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最初は、口付け。舌を絡めるのはイタリアの方がずっと上手で、翻弄されてしまった。
次は、胸?だったか?あっているはず、とマニュアルを頭の中で思い返していると、ドイツ、と呼ばれた。
「何だ」
「ドイツも、脱いで」
いつも通り全裸のイタリアにそう言われて、ああ、と呟いてタンクトップを脱ぐ。
着ていても後でどうせ脱ぐしな、とズボンも下着も脱いでしまって、とりあえずベッドの下に放った。後で畳もう。
今畳んでいる余裕はない。もう頭がパンク寸前だ。そうだ、マニュアル。つぎはどうするんだった?

「わー、ドイツのおっきい…」
イタリアの呟きが聞こえて、自身に触れられた。驚いて、い、イタリア?と呼ぶ。
する、と撫でられ、感じないわけがない。息を飲むと、かたくなった、と両手を添えられた。
「っ、イタリア、」
「気持ち、いい?」
自身を包み込んだ両手を上下に動かされ、低く声を上げてしまった。
必死に息を吐いて耐える。
ちら、と見たさきで、イタリアの自身が視界の端に映った。
手を伸ばし、軽く握ってみる。
「ひゃっ!」
途端に声が上がった。
「、悪い、」
痛かったか、と声をかけると、首は横に振られて。
「痛く、ない」
「そうか…」
ほっとしながら、イタリアのしたように、上下に擦ってみる。…すぐに先走りで自身が濡れ始めた。
「あ、や、んんっ、」
甘ったるい声が聞こえてくる。感じているらしい。
追い上げ方なら、マニュアルなしでも知っている。自分でするときと同じように、手を動かす。
「や、あ!だ、だめ、ドイツ、んっあ、気持ちい…!」
くねくねと揺れる腰がひどくエロい。
ぞくぞくしながら、スピードをあげて扱き上げると、しがみつかれた。間近に、恍惚としたイタリアの表情。
「あ、だめ、ダメ、イっちゃう、離して…」
「イけ。」
先端にぐ、と爪を立てる。
「あああーっ!」
びくびく、と体が震えた。

自身から吐き出された白濁に濡れた手を眺める。
荒い息を吐くイタリアは、本当に美しかった。
「イタリア…」
額にキスをすると、彼は困ったように見上げてきた。
「ど、しよ、ドイツ…」
「どうした?」
「気持ちよすぎ…。」
そう言われて、思わず、息を飲んだ。
潤んだ瞳、荒い息。マニュアルとか、すべてを吹き飛ばされた。

目の前の白い肌に、吸いつく。
「え、あ、んっ」
舌を首筋に沿ってはわすと、背中が反り返った。体をしっかりと抱きしめて、鎖骨あたりにすいつく。それだけで赤い痕がついた。柔肌に、立ち上るような色香に、くらくらした。
舌を這わしていくと、胸の突起にたどり着いた。ぷくりと膨れたそれを、舐める。
「やっ、ああんっ!だ、だめ、ダメ…っ」
「何がダメなんだ?」
「そ、こは、だ、ああんっ!」
よじられる体を、押さえつけて口の中で転がす。
跳ね上がるトーン。夢中になって責め立てると、体を押し返された。
「や、やだ、ドイツ…!」

ほとんど力の入っていない腕を、気にせずに続けようとして、何かおかしい、と気がついた。
見れば、力の入らない腕が震えている。
「怖いよ…っ!」
泣きそうな声に、はっと我に返った。
「す、すまない。」
一人走りすぎた。えぐえぐ、と涙を流しだしてしまったイタリアを抱きしめて、あやすように背中を撫でる。
「うう…ドイツ、キスして」
言われて、唇にキスを一つ。
もう一度謝ると、ううん、と首を横に振った。
「…大丈夫だから。続けて」
「しかし、」
「お願い」
見つめられて、息を吐いて、ドイツは小さくうなずいた。

くちゅくちゅ、と音がする。
「痛いか?」
聞かれて、イタリアは、痛くない、と小さく呟いた。
痛くはない。けれど、すごく変な感じだ。違和感がある。自分でだって触ったことのない部分に、ドイツの指が入ってる。それが、変で。眉を寄せて、必死に息を吐く。
「もう、少し…」
「な、にが…ひゃうっ!」
びくん、と勝手に体が跳ねた。
「な、何…?」
今、なんかすごい気持ちよかった。感じたことないくらいで目の前がちかちかした。
「ここか。」
そこをぐりぐりとえぐられて、やあん、と声があがる。
「だ、だめ、あ、あ、あんっ」
「気持ちいいか?」
「き、気持ちい、や、あああ!」
ドイツにしがみついて、耐える。
「ど、いつぅ…もう、イっちゃいそ…!」
そう訴えると、自身に触れられた。
頭の中が真っ白になるくらいの強すぎる快楽に、一気に駆け上がった。

「ふぇ、」
「大丈夫か?」
なんとかうなずいたら、顔にかかった髪をどけてくれた。
「イタリア、」
まっすぐに見つめられた。青い瞳が、俺を、見てる。
こくん、と息を飲むと、入れてもいいか、と低い声で聞かれた。
「あ、あの、ゆっくり、して、ね?」
さっきのが本当に怖かったから。そうお願いすると、わかった、と苦笑された。

「あ、や…っ!」
圧迫感。ゆっくりと入ってくる、それがぞくぞくと体を震えさせた。
「痛い、か?」
すまない。そう謝られて、首を横に振る。違う、そうじゃない。そうじゃ、なくて。
「ど、いつ、お願い、」
「悪い、もう止めるのは、」
首を横に振る。やめて欲しい訳じゃない。そうじゃない。
「イタ、リア?」
「も、と、激しくして、気持ちよくして…っ!」
気持ちよかった。中を擦られるのが。もう本当に、今まで感じたことなくて。ゆっくりなのが、もう焦れったくて。耐えられなくて。
お願い、と目を見ると、ドイツは目を見張った。
ぞくん、と中に半分入ったそれが、大きくなるのを感じる。
「ああっ」
「…っ、もう知らないからなっ!」
しっかりと腰を押さえられた。奥まで押し入られ、涙が出る。
「ああああぁっ!」
「っ、イタリア…!」
深く激しく貫かれる。
何度か、のあと、ドイツのが脈打つのを感じた。
低いうめき声に、あ、イったんだ、と思ったら、それだけでぞくっとしてしまって。
「っ、悪い、」
今日何度目かの謝罪を聞いて、首をかしげる。
「…気持ち、よかった?」
「、っ」
かあ、とドイツの顔が赤くなった。
同時に、中で大きくなったのに甘い吐息が出る。
「…イタリア、」
もう一回、つきあってくれ。
低い声にうなずくと、深く口付けられた。



目を覚ますと、そこには、いつもどおり茶色い髪が見えた。
「…イタリア。」
小さく呼ぶが、いまだに夢の世界に旅立ったままの彼は、目を開けなくて。
その穏やかな寝顔を撫で、小さくため息。
…昨日は、反省するべきところがたくさんあった、と思う。泣かせてしまったのは、最大の失敗だ。もう泣かせない、と、誓っていたのに。

けれど、それ以上に。
ああ、ダメだ。頬が緩む。
昨夜、俺は、イタリアと。そう思っただけで、もうダメだ。
胸に満ちる幸せが、溢れるように、ため息になる。

「…愛している、イタリア…。」
そう囁くと、ぴく、とまぶたが動いた。
琥珀の瞳が、ぼんやりと自分を見るのを見て、途端に高鳴りだす鼓動に苦笑しながら、おはよう、と声をかけた。

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リクエストで、「独伊で初々しい初H」でした。
…う、初々し…くないですねまったく!初々しさのかけらもない気がします!すみません…

こ、こんなんですが、すこしでも気に入っていただけたらうれしいです。
ありがとうございました!



























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※イタリアに猫耳猫尻尾生えてますので苦手な方はご注意ください




うにぁん
と、鳴かれて、尻尾で体を撫でられて、引きつる以外にどうしろと!

夜中に目を覚ますとイタリアがいた。それ自体はいつものことだまぁいい。またシャツ一枚しか羽織っていないような姿だったとしても!いつものことだから!

問題は。
「ドイツ〜」
抱きついてくるそいつに、偽物でなさそうな猫の耳と尻尾があったこと!
なんなんだそれはと怒鳴っても気にしない気にしないって、気にするに決まってるだろうが!

「でも可愛いでしょ〜」
…それはそうだった。髪より、少し濃い色の耳と尻尾。それは、とてもよく似合っていて。
「って問題はそうじゃなくて、」
「大丈夫だってば〜」
ね、ドイツ、と頬をなめられた。にあん、と鳴いて、すり寄ってくる体。
潤んだ瞳と、上気した頬を見て、続く言葉が手に取るようにわかった。
「…しよ?」
囁かれて、唇を奪われた。


うっとりとした表情のイタリアのキスに、返しながら、する、と手を伸ばして、シャツの中に潜らせて、背中をたどる。
尻尾が本当に生えているのか知りたかったのだ。
手を這わせると、いつもならない何かにぶつかって。
…本当に生えている。そう思いながら周りを撫でると、うにゃん、と鳴いたイタリアが俺の上に崩れ落ちた。

「イタリア?」
驚いてどうした、と声をかけると、だめ、尻尾、そこ、だめ、と返事。
どうやら、尻尾の付け根が感じてしまうようだ。

ほう、と思いながら、もう一度手を伸ばす。するすると撫で、軽く尻尾を引っ張ると、ひゃん、と高い声。腹に当たるそれが、固く立ち始めるのを感じながら、何度も何度も同じことを繰り返す。
「や、ぁ、あーっ」
胸に顔をすり付けてくるのに合わせて、目の前で猫耳が揺れた。

かぷ、と噛みついてみる。にゃあん!?と声があがった。…やはり感じるらしい。舌を這わせ、耳の中で水音を立ててやると、いやいや、と首を横に振った。赤く染まった頬。

笑って、彼の両腕をしっかりと片手でつかんだ。
「な、なに?」
「さて、質問に答えろよ?イタリア。」
笑っていってやると、イタリアはひく、頬をひきつらせた。

「え、え…?」
「これは一体、誰のせいだ?」
尋ねると、つつーと視線がそれた。…それだけで何となく予想がついたが、何も言わずに待つ。無言。

…仕方がない。小さくため息をついて、尻尾の根本に触れる。
「にゃっ」
尻尾を軽く何度も引いた。撫でるように、扱くように。自身への愛撫を、思い起こさせるように。
すぐに甘い声を上げ始めるイタリア。耐えきれないのか、腰を揺らしだす。自身を俺の腹部にすりつけるように。

足りないはずだ。そんな刺激では。
小さく笑って見ていれば、ドイツ、と呼ばれた。熱に浮かされた声。もう一度だけ、耳元で質問を繰り返す。

「…フランス、にいちゃ、やっ耳ダメっ」
上がる声を気にせず耳を噛んで舐める。
ぴくぴくと揺れる様子が、愛らしい。この姿、フランスに見せたのか?そうだったら今度こそ本気で狙撃するべきだと思いながら尋ねると、首を横に振られた。ほっと一息。
「ドイツ、もう、もう…」
耐えられない、と泣きかけのイタリアに、すまない、と自身に手を伸ばしかけて、ふと。
今なら、イタリアに何でも言わせられるんじゃないか、と思った。思って、しまった。
「…イタリア。」
「な、に…?」
うるんだ瞳を見て、小さく息を呑んだ。
それから、尋ねる。

「…これから先、何があっても俺以外愛さないと約束できるか?」
言えなかった、こと、だ。わかっている。それは呪縛に近い約束。
それでも、言葉だけでもいいから、約束して欲しいと思っていた。
いつかの未来に訪れるかもしれない、もしも、のために。
イタリアは、聞いているのかいないのか、それでも、一度うなずいた。
「わ、かった、」
「本当に?」
また耳に噛み付く。答えを誘導するように。
「ひゃ、あ、や、約束、する、するから、だから、ドイツ…っ!」
それを聞いて、やっと満足して、自身に手を触れる。
両手を伸ばして、強く扱くと、すぐに泣き声が混じった。
「や、あ、あ、あああーっ!」
勢いよく飛んだ白濁。手の動きをゆっくりにして、口付けを落とす。
「ドイツ、」
何か言い掛けた唇をキスで塞いだ。

ぐちりぐちり、と後ろをえぐる。
「あ、あーっ、だ、ダメ…っ」
「何がダメ、だ?」
「尻尾、一緒に触った、ら…んん…っ」
首を横に振るイタリアに、笑って、容赦なく責め立てる。
にゃあん、と声が上がる。
「ど、いつ、ドイツ…っ」
「何だ?」
用件などわかっていたが、何も知らない振りして尋ねる。
「も、もう、もう…っ」
「もう?」
「…、ドイツの、入れて…っ」
素直な言葉が愛しい。
シーツにしがみついたイタリアの頬にキスをして、無防備にさらされた背中を指先で撫でると、背筋が反り返った。
「にゃあ…っ」
いやいやと首を振る彼を見てから、服を脱ぐ。
秘部に当てると、期待するようにゆらゆらと尻尾が揺れた。
一気に奥まで貫いて、崩れ落ちたイタリアの腰を引き寄せて、打ちつける。声が跳ね上がった。
「イタ、リア…っ」
「や、あんっ、ど、いつ、ドイツ…っ」
艶めかしい声で呼ばれるのは、他でもない自分の名前。
その事実に、欲が満たされる。独占欲、だ。
「愛している、」
俺のイタリア。そう囁いて、奥まで穿つ。高い声。気持ちいいとうわごとのように呟く彼に、キスを落として。
泣いてわめいたって、離すことなんか、できそうになかった。



ぱちり、と目が覚めた。
のどと腰と腕と足と、とにかく体のあちこちが痛い。
固い枕の感触に、見上げる。
まだ眠る、ドイツの寝顔。
そのムキムキな腕を枕にして眠っていたようだ。
昨日のことは、半分くらいしか覚えていない。
一回戦くらいまでは、なんとか。
でもその後のことは、あやふやで。

「でもなんでドイツあんなこと言ったんだろ…」
『…これから先、何があっても俺以外愛さないと約束できるか?』
そう、言われた。まるで請うように。
「そんなの、ずっと前からそうなのに…」
ドイツ以外の誰かと、なんてもう考えられない。まるで狩りを忘れた飼い猫のように、ご主人様なしではもう生きていけないのに。
「ドイツ、」
大好きだよ。そう言って頬にキスをして、抱きついて目を閉じた。

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16000hit、日和様からのリクエストで、「猫化伊で独伊裏」でした。

え、ええと…こんな感じでどうですか!?
私は満足です。猫伊は絶対かわいいです。そして離れられない二人、みたいな。結局ラブラブ!

少しでも気に入ってもらえると嬉しいです。
ありがとうございました!