北海道旅行記(その1)

最低山極悪寺 珍宝院釈法伝

2001年09月09日

 訳あって、ムカデ妻と北海道を旅することになった。夫婦で旅をするのに訳ありというのも怪しいが、世の中にはそういう夫婦もある。
 今回の旅行は、唐突に、ムカデ妻が北海道へ行きたいと言い出したことに始まる。気乗りのせぬ私に代わって、ムカデ妻が安いパック旅行を探し回った。しかし、パック旅行は、大体、2週間前には締め切るものらしく、時、既に遅し。普通ならこれで諦めるが、ムカデ妻はそれほど柔な生き物ではない。旅行代理店にキャンセル待ちを頼み込んで、ついに、北海道道東4日間というパック旅行を手に入れた。テレビで、阿寒湖畔温泉の宿「鶴雅」とやらを観て気に入ったらしく、どうしてもここに泊まりたいとだだをこね、遂に、手に入れたようだ。おかげで、一人1万円を余分に支払う事になった。ムカデ妻の強引な頼みを快諾していただいたJTBのご厚情に深く感謝する。

 伊勢旅行記でも書いた如く、私は、これまで、直前に宿を決めて旅行に出てきた。葬式に即座に対応するためである。これは、寺を守(もり)する者の宿命。よって、パック旅行に参加したことがない。パック旅行にも種類があるようだが、その詳細は、他にも詳しいページがあると思われるので、今回の旅行についてのみ、あらましを書いておく。
 今回のパック旅行は、既存の、航空会社、定期観光バス会社、旅館(ホテル)のサービスを、JTBが組み合わせて販売する形式である。もちろん、添乗員はいない。つまり、JTBを通じてJTBの組み合わせに従って旅のすべてを予約すると、オーダーメイドに比べて割安になるという旅行である。ただし、定期観光バスは、「北海道号」と呼ばれる、JTBが地元バス会社と契約して設定した独自コースとなる。これら空港での搭乗手続き、定期観光バスの搭乗手続き、旅館の宿泊手続きなどは、すべて、旅行者本人が行う。

 旅行の準備だが、今回、カメラは、キャノンオートボーイ120(娘のカメラ)と、ミノルタのTC-1の2台のみとした。天気予報によれば、旅行期間中、道東地方は、雨または曇りである。一眼レフを持参しても、たいした写真は撮れまいという読みである。
 旅行中、もし、葬式など、急用ができた場合、パック旅行では、寺へは帰れないので、J寺のM氏に後事を託した。今回は、金額の張る北海道旅行ということで、前例を破って、やむなく、パック旅行にした。
 私は乗り物に弱い原始人故、酔い止めは必需品。今回、使用したのは、エスエス製薬のアネロン。1日1回服用で事足りる怠け者用の薬である。これのおかげで、今回、乗り物酔いに悩まされることはなかった。
 最後は、インターネット用のWindowsCEマシンインタートップCX300。今回のような旅行では、少々、嵩張るが、これ以外に持ち合わせがない。新しいモバイルギアも欲しいが、滅多に使うものでなし。当分は、これを利用する。あらかじめ、DTIのアクセスポイントを登録しておくが、札幌、旭川、小樽など、道東からはかなり遠い。上手く使わねば、電話料金が嵩むことになる。

 かくして、準備万端を整えて、北海道珍道中、略してホカチンの始まりである。