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「はい、ドイツの分。」

ことん、と差し出されたカップを受けとる。

「ああ、ありがとう。」
新聞に目を落としたまま答え、カップを口許に運ぶ。
…さすがイタリア。料理だけでなくコーヒーの味も格別だ。
そして、なんだかにこにことこっちを見る視線を感じて顔をあげる。
「なんだ?」
「んー?」
ふくく、となんだか笑われている。何かした、か?

「なんにもないよ〜?」
なんにも、って顔をしていないから聞いているんだがな。
けれどまあ、こんなに楽しそうなのなら、いいか。悲しんだりしていないなら、それでいい。
イタリアは笑顔が似合う。

「どーいつ。」
「なんだ。」
「しあわせ。」

とろんと微笑んだ彼女のセリフにため息をついて、手を伸ばし、頭をぐしゃぐしゃ撫でるときゃーと楽しそうな声がした。


(俺の淹れたコーヒー飲んで頬を緩める君を、こんなに近くで見れる、しあわせ。)






「はいどーぞ。」
「ん!」
口のなかバルシュキでいっぱいにしたポーの前に、紅茶を差し出す。ああもう、そんな流し込むみたいにしないの、もー…

「おいしい?」
「まあまあやし!」
それはよかった、と苦笑して、自分の分の紅茶に口をつける。猫舌ポーランド用に、あまり熱くない、むしろ温い紅茶。

「…けど。」
「ん?」
なんだ?と考えて気づいた。まあまあやし、の続きがあったのか。

「この味が一番好きやし。」
にぱっと笑われて、思わずばったりとつっぷした。

「あはは!リト耳まで真っ赤!」
「ああもう…ポーには敵わないよ…」


(リトが作ったバルシュキと、リトがいれた紅茶と、リトと。それ以上のしあわせなんてありえない。)






「はい、カナダ」
「あっ、ありがとうございます。」
コーヒーをさしだすと、カナダは編み物の手を止めて受け取った。子供たちのものをこうやって作るのが楽しくて仕方ないらしい。ソファの隣に座って、ふうふうと息を吹き掛けるカナダを眺める。かわいい。

「…なにかついてます?」
視線に気づいた彼女がきょとんと言った。いいや。首を横に振って、くしゃり、その髪を撫でる。

「うまくできそう?」
「あ、これですか?今のとこ順調です!」
がんばります、だそうだ。ほどほどにな、と微笑んで、コーヒーを口に運ぶ。

「あと、お兄さんとの時間もとってくれよ?」
寒い夜に一人で寝るのは、寂しいから。甘く熱く、肌を重ねないと…さ?
甘く囁いて、傍らの体を抱き寄せると、かちこん、と固まったのがわかって、噴き出した。

(笑わないでください!とにらみあげたら、甘い声で名前を呼ばれる、しあわせ。)






「ロマ、ほい、」
「ん。」
差し出したカップは、こちらを一度も見ることなく受け取られる。
その視線はテレビに釘付けだ。
借りて来たDVD。かっこいいアクションムービーも、もうそろそろクライマックスらしい。
低いテーブルに一度、自分の分のカップを置いて。

「はーどっこいせー。」
ロマーノの後ろに座り、その体を足の間にはさみこんで、腰に片手を回し、肩にあごを乗せる。
「…おい。」
「んー?」
答えながら、カップをとって、口に運ぶ。ん。甘い。

「なんなんだよこの体勢はっ!」
「え、いちゃいちゃしようと思って?」
正直に答えると、邪魔だ。離せ。と言われた。いつものように手や足が飛んでこない。…ああ、そっか。俺もロマーノも熱いコーヒーを持っているから、か。なるほど。これはいい。

「えーやん〜コーヒー無くなるまでやから。」
「………なくなるまで、だからな。」
ああくそ、どこまで見たか忘れたじゃねーか…。
リモコンへ手を伸ばす彼女に、甘く、笑った。

(触れる体、優しくて大きな手。…ふわりとただよう、コーヒーと、馬鹿の匂い。…ああくそ、しあわせ、だ。)







「日本。」
紅茶が入ったぞ、と差し出せば、ありがとうございます、と優しい笑顔。
ぱたり、と閉じられた本。

「おもしろいか、それ?」
「ええ。とても興味深いです。」
イギリスさんの選ぶ本はいつもはずれがないですね、とにっこり。その笑顔にかああ、と顔が熱くなる。

「あ、あたりまえだろ俺が選んだんだから!」
「はい。」
そうですね?くすくす。楽しそうな笑い声。それに、思わずこっちにも笑いが移る。
小さく息をはいて、ティーカップを口に運ぶ。
よし。今日もいい味だ。

「ああ、やっぱりイギリスさんの紅茶はおいしいですね。」
私、このアフタヌーンティの時間が一番幸せです。
とろけるような笑顔つきで言われた言葉に、思わず紅茶を喉につまらせて、むせた。


(耳まで真っ赤にしてそそそそそうか!って言った後で、俺もだ、と小さくつけたしてくれる。そんなしあわせ。)






「オーストリアさん、どうぞ。」
「ああ、ありがとう、ハンガリー。」
彼女の出してくれたコーヒーを受け取る。口に運べば、ふわり、漂う香り。ああ、とてもおいしい。

「おいしいですよ。いつもありがとうございます。」
「…へへ。」

すとん、と彼女が隣に座る。
それも、珍しくなくなってどれくらいの月日が流れただろう。
けれどきゅ、と服のすそを掴まれることは、珍しい。

「?ハンガリー?」
「…なんでもないです。」
なんだか、うれしくて仕方が無い、という表情で笑った彼女があまりにかわいらしく。
コーヒーに口をつける彼女をしばらくながめてから。

その頬に手を伸ばして、顔を近づけたのはきっと、仕方のないことだろう。

(え、うそ、今、わあ、きゃー!き、キスされ、わ、ど、どうしよ、しあわせ…っ!)






「スーさん。」
お茶が入りましたよ。声をかけられ、道具を庭へ置いたまま、部屋へ戻る。

「修理、うまくいきそうですか?」
「ん。」
こくりとうなずと、彼女は、よかったと微笑んだ。
キッチンにある少し小さな棚。それをひっかけて倒してしまったのはフィンだ。

だから、僕が直しますって言いはる彼女から、棚を奪って作業していた。これは、旦那の仕事だろう。
ただ、フィンはそれを見ていることしかできないのが不満らしく。

「…色、変えるか?」
お茶を飲んでいて思い付いたので提案してみる。彼女はえ。と瞬いた。
「棚の、ですか?」
こくり、うなずけば、考え込む姿。
フィンはそういうのが得意だから。それに、一緒に作業できたら、楽しい。

「あ、だったら、ちょっと筆とかでイラスト描いたり…。」
「…ん。好きにしてええ。」
そういえば、ありがとうございます!と彼女はかわいらしく笑った。


(ああもう、スーさんってば優しいなあ…しあわせ。)


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「アメリカ。」
冷たい二人分の声に、ざ、とアメリカの顔が真っ青になった。

「前に一度するなって言っただろう。」
なのに何故またやるんだ。冷たい声。表情のない顔。
フランスはいつも様々な表情を浮かべているから、その表情を無くすだけで、ぞっとするほど冷酷になる。整った顔立ちが、氷のように、なる。
「え、ええと、そのーだなー…」
「訳の分からねえ言い訳はいらねえぞ。しゃべるならこっちが納得できること言いやがれ。」
鋭い視線で、ガラの悪い口調でそう言うのはイギリスだ。その目は、かつての姿を思い起こさせるくらいに、厳しく、そして恐ろしい。
そんな二人の前で正座して座るアメリカは、その大きな体を小さくして、ごめんなさい…と小さな声で呟いた。

「ほらあれ。」
「わー…。」
「…珍し…。」
「アメリカさんご愁傷ですね…。」
子供達が、トーテムポールのようになりながら部屋の中を覗く。
いまだに続く、イギリス、フランス連合によるアメリカに対する説教。
父親達の背中しか見えないが、その恐ろしさは、小さくなってがたがた震えるアメリカを見れば一目瞭然だ。

「何したのかしら?」
「多分…庭がなんか、荒れてたのでそれ関係だと思いますよ。」
「へー…。」
「けどほんとに……怖くない?」
「怖いでしょう。」
「怖いよねえ。」
4人、から増えた声に、ん?と振り返ると、日本とカナダの姿。
「母さん。」
「ママ。」
「滅多にないんですけどねえ。あそこまで怒ることは。」
「僕もほとんど見たことないです。」
ひそひそ。話しながら、もう一度部屋の中をのぞく。あ、アメリカさん土下座した。

「あなたたちは、あんな風に怒らせちゃダメだよ。」
「よっぽどのことをしなければいいんですから、難しくないでしょう?」
わかりましたね?母親二人の声に、はあい、と4人は返事をした。



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「昔々あるところに…。」
響く、優しい声に、ぱちぱち、と瞬くオーストリアとハンガリーの夫婦を見て、日本はばれないように、笑った。
「…意外ですね…。」
「ああいうの得意なんですか…。」
「ええ。私よりずっと上手で。」

子供達を寝かしつけるのは、イギリスさんの仕事でしたから。ずっと。
そう答えて、彼らの視線の先を見る。
木にもたれかかって、周りを、子供達に囲まれて、物語を読み聞かせているのは、イギリスさん、だ。

最初は私もちょっと意外に思った。
けれど、よく考えれば、彼はすでに二児を育て上げた子育て経験者のはずで。
その上、自身もファンタジーなど物語の好きな彼は、迷いもせず、物語を読み進めていく。
時に声色を変え、時にスピードを変え、子供達を物語の世界に引き込んでいる。

くす。笑って、目を閉じる。優しい、けれど力強い声。大好きな、声。
後で私も読んでもらいましょうかね。そうこっそり、小さなやきもちの気持ちを苦笑しながら、決めた。



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なんだかんだいいながら、アメリカとシーランドは仲がいい。
弟、に近い立場で、遊んでやるですよー!と懐いてくるシーランドに、ようしヒーローが一緒に遊んでやるぞ!と大騒ぎしながら、まるで小さな子供みたいに泥まみれになって遊ぶこともよくやる。
アメリカの方は今日もそうするつもりだったのだが、はあ。とため息をついたシーランドにきょとんとした。
「…アメリカー。」
「なんだい、シーランド?」
悩み事かい?尋ねれば、こくん。そうか、悩み事か!なら俺に任せろ!ヒーローがぱぱっと解決するぞ!
いつも通りの言葉にも、シーランドはしょぼんとしたままで。

「…兄弟って、どんなですか?」
「……ん?」
兄弟?そう言われてアメリカの頭に浮かぶのは、カナダと、(一応)イギリスだ。どんな。と言われても。
それに、そんな話をこの子が持ち出す事自体が、珍しい。
「なにか、あったのかい?」
「…シー君、兄弟ができるです。」
ママが赤ちゃんできたですよ。ママ?首を傾げて少し考えていると、フィンランドママです。と付け足し。
ああ、そういえば、あそこも結婚したんだった。

「いいことじゃないか!」
「…でも…イギリスが前言ってたですよ。」
兄弟なんてろくなもんじゃないって。
…あー…それは、イギリスが酔うと言い出すことだ。
イギリス自身も兄たちとあまり仲よくないようだし、自分も、できた弟、とは呼べないということは知っている。
だからか、ぶつぶつと愚痴を言い出すのはたまにあることで。
けれど、それをこんな小さい子に聞かせるのは、どうかと思うが。
「だから、シー君に兄弟できても、うまく仲良くなれるか不安です…。」
しょぼんと呟く彼に、うーん。と腕組みして考える。兄弟と仲良くなれる方法、か。

「うーん…例えば、俺とシーランドは仲良しだろ?」
「は、へ?」
「そうだろう?」
まさか違うなんて言うとは思っていないアメリカの言葉に、シーランドも、こくりとうなずいた。よく遊んでくれるアメリカを、慕っているのは事実だから。
「それって、俺と君が仲良くなろうって思ってるからだろう。」
「は、はいです。」
「だから、新しい兄弟だって、誰とだって仲良くなろうって思えば、仲良くなれるはずさ!」
不安がる必要なんかないんだぞ!にっこり笑うと、シーランドはぽかん。とアメリカの顔を見上げて。

「…じゃあ、アメリカは、イギリスの野郎と仲良くする気がないですか?」
「うぐっ…。」
そ、それはーだなー…ええっと…。
「べ、別に嫌ってるわけ、じゃ、ないんだぞ、ただ仕方ないなあとかどうしようもないなあと思うとこがたくさんあるからだなあ…。」
「…アメリカ、ほっぺた赤いです。あ、照れてるですか!?」
「照れてない!」
「照れてるです!」
照れてないったらああもう!そう叫ぶアメリカに、あはは!とシーランドは笑って。
その顔に、不安の影はもうない。

「…わかったです。シー君がんばって、仲良くなるです!」
「おう、その意気だ!」



「ってことがあったみたいですよ〜。」
楽しげに話すフィンランドに、あー。とイギリスは顔に手を当てた。
「…すまない…。」
「あ、イギリスさんが謝ることじゃないですよ〜。」
そのおかげで、シーくん、お兄ちゃんとしての自覚したらしくって。弟でも妹でも僕が守るですよ!って。
にこにこ笑うフィンランドに、こくりとうなずくスウェーデン。
けれど、イギリスの表情があまり晴れないのを、隣りに座る日本は気付いていて。

「…お兄さん、のいい見本だと思いますよ、イギリスさんは。」
「…それは反面教師、という意味か?」
少し拗ねたような声に、くすりと笑って、日本はいいえ。と首を横に振った。
「なんだかんだ言って、面倒見のいい、素敵なお兄さんじゃないですか。」
だから大丈夫です。そう言って笑う日本の姿に、イギリスはふい、と視線を逸らしてから。
小さな声でありがとう、と呟いた。


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「わあ、すごいですねえ!」
「…ん。」
「綺麗…。」
うっとりとその風景に見とれていると、ぎゅ、と手を握られた。見上げれば、まっすぐ見つめてくる視線。

「…スーさん?」
「…おめのほが、綺麗。」
「!!そ、そうです、か…。」
「ん。」
きっぱり言われて、顔が真っ赤に染まってしまった。
もー…直球はずるいよ、ほんと…
でも、まあいいか、って思っちゃうのは、ここに二人しかいないからだろう。

結婚式が終わった後、少しして、二人そろえて休みをとってやってきた、新婚旅行。
カナダさんのとこに行きたいな、と言ったのは僕だ。
ここは、僕たちのところと同じように自然があふれていて、けれど、僕たちの町とは全然、違って。
そんなところにいちいち気づくのが、楽しい。

「ふふ、スーさん、ありがとうございます。」
一緒にきてくれて。そう言えば、首を横に振るスーさん。
その顔は相変わらず厳しいけれど…
…ちょっと、照れてるみたい。かわいい。
するり、と頬に触れる手。大きな手だ。大好きな、手だ。

「…フィン。」
「はい?」
「…やや、作る気、あるか?」
「…え?」
「ないならないで、ええ。」
「…え?ちょ、ま、待ってください、どういう…?」
説明を求めると、スーさんは少しずつ、話してくれた。
子供は欲しいと、自分は思っていること。
けれど、自分たちにはすでに、シーくんっていう家族がいるし。
子供を作るのが怖い、とか嫌だと僕が思うのなら、今のままでいいって思ってくれてる、こと。

「おめが、決めろ。」
人によっては冷たい、というだろう声。
けれど、それが真剣に僕のことを考えてくれているものだということを、僕は知っているから。
「…そりゃ正直、ちょっと怖いです。」
大丈夫なのかな、とか。…このあいだまで男だったわけ、だし。母親になる、なんて想像もつかない。
「…なら、」
「でも。…スーさんとの、家族、なら…欲しいです。」

シーくんだって大事な家族だ、もちろん。
けれど、彼に弟や妹が、できたら。
きっと大喜びしてくれるだろうし。
心からそう思っています、と、示すように、彼の顔を見上げる。少しまるくなった瞳。…びっくりしているようだ。
けれどそれはすぐに、優しい眼差しに変わって。

「…わかった。…優しくする。」
「あ…。」
囁くような声に、夜の気配を感じて、頬が熱くなった。
ぎゅう、と強く抱きしめられる体。
触れるだけ、のキス。


けれど、その雰囲気になる前に、これだけ、伝えて置こう。
「…あの、スーさん。」
「ん?」
なじょした?見てくる瞳に、明日、帰りましょう。と伝える。
「…なして?」
厳しい表情になった彼に、あ、別に不満があるとかじゃないですよ、と否定して。

「…シーくん、迎えに行きたい、です。」
二人もいいですけど…家族みんな、で、行きませんか?
そう言ってみたら彼は、ふ、と表情を緩めて。
ん。とうなずいてくれた。


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「ばいばいですよー日本!ついでにイギリス!」
「ついでは余計だっつーの…。」
元気に手を振りながら、スウェーデンさんとフィンランドさんを追いかけていく小さな姿を見送る。

シーランド君は、昨日までうちで泊まっていたのだ。スウェーデンさんとフィンランドさんの新婚旅行中だったから。
けれど、まだ日程の途中のはずの今日、二人がシーランドくんを迎えに来たのだった。

「…俺は、新婚旅行の時くらい二人きりがいいと思うけどな…。」

当時を思い返しているらしいイギリスさんの姿に小さく笑う。

私たちのときは、アメリカさんやらイタリアくんやら、まあ様々な妨害者が入ってくれたものだった。シーランドくんも、その一人だ。
まあてんやわんやで、やかましくて…けれど、うるさい、日本は俺のだ、おまえらにやるか!とイギリスさんが怒鳴ってくれたのが、恥ずかしかったけれどうれしかったのを覚えている。
その後は、ドイツさんやオーストリアさんたちのおかげで、最初の予定の半分だけ、だけれど、二人きりでいることも、できて。
あれはあれで楽しかったけれど、新婚旅行なのだから二人きりがいい、というのもよくわかる。

「…けど、イギリスさん。もし、あの当時、エリが生まれていたら、一緒に連れていったと思いませんか?」
そう尋ねれば、それは、まあそうだろうな。とうなずく姿。それと一緒ですよ。そう教える。
あの二人は、シーランドくんを実の息子として大事にしているのだろう。

「…それなら、いいな。」
「シーランドくんもちょっと、寂しそうでしたしね。」
二人の邪魔したらだめなんですよーと大人びたことを言っていたけれど、二人が迎えにくると知ったときのきらきらした表情ときたら。
「…仲よし家族、ですね。」
つぶやくと、うちだって負けてないだろう。と憮然とした声。
「…そうですね、すみません。」
くすくす笑うと、表情を緩めたイギリスさんが、今度みんなでどこか旅行へ行こうか、と言い出した。

「ええ、是非。」
子供たちも連れて、みんなで楽しい旅行ができれば、そんなにすてきなことはない。


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