第XX話 あとがきと言う名の列車


 さてさて、いよいよSFC版ドラゴンクエストIIIも感動のエンディングを迎えました!というわけで、あとがきです。まぁ別に何を書くわけでもないんですが。

 著者としていちばん心配なのは、この物語を楽しんでくれた読者の方がいるかどうか、という点でした。しかしこの場合、テレビゲームのリプレイという形をとった段階でその願望を持つことはすまい、と考えていました。なぜかって?

 では質問です。貴方はゲームの主人公に自分の名前(もしくは他のゲームでも使っている、固有の名前)をつけていますか?


 恐らく大部分の人が「Yes」でしょう。私は自分の名前をつけますし、弟は「ショコラ」とかなんとか食べ物系の名前をよくつけます。ということは、プレイヤーの数だけ物語があり、プレイヤーの数だけイベントに対する考え方がある、ということになります。

 つまり、このリプレイの中身は、堀井雄二氏を始めとするエニックスのスタッフたちが投げかけたものに対してこの私がどう捉えたか、それを表現しているだけのものなのです。その受け止め方はそれこそ千差万別十人十色。私のように勝手な裏設定を考えてイベント捏造する楽しみ方もある、ただそれだけの話です。

 だからと言って、足かけ3年もの間を自己満足に費やしたとも思っていません。少なくとも、ある程度のエンターテイメントとして楽しめるだけの要素は含ませたつもりになっています。ま、そう考えることが既に自己満足だと言われればそうかも知れないのですけどね。

 私としては、このリプレイを読んだ人が、「もう一度ドラクエIIIやってみるかな」と思ってくれれば、それで大成功だと思っています。ファミコン版でも構いませんが、もうバックアップ電池が切れちゃってるかもしれませんね……


 とにかくまぁ、無事にエンディングを迎えられたということは、書いた本人が一番嬉しいです。尻切れトンボで終わらせるというのは、あまりにも淋しいですから……



 あ、そうそう、「その後のダンジョン」は割愛です。っていうか、途中までは書いたのですけど、ボツにしました。あのままさっぱりと終わりたい、あのエンディングの余韻を大切にしたい……そう思ったからです。ちょっとゲームとは違うんですけどね……ま、いいでしょう、途中で結構好き勝手やっちゃったし(笑)。



 そういうわけで、勇者ほだかと愉快な仲間たちによる冒険の旅は、これで終わります。
 長らくのご愛読、ありがとうございました。











予告


 それはごく小さな不協和音だった……しかしそれは、それらは次第に増殖し、人と人との間に猜疑を振りまき、そして血と抗争の中へと人々を追い立てていった……
 絡み合う神と神との絆、そして無情に流れていく時。人という生き物が、厳しい世界の中で雄々しく羽ばたくことは、果たして可能なのだろうか?


???「触るなッ!!それは、皇帝陛下愛用の品!!」
???「知ってるさ……ふん、負けた男が未練がましい!」

???「おい、もうよせよ……」
???「馬鹿言え、これからが本番だ!ほれ、これ持ってろ」
???「よ、よせってば!」

???「危険な思いをして、たったこれっぽっちかよ……」
???「仕方ないだろ、本来は旅の途中でやるアルバイトだからな。これ専門で生活なんて出来やしないんだよ」

???「じゃ、私が貰うわね父さん」
???「父さん小遣い少ないんだぞ……」


 世界を巻き込んで、今、光と闇との決戦が始まろうとしていた……そのさなかを生き抜き、そして栄光目指してひた走る若者たちの未来はどっちだ!?


 次回、新連載「結成・脳天気組」、ご期待ください!
 (内容及びタイトルは変更になる場合があります。ご了承ください)










「DQ3-Replay」トップに戻る