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日本の肌の色が、好きだ。
バターがとけたような、色合い。美しい肌の、色。肌触りもとてもいい。柔らかくてしっとりしていて。
俺より年上なんて思えない。(そんなこと言ったら彼はまた、年寄りですよと言うのだろうけど。)

舌をはわせると、体が揺れた。
声を聞かせて欲しい気もしたけれど、日本が声を出さないのはいつものこと。
「日本、」
呼んで、唇を舐める。少しだけ開いた唇にかぶりつけば、おそるおそる、と首の後ろに回る腕。口の中を味わい尽くしていると、体を押し返された。笑って、解放してやる。
「まだ慣れないんだな。」
「…そんな、簡単に、慣れないですよ…」
息があがっている。可愛い…呟くと、首を横に振られた。可愛くなんかない、か。

小さく笑って、ゆっくりと体をしたへずらす。
恥ずかしそうに身をよじるのが、初々しくてかわいい、と言ったら、そっぽを向かれた。機嫌を損ねた、というよりは、恥ずかしくていたたまれない、のだろう。
赤く染まった耳にキスを落とした。

はあ、と熱い吐息が聞こえた。それと、時折耐えきれずに漏れる声と、それよりずっと素直に跳ねる腰が、気持ちいい、と告げていて、少し手を早めた。
「あ、やっ、です、そんな…っ」
逃げを打つ体を押さえつけて、しっかりと自身をくわえこんで秘部の弱いところをぐちぐちといじる。や、だ、やだやだ、とうわずった声が漏れた。
「だめ、やめて、くださ、っ!」
「イキそう?」
こくこくうなずいて、頭をどけようとする手。全然力が入っていない。

そぞろ、となめると、やめて、やめて、だめ、とつらそうな声。
でもそれは、我慢しているからつらいのであって、我慢しなきゃいいのに、とえぐることをやめない。
泣きそうな、甲高い声がして、口の中に苦みが広がった。収縮する後ろに、こっちまでぞくっとしてしまう。
飲み干して、全部なめとるように舌を動かした。

「の、飲まないでって、言ってるのに…!」
泣きそうな声に、悪い、と謝る。やめる気はないけど。
見上げると、黒い瞳が熱に浮かれたように潤んでいて、息を飲んだ。
「イギリス、さん?」
「あ、いや、悪い。」
一瞬、見とれてしまった。
咳払いで誤魔化して、日本の顔をのぞき込んだ。
「日本、」
欲しい。いいか?口には出さないけれど、彼はすべてをわかってくれたようだ。

小さくうなずいて、シーツを強くつかむ手を、だから掴まっていいから、と背中に回すのはいつものこと。
「だって、傷が、」
「いい。…おまえがつけるなら、いくらでも」
だってそれは、快楽の証。愛し合ったことの、証。
そうだろ?と尋ねると、日本は恥ずかしそうに、でもうなずいてくれて、しっかり背中にしがみついた。
きゅ、と目をつむった日本の額にキスをして、ゆっくりと、奥まで入れる。

あ、あ…と声が上がる。眉が寄せられ、気持ちよさげに潤んだ瞳。わずかに開いた唇、紅潮した頬。…こんな表情を見ていると、俺なんかよりよっぽど日本の方がエロいだろ、とか思う。まあ、他の奴らに見せてやる気なんてさらさらないが。…知ってるのは俺一人だけでいい。

ず、と奥を突き上げると、中が熱くうねった。思わず息を吐いて、ゆっくりと腰を揺らす。
「や…っあ、」
か細い声。声にならないような息が、小さく、イギリス、さん、と呼んだ。
それだけでぞくっとしてしまって、体をゆっくりと動かし出す。
「あ、…あっ」
少しずつスピードを上げたら、誘い込むように中が締まった。
くら、と意識が飛びかける。もう、気遣うのも限界だった。日本の片足を肩に担いで、がつがつと奥まで突き上げる。
トーンが跳ね上がって、背中に痛みが走った。それさえも気持ちよく感じてしまう。
目の前にさらされた白い首に歯を立てると、日本の声が泣きそうになった。甘噛みして、舌でなぞると、いやいやと首を横に振る。
逃げを打つ体に限界が近いことを察して、前を扱いた。
途端に震え出す体。い、ぎりすさん、もう。息も絶え絶えに言われ、弱いところを強く突く。絡みついてくる中に、こっちも限界だった。
「ああ…っ!!」
一際高い声が発せられて、腹に熱い液体が飛び散るのとほぼ同時に、一番奥にたたきつけるように、達した。


荒く息を吐いて、ゆっくりと自身を抜き出す。
「あ、んぅ…」
「…っ日本!」
そんな声出すな、と少し情けない声で言うと、真っ赤になって口をふさいだ。
その様子にまた興奮してしまい、半分くらい抜いていた自身を、ゆっくりとまた中に埋め込む。
「え、ちょっ、イギリスさ…っ」
「悪い。もう一回つきあってくれ。」
そんな、と抗議はするけれど、でも抵抗がなくて、それを承諾と判断して、また腰を揺らし出した。


こんなことを何度も繰り返し、もうだめ、と言うのをもう一回だけ、と何度も『最後の一回』を使って、長時間つきあわせてしまって、翌朝もうしません!とふとんに潜ったまま出てこない日本をなだめすかして一日が過ぎていくのは、いつものこと。


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アンケートリクより「英日エロ」でした!
…あんまりえろくならなかったです。エロ大使なのに。あれ?
でも他の三組とまた違う方向にいってくれそうなので、また書いてみます。

あんまりえろくはないですが、少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
ありがとうございました!




















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おまえが決めろ、と言いながら、思考力を奪うような行為を続けるのは、ずるいだろうか、と少しだけ思う。
気持ちよさげに体を震わせるイタリアのくせ毛を口に含んだまま、イタリア、と答えを促す。
快楽に流されながら、それでも彼は、しっかりと。うなずいた。
思わず、笑ってしまった。

「あ、ん、やだ、やだ、ドイツ…っ!」
びくびく、とイタリアの体が震えた。吐き出される白濁を飲み干して、それでもまだ、後ろに入れた指は抜かない。ぐりぐりと弱いところをこねるようにすると、やだ、と首を横に振られた。
イタリアを焦らしているときは、彼はよくそうする。やだ、もっとして、と。けれど、今日は。
「やだ、もう、もうやめて、ダメ…っ!」
「…どうして。気持ちいいんだろ?」
さっき達したばかりだというのにもう立ち上がりはじめた自身を舌でなぞる。
「や、もう…っこわい、」
「気持ちよすぎて?」
こくこくとうなずいたイタリアから、少しだけ視線を移す。

サイドテーブルの上。怪しげな薬の小さなびん。フランスが、たまには情熱的な夜をどうだとかなんとか言って押し付けてきたものだ(余計なお世話だ。本当に。)
けれど、少し興味もあって、イタリアに許可を取って(ほとんど無理矢理許可させたようなものだが、許可は許可だ。あいつが『認めた』、ということに意味がある。)、飲ませた。
効果は抜群。もともと感じやすい彼だが、この短時間で、いつもの倍以上達している。
何事も、過度に与えられると恐怖を感じるものらしい。首筋に舌を這わせ、腰と太ももを同時に撫でるだけでイってしまった彼は、もうやだ、怖いとすでに何度も口にしていた。
それでもまあ。…止める気はないんだけれど。

「やっ、ドイツ、指、抜いてぇっ!」
「わかった。」
高めるだけ高めておいて、ずる、と抜く。
すると、あ、と残念そうな顔をイタリアは、して。まあ、当然だろう。もう少しで達するところまで、したから。
「どうした?」
尋ねてやれば、くしゃ、と顔がゆがんだ。泣き出しそうな表情。
「…どい、つう…。」
どうした、もう一度尋ねて、何もせずに待つ。
何もしていない。それなのに、体が勝手に熱くなっていくらしい。息を荒くして、シーツの上でもだえる姿が、思わず喉を鳴らしてしまうほど、扇情的で。
「ど、いつ…っ!も、おねが、どうにかして…っ!」
どうにか、とはどうしてほしい?そう囁く。羞恥に赤く染まる頬。愛しいそれにキスを落として、首から胸、胸から腰、へと爪の先で撫でる。
「…っ、入れて、かきまわして、ぐちゃぐちゃにして、イかせて。」
「指でいいか?」
尋ねると、首を横に振った。ドイツのがいい。入れて。…それが聞きたかった、なんて言ったら、こいつはどんな表情をするだろう。
苦笑して、はやく、と耐え切れない、と腰を揺らせたイタリアに覆いかぶさった。

中はいつもよりせまくて、快楽を貪ろうとするかのように、収縮するから、半分くらいいれたところで息を吐いた。これは、まずい。持っていかれる。全部。
そう思っていたのに、やだ、と声を上げたイタリアが、腰を下へ押し込んできた。
飲み込まれて、頭がくらくらする。
「い、たりあ…。」
「やっ、ん、はあ…。」
腰を揺らせて、いいところに当てようとするその光景と直に伝わってくる快楽に、もう我慢も限界だった。
がっと奥まで入れて、引き抜き、また奥を狙う。
だんだんと加速する行為に、イタリアの喉からあられもない声が出た。
「や、だめ、イっちゃ、っあああーっ!!」
イタリアが声を上げるのと、自分が達するのは同時で、は、と息を吐いて、自身を抜いてから、くた、と体を投げ出した彼の体を抱き上げた。

座って、その足の上に彼を乗せて、彼の体を撫でた。ゆっくりと、けれど、一度消えた火を、もういちどくすぶらせるように、弱いところを確実に、何度も。
「は…っ、や、だ、ど、いつ…。」
途端にくねりだし、腹に自身をすりつけるように動き出す、泣きそうな表情のイタリア。指で後ろの入り口のふちを撫でると、誘うように収縮した。…けれど、もう指では足りないはずだ。
すがるように見上げてくるイタリアに、小さく笑う。
「欲しかったら、自分で入れてみろ。」
「え、」

戸惑うイタリアの腰を持ち上げて、入り口にあてがう。
けれど、そこまでしかしないで、焦らすように、入り口付近をそれで擦ってやると、イタリアは耐え切れないようで、肩に手をついて、ゆっくりと腰を下ろしてきた。
「あ、や、入って、る、は…っ!」
奥まで入れて、息を吐く彼に、好きに動いていいぞ、と言ってやった。
そうしたら、少しだけ考えた後で、両肩に手を置いて、ゆっくりと上下に腰を振り出した。
稚拙ともいえるそれは、けれど、視界の効果も加わって、なかなかに、いい。
「気持ちいいか?」
尋ねると、意外にも首を横に振る。
「い、いとこに、当たらないの、足りないの、ね、ドイツ、おねがい、動いて…っ!」
それを聞いて、遠慮もなにも無くなった。
揺れる腰をつかんで、突き上げる。
ひゃあ!と声が上がった。肩に顔を押し付けたイタリアは、あっ、いい、いいよう、と耳の近くで呟いて、それが余計に煽って。
「イタリア…」
呼んだ途端、中が締まった。ぞくっとして息を飲むと、や、大きくしないで、と泣いているような声。
なりふり構わず、絶頂を目指して動くと、イタリアが、もう、だめ、あっ、やっ……!と声を出し、それから、過ぎる快楽を逃がそうとしてか、肩に噛み付いた。
その感覚が、ダメ押しになって、思い切りイタリアの中に吐き出した。


「…ドイツのどS。」
「…最終的にいいって言ったのはおまえだろ?」
非難の声に、そう言ってやると、う、とイタリアは黙った。
少しだけ優越感を感じながら、切っていない最後のカードのことを思う。

彼は、どうするんだろうか。
実は、あれがラベルをそれっぽいのに貼り変えただけの、栄養剤だと知ったら。

フランスに渡されたこと、までは本当だ。ただ、その場でつき返した。そんな得体の知れないものをイタリアに飲ませたくなかったからだ。

このことを告げたら、彼はどんな顔をするんだろうか!
小さく笑って、彼の耳に口を寄せた。

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5555hitリクエストで、日和さまからのリクエストで「仏からもらった媚薬を伊に使う独」でした。

本当は使ってない、オチにしてしまいましたが、い、いかがでしょうか?書いてるのはとっても楽しかったです。どS独を書くのが非常に楽しい!…すみません。ちょっとやりすぎたかなあと反省はしております。後悔はしてませんが。

こんなんですが、少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
リクエストありがとうございました!