2001.6.2-3

無人島シーカヤックツーリング ―岡山県牛窓―


・ 先週末の2日3日、岡山県の牛窓でシ ーカヤックツーリングを楽しんできました。 これは、大阪を拠点にシーカヤックやトレッ キングなどのアドベンチャーツアーを企画・ ガイドしている「G-Outfitter」さんとニュー ジーランドの南島エイベル・タズマンエリア で日本人初のプロシーカヤックガイドをされ ているRyuさんがジョイントで企画されたも のでした。
・ 当初は、こじんまりとした集まりになる 予定だったものが、蓋を開けると50人以上 が参加。シーカヤックも30艇あまりの大き なイベントとなりました。
・ G-OutfitterさんもRyuさんも、日本で本 格的なアドヴェンチャーツーリズムを定着させようと活動していて、今回は、シーカヤ ックの自由で大らかな魅力を知ってもらいたいと、かしこまったスクールや子供だま しの試乗会というのではなく、オープンなミーティングという形だけれど、ビギナーに も本格的なツアーを体験してもらおうと企画されました。
・ Ryuさんは、ぼくがメーリングリストを開設した当初からそのメンバーに加わってく れて、いつもニュージーランドから本場のアウトドア事情をレポートしてくれています。 その彼が、久しぶり帰国して、このイベントを主催するというので、ウキウキと出かけ ていったのです。でも、正直言うと、ぼくはシーカヤックは未体験。しかも、泳ぎが苦 手で、海に出るなんて想像しただけで背筋を冷たい汗が流れ落ちるほど...。Ryuさん には会いたいし、メーリングリストのメンバーからはjunさんやじゅりねこさんという魅 力的な女性二人も参加するしなぁ...といったわけで、水への恐怖をやせ我慢して行
ったわけです。
・ ところがところが、燦燦と輝く太陽の下、日本のエーゲ海と言われる牛窓の海へ 漕ぎ出すと、水への恐怖なんて消し飛んで、100万遍「キモチいい〜!」と連呼したい ほどの快感。バランスの取り方とか、コーナリングの仕方とかバイクにとても良く似 ていて、いきなり病みつきになってしまいました。
・ 牛窓の西脇海岸をスタートして、沖合い3kmのところに浮かぶ無人島「黒島」に 上陸してランチ。さらに2km漕いで、「前島」のビーチに上陸してキャンプ。ここでは、 G-OutfitterさんとRyuさん、Ryuさんの奥さんのRyokoさん(彼女は、この前日に徳島 の荒波の中ではしゃぎすぎて喉が潰れて声が出ない(^_^;))が、とっておきのダッチオ ーブン料理を作ってくれて、大宴会。ダッチオーブンなんてオートキャンプだってそう そうお目にかかるものではないのに、さすが、キャパシティの大きなシーカヤック。
・ 今回、このイベントに参加したメンバーは、みんなインターネットを介して知り合っ た人たちで、居住地も年齢も様々、中には、日本一周中にモバイルでこのイベントを 知って参加したなんていう人もいました。ほとんどの人が初対面ながら、キャンプ地 に上陸するころには旧知の間柄のように打ち解けて、楽しい交流となりました。それ というのも、みんな新しいことにチャレンジしようという好奇心満々の人たちで、こうし たアドヴェンチャーを自分の責任で楽しむという姿勢をしっかり持っている人たちだっ たからでしょう。そして、日本ではまだまだ馴染みのない「アドヴェンチャーツーリズ
ム」を実践しているRyuさんやG-Outfitterさんたちの力があってこそのイベントでし た。
・ 日本のツアーや何かのスクールというと、「俺の言うとおりやれ」とか「俺が自然 の素晴らしさを教えてやる」といったガイド側の傲慢があったり、「金を払っているん だから、サービスしろ」と客が大名気分でふんぞり返ったりしています。だけど、自然 を楽しむ楽しみ方は、人それぞれあっていいはずで、何かのセオリーに押し込めら れたり、自分で何も考えず、ただあてがわれたプログラムをこなしても、そんなもの はアドヴェンチャーでもなんでもないし、だいいち楽しいはずがありません。
・ 今回のイベントは、参加者がそれぞれの楽しみを見出そうと、いい意味で貪欲な 好奇心の持ち主たちで、主催者はユーザーがエンジョイすることをサポートするとい う本当のアドヴェンチャーガイド精神を持っているプロ。この最高の組み合わせで、 参加者はみんな100%満足できました。半数近くがシーカヤックは初めてというぼく と同じビギナーでしたが、みんながみんな、「本格的にシーカヤックやろう!」とツアー を終えた今でも、ますます盛り上がっています。
・ 今回、このイベントに参加して、日本もまだまだ捨てたもんじゃないなと、感激し てしまいました。やっぱり、本気で全力出して遊ばなければ、満足は得られないで すからね。しかも、自然と対することのリスクもきちんとユーザー側もわかっていて、 そのリスクが少なくなるようにプロがサポートしてくれるという環境、こういうのは、今 までお目にかかったことがありませんでした。それにしても、シーカヤック、ほんとに 面白いゾ!
・ 今回は、写真を撮ることも忘れて楽しんでいたので、肝心の海上シーンがありま せんでした(^^ゞ シーカヤックやアドヴェンチャーツアーに興味がある方は、今回のイ ベントの関係HPを下記しますので、覗いて見てください。
●「パドルの向くまま、気の向くまま」
NZでプロシーカヤックガイドをされているRyuさんの運営するホームページ。NZ生活 の話からアウトドアノウハウ、危機管理、プロガイド論と、とても読み応えがありま す。
http://www.onjix.com/paddle/index.html
●「エイベル・タズマン・カヤックス」
Ryuさんがガイドをつとめているシーカヤックツアーの会社のページ。Ryuさんが管理 している日本語のページです。本場でシーカヤッキングをという方にお勧め
http://www.onjix.com/ryu/atk/
●「G-Outfitter」
大阪をベースにシーカヤックツアーやスノートレッキングツアーなどを主催する G-Outfitterのホームページ。オンラインマガジンも発行している。
http://g-outfitter.com/
●「ペンションくろしお丸」
牛窓の海を見下ろす高台にあるペンション「くろしお丸」のページ。ここでは、本格的 なシーカヤックツーリングやMTBツーリングのツアーも開催していて、体一つで泊ま りに行けば、思う存分楽しめます。ちなみに、オーナーの永田昭二さんは、かつては パプア・ニューギニアのジャングルを走破したこともあるオフロードバイクフリークでも ありました(現在は故あってバイクはご無沙汰)
http://www.oka.urban.ne.jp/home/syoji/
●AROUND THE JAPAN
今回のツアーで一緒にシーカヤック初体験してはまってしまった日本一周中のサイ クリスト水谷一博さんのページ。なんと、彼、旅先で、モバイルを駆使してホームペ ージを随時更新しているのです。ゼファー750にも乗る人で、わが「ツーリングマップ ル」のヘビーユーザーでもあります。臨場感ある旅のレポートは、TOURING WAVEと しても、多々見習わなければ...。ちなみに、彼、四国に上陸してお遍路を開始しまし た。
http://www.asahi-net.or.jp/~mr6k-mztn/

スタート地点の牛窓西脇海岸。海の向こうに見える島影は小豆島 ダッチオーブンを駆使したディナー。ボリューム満点! 
途中、ランチに立ち寄った無人島の「黒島」。自力で島に 渡るというのは最高に自由を感じさせます  牛窓の海を見下ろす高台にある「ペンションくろしお丸」

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