働いていると知り、復讐を続けるためにこ   ちらのコズムへ来た。 タジ・サラッド 敏捷度:9  回避10、銃器戦闘12、隠れ身11 筋力:9 耐久力:9 知覚:10  発見11、知識(エジプト伝承)11、トリック12 知力:10  威圧11 魅力:10  魅了11、説得11、挑発11 精神力:9  威嚇10、リアリティ10 ポシビリティ:6 装備:9mmルガー(15) 3-10/25/60、装弾数13 目的:ナイル第十帝国で高い地位に就く。 <<うわさ>> 1.シュロップシャー(訳注:イングランド西部の州)近郊に住むドワー フたちが、驚くべき頻度で姿を消している、と報告されている。目撃者に よると、ちょうど2日前に数名のドワーフが「馬なし馬車(訳注:自動車 のこと)」に連れ込まれ、同じ乗り物がセントジョージズ海峡の沿岸のド ルゲライで目撃されたそうだ。  この話は、まだ奇妙な方向に発展する。ドワーフたちはおそらく車から 降り、海峡に船で漕ぎ出し、待っていたナイル帝国のマークの付いた潜水 艦に乗り換えた、と。  カイロのエージェントは、ドワーフたちは「マッドサイエンス」研究セ ンターで強制労働させられていると報告している。ドワーフたちの独特な 技術的才能と、技術へ新鮮な歩み寄りは、ナイルレルムのために使われる べきものである、とメビウスは確信している。 2.デルファイ評議会は、リビングランドに立ち込める深い霧を中和する 方法を見つけることにあらゆる資源を多量につぎ込んでいる。この霧を、 人工的に作られた兵器であると信じ、評議会は現在アリゾナにあるバイオ・ スフィアIIという環境研究センターの活動を再開させるために、友好的あ るいは非友好的なエディーノスを閉じ込めている。そこでは、エディーノ スたちは霧を研究するためのサンプルを提供するように、様々な種類の強 制を受けている。  このプロジェクトは、リチャード・ナスリーン博士によって監督されて いる。彼は、全てのエディーノスを実験用動物とみなしている狂信者であ る。多くのレルムランナーが、研究対象を「リクルート」するために送り 込まれたスパルタンの部隊の戦術を、コアアースに友好的ないくつかの部 族は不愉快に思っている、と報告している。  エディーノスの集落が跡形もなく消え去り、誰も戻ってさえこないので ある。欲しいだけの数の研究対象が連れて来られていないので、怒りと欲 求不満を抱いたナスリーンが研究対象を殺してしまうのだ、と信じられて いる。  この報告が真実なら、この無駄な実験によって、友好的な部族とコアアー ス軍の関係に、修復できないほどのダメージを与えることになるだろう。 リチャード・ナスリーン博士 敏捷度:9  回避10、銃器戦闘10 筋力:8 耐久力:8 知覚:11  手掛かり分析12、発見12、知識(遺伝子工学)12、トリック12 知力:11  医学12、科学(化学)14、威圧12 魅力:11  魅了12、説得12、挑発12 精神力:8  威嚇9、リアリティ9 ポシビリティ:6 装備:9mmベレッタ (15) 3-10/25/40、装弾数9 目的:リチャード・ナスリーンの主義を邁進し、可能なら科学技術も進歩   させる 3.サイバー教皇領は、イタリアのミラノに堂々と侵入を開始している。 きたるべきスティリー設置の準備のためである。教皇(訳注:カトリック のローマ教皇)は情け容赦ない言葉でマルローを非難し、ハイロードのド イツ征服計画について怒っていたカトリック教会は、イタリアに対する作 戦へと怒りの矛先を変えた。 4.大地に焼き付いたかのような奇妙な円形の模様が、アイルのあちこち に現われ始めた。ほとんどが、開けた草原に一夜で現れているようである。 そして、大部分がイングランドで見つかっている。  最初は、悪戯好きなアイルドラゴンの仕業だと国防軍は信じていたが、 のちにこの説は覆えされた。アーディネィに仕える魔法使いが現場を綿密 に研究し、魔法がこの「黒い輪」と呼ばれるものの原因ということは絶対 にないと明言している。  言うまでもなく、人々は脅え、アーディネィも悩んでいる。これは、他 のレルムの1つによるアイル侵略の奇妙な前触れではないかという危惧を 表している。 5.ニッポンテックとサイバー教皇領による水面下の戦いは、加熱しはじ めている。サイバー教皇の部隊が、東京の日経株式交換所での株価急落の 原因ではないか、と強く疑っているという報告がある。  株価は24時間で1000ポイントも落ち、ニッポンのエージェントは、マル ローが相場の見積りを管理するコンピュータの操作方法を見つけたのだろ う、と恐れている。  金輪は報復として、フランスのヴィユルバンヌにある工場を、現地の子 会社に買収させ、レジスタンスのメンバーに売るためにサイバーパーツの 製造を始めた。さらに、工場で生じた多数の欠陥パーツを、サイバー司祭 の手(とか他の腕や足)に渡るようにした。その結果が表面化するのも時 間の問題と思われる。 6.ナイルのエージェントは現在、古代テーベの支配者だったAmet-Hu(訳 注:読み方不明、情報求む^^;)の墓を略奪しようとして、頓挫している。 有名な王家の谷にあるピラミッドにたやすく侵入したものの、すぐ後で災 いが起きたのである。生き残ったショックトルーパーは、アモン神(訳注: アメンとも言い、古代エジプトの主神。後に古き太陽神ラーと合体し、ア モンラーとして崇拝される)の像に命が宿り、フレイルを手に襲ってきた のだと主張している。像は、銃弾を通さないようだった。  メビウスは失敗したことに対して怒っている。というのも、その墓には メビウスが研究したいと思っているエジプトの復活の秘薬の隠し場所の手 掛かりがあるという言い伝えがあるからだ。  マディブ・アルヘプサ総督がなぜか不在なので、ジャンヤ・パテルクシ が墓への遠征軍を率い、ショックトルーパーの身体が不具にされているの を発見した。アモン像もあったが、今は動かない像だった。パテルクシは 墓を捜索したが、メビウスが探している薬の手がかりは見つからなかった。 パテルクシは、ファラオに提出した報告に加える形で、アモン像が攻撃し てきたのは、何らかのトリックであり、メビウスの敵のエージェントが 「マッドサイエンス」の道具を使ったかもしれない、と告げた。一体誰が、 メビウスの欲しがった情報を欲しがり、そして本当のアモン像を置き換え た後で上手く逃げられたというのか。  テーベにいる情報提供者が言うには、ストームナイトやその同盟者が、 今回の盗みを上手くやってのけたという話は聞かないそうだ。そうでなけ れば、野心的なメビウスのエージェントか、パテルクシが疑っているよう に他のレルムの代理人しか考えられない。パテルクシは、盗人を追跡して 薬が使われる前に殺すように命じられた。 ジャンヤ・パテルクシ 敏捷度:11  銃器戦闘13、錠前破り13、白兵戦13、手品15、隠れ身6、格闘  12 筋力:8 耐久力:8 知覚:14  航空機操縦16、変装19、手掛かり分析20、ヒエログリフ16、地  上車操縦15、語学16、知識(犯罪王)20、知識(裏街)19、ト  リック18、船舶操縦17 知力:12  科学15、威圧16、意志力14 魅力:14  魅了16、説得17 精神力:8  信教(エジプト神)13 本性:悪 ポシビリティ:17 装備:9mm P38 (15) 3-10/25/60、装弾数8 目的:メビウスの望む情報を取り戻すことで、メビウスの寵臣としての現   在の地位を保つこと。 7.ヴィクトリア人の当局は、ジャカルタの倉庫に、火葬にされた3人の 吸血鬼が死体を発見した。これは、ジャワでの最新のアンデッド大虐殺事 件にすぎず、スラッチェンとその手下による気晴らしであることが判明し ている。このテクノデーモンは、ゴーントマンのダークネスデバイスの支 配を得るために奮闘している間に、この地域にヴィクトリア人を住まわせ つづけるように、吸血鬼たちをあてにしていた。  目撃者によると、ヴィクトリア人の服を着た若い男が、医療鞄のような ものを抱えて、倉庫のそばで目撃されたそうである。男についての描写は、 一週間前にスマランの廃アパート付近で目撃された男に良く似ている。こ の廃アパートでは、女性の吸血鬼が殺されているのが発見された場所であ る。彼女の頭は叩き割られ、口にはニンニクが詰め込まれていた。  この吸血鬼殺しが、ガイア出身なのかコアアース出身なのか、ストーム ナイトなのかそうでないのかは、わからない。彼は明らかに単独犯であり、 彼のトレードマークは吸血鬼の胸元に「×」印を描くように重ねて置かれ ている、死神と悪魔を表すタロットカードである。彼がどんな人物であれ、 接触することができれば、オーロシュでのストームナイトの同盟者になる かもしれない。 8.金輪の貨物船3隻の船倉から、コアアースのカリフォルニアに送る物 資が、ちょうど本州の南で、太平洋の中に消えた。報告によると、計器が 上手く作動せず、船は沈黙してしまった、と船長たちは主張している。リ アリティストームが多発する地帯からは1マイル(約1.6キロメートル) 離れており、さらに船長と乗員たちは全員ポシビリティ能力者なので、比 較的損害もなくストームを抜けられるはずである。  これは、初めて起こった出来事ではない。地球侵略の前に、この場所は 「魔の三角海域」として知られており、悪名高いバミューダ・トライアン グルと同じように評判になっていたのである。この場所では、時々船や飛 行機が姿を消し、ほとんどのパイロットや船乗りたちは、そのあたりへ向 かうのを嫌がったのである。  金輪は、この出来事についての論理的・科学的な説明があるに違いない と確信しており、その海域を調査するために研究者を急送し、秘密を解き 明かそうとしている。ハイロードは、いずれこの秘密を武器として利用で きることを期待している。