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がばっと飛び起きる。

…周りを見渡すけれど一人、だ。
よく知る自分の家。…あれ、なんでドイツんちじゃないの?俺だって、ドイツと…あれ?
記憶を辿ろうとするのに、するすると逃げられて、曖昧にしか思い出せなくなっていく。この感覚、は。


「……夢?」
思わず呟いて瞬く。…どこからが夢で、どこまでが本当だったのか、今になってはもうわからない。
ばふん、ともう一度ベッドに体を沈める。

ぼんやり、とした記憶だけしか残っていなくて、何だったっけ、何か大事なことだったはずなんだけど、と瞬く。
「…まあ、いいか。」
伸びをして、起きあがる。とりあえず顔洗ってご飯食べて、そうだ。ドイツに会いに行こう。それで、好きって言おう。…わかってくれるかわかんないけど、というか今連敗記録更新中だけど、絶賛片思い中だけど。それでも、がんばろう。


いつかきっと、この気持ちが伝わる日が来るはず、だから。


「ようし!今日もがんばるぞーっ!」
声と拳を高く突き上げた!



『信じていればいつか必ず』End!


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