ドイツの体にしがみついて、は、と荒い息を吐く。 ドイツの膝に座るようなこの体勢はほんとはあんまり好きじゃない。 気持ちいいけど、気持ちよすぎる。 奥まで当たるのは、気持ちよすぎて。怖い。 あと、この体勢の時ドイツ意地悪するんだもん。 「ほら、イタリア、自分で動いてみろ」 ほらあ! 嫌、と首を横に振ると、ちゅ、とキスされた。そ、そんなことじゃあ誤魔化されないもん。 「甘い匂いがするな。」 首もとに顔をうずめて、囁かれる。それだけで、締め付けてしまって、ひ、と息をのんだ。 そのまま、音を立てて首を舐めあげられた。手が怪しく動いて胸に伸びる。 「や、ぁっ!んっ!」 逃げようと体を揺らすと中を深くえぐられ、いやいやと首を振る。 それなのにドイツはやめてくれなくて、むしろもっとやりだして、体が勝手に揺れた。 胸の先に爪立てられると弱い。なのに、その上くるんまで舐められたら…! 「だ、だめ、くるんは、あっんっや、あああっ!」 腰を揺らしたらいいところに当たって、三カ所も同時に攻められたら耐えられるはずもなくて、達してしまった。 くた、とドイツの体に寄りかかる。 「あ、ん…」 少し身じろぎしただけで、中が擦れた。 ドイツはイってないみたい。堅いまま。 「ど、いつ…」 呼んだら、またくるんを舐められた。 「ひぁっ、や、あ、あんっ!」 やめて、とふるふる首を振ると、何故だ?イタリアもお菓子だろ?とくつくつ笑われた。 お菓子?と見上げる。さっきキャンディと一緒にくれたろ?と言われる。 「お、俺、お菓子じゃないもんっ!」 小さく笑われた。でも甘いぞ。そう言って、離してくれない。 「あ、甘くない、よ」 「甘い」 食べてしまおうか、と歯を立てられた。やだよ、やだ、食べないでと押し返す。 「ドイツぅ…やだあぁ」 泣きそうになりながら見上げると、ごく、と息を飲んだのが見えた。 ぐい、と押し倒されて、片足を高くあげられて、ず、と奥の奥まで突き上げられた! 悲鳴に近い声を上げる。 「っ、イタリア、力抜け…っ」 「ふ、かい…っあ、ああっ」 まだ慣れてないのに動かされて、その快楽に声が上がった。最初はゆっくり、だけれど、すぐに早く、強く、奥まで穿たれて、あまりの快楽に目の前がちかちかした。 「あ、あ、あっど、ドイツ…っ」 「…っ、愛している、イタリア」 口付けられて、深くを狙われたら、もう快楽を追う以外にできることなんてなくて。 朦朧とした意識の中で、必死にドイツにしがみついた。 「おはよー!…あれ、パパ?」 キッチンに駆けていくと、今日はパパが料理をしていた。 「おはよう、マリア」 「おはよう、パパ。ママは?」 首を傾げると、あーと視線を逸らして。 「…まあ、まだ寝かせておいてやってくれ」 「?うん。」 お手伝い〜とお皿を運ぼうとしたら、どたばたん!と音と、母さん大丈夫!?とガヴィの声。 パパと顔を見合わせ、慌てて走り出す。 「ママ!?」 「痛い〜…」 床にへたりこんで腰を押さえているママがいた。そばにガヴィが座り込んでいる。 「イタリア、寝ていろと言っただろう…」 「だって〜…」 ママを軽く抱き上げるパパを見上げると、先に朝ご飯食べてろ、と言われた。 「はあい。」 そう言って見送ると、帰ってくるのかな、とガヴィが小さく呟いた。 「何で?」 「…何でもない…」 変なガヴィ、と首を傾げた。 戻る . ぎし、とベッドに押し倒された。どきどきしてしまう。こんなこと、ほんとにめずらしい、から。眼鏡をはずす動作に、もう心臓が口から飛び出しそう! キスまでは普通なのに、オーストリアさんの伸ばした手が、不自然に止まった。 まるで、触れると壊れてしまうようなはかないものに触れる、ように。 そんなにやわじゃないのに。思って、えい、とその手を抱き寄せた。驚いた表情の彼を見上げる。 「…ハンガリーは、昔からそうでしたね…。」 「え、」 「私がしり込みすると、背中を押してくれるんです。」 そんなところが大好きですよ。なんて言われて頭が沸騰しそう! だってさっきからずっと、好きと愛してるとキスの嵐。 もう、だって、ああ、明日世界が終わってももう本当に悔いはない! 「おー、すとりあ、さん…。」 唇を重ねた。絡められる舌。それだけで幸せを感じながら、そっと彼の背中に手を回した。 「は、あっ、オーストリアさん…っ!」 気持ちいいですか?なんて聞かないでください、答えられっこないんだから! それでも、小さく首を縦に振ると、胸を舐め上げられた。 びりびりと電流の走る背中を反らせる。 「相変わらず敏感ですね。」 小さな笑い声。恥ずかしくなって顔を両手で隠すと、その指にキスされた。 「綺麗な顔を見せてください。」 一気に体温が上がる。 「き、綺麗じゃない、です…。」 「綺麗ですよ。あなたは世界で一番美しい。」 ああもう!無理!ほんと無理! そういう意味で首を横に振ると、何か首元にちり、と痛みが走った。 「ハンガリー。」 でも、呼ばれたら、仕方なくて、ゆっくりと手をはずす。紫色の優しい瞳が、見えた。優しい、笑み。 「…ほら。綺麗じゃないですか。」 そういうあなたの方が綺麗です!もおおお! じたばたしていると、舌がつつ、と腰の方へ這っていくのを感じて、ぞくん、とした。 「ふああ…っ!」 噛まないで、ください、とそうなんとか言葉にするのに、彼は許してくれない。 芽を噛まれて、なめられて、中を長い指で探られて、感じないわけがない! 「どうしてですか。気持ちいいんでしょう?」 「き、もちいいですけど、ひあんっ!」 「ほら。もっと感じてください。」 水音が聞こえるのがもうやらしくて、腰を引いたら、余計に動きを早くされる。 ぞくぞくぞく、と背中をせりあがってくる快楽。 「あ、や、やだ、来る、やっ…あああっ!!」 体を震わせて達すると、なだめるように、キスをされた。 頭がくらくらする。必死で息を整える。 「…ハンガリー。」 見つめられたら、それだけでわかった。一つになりたい。それは、私も同じだから。 熱を帯びた瞳。目を閉じて、小さく、うなずく。 ず、と入ってくる感覚には、どうしても慣れられそうにない。 中を押し広げられる感覚。はあ、と息を吐いて、必死に力を緩める。 「…はん、がりー。」 呼ばれて、目を開けると、キスされた。優しい、表情。 「大丈夫ですか?」 「は、い…。」 何とかそう答える。そうしたら、抱きしめられた。愛していますよ。そういわれて、泣きそうになりながら、私もです、と答える。 それから、オーストリアさんが動き出して、それに怖いくらいに感じてしまって、口付けを交わして、頭が真っ白になって。 その瞬間辿り着いた場所は、二人だけの世界だった。 「…母さん。」 ふと気づいて、呼んだ。朝ご飯の準備をする母さんが、振り返る。 「何?マックス。」 「首。」 「首?」 「虫さされ?」 ここ、と首を指すと、かああっと真っ赤になって首を押さえた。 「母さん?」 「ちょ、ちょっと、鍋、よろしく!」 そういい残してばたばた走っていってしまった。見送って、何だ?と思いながら、作りかけのスープをぐるり、とかき混ぜた。 「おはようございます。」 「おはようございます、お兄様。」 二つの声に振り返ると父さんとベアトリクスの姿。おはよう、と返して、尋ねる。 「父さん、頭痛いの?」 「…ええ、まあ、昨日ちょっとありまして。」 こめかみを押さえる父さんに、ふうん?と呟くと、そこへ母さんが戻ってきた。 父さんと顔をあわせるなり、またかあ、と真っ赤になって。 「、お、オーストリアさん!」 「な、何ですか!?」 「え?」 「お母様?」 「…っ、ちょっと。」 そう言ってどこかに二人は消えて、ベアトリクスと顔を見合わせ、首をかしげた。 戻る |