何しろ、焦った。試合が観れないんじゃないかと。 とにかく急いで会場に入ると、すでに1Rが始まっていた。 とても静かな1Rだったと思います。私が息を切らせて観ていたからかと思っていたけど お互いが様子を見ている感じの、静かな1R。 「スロースターター」 ちょっとそんな文字が横切った。 今日の試合は、「だんだん良くなる」とか、そういう流れが見えない試合でした。 ちょっと、調子が良くなって来たかな?って思うと、次のラウンドの動きが悪かったり。。 伊藤選手のプレッシャーが強い試合だったと思います。 坂田選手が気持ちで負けたとは思ってないけど、伊藤選手の方が上回っていた感は拭えませんでした。 もしかしたら、どこかで守るボクシングをしてしまっているんじゃないだろうか。 ベルトを奪った時の、がむしゃらさが見えなかった。 もちろん、がむしゃらにやればいいってもんじゃない事だって分かってる。 だけど、、坂田選手らしくない。そう思ってしまう試合運びでした。 5R、バッティングにより、右目上を負傷。 最初はそんなに流血もなかったけど、だんだん、したたり落ちてきちゃってました。 ドクターにみてもらい、試合続行にはなったけど、特に焦っている様子もなく、その点は安心でした。 ただ、傷が深くならなければいいんだけど…。 7Rあたりから、ようやく動きがよくなってきたと思う。 もちろん、そのラウンド以前が全く良くなかったと言うわけではないけど、ある程度安定してきたんじゃないかと。 左をよく出し、ボディ打った離れ際のワンツー。 そうだよ。このコンビネーションがみたかったんだっては!!!!! 一瞬、相手が足を止める。首が動く。 その調子。手を止めるな!!!!…と、思わず前屈み。 後半は接近戦が多かったですね。最終ラウンドでは相手のマウスピースが飛び 坂田選手の連打、伊藤選手の足が止まり、腕は上がっているもパンチも出なくなる。 一瞬フラつき、坂田選手は尚もパンチを出し続ける。 少なからず、坂田選手を応援している人は「KO」を望んでしまったシーンなんじゃないでしょうか。 試合は判定。3-0で坂田健史、二度目の防衛に成功しました。 でも坂田選手は喜んでいる感が全くありませんでした。 きっと、この試合内容に一番納得がいっていなくて、もしかしたら自分自身を責めているかもしれません。 そんな感じの表情でした。 だけど、この試合内容を、生かす事が出来るのが坂田選手です。 次に引っ張らないのが、坂田選手です。 次は、勝利の笑顔を見せて下さい。 --ジャッジ-- 吉田 97-96 内田 98-94 伊達 98-93 |