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  1月10日(金)  底蟲村篇
 おぉ……これはまた……
 わかったヒトは大爆笑だろうなぁ。

『たまみぃの日記でしょ?』

 その通り。よくわかるなぁ。

『だって私と柴三郎くんは心が通いあっているもん♪』

 ほんといいとこ突いてくるよなぁ。
 常世の蟲!粘膜てらてらのグッロイ実!
 実……虫の実……。
 実……実……実……。
 ミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミミ………………

 もぅ大爆笑。あったなぁそんなの。

『(そしてそのうち心だけじゃなく、か、かかかっカラダも……!!)』

 ん?まぐ菜?……またトリップですか……。

『(虚空を見ながら)うへへぇ・・・

 まぐ菜!よだれ!よだれ!

……ねぇ、……柴三郎くぅん♪……(にじりっにじりっ)』

 ななな何ですかまぐ菜さん!?
 なんか目ぇ怖いよ!?
 なんでにじり寄ってくるの!?
 なんで今にも飛びかからんとする体勢なの!?
 ねぇ!!

『……(にじりっにじりっ)』

 ……(後ずさる

柴三郎くぅ〜ん!!

 (ドサッ!)うわぁっ!このままピンクのしおりに!?
 ……あれ?動きが止まった?
 ……まぐ菜さん?

『……はう〜〜っプシューッ)』

 ……
 ……え?
 オーバーヒート、って。
 そんな夢オチクラスのダメなオチで許されるのか!?
 マジか!?

  1月16日(木)  私のこの手が真っ赤に燃えるぅ!
『オーバーヒートからもうすぐ1週間。
 あのあと、私の再起動が終わるや柴三郎くん、作業場に篭っちゃった。
 寂しいな……
 私のこと、キライになっちゃったのかナ……』

(カチャッ・・・)

『あっ!出てきた!柴三郎くぅん!(バタバタ)』

 ・・・家の中で走らない。
 どうした。なんかあったのか。

『だって柴三郎くん、6日間も作業場に閉じ篭りっきりで・・・!』

 あ?そうかそんな経ってたか。全然気がつかなかった。
 ひとり精神と時の部屋状態。ウラシマ効果。
 ちょっと面白い。

面白くなんかないっ!!

 うわぁ!?怒鳴らないでよぅ。

『てっきり・・・私のことキライになっちゃったのかと・・・思って・・・っ!』

 ……嫌いになんてならないよ。
 寂しい思いさせた上に心配かけたな。ゴメン。

うっ・・・うわぁぁ〜ん!!(ぎゅぅっ)』

 あの……それでもやっぱ抱きつかれるのは恥ずかしいんですけど……

うわぁぁ〜ん!!(ぎゅぎゅぅっ)』

 (……ま、いいか……)
 大丈夫だよー、まぐ菜さーん(ぽんぽん)

びえぇぇぇぇん!!

 ……(ぽんぽん)

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 落ち着いた?

『……うん。
 で、ずっと何してたの?』

 ふふふ……完成だ……

『?』

 オーバーヒートするまでに高まる熱を!
 この掌に!(バァァァン!)

『こっこれは!!ぶっちゃけ例のアレ!』

 まぁつけてみなさい。試運転だ。カメラ、カメラ、と……

『すごいよ柴三郎くん!今の私なら神でも殺せる、って感じ!』

 おっけ!試運転成功!
 なんかのパッケージにありそうな構図だな。この写真。……まぁ、よし!

『急にどうしてこれ作ったの?』

 この間のせっちん新年会でさ。isonoから「まぐ菜、パワーアップさせないの?」って言われたから。
 それじゃぁリクエストにはお答えしましょうか、と。オプションパーツ制作。
 名前はG-HANDとしておくか。精霊手かっつーの。

『で、これ、いつ、どこで使うの?』

 ……

『……』

 ……テヘッ♪(舌出し)

『……使いどころのないパーツ開発で……私はさびしい思いを……』

 ま、まぁ、ほら。備えあれば憂いなし、ってさ。な。
 あれ?まぐ菜さん?
 ……ギャー!熱い熱い!死ぬ!死んじゃうから!!


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