まゆみ先生の禁煙外来連絡先
東京女子医大病院ではすべて予約制となっています。診療の際には必ず呼気(吐いた息)中の一酸化炭素の量を測定することになっています。診療時間は、初診で1〜2時間、再診で30分くらい、健康保険の対象にならないためすべて自由診療です。自由診療というと費用が心配になる人もいらっしゃるでしょうが、初診が血液検査なども含めて五千円、再診が2〜3千円。平均的な方では、これに、薬代(主にニコチンパッチ)が禁煙プログラム終了までに2万円程度かかります。
1日20本のタバコをお吸いになる方では、1年間で約9万円、20年で180万円もタバコ代にかかっています。今後もタバコ代をずっと払い続けることを考えたり、健康を買うと思えば決して高額とはいえないでしよう。プログラムを終了するまでの期間は、個人差がありますが多くの方で2〜3か月です。
禁煙診療では主にメンタルケアと薬物療法が行われます。初診では、まず、禁煙を始めずに受診頂くことが多く、参加者全員でレクチャーにご参加いただいた後、個人面接で、個人にあった方法と禁煙スケジュールを相談します。すぐに禁煙を始められない方では、最初の1〜2週間は準備期間として、禁煙外来で用意した日誌をつけます。
薬物療法ではニコチンパッチ(ニコチンを含んだ貼り薬)の投与が中心ですが、その前に「たばこ依存度テスト」と血中コチニン濃度などを測定し、個人にあった薬の量を決めます。適量のニコチンがニコチンパッチから少しずつ体に吸収されるので、禁断症状は和らぎ禁煙が成功しやすくなるのです。(皮膚の弱い方では、ご希望により、パッチではなく市販のニコチンガムをお使いいただく場合もあります)
現在、日本では、ニコチンパッチは医師の処方がないと使えません。また、ニコチンによる副作用を起こすこともあるので、次のような人には投与してはならないことになっています。
@タバコを吸わない人
A妊婦
B心筋梗塞を起こした直後の人
C狭心症・不整脈の重い人
Dあごの関節に疾患のある人
そのほか、甲状腺機能亢進症、糖尿病、高血圧、消化器の潰瘍性疾患、入れ歯の人などに使う場合は慎重にしなければなりません。
必ず主治医にご相談の上で、禁煙外来を受診ください。
「ヘルシスト」,1997、122号(平成9年1月1日発行) ”禁煙外来とは” 阿部眞弓 監修より一部抜粋し改変。
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