Side Story #14

少女の願い







「でも、これは違う」

「違うと思う」

あなたは言った。

その時から

私は待ち続けている。

あなたに会うために。




















なぜ私、ここにいるの?

私はある一人のヒトの

願いを叶えるために

そのヒトによって作られた人形。










けれど










あなたに会ってから

あなたと言葉を交わしてから

あなたに心を動かされてから

私は変わったの。

私は私になった。

私は私の心を持った。

そしてそれは願いになった。










『碇君と一緒になりたい……』










それが私の願い。






























あなたは他人を拒み

自分の形を失った。

混沌の海の中で

私はあなたと一つになった。

それはあなたが望んだ世界。

そして私の望んだ世界。

けれどあなたは他人を求め

元の世界に還ることを望んだ。

そして私はあなたと離れ

あなたのことを待っている。

この生命の源の海の中で。

私は待ち続けている。




















だけど










あなたは来ない。

こんなに待っているのに

こんなに会いたいのに

まだ来ないの。




















でも










私は待つの。

待ち続けるの。

あなたに会えるまで。

あなたを想いながら。

あなたが私の許に来てくれる

その日まで……






























こんなに待っているのに

こんなに会いたいのに

あなたは来ない……


















































お願い……

会いたいの……

碇君……










- Fin -




新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAXの作品です。

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Written by A.S.A.I. in the site Artificial Soul: Ayanamic Illusions