2002.4.30//VS トラッシュ中沼
〜協栄ジム


以前から言われていた好カード。いよいよ本日対戦。
トラッシュ中沼の試合は観た事がなかったんだけど、評判はかなり良いって事から
かなり苦しい試合になりそうな予感はしていました。
坂田選手にとっても、重要なポイントになる一戦になるんじゃないかな…と。
結果は判定、2-0での王座陥落となってしまいました。
でも試合はいい試合だったと思います。タイトルマッチにふさわしい、
チャンピオンカーニバルにふさわしいファイトだったと思ってます。

スロースターターと言われている坂田選手が、1Rから前へ出て打ち合い
それに応じて打ち合ってくる中沼選手。
ジリジリと前へ前へと攻めていく姿から、気持ちで負けないと言う意志の強さが出ていた気がします。
打たれても退く事がなかったその姿勢には、本当に感動しました。

中沼選手の勢いあるパンチに、坂田選手が足を一瞬ふらつかせる場面もありました。
後半クリーンヒットを浴びせられ、懸命に回避する危険なシーンもありました。
比較的パンチが大振りだった中沼選手。ガードをしている上からでもガンガン打って来ていました。
空振りをすると、自分がバランスを崩してしまうほど。
そこにも気持ちの強さが表れていた気がします。

アグレッシブに攻める坂田×クリーンヒットの中沼
解説者にも言われていましたが、その通りの展開でした。
どちらに転んでもおかしくはなかったかもしれないけれど
やっぱりこの試合は中沼選手の勝利で納得…と言う思いです。

アッパーをよく当てていた坂田選手。
あれだけガードが固い中沼選手相手にさすが!ですよね。
ただ、中沼選手のクリーンヒットを打ち壊すだけの、手数がなかった感じがします。
坂田選手の良いところが、あまり出せなかったかな…と。

でもテレビで見返したりすると、一人ぐらい坂田選手につけてくれてもいいのでは?
なんて思いが出て来てしまうのは、やっぱり贔屓目でしょうか(笑)

今日のこの試合は、坂田選手を大きく変える事になるはずです。
今回の初黒星で失うものなんて無いわけで、絶対に得るものの方が多いと思っています。
いつも「挑戦者のつもりで戦ってきた」坂田選手。
今まで「つもり」で出せたあのパワーが本当の挑戦者になった時にどれだけの力になるかと思うと
今から楽しみだったりしています。

かなり効いてるパンチももらっているはずです。
苦しい試合だったはずです。
それでも坂田選手は表情ひとつ変えず、ひるむ事なく相手に向かって行きました。
世界を目指しているならば、日本タイトルも王座陥落も通過点にすぎません。
目指しているもっと大きなもっと上にあるもの、それに向かい視野を広げて欲しいです。
伏し目は坂田選手には似合いませんよ。

坂田選手にとって、プラスの黒星である事を信じています。

--ジャッジ--
内田 96-96
舘  96-98
島川 96-97