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当日の指摘に従い
==整数と有理数
四則演算に因る拡張
:加算
:減算
負の数
の「可算」を「加算」に訂正。
「可算」と「加算」、同音でありながら、全く意味の違う又文脈の違う語です。もっと注意深く扱っているべきでした。
SF乱学講座(当日)にて、質問して注意を即してくださった方(名前を憶えてません、ごめんなさい)に感謝して訂正します。
2001/6/4 0:15 志村 弘之
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SF乱学講座01/6/3志村の講義
講義準備
*公理系などキーワードリスト。
*必要な公理系の公理一覧メモ。
*レファランス(本とWeb)。
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=「実数のつくり方」―余裕があれば複素数、四元数まで
SF乱学講座
2001/6/3
18:15-20:15
((<志村 弘之|URL:http://www.geocities.co.jp/Technopolis/9587/geodiary.html>))
==(記号)論理学
論理学(1階述語論理を前提とする)後掲
==集合論(ZF(C))
公理系後掲
==自然数(ペアノ)
公理系後掲
φ、{φ}、{φ,{φ}}、{φ,{φ},{φ,{φ}}}、{φ,{φ},{φ,{φ}},{φ,{φ},{φ,{φ}}}}、… …
φ、羃、羃羃、羃羃羃、羃羃羃羃、… …
0, 1, 2, 3, 4, … …
「空集合(何もない集合)が、それだけがある」とは、どういうことか。というような哲学には立ち入らない。
===無限の話(&Aleph;0)
可算無限
====ヒルベルトホテルとラッカー「白光」
*ヒルベルトホテル
*「ホワイトライト」ルーディ・ラッカー著, 黒丸尚訳, ((<鈴木治郎解説|URL:http://alps.shinshu-u.ac.jp/ITAN/GED/SUZUKI/PROFS/white_light.htm>)) (ハヤカワ文庫SF)
((*N*))
==整数と有理数
四則演算に因る拡張
:加算
:減算
負の数
((*Z*))
:乗算
:除算
分数(有理数)
((*Q*))
==代数拡大
整係数多項式に因る拡大
:√2
x 2 = 2 の根
===もう複素数になってる
:i = √-1
x 2 = -1 の根
代数的閉体
でも可算個(実数は連続個(非可算個、2{可算})あるのに)
((*Q-*))
==代数的(実)数から実数へ
===超越拡大
e , π…
いったいいくつ超越拡大したら済むのか
--済まない
===完備化
*近似と収束
*区間縮小法
*切断
大小関係と完備化。ε-δ(イプシロン-デルタ)とか。
((*R*))
====「羊羹の切口には羊羹は無い!」
大森荘蔵
==代数学の基本定理
(下記、各行は互いに言い換えてるだけで同じこと)
*複素数系数多項式(n次)はn個の複素数根を持つ
*複素数係数多項式は複素数の解を持つ
*複素数係数多項式の解は複素数である
*複素数係数多項式の解は複素数だけ
複素数の範囲内でいろんな計算をしても、複素数の外に出てくことはない、出ていく必要はない。
これでおしまい
((*C*))
==連続性、連続になると言う事
===微分の礎としての連続性
イプシロン-デルタ、微分。
= -
==選択公理
公理後掲
じつは(可算)選択公理を使っている
==連続体仮説
基数と連続体仮説、カントール、そしてコーエン
= -
==四元数と非可換性
ハミルトンの四元数体、もはや可換ではない
((*H*))
==行列
非可換な“代数”の例としての行列
===群、環、体、そして環と可群
抽象化された数:“代数”たち。四則演算の抽象化、性質の抽象化と捨象
==無限次元の数: ヒルベルト空間
無限次元の“数”
(ヒルベルト空間だけではない)
=付録
==1階述語論理の体系
==集合論言語
(1)記号系
*論理記号 ¬,⇒,∧,∨
*限定作用素 ∀,∃
*括弧とコンマ(特異記号) (,)
*(個体)変数 x,y,.., u,v,...(無限個)
*等号 =
*2項述語記号(所属) ∈
(2)形成規則(論理式の定義)
(3)述語論理の公理系
(4)推論規則
==ZF(C) : 集合論の公理系
(1)外延公理 ∀z(z∈x⇔z∈y)⇒x=y
(2)対公理 ∃z∀u[u∈z⇔(u=x∨u=y)]
(3)和集合公理 ∃y∀z[z∈y⇔∃u(z∈u∧u∈x)]
(4)冪集合公理 ∃y∀z(z∈y⇔z⊆x)]
(5)空集合公理 ∃x∀y¬(y∈x)
(6)無限(集合)公理 ∃x[φ∈x∧∀y(y∈x⇒y∪{y}∈x)]
(7)置換公理図式 集合論言語scLの vを含まない任意の論理式 ψ(x,y) について ∀x∀y∀z[ψ(x,y)∧ψ(x,z)⇒y=z] ⇒ ∃v∀y[y∈v⇔∃x(x∈u∧ψ(x,y))]
(8)正則性公理 x≠φ⇒∃y(y∈x∧∀x,y∈u(x≠y⇒x∩y=φ)
(9)選択公理 ∀x∈u(x≠φ)∧∀x,y∈u(x≠y⇒x∩y=φ)⇒∃v∀x∈u∃!t(t∈x∧t∈v)
ツェルメロが発表(1908)した公理系を、しばらくして(1921-1922)フレンケル、スコーレムが「置換公理図式」を
(ツェルメロの「分出公理(分離公理)図式」から) この形に強化して定式化したもの。
スコーレムの名も引いて ZFS集合論と書く人もいるが、ZF で定着してしまっている。
「選択公理」(Axiom of Choice)を付け加えるかどうかで、ZF か ZFC か Cの字を書くかどうか書き分ける。
*Zermero, E. (1871-1953) ツェルメロ
*Fraenkel, A. A. (1891-1965) フレンケル
*Skolem, Th. (1887-1963) スコーレム
==ペアノの公理系
自然数の集合 N とそのうえの「次の数」を定めるべき函数ψについて
(1)∀n∈N∃!m∈N(ψ(n)=m)
(2)∀n∀m(ψ(n)=ψ(n)⇒n=m)
(3)0∈N
(4)∀n∈N(¬ψ(n)=0)
(5)∀M⊆N[(0∈M∧(n∈M⇒ψ(n)∈M))⇒M=N] (数学的帰納法の原理)
*Peano, G. (1858-1932) ペアノ
==選択公理
選択公理とそれより弱い(が有用な)もの
*選択公理 ∀x∈u(x≠φ)∧∀x,y∈u(x≠y⇒x∩y=φ)⇒∃v∀x∈u∃!t(t∈x∧t∈v)
*可算選択公理 ACで u は可算集合
*従属選択公理 (Axiom of Dependence Choice) DC(=DC(α))
AC ⇔ ∀αDC(α)
次の三つは互いに同値
*選択公理 AC
*整列可能定理 (Well-ordering theorem)
*全ての集合は整列可能
*Zorn の補題 (下記、各行は互いに言い換えてるだけで同じこと)
*帰納的集合は極大元を持つ
*帰納的集合には極大元がある
*空でない順序集合E が、任意の全順序部分集合が上界を持つなら、Eは極大元を持つ
*空でない順序集合E について、任意の全順序部分集合に上界があるなら、Eには極大元がある
*Zorn, M. (1906-1993) ツォルン (ゾーン)
==参考文献
:野矢茂樹, 無限論の教室, 講談社現代新書 (1998).
自然数から無限の話、ゲーデルの不完全性定理も。
僕の立場とは相反する立脚点からの解説ではあるが、哲学系からの入門としてはフェアーでいいと思う。
:竹内啓, 数の構造(シリーズ新しい応用の数学 21), 教育出版 (1979).
「自然数 1,2,3,… から出発して、複素数までの「数」の体系を順次構築していくとともに、その構造を明らかにする」
徒に公理論的だったり、基礎論うんちくだったり((*しない*))、数学を使う基礎としてよい解説。
:一松信, 代数学入門第三課, 第4章 体とその拡大, 近代科学社 (1994).
全体としては代数学全般の入門である。今回は有理数体から代数的に拡張するところだけ参考にする。
:西村敏男・難波完爾, 公理論的集合論, 共立講座 現代の数学 2, 共立出版 (1985).
:田中尚夫, 公理的集合論, 現代数学レクチャーズ B-10, 培風館 (1982).
:田中尚夫, 選択公理と数学(増補版)−発生と論争、そして確立への道, 遊星社 (1999).
今回、公理系などはこの3冊から適宜引用した。
===rdソース
(())
ruby -pe 'gsub("<","<").gsub!(">",">")'
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*大森荘蔵, 思考と論理, 日本放送協会出版 ?,?.
大森荘蔵いくつか、能美武功の翻訳 5)その他(())
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