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ちゅ、ちゅ、とキスの雨を降らす。
こういうの、ロマーノは結構弱い。甘やかすように、慈しむように。そう何度もキスを落とすと、くすぐったそうに体をよじる。やめろよ、馬鹿。そう言いながら、幸せそうにとろんと瞳を緩める。そんな顔を見せられるともうくらくらしてしまうのだ。かわええ。

唇を舐め上げて、舌を絡めてキス。これは、絶対に忘れてはいけない。しないと、不機嫌になるから。
「ん、ふ…」
くちゅくちゅと音を立てて舌を絡める。手が伸びてきて、首に回ってきた。すがりつくような手に、思わず頬がゆるむ。
ゆっくり、と首筋から下へ、手を這わす。イタリア兄弟の、裸で眠る慣習は、こういうとき本当に便利だ。胸を撫でて、突起に触れずにつつつ、と周りを、円を書くように撫で回す。
「ん、う…!」
じれったそうに揺らした体を、がっちり固定して、ゆっくりと愛撫を続ける。
「ん、ふあ、…あ…。」
唇を離すと、このやろっ、といきなり罵声。
「何〜?」
「じ、焦らすなよ…っ」
…相変わらず、快楽には素直だ。そんなところもかわいい。…そう仕込んだのが自分だという事実も。たまらない。

「我慢できへんの?」
「!!」
ぽかぽか殴られた。恥ずかしいらしい。もうほんま無理。かーええ。
殴ってくる手をいさめて、くりくりと突起をいじくる。
「ふあ、ああっ、あん、やん…っ」
気持ちいいと全身で訴えてくる。目を細めて、じっくりとロマーノを見る。
「あ、や、そんな、あ…っ」
熱に浮かされた表情。
「かわええ…」
「!や、やっだっ!」
顔を両手で隠してしまった。ああ、もったいない。顔見せてーと声をかけるのに、いやいやと首を横に振る。
「…ロマーノ。」
「ふ、ううん、んあ、あっ!」
くにくにといじるといやいやと腰をうねらせて。それでも顔から手を離さない。舌で指を舐めてみる。震える手。はがさせたくて、甘噛みすると、も、やめて、と泣きそうな声。

「見せて、顔」
「うっ。」
「ロマーノ」
「な、なんで…?」
「キスしたい。」
ちょっとの間の後、そろそろと手をどける彼のその動作が、俺もキスしたい、と口に出して言うよりもわかりやすくて、もう顔がにやついてにやついて仕方がなかった。

「ひあ…っ!」
かわいらしい嬌声があがる。もっと感じて欲しい。もっと感じたい。キスをして、手を早める。ぐちぐちと、自身から白濁があふれ出す。
「あ、や、だ…っ!」
熱くて柔らかい体を、追い詰める。やだ、なんていいながら、腰を揺らすロマーノがもう本当にエロくてかわいい。一時も目を離せなくなりながら、だいぶ自分もきついのだけれど、それでももっと見たくて気持ちよくさせる。
「あっ…!」
びゅく、と吐き出されるしぶきを、舐め取って、笑う。

「ロマーノの味や。」
「ばっ…!」
あーあ。なんか頭から湯気出そうなくらい真っ赤。ちょっと泣きそう。涙溜まってる。
そんな表情が本当に、本当の本当のほんっとーに愛しくてたまらない。というかもうむしろロマーノだったらなんでもいい。不機嫌でも怒ってても別に。ロマーノなら。
「ほんま、どないするんやろ…。」
苦笑して思わず呟くと、何がだこのやろー、と眉をひそめるロマーノ。
頬に手を伸ばして、目尻にたまった涙を拭って、ため息と共に囁く。
「愛しい。」
ロマーノが愛しくて愛しくて仕方がない。会えば会うほど、会わなければ会わないほど、まあつまりはもう毎日どんどんどんどんロマーノのことが好きになる。成長をずっと続けて止まらない気持ち。愛しい。それだけは。何があっても消えない気持ち。

「ロマーノ。…ロマーノ?」
呼びかけても返事がない。耳まで真っ赤にして、目をまん丸にしていて、そんなとこまでかわええなんて犯罪やと思いながら、ちろ、と唇を舐める。
「っ!な、何言ってんだこのやろーっ」
「怒らんといてや〜」
「お、おこ、…ってるわけ、じゃ…」
違うらしい。じゃあどないしたん?尋ねながら、足を大きく開く。
「だ、だっていきなり、あ、ぅん…」
聞きたくないわけじゃないんだけど。手を秘部に回してくるくると入り口を触る。
いやいやと首を横に振る。教えてロマーノ。そう耳元で囁きながら、白濁で濡らした指を少しずつ入れていく。


「あ、あっあ…!も、すぺい、」
「んー?」
「…っし、しゃべらせるかするかどっちかにしろっ!」
「じゃあする」
「っ!ふ、ふああんっ!」
ぐちりぐちり、と指を動かす。や、やだぁ、と腰が揺れる。
「ロマーノ。」

額にキスを落として、快楽に震える体を優しく撫でる。その一方で、中で指をかき回すように動かすのは止めない。優しく、だけれど激しく。…ロマーノが一番弱い攻め立て方。激しいだけでは泣き出すし、優しいだけでは怒り出す。難しい加減。
そうだ、この子は昔から難しい子だった。言うことは聞かないし不器用だしそのくせほっといたら怒り出すのだ。
けれど、本当は、ただ言うだけでいいのだ。たった一言。それだけで、彼は喜ぶから、だから。

「好きやで」
そう囁いた。それだけで震えて、きゅう、と締め付けてくるロマーノ。かわええ。
「うあ…っ」
「愛してる…世界でロマーノだけ。」
言えば言うだけ、うれしそうに、恥ずかしそうに、気持ちよさそうに体をよじる。
…だから、この子を愛するのは止まらないのだ。愛情を注いだ分だけ、素直じゃないけど、嬉しそうにするから。恥ずかしそうに、トマトみたいに真っ赤になりながら。

「ロマーノ。」
名前を呼ぶと、ふるふると震えた。
「す、ぺいん…も、もう、」
手を伸ばして背中をバンバン叩かれて、何もう我慢できへんの?と笑いながら言ったら、こくん、とすぐにうなずかれた。一瞬息が止まる。
「…。」
「は、やく…っ」

スペイン、そうまっすぐに求めるように手を伸ばされて、目を閉じた。
するり、と首に回される腕。持ったままだった足を開き、ゆっくり、とあてがった自身を押し進める。


「あ、あっや…っ!」
「嫌?やめる?」
「や、やだやだ、止めるなっ」
「もっと?」

誘導するように、そう囁けば、消え入りそうな、もっと。
頬をゆるませて、止めた動きを再開する。いつもこんな風に素直だったらいいのに。…いや、意地っ張りなのを頑張って聞き出すのも楽しいから、やっぱり普段のロマーノでいい。
奥まで入れ、ゆっくり、抜ききるぎりぎりまで抜く。惜しむようにくちゅ、と収縮する中に、一瞬動きを止めて、ぐぐ、と奥まで押し込む。

「ああっ、ふあ、やあん、あっあ…!」
「逃げへんと。」
「あ、あ、あ、あ…っ」
腰をがっちり押さえつけ、ゆっくりと一番奥まで入れる。またゆっくり、じりじりと抜いて。焦らすように何度も何度も。こっちもキツいけれど、感じている顔が見たいから、何度も繰り返す。
「も、あ、スペイン、ダメ…っ」
いやいやと首を横に振る彼に、小さくため息。もうちょい見ていたいけれど、もう余裕がない。

「俺も限界っ」
ぐ、と奥まで入れると、ひゃあん、と声があがった。太ももを押さえて足を開かせて、本能の求めるままに腰を打ち付ける。
甘い声が溢れる。それが、もう脳髄まで揺らして、余計に理性が遠のいて。
「ああん、ぃあ、…いん、スペイン…っ」
「…、ロマーノっ」
愛してる、呟いて何度も何度も奥まで突き上げる。一層高い声が上がって締め付けられた。びゅく、と腹にかかる白濁。…それでも、抑えなんて聞かなくて。
「ごめんロマーノ、もう、ちょい…っ」
「やあっま、待って、すぺ、ああっ!」
ごめん、もう一度謝って、ぎりぎりだった理性を、手放し、ぐ、と一番奥まで押し込んだ。





ぶすっと頬を膨らませたロマーノに、ロマーノぉ、と声を上げる。
好きやでロマーノ、と囁いてもぷい、と顔を逸らされる。…でも、腰に絡めた腕からは離れようとしないくせに。素直じゃない彼を、刺激しないように、バレないように苦笑。

「好き、大好き。」
やから、許して?甘えるように言えば、明日。一日奴隷。と小さな声。…仕方がない。一日くらい。彼のために使っても惜しくはない。りょーかい、とそう言えば、やっと腕の中でもぞもぞ、とこっちを向いて。
見上げてくる大きな瞳に、優しくキスを落とした。

それに、顔を赤くしながら、それでもうれしそうに頬を緩ませるロマーノが、世界で一番好きやなあと思った。
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赤座様からのリクエストで「西がとにかくロマが可愛くて可愛くて仕方がないっていうドロドロに甘いの」でした


なんかちょっと西がロマが好きやでーとアピールしているだけのものができあがった気がしてます…

こ、こんなですが、少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
ありがとうございました!



















































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なんだかむずかゆくて、んーと眉を寄せながら目を開けた。暗い部屋。…まだ夜だ。けれど、一度浮上した意識はそんなに簡単には沈んでくれない。
とりあえずこの何か顔をくすぐるものをどうにかしようと、それを掴む。

「んっ…」
声がした。それと、胸元でもぞもぞと動く気配。ん?と下を見ると、茶色い頭。…そーいえばロマーノが泊まりに来とったんやった。そう思い出しながら、握っている細い糸のようなものが、ロマーノにつながっていることに気づく。癖毛だ。
これがくすぐったかったのかとくい、と引っ張る。

「んあっ…」
ううん、とロマーノが身じろぎした。
起こしたか、と思ったけれど、違うらしい。またすやすやと寝息を立てだして。
そういえばこれ、引っ張るとロマーノ鳴くよなあ。そんなことを思いながらくいくいと引く。
「ち、ぎ…」
ほら鳴いた。眉をひそめた彼を眺めながら、くるくると指に絡めて遊ぶ。もし起きていたら確実に頭突きが飛んでくるけれど、寝ている今は触り放題だ。触り心地がちょっと楽しい。ほかの髪より少ししっかりした弾力が返ってくる。

「ん、んう…」
意識は夢の中でも、感覚が気になるのか、いやいやと首を横に振る。どんな感じがするんだろうか。
よくわからない。だって触ったらすぐ怒るから。こんなに長く触ったことはない。
強く引いたり、柔らかく撫でさすったりしていたら、ロマーノがぎゅ、と抱きついてきた。
「ロマーノ?」
「ぁ、あ……ペイン…」
はあ、と吐き出された息が熱い。つむったままのまぶたの上でしかめられた眉は、不機嫌というより、その上気した頬と緩く開いた口もあわせると、まるで最中のようだ。
ロマーノが身じろぎした。また裸で眠っていた(いや今は自分も同じだけれど)彼の足が自分の足に絡めるように動いて。吐息で、名前を呼ばれる。それがひどく扇情的で。
思わず、ごくりと喉を鳴らした。


は、あ、と息を吐いて、小さく目を開いた。
体がだるい。…まったくあいつは盛りすぎなんだよ…そう眉を寄せる。おまけに、求められすぎた体の熱が下がっていない。シーツが肌に当たる感覚さえ敏感に拾ってしまう体にため息をついて。
頭のくるんに与えられる刺激にびくり、と体が震えた。

「んぁ…っな、な!」
「あ、起きた。」
霞んでいた頭の中が一気に澄み渡った。見上げると俺の上に覆い被さるスペインの姿!
「お、まえ何し…んっ!」
「俺は何もしてへんもん〜ただ寝てるロマーノがあまりにエロいから何とかせなあかんかなって。」
エロい夢でも、見た?
そう囁かれて、くるんに口づけられる。その感覚に声が漏れた。まるでイく直前のような敏感な感覚に混乱する。何、なんで…?

「一回イく?」
そう言って自身を握られただけで背筋を駆け上ってくるそれに声が出た。
「やっ、まっ待って、やだっ!」
「我慢せんでええよ。」
ちゅ、と額にキスされて、一番弱いそこをまさぐられて快楽に動けなくなる。頭が真っ白に染まる。
なんでこんなことになってるのかわからなくて怖い。

「す、ぺいん…!」
「大丈夫。」
大好きやから。髪に顔を埋めてくるんをはむように口に含まれて限界だった。
声を出すこともできずにスペインの体に力の限りしがみついて達した。
くた、と体の力を抜くと、じわあ、と涙が溢れてきた。
「う、」
「大丈夫やってロマーノ…」
涙もそのままにスペインの体に抱きつく。それを長い指が拭う。

は、と息を吐く。体がまだ熱い。続きを期待してる、のがわかってしまって、真っ赤になりながら体を擦り寄せる。
「ん?足りへん?」
「……っ!」
指摘されると恥ずかしくて仕方なくて、また涙がにじんできた。
「ああ、俺も一緒。やから、俺に付き合って?」
そう笑ってくれたスペインに、ほっとしながらしょうがねーな、と小さく呟いた。

後ろの入り口は何度も受け入れたからか、柔らかかった。入ってくる指を締め付けるように動いてしまう。
「熱…指溶けそうやで」
変なこと言って笑うスペインの背中をはたく。
「痛っ」
「っ、変なこと…言ってない、で…あんっ!」
「早く、って?」
からかうような口調に何も言い返せなくなって、しがみつく。
「…俺も、限界。」
指が引き抜かれた。名残惜しげに収縮するそこに、大きなそれが触れる。

「…あ、」
「力抜いてな…」
抵抗もなく入り込んでくる。広がっていく感覚に肌が粟立つ。
ずず、と空洞を埋められていく。耐えなければ、すぐにでも達してしまいそうだ。
「あ…は…。」
「…は…だいじょぶか?」
尋ねてくる声にうなずくと、動くで、と言われた。
それだけで、この後の快楽を覚えこまされた体が、期待でざわめく。

「…っ!」
ずん、と奥まで突き上げられた。荒々しい動きに体ががくがく震える。いいところを的確に攻められてもう声も出ない。
手を回して離してくれない腰に打ち付けられる質量に中が勝手に収縮する。それで余計に、感じてしまって、また締め付けて。悪循環に、思考が飛ぶ。
「っあ、う…んっ!」
「…ロマーノ…っ」
そんな声で呼ばないで欲しい。吐息まじりの声に、ぞくんと背筋が反る。
がっしりと掴まれた腰、入り口近くまで抜いて、一気に突き立てられて。
「あっあー…っ!!」
奥ではじけるのを感じるのと同時に、びゅく、と吐き出して、反り返っていた体をシーツに沈めた。



「…は…も、…。」
「…はー…。」
ずるり、と抜き出される感覚にさえぞくぞくしてしまった。…もう無理…。
そう思っていたのに、ロマーノかわええ大好き、と頭を撫でる手が、くるんに触れて。
「あっ!ん…。」
「…何、まだ足りへん?」
ロマーノのえっち、なんて言いやがるからそれはおまえがくるんを触るからだと言いたいのに、頭を撫でる途中で断続的にくるんに触られてしゃべることもできなくて。
「あ、…はん…。」
「ええで、俺はどこまででも付きあうから…。」
ぎしり、ベッドがきしむ。組み敷く目が、また、熱く輝きだす。…んの馬鹿…!
頭突きどころじゃすまさないからな、と心に決めて、今は、またくすぶり出した熱をどうにかするためにその肉食獣の目をした男に喰われてやることにした。

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八雲様からのリクエストで「くるん攻め」でした
えーとやりたい放題ですみません…楽しかったです。これでもくるんの秘密に気づいてない西。

こんなのですが、少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
ありがとうございました!