ロマーノ〜とベッドに座った彼女の腰に抱きつくと、何だよちくしょーと声。 口調は悪いけど、その手は優しく頭を撫でてくれる。温かい手に擦りよる。はー…幸せ。 「もう疲れたわ〜」 仕事詰めで体が凝った。体を動かす方がやっぱり向いてる。一日中机に向かっているのはちょっと…これなら、一日中造花作ってる方がまだましかもしれない。貧乏はつらいけれど。造花作るのにかけてはプロフェッショナルだし。…あまりうれしくないけど。 「…お疲れ、でも今日で一段落したんだろ?」 「月曜にイギリスが無理難題言ってこうへんかったらな…」 そんなことになったら一回はしばかないと気が済まない。そうぼやくと、笑われた。頭をかき回す、指。 「じゃ、とりあえず明日は休みか?」 「そうやないと無理!」 無理だ。仕事をするにも何をするにも、食事と睡眠と、あとロマーノといちゃいちゃする時間がないとやっていけない。 「ばっ…おまえそれ上司に言ってないだろうな!」 「言うたけど。」 素直に返すと、頭をはたかれた。痛い…。 「馬鹿!」 「なんやねん、もー…別に、仲良さそうでええなって言われただけやで?」 頭をさすりながら見上げる。赤くなったロマーノの頬。潤んだ瞳。…おいしそう。思って、体重をかけて、彼女の体をシーツに沈めた。 「わっ、…んだよ!」 にらみつけられ、でも笑いながら、頬をぺろりと舐める。 「んー甘い」 「そんなわけないだろ」 「甘いで?ロマーノの味や」 そう言うと余計に赤くなって、本当にトマトのようになってしまった。 恥ずかしがり屋さんやなあ。呟いて、唇にキスを落とす。 「…っスペイン!」 「ええやろ?」 明日せっかく休みなんやから。そう頬を包むと、手加減しろよこのやろー、とか細い声。うーん、それは約束できへんかも。 恥ずかしそうに視線を逸らし、けれど期待からか、背中に手を回す、かわええことこの上ない奥さん目の前にしたら…なあ? 「は、あ…」 乱れた吐息が耳に当たる。ちろ、と鎖骨の辺りを舐めるとびくん、と反応。かわええなあもう…。 胸の突起に優しくさわる。それだけで震える体。かみ殺された声を少し残念に思いながら、ゆっくり指を動かす。 「…ふ…っ」 「ロマーノ、唇噛んだらあかんて。」 な?と頬を撫でる。傷になってしまうのは嫌だ。噛むなら俺の指にしとき、と言って指を口元に持って行くと、ちゅ、とキスされた。 「!」 甘く噛みつかれ、ちゅ、ちゅ、と吸いつかれる。…うっとり、と。 息を飲んで指を抜き、ふあ、と残念そうな声を上げた口を口づけで塞いだ。 歯の裏を舐めあげると甘く上がる声。絡みついてくる腕が時々震える。 するり、と手を膝の間に差し入れて、片足をゆっくり上に上げる。太ももを撫でるだけで、首を横に振って口づけから逃げた。は、と熱い息。 「す、ぺいん、も…!」 「限界にしては早いんちゃう?」 笑いを含んだ声を出すと、ぎゅ、と首を締め付けられた。にらみつけられ、もーそんな顔したって誘ってるようにしか見えへんでー、と軽口をたたいて、ゆっくり、指で入り口を撫でる。 びくり、と体が震えた。収縮するそこに、指を埋めていけば荒くなる吐息。入り口付近をかきまわしてやれば、くねる腰。 「ロマーノ」 「あ、ぅ…っん!」 眉をしかめて快楽に耐える顔がもうかわいくて仕方がない。ぞくぞくと背筋を上ってくるものを耐えながら、指を増やして、奥の方に触れる。 ロマーノの弱いとこだったら全部わかる自信がある。壁を指先で押し上げると跳ね上がる腰。 エロい体。しかもそれを開発したのは俺だ。ほかの誰でもない自分色に染め上げたロマーノをうっとりと見やる。 「っ、す、すぺい、」 強く引き寄せられた。も、いいから、はやく、甘い声が耳元で囁く。 「…ん。」 指を引き抜いて、その額にキスを落とす。はやく、と言わんばかりに腕の力を強くするロマーノに、焦るなと。…それと、まだ余裕だと、自分に言い聞かせるために。 指なんかよりずっと太いそれをあてがうと、いつもロマーノは体に力を入れるから、名前を呼んで、顔にかかった髪をどける。 「わ、か…ってる…。」 深呼吸して、必死で力を抜くロマーノにあわせて、ゆっくり、中へと入れていく。 熱い中に、意識も何もすべて持っていかれてしまいそうだ。短く息を吐いて、ゆっくり、奥へ進める。 「…っあ、ん…っ!」 奥まで入れて、は、と息を吐く。目を開けると見える、ぎゅ、と目を閉じて眉を寄せる愛しい人。 軽く揺すると、あられもない声が漏れた。閉じられていた瞳が、開く。開いた拍子に、たまっていた涙が零れ落ちた。 ざわりと背筋を這い登る感覚を、押さえつけて、大丈夫か?と尋ねながら手で涙を拭う。 「ロマーノ。」 呼べば、すぺいん、と甘えるような声。きす、して。あまりのかわいさに笑って、ええで、いくらでも、とその頬に触れ、キスを落とす。 しがみついてくる腕の強さ。絡まる舌は、気を抜くと、主導権を奪われそうになるほどで。…まったく、自分の欲に関しては手を抜かないんだから… キスを交わしたまま、腰をゆっくり動かす、んん、とこぼれる声。 キスしている間に、刺激してやるのはよく使う手だ。いつもなら耐えてしまって聞けない声が聞けるから。 「あ、ああんっ!」 唇を離すとあふれる声に、かわええ、と呟いて目を閉じて、一瞬考えたが、ロマーノに怒られるかもしれないけど後は本能にまかせることにした。 こんなにかわいい奥さんを目の前にして、我慢なんてできるわけがないし。 「………で?」 「すみませんでした…。」 案の定ベッドから出られなくなったロマーノに土下座。 だってもうかわええんやもんかわいすぎるロマーノが悪い、は、禁句なので(余計に怒らせるだけだと学んだので)心の中だけで呟く。 「物事には限度があるんだぞこのやろー。」 淡々とした声が逆に怖い。真っ赤になって怒鳴られて頭突きされた方がまだましだ。 縮こまって判決を待っていると、ため息。 「…仕方ないから。」 今日一日一緒にいろ、それで許してやる。 声に、がばっと顔を上げる。 「ロマーノ…。」 瞬くと、恥ずかしそうに赤く染まった顔が、こっちを向かないまま、呟く。 「い、ちゃいちゃ、する、時間、足りないの、自分だけだと思うなよ!ちくしょー!」 ……あかん。無理。 かわいすぎるロマーノに怒られることなんか目に見えていたけれどとにかくロマーノー!と叫んでかわいすぎる大好きな人を抱きしめた。 戻る ほと様からのリクエストで「おなかいっぱいになるくらいのいちゃいちゃっぷりを発揮する西ロマ夫婦」でした こんな感じでしょうか?夫婦、という指定だったので、一応家族設定にしたのですが…ちょっとお互いに慣れてる、感じが出てるといいなあと思いつつです。 こんなですが、すこしでも気に入っていただけるとうれしいです。 ありがとうございました! . きゅ、と目を閉じると、ボタンをはずしていた手が止まった。 「ロマーノ、怖い?」 小さく、うなずく。震えるのが止まらない。初めてちゃうやん。言われて、初めてじゃないから、怖いんだよちくしょーと呟く。声が震えた。 怖い、というか。なんか。恥ずかしいし。昨日初めて、だったとこ、で。昨日も腰痛かった、し。でも気持ちよくて、ぐちゃぐちゃになっちゃって、またそうなるのかって思ったら、それもやっぱり怖いし。 ロマーノ、呼ばれてキス。頬を撫でる大きな手。 「何が怖い?」 「…おまえ」 「えっ!?」 焦った顔。ちら、とみやる。がっついてるのが丸わかりなんだよ馬鹿、と言ってやった。ぎらぎらした目してるくせに。 「…これでもセーブしてるんやけど…」 …それはわかってるん、だけど。うつむくと、裸の胸。どきんとした。 思わず体を引こうとすると、抱きしめられる。ちゅ、と額にキス。ついそれにびくりと体を震わせると、小さなため息が聞こえた。 押し倒していた体が離れて、ごろりと横に転がる。 「…?スペイン?」 戸惑った声を上げると、彼はこっちを向いて笑ってみせた。 「今日はやめとこか。」 「え。」 ぱちん、と瞬いた。苦笑。ぎらぎらしていた光が、だいぶ緩む。 「ロマーノの心が追いついてないんやったら俺待つで?」 ほかの誰でもいいんじゃなくて、ロマーノがええんやから。 優しい笑顔。どきん、と心臓が高鳴った。 「一緒に気持ち良くならへんと意味ないもん。やから、今日は一緒に寝るだけ。」 な。ロマーノ。頭をなでられる。…変わらない仕草。大きな手。 「…それで、大丈夫なのかよ?」 ちら、と見上げて尋ねると、いやかなりつらいけど、とあっさり言った。…そこは嘘でも全然、とか答えるとこだろうが、ばあか。 「…でも、ロマーノのためやったら大丈夫。」 きゅ、と手を握られた。寝よか。もう夜も遅いし。…子供じゃないぞ、このやろー… 寝返りをうって、スペインの胸元に身を寄せる。 「ロマーノ?」 黙って、ぺた、と胸元に手を当てる。 ちろ、と見上げたら、また貪るような目に戻っていた。 あっと言う間に押し倒される。 「…ええんやな?」 まっすぐ、に見つめられて、ふいと視線を逸らして頷いた。 「そっか、やったらロマーノが怖がらんようにがんばるわ。」 な、と笑顔で言われて怖かったら逃げるぞこのやろ、と呟いた。 「ロマーノ、」 囁く声が体を包み込む。ぞくりと背筋が震えた。 「大丈夫?」 確認してくるのは恥ずかしい。けれど、その声が本当に心配しているもので、頬を撫でる手のひらの優しさが本物だと知っているから、小さくうなずく。 最初のときは、もうわけわかんなくなって、怖くて、でもすぐに全部終わってた。 けど、こんな風に少しずつ狂わされていくのも、やっぱりちょっと怖いけど、でもすごく、スペインを感じて泣きそうになる。 頬を撫でる手の大きさとか、ん?とのぞきこんでくるオリーブの瞳とか、それだけでくらくらしてしまう。 太股に触れる手に息を吐く。少しでも震えるたりすると、止まる愛撫が、もどかしくて、でも気持ちよくて。 ゆっくり、秘部に入ってくる指。入り口を擦られるだけでもうだめで、ぎゅう、としがみつく。 「ロマ、」 「へ、き、だか、ら、あっ!あ…。」 抜き差しされるともうだめだ。頭が霞みだす。けれど、真っ白になるには弱い刺激で。焦らされているような感覚に、だんだんと我慢ができなくなっていく。 「あ、ん…す、ぺいん。」 「どないしたん?」 優しい声。…自分の方がもう我慢できないくらいのくせに。 「も、いれ、て…。」 恥ずかしさを堪えてなんとかそう言うと、俺は大丈夫やから、って、だから、そうじゃなくて! 「〜っ!わかれよ、ちくしょ…っ!」 ぎゅ、とその腕にしがみついて見上げると、オリーブの目がす、と細められた。 「…もう我慢できへんって?」 「……っ!」 顔を真っ赤にして強く目を閉じて、小さく、うなずく。 「怖くない?」 大丈夫?って気遣ってくれてるのだとわかってても、なんだかわかっててやってんだろちくしょーという気分になってしまう。 けれどにらみ上げたスペインの表情が本当に心配した顔だったから、仕方なく怖い、けど、と答える。 「けど?」 「……もっと、すぺい、感じた…い…」 視線をうろつかせて小さな声でそう答えると、唇を塞がれた。 「!っん、」 「あかんってもー…反則。」 入れるで、そう言うスペインの目がまたぎらぎらしてて、思わず喉を鳴らした。 足が広げられる。入ってくる。 「…あ、あ…っ!」 「…っきっつ…ロマ、も、ちょい…っ!」 爪を立ててぞくぞくするその感覚に耐えて目を閉じる。 少しして、動きが止まった。こつん、とあてられる額。はい、った?尋ねると、うなずいたのが目を開けなくてもわかった。 「…動いて、ええ?」 「……う、ん。」 小さく言うと、ん。と言う声の後、ぐぐ、と奥まで突き上げられた。 「あ…っ!」 しがみついて、目を閉じる。 「すぺい、ん、あ、あ…っ!」 「…、ロマーノ、…っ!」 ごめん、約束、破るかも、低くそう呟くのが聞こえたら、後はもう何も考えられなくなった。 けど、怖くはなかった。 「ロマーノ、」 名前、何回も呼んでくれたから。 戻る リクエストで、「初々しいロマと男前な西の裏」でした 男前というと、自分が限界なのにちゃんとロマのこと気遣える親分!と思って書いたのですが…ただの無自覚焦らしプレイになった気がちょっとしてます…すみません こんなですが、すこしでも気に入っていただけるとうれしいです。 ありがとうございました! |