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人の髪にはふつう、神経など通ってはいない。通っているのは皮膚までだ。
ならば、これはなんだ。触覚か?


人が本を読んでいるのにその本と体の間に入ってきて遊んで?なんて、おまえはしつけのなってない犬か。
そう思ってため息。ドイツドイツーとうるさい彼を静かにさせようと特徴的な癖毛に触れた。
あ…と呟いたきり静かになったイタリアに、これは何なんだ、と思って、現在に至る。
頭を引き寄せて、生え際を見る。…別に他の髪との違いなど全く見受けられない。
触り心地も、同じだ。普通の髪。ただ、端まで指を滑らせて、離すとくるん、と元の形に戻るのがちょっと面白い。
つん、とつついてみると、あ、あ、と声が聞こえた。
研究対象から、イタリアに視線を移す。
顔を真っ赤にして、口を両手で押さえている。どうした、そう尋ねようとくるんから手を離したら、あん…っ!と声が漏れた。至近距離で目が合う。潤んだ、熱に浮かされたような、琥珀。
「イタリア…?」
「どい、つぅ…」
甘ったるい声で呼ばれて、ぞくん、と背中を何かが走った。
突き動かされるように唇を奪い、舌を絡める。

「ん、う…っ!」
しかけたのはこっちのはずなのに、主導権を奪われた。
すがりつくように背中に回る手。愛らしいそれとは裏腹に、口の中を味わうように動く舌は、慣れと経験に裏付けされているようで。
少しおもしろくなくなって、腰を引き寄せた。撫で回し、シャツの裾から素肌に触れる。
びくん、と体が揺れた。
シャツの中で細い体を確かめるように撫でれば、さっきまで自由にしていた舌の動きがおぼつかなくなる。舌を深く絡めて、吸い上げる。もうつらいのか、腰が揺れている。

唇を離して、見る。とろんとした、瞳。
「ど、ドイツ。ジーンズ、脱がせて」
「もうきついのか?」
まだキスしかしてないのに?そう責めるように言ったら、だ、だってドイツが、あんなふうに触るから…!と言われた。
「腰を?」
尋ねると、何故か黙る。
返事の代わりに腰をすり寄せてくるから、ジーンズを脱がせてやる。
は、あ、と耳の近くで息を吐くのが、エロい。
「ぐっしょりだな…」
完全に立ち上がったそれに優しく触れる。
「あ…!」
しがみつかれた。首が締まる。大したことはないが、その力の強さが、イタリアの快楽の強ささえも表している、気がして。
弱く撫でているだけなのに、だめ、イっちゃいそう…!と声が上擦る。
「早いな。」
笑って、強く握ったらやだ、と言われた。

「イタリア?」
「やだ、やだ…ここ、はやだ…っ」
そう言われて気がついた。ここは、うちのリビングだ。真っ昼間の。
恥ずかしい?と尋ねると、首を横に振る。なら、どうして?
「だ…だって、こ、んなとこでイっちゃったら俺、もうドイツにハグしてもらえない…!」
「は?」
ドイツにハグするの好きなのに、こんなの思い出しちゃったら、いたたまれないもん。らしい。
泣く寸前の顔でそんなことを言うのは、加虐心を煽るだけだとわかってるんだろうか?
けれど、イタリアがハグをやめるのは俺も嫌だ。なので、いじめるのはまた今度にして、軽い体を抱き上げて、ベッドに向かった。


貫いて、抱き寄せる。
「っ、あー…っ」
すっかり泣き出してしまったイタリアの頬を舐める。しょっぱい。
「ど、いつ…」
腰を揺らせば、ひあん、と上がる声。
締め付けられて眉をしかめた。気を抜いたらすぐにでもイってしまいそうだ。
「き、もち…!」
泣くな。だからそういう表情をされると。
「ひどく、したくなる…」
「や!やだ、ひどいの、やだ…っ」
だから泣くなというのに…っ
頬を舐めて、がつがつと腰を打ち付ける。
ああん!と大きくあがる声に、ぞくぞくと快楽が頭を支配する。もっと気持ちよくさせたい。鳴かせたい。泣かせたい。
「イタリア…」
顔にかかった髪をかきあげる。
と、ふああん!と声があがった。きつい締め付けに、息を飲んで、耐える。
「い、たりあ…っ」
「だめ、くるんはだめぇ…っ」
悲鳴のような声。だめらしい。くるん、というのは、これだろう。きゅ、と癖毛をつかめば、ほら、また!
「あぁ、あん…っ!」
攻め立てて、キスを落としてすがりついてくる体をなだめるために頬を撫でる。
「ドイツ…っ」
のばされる腕が、すがるような瞳が、愛しい。こんな感情を抱かせるのは、後にも先にも、彼一人だ。
「愛してるからな…っ」
「お、俺も、好き…っ」
あとはもう、何も考えずに、ただただ、求めた。


「…も、だめだようくるんは…」
もぞもぞ、と抱きついてくるイタリアに、そこまでだめか?と苦笑。抱き寄せて、頭を撫でる。
指がかすめるだけでふあん!と声が上がった。
…何なんだろう、これは。手を伸ばす。
「や、やだやだやだ、もうやだ…っ」
頭を隠していやいやと首を振る彼に、わかった、もうしないから。と笑ってみせる。…今日は。
いつか絶対に解明してやる、と思いながら、またすり寄ってきたイタリアの額にキスをした。

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わっふる様のリクエストで『独がくるんを性感帯と知らずに研究して感じてる伊にムラっとして襲う』でした。
こ、こんな感じでしょうか…?
思ってたより糖度があがった気がする…!

少しでも気に入っていただけたらうれしいです。
リクエストありがとうございました!















































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寝る準備をして本を読んでいると、イタリアがすり寄ってきた。…珍しく、服を着ている。Tシャツ一枚だけだが。しかもそれは俺のだ!
「ドイツ〜…」
ため息をついて、どうした、と尋ねる。すると、答えはなくすり寄るばかりで。
…何かしでかしたか、と思っていると、あの、あのね、と小さな声。

「ん?」
「…くるん触って欲しいの…」
か細い声に、ああ。と小さく笑った。
本を置いて、イタリアの体を抱き上げる。
顔を見ても視線が合わない。うつむいて目をそらす彼の名前を呼ぶ。
ちら、と伺うようにこっちを見る視線に、抱き寄せた。
イタリアがくるん触って、と言ってくるのは、気分だけが先行してしまって達したいのにできないときだ。
そうなると敏感なイタリアは自身に軽く触れられるのさえ苦痛に感じてしまうらしい。
だから、ゆっくり体も心もほぐすようにしてやらないといけないのだ。

「イタリア。」
そっと呼んで、好きだと囁くと、両手が背中に回った。ぎゅう、としがみつかれて、優しく後頭部を撫でる。
「…どいつ、」
眉を寄せた表情に、抱きしめられるのもきついか?と確認する。
肌がびりびりする、らしい。敏感すぎるのもしんどいんだから、と言われても俺にはよくわからないが。無理は、させたくない。

「…平気。安心する、し。」
額を擦り寄せてくる彼にそうか、とつむじにキスを落とした。それから、上げられた顔に、唇に、鼻に。
触れるだけのそれにうっとりと目を細めたイタリアは、誰より美しい。
顔を胸に擦り寄せてくるのはしたいようにさせておいて、そっと一本飛び出た癖毛に触れる。
「ん…っ」
上がる声に手を止めると、大丈夫だから続けて、としがみつかれた。
「わかった。」
ゆっくり、先までを指でたどる。しがみついてくる指の力が強められる。

「きつかったらすぐ言えよ。」
「う、ん…は…」
荒く熱い息が吐き出される。指に絡めて引くと、や、あ!とぐ、と体を引き離された。震える腕、しかめられた眉。
「悪い。」
一端指を離して、柔らかく撫でる。
軽く、したつもりなのだが、これでも強すぎるらしい。震える体をなだめ、目尻に溜まった涙を拭う。
優しく壊れやすい物に触れるように扱って、額や耳にキスを贈れば、恍惚としてくる表情。

「あ、はぅ…ドイツ…」
呼吸が早くなる。もじもじと体をくねらせるイタリアの耳に愛していると吹き込んで、耳に舌を忍ばせる。くちゅり、と音を立てて舐めまわせば、びくびくと震えて。
「ドイツ…も、もう…」
上擦った声にああ。と囁いて指の力を強め、かぷ、と首筋に噛みついた。
「あ、あーっ!」
びゅく、と吐き出されるそれ。
びくんと大きく体を揺らして達してしまったイタリアの体を優しく撫でる。

「は、う…」
「大丈夫か?」
こくんとうなずいた彼の頭を撫でる。
そうすると、ちろ、と伺うように見上げてくるから、ああ。と笑って口づけをした。
抱き寄せた体を、ゆっくり撫でると、びく、と跳ねる。
「ふ、う…」
自身に手を伸ばし、そっと触れる。
腰を引いて逃げられたので、深追いはせず、イタリアの様子をうかがう。

「イタリア」
唇を離して呼び、太ももや腰を撫でる。
「あ、あ…っんっドイツ…っ」
「ん?」
もう一回、イくか?頬を撫で、そう尋ねる。
…この状態の時は、イタリアだけ満足させて、自分は後で処理することが、多い。自身も秘部も、苦痛に近く感じてしまう彼に無理を強いるつもりはない。

そういうつもりでいたのに、手の上にイタリアの手が重ねられた。
つつ、と太ももの上の方へ自分で這わせているくせに、その感覚にさえ声を上げるイタリアは、そのまま、手を柔らかい双丘に当てて。
「…いいのか。」
つつ、と谷間に指を滑り込ませると、それだけでは、あ…!と額を肩にすり付けられた。すぐにたちあがってくる自身を視界の端に見、イタリア、と声をかける。
「大丈夫か?無理は…」
「…っ、お願い、ドイツがほし…」
「…っ!」
そんな風に求められて、こっちだって欲しいのは同じだ!
けれど、痛くするつもりはないし、ずっと触っているのも苦痛に近くなるとわかっている。

どうするのが一番イタリアに負担がかからないか、と考えていると、あの、ドイツ、と呼ばれた。
「どうした?」
「ドイツが、一番気持ちい方法で、いいから、ヴェっ!」
「おまえもう黙れ。」
思わず押し倒して、唇を塞いだ。
これ以上何か言われて、理性を保っていられる自信がなかった。


「あああああ…っ!!」
震える声。びくびくと、震える体を押さえつけ、奥まで入れる。
いつもより強く、ぎっちりとしめつけられる感覚に、思わず、名前を呼んだ。
だめだ、これは。緩めてくれないと、一気に持っていかれてしまう。

「少し、緩めろ…っ!」
「あ、あ…っ!」
荒く息を吐くことしかできない声の代わりに、首を何度も横に振った。無理、か。
す、と指先を自身に這わせる。それだけでまた、白濁を吐き出し始めるそれは、ずっとイきつづけている状態のようで。
絶えず涙を零す瞳の焦点があっていない。イタリア、呼ぶと、ぎゅうう、と強くしがみつかれた。
「…っど、いつ…っ!!」
「…っ!」
ず、と奥まで突き上げる。

ひああ!と上がる声に、煽られて腰を動かす。イタリアのことを気遣うなら、早くしてしまったほうが、いい。それに、もう我慢なんて、できそうに無い。
「あ、ああ、あっ、ど、いつ、っ!そこ、だめ、も…あ…っ!」
「…、くっ、イタ、リア…っ!」
抱き寄せ、愛していると囁く。背中に立てられる爪の痛みさえ愛しい。動きを止められない。愛しいから、こそ。
「も、あっ、あっ!だ、め、ドイツ…っ!!」
一層、声が高くなって、白濁をはき、それと同時に全部を搾り取るように収縮した中に、耐え切れずに一番奥で達した。


抱き寄せる。自分より細くて、小さな体。
「イタリア。」
すう、と寝息を立てる姿は、愛しい。…先ほどまで感じて腰をくねらせていた姿を微塵にも感じさせない、あどけなさ。
「…イタリア。」
呼ぶと、甘えるように腕に擦り寄ってくる。…これが無意識だというのだから…
「…ど、いつ…。」
そうむにゃむにゃ呟いて、擦り寄ってくるのが、ああ、愛しくてたまらない!
「……愛している。」
誰よりも、そう、呟いて、頭を撫で、抱き寄せた。

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ます様からのリクエストで「独伊でくるん攻め」でした
こんな感じでどうでしょうか…らぶらぶいちゃいちゃなのが伝わればいいなと思います

こんなですが少しでも気に入っていただけるとうれしいです。
ありがとうございました!