2007年9月23日

昨日、奈須商店で催された西本さんとので、鹿川探検隊が組織されました。私は、源流部エノハ斑の隊員に任命されたので、今日は源流へ向かうことにします。

三里河原の状況把握と、エノハの生存を確認する命を受けています、何があっても三里河原へ到達しなければなりません。林道は、数十箇所壊れているそうですが、一昨年よりも上部まで通行可能だそうです。

三里河原へ

宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

林道を車で走っていると早速、通行止めの看板です。昨日の話ではもっと上部まで通行可能なはずです。行けるところまで車で行き、あとは歩くことにします。


宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

変なヤツ発見です。宇宙からの侵入者かもしれません、やり過ごすことにします。

一昨年車止めになった崩落現場を過ぎ快調に進んでいると、コンクリート舗装の端に変なヤツ発見です。さきを急がねばなりませんが、我慢できません。とりあえず車を止め、這って最接近します。

ヤツは、成長するとドロドロになって溶け出すようです。とても、気味の悪い最期です。


宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

かなり上部までやってくると、とうとう山が崩落し道路も決壊しています。これからは、歩くしかありません。

ここからなら、三里河原まで2時間はかからないでしょう。


一昨年の崩落現場にやってきます。ほとんど影響が無いようです。路面すら荒れていません。

宇土の内谷の両岸を小さな範囲で皆抜し、植林してから10年に満たないところがありますが崩落していません。

宇土の内谷を渡り、大滝まで来ると林道が決壊し、岩盤がむき出しになっています。


宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

遠くに、黒仁田地区が望めます。ここからは、携帯(FORMA)が通話可能です。

尾根を回り込むといよいよ鹿納谷の上流域です。ここからは、かなりの範囲で携帯の通話が可能になります。覚えたての、モバイル投稿をすることにします。

林道は、さほど傷んでいません。青空の下、のんびりと歩いていきます。回りに誰もいないかと思えば、すがすがしい気分になっていきます。

対岸の山肌は大きくえぐられていますが、渓は砂礫が流され沈殿物もないのでとても綺麗な流れになっています。しばらく進むと変な臭いがしてきます、ドブのような臭いです。


宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

油がしみ出しています

岩盤に赤い筋のような流れだしがあります、悪臭も強くなってきます。先日電話でおうかがいした金気の大元なのかしら。

崩落現場を慎重に越えようとした時、水たまりが虹色に輝いています。ついに油田を発見です。大金持ちになれそうです。でも、こんな所に油田があるわけありません、ここの岩盤は花崗岩です、絶対ありません。

きっと過去の伐採時に、不要になった重油や機材を埋めて処分したのでしょう。アラブの億万長者の夢は消え失せます。


三里河原の入り口です

宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

三里河原の入り口へ到着します。昔渓へ下っていたガレ場が無くなっています。このガレは林道工事の残土だったようですが、大岩の下部がすっかり流されています。

お役所は、この大岩が上部に残った土砂と伴に転がり落ち、鹿川集落を飲み込んでしますので大規模な治山ダムを造らなくてはいけないと説明したそうです。

大岩もいつかは転がり落ちるでしょう、でも一度に西の内集落まで転がり落ちるとは思えません。下流には、いくつものゴルジュ帯があります、それもこの岩よりうんと狭い箇所があります。

お役所は、治山ダムは定期的に浚渫する計画だそうです。大岩の上部の土砂も相当の量があります。でも、今回流れ出した量からすればうんと少ないはずです。この土砂が危険なら、大岩を破砕し今のうちに土砂を除去すればよいでしょう。そうすれば、小さな砂防堤を建設すれば済むはずです。そうすれば、自然に与えるダメージは小さいはずです。


三里河原

宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

三里河原に到着です。昨日奈須商店でおうかがいした話では流木止めは大きく曲がってしまったそうです。

近づくと流木止めは曲がっていません。でも、魚の姿は見えません。

三里河原を埋め尽くしていた砂礫も変わっていません。礫の間にはしっかりと泥がつまり安定した状態を保っています。両岸も1メートル程度草木が倒されている程度です。思ったより水かさは高くなかったようです。

営林署の小屋の上流は、深い森に覆われているためか何もなかったように以前と変わっていません。林道の最後の所までやってきました、いつもプールに渓魚がいっぱいいたところです。でも、プールはすっかり埋まっています。左岸に流れ込む枝沢が埋まっています。上部の伐採跡から大量の土砂が流入したようです。


下山します

宮崎県上鹿川でのフライフィッシング

林道を下ることにします。営林署の小屋の裏でインスタントラーメンをこさえ、おはぎを添えて中食です。トボトボ歩いていると流木の山があります。左岸に流れ込んだ沢が上流から大量の樹木を押し流してきたようです。

この上流部も、皆抜されています。皆抜後に杉を植林したよですが、表土は1メートルほどしか厚みがありません。杉は横にしか根が張りません。植林しある程度杉が生長すると風雨で揺れ表土を脆くしてしまいます。おまけに、間伐した杉はそのまま放置されていたわけです。

だから、今回のように短時間に大量の降水があると、降雨は浸透せず、放置された間伐材と地表を流れ、立木を巻き込み一気に流れ下ったようです。


今回の災害は、

広範囲の皆抜と単一樹種の植林

  • 大量の降雨
  • 斜面の崩壊
  • 放置された間伐材の流下
  • 立木の巻き込
  • 大災害

というより、どちらかというと

広範囲の皆抜と単一樹種の植林

  • 大量の降雨
  • 放置された間伐材の流下
  • 立木の巻き込
  • 斜面の崩壊
  • 大災害

という気がしてなりません。

自然と力比べは出来ません。